令和元年10月9日(水曜日)知事定例記者会見

司会:
 それでは、ただいまより知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日の発表案件はございませんので、質疑から始めさせていただきたいと思います。ご質問ある方、よろしくお願いいたします。


質疑応答

大英博物館での仏像展示について

朝日新聞:
 先日は、ロンドンお疲れさまでした。現地の反応を見てのご感想、まとめてのご所見を改めてお伺いできますか。

知事:
 一つは大英に奈良の仏像を約20体持っていき、大英も関係の文化財を展示していただいてコラボしました。もう一つは、大英のフィッシャー館長さん初め、日本にも来られた王立美術院のナンバー2のレベッカ・サルターさんなどいろんな方と話ができまして、すごく勉強になりました。大英のコンセプトがよくわかりました。当日も今まで収集した世界のあらゆるものがずっと並んでいるんですね。そこに奈良の仏像が出るという。奈良の仏像だけ、こちらで見るだけでなく、その全体の世界の文物がある中で奈良の仏像が置かれるということと、それと奈良の仏像を見に来られる方が、奈良によく来られる方だけでないと、フィッシャー館長が言っていました、この大英はアフリカからも来る、シリアから、アメリカからも来られます。アメリカから奈良に来て仏像を見る機会がない方でも、大英に行くと奈良の仏像が見れた。世界の各地から見に来る場所として大英博物館をつくってきたということをおっしゃっていました。大英に行って、すごく熱心にコラボしてもらったのは、光栄だと思います。

 そのフィッシャーさんだけでなく、日本展示担当のティモシー・クラークさんという人が、日本の文化のことに詳しい方でした。彼が熱心にいろんなことを設営して、シンポジウムもありましたしね、シンポジウムも挨拶だけで帰って来た。それから、三笠宮彬子女王殿下が講演もされて、お話もしてよく知っておられるので感心いたしました。

 まとまりのないというか、思い起こす感想を順番に並べているだけです。だから繰り返しになりますが、大英に出展したことが大きなことです。大英には世界の人が来る、それから世界の今まで歴史上の文物が飾ってあります。その中で比較考量して、奈良の仏像を見られる。(奈良の仏像展示は)とりわけ、ずっと奥のほうでの展示でしたが、三菱商事日本ギャラリーが奥のほうにあるので動線としてはちょっとハンデがあると思いました。しかし今一番新しく出来てはやっているのが中庭にフードをかぶせた食堂があるのですが、人気らしいです。その食堂に(ポスターの)夢違観音が貼ってあり、このギャラリーで何月何日から奈良の仏像を展示してますという内容になっており、これが迫力ありました。食堂に来たら、それを見て関心のある人は上まで行かれるという仕組みになっているので、この場所に人物大のポスターを出していただいたというのは、大英の気の入れ方を感じられて嬉しかったです。

 この期間中どのような人が見に来て、どういう反応あるのかわかりませんが、いろんな関係者の方の気の入れようを、館長が連日出てきてくれて、お話をしてくださったので、大英博物館のポリシーに沿ってやっておられるということがわかりました。フィッシャーさんは、物を介して人と人とのリレーション(関係)をクリエイトするんだという言い方をされました。それと大英博物館は1753年にパーラメント(議会)が設立した博物館であって、コレクターなり王室が大英帝国の集めたものを誇るために設立したのではないことをおっしゃっていました。それがものすごく印象的でした。だからずっと無料で運営されています。

 大使館で聞いたら、無料の博物館は、今、国庫補助をほとんどもらっていないとおっしゃていました。寄附だけでなく、グッズ販売などいろんな運営をしながら無料を維持しておられます。だからあれだけの会員人数もいるし、研究もされていますから、それのリレーションをつくる、これはすごく新しいリレーションをクリエートするプラットホームという概念の中に奈良の仏像を展示させていただき、ありがたいことだと思いました。

朝日新聞:
 そんな世界中の宝物が集まる大英博の中で、知事からごらんになって、奈良の仏像はどういうふうな評価を持って受けとめられたと思われますか。

知事:
 私の受けとめ方は、奈良の仏像というのは負けてないなと思いました。その負けてない理由の一つが、私の解釈では、考古学のミイラとかお棺やファラオの像、あるいは首飾りなど、当時の権勢を誇るという歴史、そういうようなものかと思ったからです。奈良の仏像は、(大英博物館の)最初に入った右のところが朝日新聞ディスプレイの法隆寺展示、上のほうは三菱商事日本ギャラリーになっていました。 
 最初に入ったところに大きな法隆寺の金堂壁画の模写が、その中に仏像が2体、その前に立っていました。仏像が語りかけというのが、ほかのファラオの像と違って、すごく語りかけているような感じがしました。仏像の精神というか、そういうものがミケランジェロにも負けていない。ミケランジェロのいろんな造形は、聖書の物語を抜き取っている感じです。一方仏像は、仏像のストーリーを抜き取るというよりも、その表情がすごく救済的でした。話ししやすい。向こうの人はミケランジェロとも話しやすいのかもしれませんが、仏像もすごく話しやすい、語りかけてくれるという威力があるように私は思いました。それは向こうの人も同じように感じるんじゃないかなと思いました。

 それは、感じ方をどのように聴取するかというのは、別のテクニックが要るわけです。来られた方にどうですかというだけでもわからない面もあると思います。私がずっとほかの文物が並んでいる中で立ってぐるぐる回っての印象は、負けてないなと。しかも、仏像がすぐにでも話しかけるような雰囲気があり、ほかのミケランジェロとかファラオの頭とまた随分違うなと、そういう印象でしたので、同じように感じる人も結構多いんじゃないかなと思って帰りました。

