令和2年1月6日(月曜日)知事定例記者会見


知事年頭挨拶について

知事:
 ご挨拶というほどのものは何もないんですが、今年もよろしくお願いします。

 また、あまり新聞は読まないんですが、スマホじゃなくてiPadで新聞の気になった記事を見るというパターンなんです。時々しか眺めないんですが、iPadで出てくるニューヨーク・タイムズとか、ル・モンドとか、ドイツはフランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングとか出てくるんで、もちろん読めないんだけど、そのヘッドぐらいは読めるよね。ヘッドでトランプ大統領が出て、今だとイランのニュースとかがわぁっと出てくるので、日本の新聞と世界のヘッドを、時々見たりするぐらいなんですが、それは、世界のICTのメリットかなと思っています。スマホでは、中央日報なんかも日本語で出てるし、ニューヨーク・タイムズも日本語だったかな、翻訳ができるようになって、世界のいろんなメディアのニュースがあっという間に、読もうと思ったら世界の鳥瞰図みたいにヘッドだけでも読めるということでね。日本のヘッドがどんなふうに位置づけられるのかというような見方を時々するんです。

 別にこれは本題でも何でもないんですが、その中で日本の新聞のコラムを読んでいておもしろいなと思って。どの新聞だったかな、こんな小さなコラムで、その書いている人が先輩の言葉として印象に残る言葉というのを紹介してたんです。あてにならないものという出だしで、あてにならないもの、政治部長の政治観、経済部長の景気観、それから社会部長の正義感というふうに書いてあって、その中で社会部長にはちょっと辛辣だけどと書いてあったんですが、「かん」が、最初の2つは観るほう、最後は感情の「感」。

 それを見て、自戒なんだけど、知事の政治観、経済観、正義感、あまりあてにしちゃいけないなと思って、その記事を読んで新年を迎えました。人からいいなと言われるのはありがたいことですが、自分であてにしちゃいけないなと思ってその記事を読みました。

 おもしろいでしょ、そういうふうに言われると。おもしろいでしょというのも変だけど、あてつけとか押し込みではなく、そのような出来事というか、新年、暇だったからですが、あの日ほかの世間的な接触は暇だったから。

 それと、仕事始めで申しましたが、新「都」づくり戦略の資料づくりを随分楽しませていただきました。でき上がってきた資料をその場では議論するんだけど、なかなか読み解くというか、深みを探るということはなかなかできなくて、資料をためてるんです。資料をためて、何かのときに体系的に読もうと。体系的に、一緒に読もうと思ってためていて、年末がいいチャンスだと思ってどさっと持って帰って、できた資料の項目合わせをして、番号が振ってあるので番号の順番に並べて、例えば33番だと33番の1年間に出た資料を集めて、それを読み解いて編集し直すということをこの年末ずっとやっていたら、昨日までずっとやって、まだ完成していないんですが、こうして荒井流儀を仕事に生かすということかなと思って、そんな作業をしてました。

 そんな仕事の合間に先ほどの新聞コラムを見て、僕は新聞をあまり見なかったから、ゴーンが日本にいなくなったってしばらく知らなかったんだ。後でテレビはどっと出てくるんだけど、何かその中で、テレビ局の記者はゴーンのおかげで年末年始、正月がなかった、と書いてあったけど。それで思ったのは、ゴーン・イズ・ゴーンだなと。駄じゃれですけども。そんなふうに詰まらないように頭を使ってましたというご報告です。そのぐらいですか。あんまり迷調子になるといけませんので。「めい」は迷うほうの「迷」になりますので。

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今年の抱負について

時事通信:
 改元されてから初めての年がわりで、また、知事としても4選目の当選を経て初めての年がわりですね。今年一年の抱負というか、どのように奈良県政を運営されていくおつもりか、伺えればと思います。

知事:
 政治だから、何か目標を出さないといけないんですが、さきほどの庁議でも言ったんですが、世の中を良いように動かすという気持ちはもちろんあります。良いように動かすのはどうすればいいのかというのが、これが各国の流儀、各政治家の流儀につながるんですが、良いモデルは別に見つからない、民主主義の中でのモデルというのがいいかなと私は思います。

 すると今の抱負という言葉から、奈良県庁の流儀は小さなことを、医者でいえば探り棒を入れると。探り棒を入れて、何が調子悪いんだということを探る、そこから薬を処方する、その様子をみる。探り棒を入れて、ああ、この探り棒を入れると肝臓が悪いんだと。すると肝臓に効くといわれている薬を処方する。そして様子をみるということを繰り返してやっていくのが医学。