時事通信:
 今回の大英博物館もそうですし、今年の3月フランスのギメにも仏像を持っていかれて、近年になって奈良県、文化の海外発信に力を入れているように思います。その重要性に関して知事のスタンスを一つと、今後の展開ですね。これで終わる、やめるということではないと思うので、今後に例えばどこに持っていくとか、どんな展開を考えているのかございましたら、お願いします。

知事:
 挨拶でも言いましたが、奈良にあるのは仏像が多いですが、今回は持ってこられるもの、トランスポータブル(輸送できる)なものだけ持ってきました。大き過ぎて持ってこれない大仏、壊れやすい塑像とか、それから構築物などの国宝がたくさんありますが持ってこれませんので、奈良へよろしくと、こういうふうにも宣伝しました。海外展開するために持って行けるものは、一つ仏像が中心、まだ絵画、書もあると思います。これはフィッシャーの言葉ですが、今は文化の受けとめ方が2世紀前からの優劣を競うという文化の競争でなく、文化が発信するものは、文化財を見ているとインスピレーション、インスパイヤーされると言っていました。いろんな異なる分野の人がその文化財を見て意見交換すると、インスパイヤーされるという効果があるとおっしゃっていました。文化とイノベーションというのは非常に密接という捉え方を大英はしていました。

 だから海外へ展開するのも、こんな立派なものがあるよという宣伝でなく、ほかの文物と交合といいますか、一緒に展示してもらって文化財自身もインスパイヤーされている可能性もあります。またそれを見に来た我々、日本人だけでなく世界の人がインスパイヤーされる。我々もインスパイヤーされに行った。明治はそういう時代でした。インスパイヤーして日本を興したので、そういう活動が必要だと受け取りました。

 そのような活動は、日本でも特に奈良は、ずっと日本のものというより到来したものが多いですよね。到来して身近なものに西アジアのエッセンスが入っているような感じがします。持国天、増長天の像は西アジアの神様ですよね。「天」がついているからインド由来でもないですが、それがあのように力強く表現されるのは、何かその精神性が入って、それがインスパイヤーされるということを、向こうはそのような場所だと、こう自分で定義して言っておられるのを、ああ、なるほどそうかというふうに思いました。

 だから、日本のものを世界に誇りに行くというのでなく、一緒に並べてもらうというような時代になっているのかなと思いました。これからも、保有者は奈良の社寺で、私的保有であることが多いですが、3カ月の展示はできないという60日ルールを変えて、木造とか金銅仏とかは3カ月離れても大丈夫という、一つの実験でもありました。だから今後の展開をする上での一つのモデルになればと思います。

 このようなことが、願わくば成功モデルになって、奈良の文化財がもっと海外に持っていけるようになればと思っています。繰り返しになりますけど、これは奈良の宣伝という結果になる可能性あるけど、そういうことだけでなく、世界でいろんな多様な人の目で見てもらうのがとても大きな意味が、今の文化財自身の意味があるかと思います。そんなものをここに置いておくよりも、世界のいろんなあらゆるコーナーの来られる方に示すというのも、大きな役割だなと思いました。だから今後もそういう形で続けられることになれば、大変うれしいと思います。


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奈良新「都」づくり戦略について

時事通信:
 知事が当選されてすぐ出された「奈良新『都』づくり戦略(案)」について、6月から4カ月ほどたっていますが、検討状況、進みぐあいいかがでしょうか。

知事:
 152の項目がありましたが、街区と呼んでおります。九条大路、28坊、152街区とこう呼んで、152の一枚一枚の検討を担当の職員と行い、今100ぐらい検討しました。

 もう少し残っていますが、それを地域フォーラムの講演のときに展開をして知ってもらうようにしました。それをこの年内にリニューアルしたいと思っています。新『都』づくりを新々『都』、新『都』づくりのバージョン1をつくりたいと自分では思っています。その検討の結果が具体的な展開になるように、いろいろ議論を進めています。具体的なアイデアが入り込んでいるのもありますし、それをできれば年内に事務的にはまとめて、来年の1月には公表して、来年度予算に盛り込むのをそこから選抜していきたいと考えています。その中で地域フォーラムとかホームページで発信していますので、そのいろいろな個別意見が入ってくれば、それも議論して取り込んでというように思っています。

 今の進捗は、庁内で共有して、講演会などで公表をしております。もう一つは地域フォーラムでは市町村に、市町村のビジョンづくりを促しています。
 庁内では、その項目ごとの議論を重ねて、今100ぐらいまで行きましたけど、もう少し進めたいと思います。私の予定の時間がなかなかとれないので、だんだんだんだんその持ち出し、持ち込み資料がたまってきている状況ですので、できればその検討をやはり全部終えたいと思っています。バージョンアップ検討会ということでね。

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奈良公園バスターミナル運営の取り組みについて

朝日新聞:
 バスターミナルの件について、今月から春日大社と興福寺の土日、祝日の駐車の制限が始まって、今週の5、6日は特に目立った混乱はなく一日が終わったというふうに聞いています。それに対する知事の受けとめと、あと前回の会見で確か予約枠の拡大と、当日、10月、11月の土日、祝日は当日予約も可能にするという対策が発表されたと思います。それに追加して何かその考えていることとか、これから実施することがあればお聞かせください。

知事:
 5、6日は、春日大社、興福寺が観光バス駐車を受け付けないとなりました。皆さん、混乱あるぞと、脅かされて心配はしていました。5、6日はイギリスから帰ってきたばかりで見に行けませんでしたが、混乱なかったですか、なかったら結構です。

 数字的なものですけども、バスターミナルの当日予約を追加しました。今まで当日予約しておりませんでした。どうしてかなと思うんだけど、当日予約をするようになって、それが結構増えたと聞いています。また取材してもらったらその比較をする数字を、5、6日、28、29日の春日大社と興福寺の駐車台数と、前年と比較してどんなに違うのかが大事な数字だと思いますので、また数字を発表します。

 奈良公園バスターミナルは去年はなくて、今年は増えたから、その増えた分は県庁東より東側にバスが行かなかったというふうには私は思っています。ただそれが十分かどうか、混雑を惹起するほどまだ流れ込んでいる。原因は春日大社の駐車場へ向かうバスが増えたからというふうにこれまでは見えた、それがずっと続くのか、これからどうなのかというのが今の関心事であろうかと思います。それを数字として継続的にフォローするようにしなきゃいけないと思っています。流動の状況をフォローということになりますですね。

 当日予約が、結構増えていると聞きました。当日予約は、実験だけでしたが、今後ともそういう効果があるなら、春日大社がどうこうするとかに関わらず、当日予約を継続する方向で検討するように指示をしています。

朝日新聞:
 それは土日、祝日。それとも平日も含めて。

知事:
 そうです、平日も含めてです。

産経新聞:
 当日予約は12月からですか。

知事:
 いつからしてくれるか分からないけども、できるだけ早くというような指示にしています。

産経新聞:
 ということは、12月より前ということもあり得るということですか。

知事:
 あり得ると、まだちょっとその感触の返事がないですけど。

NHK:
 今回の土日の比較の数字に対して言っていただけることがあるんであればお願いします。

知事:
 後で整理して出します。

担当課:
 後でお渡しします。

知事:
 いいですか。

産経新聞:
 それを見てまた知事がどう判断されるかというのが気になるところです。

知事:
 そうですね。

NHK:
 NHKです。先ほど朝日新聞さんおっしゃいましたが、今後の新たな対策とか、そういったところのお考えはいかがですか。

知事:
 新たな対策は、バスターミナル運営についての課題ということになろうかと思います。それはバスターミナルにバスが来てもらうことについての課題解決ということになります。課題があると思っていたのは、バスが来る当日、その周りの状況からして、大仏殿へ向かうバスがバスターミナルに来るのではなく、春日大社へ行ってしまったというのが状況として発生した。その結果、かつての大仏殿前駐車場に駐車していた半分はバスターミナルへ持ってこれたけど、半分は春日大社に行ってしまったという結果になったと思います。東のほうへ行くバスの流入を(このバスターミナルで)とめるのは半分ぐらいだったというのが今までの結果だと思います。

 それで、このバスターミナルへもっと来てもらう改善のアイデアの1つは、今、話題になった当日予約をしていなかったというのが一つ大きなことで、予約を取りやすくするようにということで、これは既にやっていることですが、10分当たりの台数を。

担当課:
 8台から13台に増やしました。

知事:
 8台から13台に、混むのが集中するときには今までは8台、周りが混雑しないようにと配慮が強かったということでありましたが、それが13台に予約のキャパを増やした。それからもう一つは、ここは駐機の場所があまりありませんので、乗降の場所として、駐機はよそへ行ってもらう。それが上三橋に行くのはちょっと遠いし、運転手さんのアメニティーもあまりないという話が出てまいりましたので、高畑に持っていきました。これは比較的近いので、上三橋駐機場よりもいいということであります。

 もう一つ検討課題にしたいと思ってますのは、まだ分かりませんけれども、積水の南側へ駐機できないか、平城宮跡の前に駐機できないかということを検討課題にしたいと思います。すると大宮通りなので回送時間が随分違います。上三橋駐機場よりも高畑駐車場よりも回送の時間が短い。そこからは運転手さんの食事や休むなどのアメニティーがあります。またお客さん次第ではあそこで乗降ということも今後可能になります。これらを一つの大きな検討課題とします。検討の結論は出ておりません。検討するように指示をしております。バスターミナルの運営改善という観点で、予約制と回送の駐機場。回送の駐機場の、ちょっと選択肢を広げたというようなことですかね。一つバスの停車運営に関しての改善点が今の大きな柱かなと思います。

産経新聞:
 その積水の話というのは、これは何年後ぐらいですか、実現するとしたら。

知事:
 これからの交渉になると思いますけれども、あそこも建物がなくなってきているので、いろいろ整地されたり、汚染物が発掘されたり調査されたりはされると思います。想定であそこのほうが駐機としてはいいようには思うんですよね。前は朱雀門の南へ広げるというのと、前を公園にするということ、国交省に公園補助を要求していますけれども、そういう県有地として取得したいということはもう申し出ているところですので、県有地として取得するのが公園補助が出る前にでもできれば、駐車場にはできるというようには思っています。

産経新聞:
 となると、早ければ2年、3年後ぐらいというイメージ。

知事:
 いや、もっと早く。

産経新聞:
 もっと早く。

知事:
 もっと早くなると思う。

産経新聞:
 そうすると、当然そのターミナルという機能も持たせるわけですね、一部のターミナル機能というか。

知事:
 向こうとタイアップして駐機場と乗降場と、大仏殿行くお客さん多いから、大仏殿前じゃないけれど、大仏殿の近くで乗降してもらって、駐機はそう遠くないところに駐機してもらうというパターンになって、それは大宮通りの平城宮跡の朱雀門の南ということになったほうがいいのかなというふうに思っています。