 医学は、今も延長だけども統計からでき上がっているんですね。疫学というのは統計そのものなんですよね。それは効く人と効かない人があるけど、効く人が多ければ万人に効くといって宣伝する。万人には効かないかもしれないけど、大概効くぞといって、よくできる医者は慎重に処方するというのが普通なんで、万人に効く政治の薬なんかあるわけないと思うんだけれども、そのようなことの繰り返しが私は原点だと思います。だからそのような探り棒を入れる、処方する、様子を見て体系化する、これは医術を体系化するということを繰り返しするしかないと思っていて、そのときに体系化で大事なのは統計だとつくづく思っています。

 統計の信頼性というのは、統計の中身の信頼性、統計をどのように使うかという考えが日本ではあまり発達しなかった。医学でもそうですし、政治でもそうですし、いろんなところで統計学を基本にしていない珍しい先進国だと私は思っています。皆さん、統計学を大学のときに教えてもらったことないんじゃないの、必須じゃないから。僕らも大学ではなかったんで。政治学では必須だと思うんだけれども、経済学では当然必須で、医学でも必須なんですが、そのような違う学問体系を明治からやってきたと今思うんですが、大きなことを言いますけれども、そのような体系化に統計は必要です。

 統計をどのように分析するか。今、皆さん使っておられるICTも統計ででき上がって、統計のセンスがないとそのデータの意味がない時代なので、統計リテラシーというセンスを伸ばすのは必要だと思います。それは、さっきの小さな探りを入れて、処方して、様子を見て、顔色がよくなったか悪くなったかを処方して、よくなるほうの薬をふやすとか、そういう小さなことの繰り返しは政治でも同じことかなと思います。その結果、方向が出れば、抱負とかターゲッティングとかいう手法になって、こういうようなターゲットをするのが必要だ、あるいはそのためにはこういう戦術が必要だという、そういう積み重ねの体系が要るのかなと私は思います。

 まだ十分うまく言えませんが、それがもし奈良県がうまく発展するとすれば、そのようなことの積み上げしかないのかなと私は思いますので、抱負にはならないんですが、そのような流儀を振り返り、自分の政治観、経済観、正義感をあまりあてにしないという謙虚な姿勢を持って、奈良県庁流儀に磨きをかけるというのが抱負かなと思います。

産経新聞:
 一番最初の、データを大事にするということ、統計を大事にするということを強調されてますけども、それを先ほど体系化していくというようなことをおっしゃいましたが、具体的にはどういうことですか。

知事:
 体系化、データを収集して分析というのが大事ですけども、いろんなフィールドがありますので、例を挙げますと、地域医療構想ですね。医療提供体制について、昨年、厚労省は、地域医療構想における病院の対応方針の再検証を要請する公立・公的病院名を公表しました。厚労省は、再編・統合ありきじゃないといっています。これを参考に地域で良く協議してということで、多少のエビデンスが出てるんですけど、エビデンスが余り十分ではないと思います。それと、民間のエビデンスも十分ではありません。病院のマーケットは、7割民間、3割公というのが日本の特徴ですので、ヨーロッパみたいに10割公、アメリカみたいに10割民間のマーケットではないということから、また違う分析が必要だというような状況だと思っています。

 そのときに病院の分析を病床数だけじゃなく、診療科別の偏在とかレセプトをもし見れたらというようなのがデータ収集・分析の一つの分野。それがあると、この病床は要るとか要らないとかという判断が客観的に出てくる。判断の投資を決めるのは民間が主体ですが、お医者さんの世界は客観的なデータをよく見られる傾向があると思います。教条的じゃなく、現実的なのが医学の世界だと。先ほど言いましたデータで処方を分析するのが、統計が医学の元手だということであります、よく見られる傾向がありますので、データをうまく示すと医療の病床の種類をどのように決めるか、医師の配置をどのように決めるかという判断が適切にされる可能性は十分あると私は思っています。

 それは、お医者さんごとに自分の診療科あるいは病院の分析、マーケット全体の分析をしないと意味がありませんので、それは県がやっていい分析のフィールドかなと思っています。それを提示して促す、私の言葉でエビデンスとナッジと言っていますが、こういうようなデータ出てるんだけど、読まないかというのがナッジですね、ナッジをするというのが今大きなツールになってきています。こうだというんじゃなく、こうではないかということを、言い方の話にもなりますけどね、ナッジというのが行動経済学の大きなやり方になってきています。

 奈良では、エビデンスとナッジをツールに、適切な医療提供体制を確保していこうと、そのときのエビデンスは統計をとって分析して提示する、一般の共有財産にするということを県でできますので、そのようなことを医療の分野ではしようと。いろんな分野でやり方が違うと思います。