産経新聞:
 平城宮跡に観光客を持ってくるには。

知事:
 持ってくるということにもなる、繋がるかもしれない。

産経新聞:
 ダブルバスターミナルみたいな、そういう。

知事:
 そうですね、そういうこともあり得ると思います。そのときに、一般の駐車場もあそこに持っていこうかと。こちらに一般自動車の駐車が殺到しますので、向こうに駐車すると、今はあそこはまだ駐車場になってませんけども、近くのミ・ナーラとか奈良市役所、あるいは、最近はJR奈良駅前の地下駐車場で駐車されると、無料木簡切符を3枚まで渡して、青バス、赤バス、橙バスを利用してもらってお得ですよということを、1台分の駐車代金を払われると、そのようなサービスをしているんですけども、JR奈良駅前駐車場よりもあそこのほうが目立つし、ここで停めて、しかも分かりやすく、青バスで行けるとなると、一般自動車もあそこに駐車される可能性も高いと。バスと一般自動車もあそこを、その今のダブル駐車ということにもなるかもしれないけれども、そういうことも検討するように指示しています。

 それは前からのアイデアで、当面公園整備するまでの間は、とにかく駐車場にできないかと検討してましたので、それをできるだけ早く取得できるように再度指示したという形になります。取得の仕方が、公園補助で取得する前に取得できるかどうかということを指示しているわけです。

産経新聞:
 国からの前に。

知事:
 公園の前にでも取得できないかということを指示しているわけであります。積水化学とは、以前から当たり始めて、積水化学はもうあそこまで建物がなくなったから早く手放したいという意向だというふうに報告を受けています。だから全てうまくいけばね、割と早くいくんじゃないかというふうに私は期待をしてるんですけれども。

NHK:
 すみません、今の知事のアイデアだと、平城宮跡の前のあの積水のところにバスなりマイカーを駐機して、今ある青バスに乗ってもらったら、そしたらこのバスターミナルをまた越えて、いわゆるバス停の大仏殿の……。

知事:
 まで入れますと。

NHK:
 あそこ、あの角ですよね、あそこに行けるから、より便利になるんじゃないかと。

知事:
 特に一般乗用車についてはね。

NHK:
 一般の方に関してはということですね。

知事:
 バスはそこでもいいんだけども、こちらのバスターミナル。

NHK:
 ターミナルから、裏から行ったら歩いても行けますし。

知事:
 そうですね、ダブルバスターミナルと言われる、どちらでもいいですよと。料金を二重にかけないようにすれば、例えばこちらで降ろして、青バスで平城京まで来て、そこから帰りますというようなのがあると、向こうで乗降しても一つの駐車料金でいいということはもう当然検討対象になると思います。だから実際にダブルで乗降してもらうということになっても、平城宮跡がだんだん良くなってくれば、その値打ちは出てくると思います。

産経新聞:
 手続的には、発掘調査をまずやらないといけないんですね。

知事:
 はい。

産経新聞:
 発掘調査が終わったら、もう即いけるということですよね。

知事:
 全ての発掘調査が終わらなくても、全面展開する発掘調査はあまりないです、人が足りないから。例えばこれだけあったら、4分割してここを発掘調査しようと掘り下げる。その他は一応土を被せておくわけで、4分の3は駐車場にできるわけですね。そこが終わったら、そこをかぶせて次の発掘調査、4分の3は大体駐車場として利用できると私はもくろんでます。

産経新聞:
 そうなると本当に、早ければ来年とかでもいけるぐらいな。

知事:
 じゃ、来年度するように指示を上乗せしましょうか。

産経新聞:
 そうなると、今から担当課は予算案に一定の検討が要るんですけど。

知事:
 そういうことですね。

産経新聞:
 予算案の要求締め切りは10日後ですけど、物理的に可能ですか。多分、業者との折衝と見積もり取りもあると思いますけども、あと10日でできるものですかね。

知事:
 そういう検討は指示をしてますので、どういう段取りで、出しますと言えば、まだ2月議会であれば、補正で12月補正に出せよというのは大変ですけどね。大変でもないか、12月補正がいいですか。

産経新聞:
 また突貫ですね。

知事:
 地面が利用できるかどうかが一番大事だから。あと積水の意向ということにもなると思います。それとあとは警察と、あそこにちゃんと入れるような道路になるかどうかということになりますので。

産経新聞:
 そこはもうバスが駐機できるだけのスペースは十分にあるわけですか。

知事:
 うん、ありますでしょう。もう余るぐらいあるように思います。広大な、大宮通りから三条通りまで。

産経新聞:
 もともと駐車場にしようと思ったところですよね。

知事:
 県のもくろみはね。補助だから公園ということですけども、駐車場は必ず要るからと思って、駐車場は早く作れるようにと思っていましたので、そのために積水化学に県有地としての取得、あそこの南側の、東側は朱雀大路を延ばすからというので取得したい。北側は公園として、あるいはその駐車場として、場合によっては、将来近鉄線が移設した場合の朱雀門駅前広場として取得したいということは積水化学に申し込んでいました。早く整地除去ができればね、大体除去できてますけども、もし手放していいということであれば、早目に取得すれば駐機場あるいは一般自動車の駐車場にはなるんじゃないかと改めて考えて、その検討を指示をしたところであります。

産経新聞:
 あと今回バスターミナルの話で、私も5日取材したんですけども、バスの運転手が言うのは、インバウンドのお客さんというのが当日ころころ変わる。日程も変わるしというようなことで、やはり前日予約だともう話にならないと。もう当日でないとね。それも、当日も、また予約時間が変更になると、またその変更もしないといけないので、面倒くさいからついつい春日大社に行くというようなことを言っていて、だから当日予約は、もう必須なのかなと思ったということと……。

知事:
 そうですね。

産経新聞:
 でも、春日大社が今回締め出したから、バスターミナルに来たということがあるかと思うんですけど、もし締め出さなかったら結局春日大社に行くんだなという気もしたんですよね。

知事:
 まだ分からないですね。

産経新聞:
 そこら辺の、アメニティーの話がありましたけどね。やはりその辺のインセンティブがこちらに来る、バスターミナルに来るというのは何かが必要なのかなという気がするんですけど。

知事:
 またアイデアをいただいて、バスターミナルの改善はまだまだ続けていきたいと思います。

司会:
 その他の質問は。

毎日新聞:
 積水の話で1つだけ、まず。積水の跡地は5ヘクタールあるはずですけども、先ほどの知事の話だと、当初のイメージよりも県が取得する用地がより広くなるんでしょうか、駐車場などを持ってくるということになると。

知事:
 北側を申し込んでいましたので、北側のどこまでかはまだ確定してなかったんですよね。一つのアイデアは、天平小路というのをその東側から大宮通りと三条通りの間に道があるんですけど、その道を積水の南側まで延ばして、朱雀大路を横切って天平小路というものを作ると、新しいまちづくりになるんじゃないかという発想をしてるわけです。あそこに原道があるんですよね、東側に。その延長でというようにすると、天平小路まで取得するというのが一つのアイデアとしてあると思います。それが今までより広がったかどうかというのは、それは今までの場所というのは案としてはそこまでというのと、もう少し小さくてもいいのではないかという2案があったんです。まだ確定してなかったので、広がったというような表現ではなく、広いほうで決めようかということになるかもしれないというのが1つあります。

 南側はどうするのかというのも、また一つ課題になります。南側は、多少引き合いもあるようです。積水も早く確定したいと言っておられるようですので、早く開発の構想が確定するほうがいいと思いますので、所有者との思惑と、今おっしゃるのは北のどこまでか、県有地はどこまでかというような話と、南側はどうするのかという2つ、それは広い意味のどこまでするのか、北のほうの県有地はどこまでか。

 今、広がったのかというご質問に対しては、もう少し、天平小路まででなくても、もう少し小さい案というのは、近鉄が来ても駅前広場ができるぐらいの案、というような程度の案というのが一つかつてありました。それは朱雀門前広場の南側、大宮通りを渡った南側も、アメニティーを準備しておこうと、公園としてというので、公園の事業認定を申請しているわけですけれども、公園の中にはバスターミナルということも考えられる。それはバスターミナルの構想。朱雀門南側のバスターミナルというのは、青バスが入って行くようなバスターミナルという構想はしていましたので、それだけか、もう少しプラスになるかというのは検討課題ですけど、今のところは、天平小路で、今は南側はないですけど、東側からある道路をさらに小路を作るというような発想であれば、そこまでの可能性は十分あると思います。私はそこまで取得してもいいんじゃないかとは思っています。

産経新聞:
 おさらいしてもいいですか。今の南側というのは、要は県有地というのは逆L字型ですよね。

知事:
 そうそう。

産経新聞:
 そうですね。北側の部分に駐車場を、朱雀門に接している部分、接しているというか近い部分に駐車場をつくるというプランじゃないですか。今、南側というのはどこのことを言っているんですか。

知事:
 そのさらに三条大路に接するまでに、今までセキスイハイムが作るというのを、セキスイハイムの建て売りが一戸建てが並ぶと、その地域はもう、その形でほとんど未来永劫終わってしまうので、少なくともL字型の朱雀大路は三条通りまで作りたいと。三条通りに面した南側は開発余地があるわけですけども、セキスイハイムは辞めようと積水化学さんが言ってくれたので、ではどういうものを、ホテルなり商業施設なりの民間資本が来れば歓迎ということで、それは周りの人との意向のすり合わせも要ると思いますけれども、それには県と市が一緒になって開発導入をしようと、地域に親和性のあるのを導入しようと今なっている。その協定も結んでいるわけで、南側も今、引き合いがあるという、具体的な引き合い、意向表明があると聞いてますのは、ホテルとか商業施設というのはどこまで具体的か分かりませんが、そういう関心も呼び始めている地域になってきていると感じています。やはり建物がなくなると臨場感が出てくるのかなと思っています。

 だから、今の南側の三条通りに面したほうは、どういう開発するかというのに、積水化学、奈良市、近隣住民の方と相談して、どういう開発が望ましいかというのを検討するという対象になると思います。北側の大宮通りに面しているほうは、近鉄の移設の朱雀門駅も視野に入れて、公園や駐車場、今の案だと駐機場などで利用できないかと、さらに検討を進めている状況です。

産経新聞:
 だから逆L字型の部分以外は、大体3分の2ぐらい、全体のスペースで多いですね。そこは民間用地ということになってましたよね。

知事:
 市役所の移転先として言ったんだけども、だめとおっしゃったので。

産経新聞:
 三条通りに面した部分は、ターミナルじゃないけども、バスの駐機とか、そういうことができる。

知事:
 そこも考えられることは考えられるんですけどね。当面の利用としてですね。整地ができれば南に停まれるかという、それほどのバスの駐機場が要るかどうかということもあると思うんだけど。それはバスと一般駐車場としてでも、いずれにしても当面ということになりますので、当面として駐機、駐車を導入した場合にどういうふうに、西のほうへ持っていくと、何度も言うけど、ベニスも同じだけど、真ん中が混むとできるだけ離したところで、あとは公共交通機関で中に入ってもらうというのが定型パターンです。そのようなパターンになればと思っていますけれども、この奥山へ集中する一般自動車あるいはバスを、なるべく離して公共交通機関で持っていくというのは、西のほうにも見どころがありますよということを作るというのと、便利をよくするというのと、そういう構造変更が要ると思います。それに向けて努力はしてきているつもりですけれども、西のほうのターミナル機能と、東のほうの観光地へのアクセス機能を併せて整備するという構想になると思います。

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奈良高校仮設体育館建設に係る知事指示メール問題について

毎日新聞:
 教育委員会の、知事の指示メール問題のことで伺いたいんですが、知事、先週の予算案審査の委員会の中でも、アイデアを、知事部局の職員に披露したことがあるということはおっしゃっておられましたが、具体的に、どのような文言で、どういったシチュエーションでお話をされたんでしょうか。

知事:
 あまり覚えてないけど、体育館はどんな大きさかも。覚えているのは、どのようなサイズかどうかわからないけれど、そのときに、覚えてることだけはっきり申し上げますと、サイズは、体育館は、あれは0.3以下か、未満だから「使用停止にします」ということをおっしゃった。それは、そうですかと。皆、教育委員会との会話は、そうしますとおっしゃるのを聞いているだけなので。すると、郡山だったか、どこかに「行ってもらう」ということをおっしゃった。ああ、そうですか。その何かこれ曖昧だけど、仮設を建てるとか、今の奈良高校の跡で仮設を、体育館らしいものを建てるとかいう話があって、「それは取り壊すのか」と聞くと、「取り壊す」ということだから、取り壊さなくて済むという「組み立て式の木造建築物を、設計をして、それを制作するという段階に入っているよ」ということだけは言った。そういう事実だけは言ったことは覚えています。

 それを、後で最近聞いた、農林部へ行って、そういうものがあるかどうか聞きに行かれたということで、そのようにしようと決められたと後で報告受けましたけど、そのぐらいかな。だから指示というのは、全くそんなこと言葉でも使った覚えはないし、したつもりももちろんないです。

毎日新聞:
 知事部局の、恐らく農林部の方だと思うんですけども、農林部の方に、木製の仮設がイベントとしていいんだよみたいなことは、何かおっしゃられたんですか。

知事:
 全くない、体育館にいいよということは全く言ってません。それは別の用途で開発してたから。

毎日新聞:
 すると、その話は知事の耳にはどういう形で入ってきたんですか。

知事:
 どういう形というのは。

毎日新聞:
 農林部で検討してますという話は。

知事:
 農林部で。

毎日新聞:
 はい。

知事:
 いや、農林部へは検討を指示してたんだもの。それを体育館として検討は別に指示してませんから。

毎日新聞:
 じゃあ、ないでしょうね。

知事:
 全くないですよ。誤らないようにしてくださいね、お願いします。体育館として検討するのは、指示したことは一度もありません。

毎日新聞:
 いや、指示したことはない……。

知事:
 農林部には、ありません。

毎日新聞:
 教育委員会の方に、「こういう話があるんだよ」ということをされたということで、指示ではなくても、結果的に忖度させるようにさせたということに。

知事:
 全くそんなことはないと思いますね、僕の感じからは。僕に聞かれてるから、どうしてあのようなメールを出したのかよくわからないけど、ひどいもんですよね。

毎日新聞:
 ひどいですね。

知事:
 本当にひどいもんですね。内心怒ってるんだけども、ひどいもんですよ。

毎日新聞:
 忖度させたという認識は、特に。

知事:
 全くありません。

毎日新聞:
 全くない。

知事:
 全くない。

毎日新聞:
 ただ、予算持っておられる方ですし。予算をお持ちの県のトップの方ですので。

知事:
 そういう見方はおかしいと思いますよ。

毎日新聞:
 いや、職員さんがね、そういうふうに。

知事:
 何度も言ってますが、予算のある者が指示することはない、受けるんだから。終わるなるものは全然指示することはないんじゃないの。予算の当局から指示することはない。しかも教育委員会という壁があるんだから、今まで一度も指示したことはない、何度も言ってるじゃないですか。

毎日新聞:
 普通は。

知事:
 なるほど。

毎日新聞:
 ただ、ここの職員さんは、そんなに意見をおっしゃられる方も少ないような気がしますので、言われたら、ああ、そのとおりなのかなと。

知事:
 ああ、そうか。どうぞ、ご忖度してください。

毎日新聞:
 いや、忖度違いますよ。

知事:
 以上です。あまり言うこともないよ、誘導質問のような感じがするけど。

毎日新聞:
 いやいや、誘導ではありません。

知事:
 誘導ではない、わかった、わかった。

毎日新聞:
 それで、これだけではなくて、メールの話だけでも、とんでもない話だと思うんです、民間ではあり得ない話で。

知事:
 そう。民間でもあるんじゃないの。

毎日新聞:
 あったら大問題になりますよ。

知事:
 あるんじゃないの、いろいろなとこで。

毎日新聞:
 ゼロではないでしょうけど。

知事:
 いろいろあるんじゃないの。

毎日新聞:
 それで、1年前から検討している仮設体育館の完成がおくれますと。で、先週の末ですか、こんな文章で、文書1枚で、「来年の3月末におくれますよ」ということが配布されたそうですけど、これって、本来きちんと謝って、きちんと説明するような話だと思うんですが、メールの話にしろ、そういったことが一切されてないというのは、もう一体どういう組織なんですかって。

知事:
 どうぞ、教育委員会に追及してください。

毎日新聞:
 いや、それはもちろん。

知事:
 どうぞ、教育委員会に追及してください。

毎日新聞:
 ただね……。

知事:
 ただね、なるほど。ただね。はい、どうぞ。

毎日新聞:
 広い意味で県の組織であることは間違いないので。県の組織、いわゆる奈良県の教育委員会なわけですから。

知事:
 教育委員会でしょう。だけど、私は指示、権限、何もありませんよ。教育委員会は独立してるから。

毎日新聞:
 ただ、こういったことをされてると、奈良県という、価値や信用とかをどんどん棄損していくことになると思うんですけど、それはよろしいんですか。

知事:
 ご意見わかりました、ご意見承っておきます。教育委員会へどうぞ。

毎日新聞:
 特に県のトップとしてご意見はないんですか、こんな放置してて。

知事:
 ありません。

毎日新聞:
 ないんですか。

知事:
 はい、ありません。

毎日新聞:
 先ほど、メールのことを、教育委員会に対して内心怒っていると先ほどおっしゃいましたが、この件で指導なり処分なりみたいな、ご意見というのは。

知事:
 ありません。

毎日新聞:
 特に。

知事:
 はい、ありません。どうぞ、いいようにお書きください。

毎日新聞:
 はい。

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厚生労働省の公立及び公的病院の再編集問題について

日経新聞:
 厚労省の公立及び公的病院の再編統合問題、奈良でも5つですか、やり玉に上げられたというか、指摘されている病院があると思うんですが、そのことに関しての受けとめ、いろんなところで知事さん、反発されてるかと思うんですけど、奈良ではまだ話が出てなかったので、その受けとめを。

知事:
 ご質問ありがとうございます。病院の経営について、ヨーロッパは100%公的病院なんですね。アメリカは100%民的病院ですね。日本は7割が民的で、3割が公的という、ハイブリッドになってます。病院の需給バランスといいますか、病院機能をどのようにマーケットにアプローチするか、日本は特段の知恵が必要だとかねてから思ってきました。

 今回の厚労省医政局の病院名明示を含めた公表は、エビデンスの明示として私は高く評価します。とりわけ類似近接の病院機能について、機能の転換ですね、機能の分化・集約、その結果ダウンサイズもあります。それから他病院との連携の議論を促そうとしておられるというように受けとめています。「エビデンスとして活用してください」というメッセージだと受けとめています。だから明示が悪いとは思っていません。明示をしないと世の中動かないと思います。

 地域医療構想実現のために、知事が地域医療構想を推進するということは法律上明記されましたので、奈良県は、どのように実現するか、先ほど公的病院、民的病院がある中で、エビデンスとナッジを使って地域医療構想調整会議で繰り返し議論をして、議論を促していこうと思って努力をしてきております。この厚労省の発表も、エビデンスとして利用していきたいと思います。

 さらにつけ加えれば、厚労省が発表しましたのは、類似近接は検討の対象ですよということが一つ大きなポイントだと思います。機能が類似近接している場合は考えたらどうかということが、一つの動きだと思います。類似近接かそうでないのかというメルクマールとして、奈良県は高度急性期重症急性期と、その他とに分けています。重症急性期、高度急性期というのは、類似近接は余りないです。これは民間病院では投資が多いからなかなかしなかった分野ですので、公的分野が乗り出さないけないのではということで、奈良県の断らない病院をつくるということで、公的病院として力を入れてきました。

 そのほかの分野を表現すると、軽症急性期、回復期、慢性期ということになると思います。地域包括ケアの主たる分野になりますけども、それを奈良県の医療構想の表現では、面倒見のいい病院になってもらいたいというメッセージを出しています。断らない病院と、面倒見のいい病院のメルクマール、その2つのメルクマールは類似近接じゃありませんよということを言っています。面倒見のよい病院の中で、類似近接は発生しているとは思います。奈良県でも発生しているところはあると思います。それは公的病院だけじゃなく、民的病院、民民の中でも発生しているわけですので、これは民の自己の構造改革、経営に直結しますので、それをどのように判断されるかというエビデンスをもって経営判断してくださいよというのを、ナッジをしているようにしております。

 機能分化というのは、効率のいい医療、機能分化は必然だと思いますので、そういう事情にあるということを明示されると、具体的な病院名を使って明示されるというのは正しいやり方だと私は思っています。ほかの知事とはちょっと違う点です。

時事通信:
 関連して。ほかの知事は確かに反発の声も大きく、荒井知事は評価されるということですけれども、ではこの先の話として、2020年9月でしたか、までに都道府県として取り扱いどうするかというのをまとめてこいよというふうに向こうは言ってきているわけですけれども、では奈良県としては、厚労省が言うように再編・統合に向けて対象病院と話し合いなり協議をしていかれるということですか。

知事:
 今まで奈良県で再編・統合のモデルと言われているのが、南和の病院のモデルなんですよね。ああいうことを各地でまねしろと厚労省が言ってるわけですけど、なかなかできないんですよね。公的病院の、統廃合という激しい言葉を使っていますけども、機能分化もなかなかできない。それはなぜかという私なりに分析すると、お医者さんが、俺はここでこのような医療をしたいんだという、ある公的病院に座ると動かないですね。違うところへ行ってくれとなかなかできない。だから病床の削減でなしに医師の配置ということになる。医師の配置というのは権限は何もないから、公的な病院でも、県立病院でも、市立病院でも、医師の配置でオーナーシップの権限が何もないから、だからナッジで、向こうに行ってしませんかということを説得するしかないのが実情です。それを背景に各知事や首長が反発されてると私は思います。お医者さんの説得は難しいからねとおっしゃっているんじゃないかなと思います。

 奈良県では、南和の医療は、新しい断らない病院を1つ作って、ほかは違う病院にしようというように、3つ急性期が並んでいたのを1つに集約する、機能集約をしたわけですね。このようなことが各地でできるモデルになっていると思いますけれども。

 まだ奈良県では、してもいいところはあると思いますけどね、済生会の病院などは一つそうですけどね。済生会の病院は、直接県立じゃないから、あまり済生会をどうするかということは言えないけども、公的な病院であってもね。だから病院の機能分化は知事がナッジをして、「どうするの、これしないと将来大変だよ」と。しかし、医師が「いや、俺が定年まではこうしたいんだ」と、こういうようにおっしゃるとなかなか動かないんじゃないかなと推察いたします。

時事通信:
 もちろんなかなか動かないとは思うんですけれども、そうは言っても厚労省は、どう考えるかというのをまとめて来いと言っているわけで、話し合いというのを。

知事:
 だから努力しないと動かないんですよ、うちはといって報告される可能性もありますよね。

時事通信:
 動かない報告するんですか。

知事:
 いや、奈良県は、南和の病院みたいに県が乗り出して、あれは県立病院が1つあったからでもあるんですけども、あとは2つの町立病院だったんです。統合するというのを県が乗り出してやったというのがいいモデルだと、こう言われているわけなんですよね。なかなかできないのによくしたねと、こう言われているわけだけど。それは3つの病院全てが急性期と言っていたのが、本当の急性期はなかったんですね。断らない病院はなかったから、南和で断らない病院をこれはむしろ資本投下してやろう。県も資本投下するけど、形は過疎債でみんなの病院にしてくださいというアイデアで進んだわけなんですけれども、各市町村が広域連合の病院を乗り出してくれたというのが一つのモデル。

 だから、何か各地でそういう事例をつくればいいけども、大体頓挫してますね。公的病院に依拠されるお医者さんが少なからずおられるではないかと私は思います。それは動かせない。動かせないから、何を言っているんだというのもおかしな話だと私は思います。努力をするのが知事の役割になっているんじゃないかと私は思います。

時事通信:
 それで奈良県はどう努力するのかと伺ったんですが。

知事:
 命がけじゃないけど、率先してやったというようには思います。

時事通信:
 やったはやったと思うんですが、まだ奈良県5つあると言われているじゃないですか。

知事:
 いや、5つは。

日経新聞:
 済生会って何かできるんですか、逆に。

知事:
 だから難しい。済生会は、僕から見ると民間の病院に近い、権限的には。済生会3つ。それから県関係はリハビリセンターという、これは性格が違うと。それから南に1つ、吉野病院か、あるんだけども、これは先ほどの奈良県では、もう機能分化してるように思います。形式的な指摘だと思います。吉野病院は機能分化済みじゃないかと私は思います、そのように申し上げていきたいと思います。

時事通信:
 なるほど。

知事:
 だから、県のできること、リハビリはまた性格が違うから、性格の違うのを一緒にしてますねというように指摘したいと思います。済生会3つは、なかなか済生会どうするのということをむしろ、厚労省は済生会と話しして、どうするのかというスキームを出すようにと申し込みたいぐらいですね。

 炭谷さんという厚生省の事務官の立派な人が、済生会の理事長されてますけど、悩んでおられますよ。よく知っている人だけど、悩んでおられる。
 病院、何ができるかは別にして、県立病院の総合医療センターの意識改革で効果があったのは、見える化ですね。病院の中の動向を見える化して、どういう経営状況か、どういう働き方状況かということをできる限り見える化してきています。これが大きい、病院の経営改革に大きな効果があったと思います。だから県立系、市立系もステークホルダーの、割と強力なステークホルダーの首長はね、見える化をしてその事情を、エビデンスを、厚労省のエビデンスが全てじゃないから、足元のエビデンスを出して、それを吟味して、これはどういうわけかというのを足元に聞くのが第一だと私は思います。それを聞かないで厚労省に文句言うのはおかしいと私は思います。

 そういうことをしている首長ってあまりいないんじゃないかと思います。自分のステークホルダー、病院のエビデンスを見て、どうしてこうなってるのということをエビデンスで追及している首長はあまりいないんじゃないかな。そうしないと改革できないですよ。そのきっかけになればというように、医政局の病院名明示を評価しています。

司会:
 ほかに質問はございませんでしょうか。
 幹事社さん、よろしいでしょうか。
 それでは、質問がないようでしたら、これで終了させていただきます。

知事:
 ありがとうございました。どうもご苦労さまです。


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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

お問い合せ先:奈良県広報広聴課 報道係  TEL 0742-27-8325