産経新聞:
 いろんな分野に応用していくということですか。

知事:
 そういうことですね、経済などは余計複雑ですけども。

産経新聞:
 予算編成にもそういったことを生かしていくということなんですか。

知事:
 予算編成は、それを全体に複合的ですけど、なるべくエビデンスを出して、このように進んでますよ、どうしましょう、このようにしませんかというふうに、並べていくようなプレゼンに戦略がなってきていますので、そのようなことを繰り返していくのかな。エビデンスがここまで上がりました、さあどうしましょうかと。

 エビデンスでおもしろいのは、人口がおもしろいですよね、人口の動態がおもしろいですよね。最近、余り出てないんだけど、人口増減といいますけど、人口増減の要素は社会増減と自然増減があります。それが出だして、年末に統計分析課に、全国1,731市町村かな、この10年間、その前の10年間、20年間の人口の社会増減を分けて調べてくれといって調べてもらいました。まだ分析が十分ではないけども、奈良県で、最初の過去10年間、その前の10年間を調べると、まず社会減が先行するんだよね。社会減が先行するということは、若者がいなくなる、若い女性がいなくなる。で、出生率が減になる。お年寄りは健康で長寿だけども、ある程度の率で亡くなられる。出生率が低いと人口減になるというパターンが続いているのかなという。

 奈良は、社会減先行、自然減追随というパターン、全国どこでもあると思われますけども、そのようなことが、だから人口増減を食いとめるのは、社会減を減らすことから始めて、ということはその地域に若者がとどまる。出生率は地方のほうが高いわけなんで、若者の社会増があるのは、今、日本では東京。そこに集まって、出生率の低いところに社会増があるというのが多少、今の人口減に悪い組み合わせになっているのかなと思わせるようなデータが出てきているんですよね。

産経新聞:
 そういう統計というものをどう生かしていくかということが、これからのこと。

知事:
 我々の、皆さんも一緒だと思うんだけど、社会をよくする一つの元手だと思っています。

産経新聞:
 だから、単に統計をとるんではなくて、それをどう生かすかということを今年はやっていくと。

知事:
 それは今までもやってきているんですけども、と言いたいんだけど。

産経新聞:
 それを一層強化。

知事:
 今年というのはちょっと、いえ、私はそういうことではありませんということ。

産経新聞:
 それが今年の抱負につながる話ということですか。

知事:
 それが成果がありましたよというのが先ほど言っただけの話で、それに磨きをかけるというのが抱負ですね。

産経新聞:
 わかりました。

知事:
 始めるんじゃなく、磨きをかけるということ。

産経新聞:
 はい。

知事:
 すみません、こだわってしまって。

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新「都」づくり戦略の進め方について

時事通信:
 冬休み中は新「都」づくり戦略ですか、あちらの資料を読み込まれていたということですけれども、そちらはどのように今後推進されるのでしょうか。

知事:
 さっきちょっと相談してたんだけど、予算の説明がありますけども、そのときに予算説明の体系バージョンといいますか、このような考えで予算をつけさせていただきたいというふうに使おうかなと。あれは記者会見でも使うし、議員への説明会もその前後にあるんですよね。どちらが先かどうかというのはちょっとあれだけど、民主主義だからどちらが偉いのかよく判断をして、文句の言われない順番、議員説明会が先かな。議員説明会で使って、場合によっては記者会見でも使うと。

司会:
 同じものを使わせていただくことになると思います。

知事:
 というようなことがどうかと、今、確定じゃないけど、そんなふうに思っています。戦略論がないと本当は政治家じゃないというぐらい、ちょっと威張った言い方だけど、国の政治家には戦略論、ぜひと思っているところもありますので。このレベルの私ごときはそんなのなくてもすみませんということですけれども、戦略を銘打って勉強はしてますよという程度でありますが。そのように予算との関連で、元手になる戦略体系、戦略と言ったらちょっと大げさに聞こえますけど、体系というようなことを今みたいな流儀で展開する。だからちょっと暫定的だけど、会派説明がありますので、会派説明に出して、この記者会見で出すのかなと思ったりしています、もしよろしければ。そんなの見たくもないとおっしゃれば、また改めてと思いますけれども。

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大宮通りまち開きへの期待・活性化について

NHK:
 春に大宮通りのホテルですとか、まち開きになるかと思うんですけれども、改めて期待される点、それから活性化に向けて力を入れていかれる点をお聞かせいただけますか。

知事:
 ああ、大分でき上がってきて、雰囲気がね。よくNHK、行っていただきました。あそこの全体のレイアウト構想があったんだけど、NHKもいいんじゃないかと思って泉谷さんという局長に声かけたら、それは本社で、大阪本社でもないんだね、東京ですと、投資だから。東京本社の誰が決めるのかと、会長かと言うと、経営委員長ですというような話までされた。経営委員長はよく知った人だった。で、経営委員長に陳情をしたわけですね。NHKはお金持ってるよということは、こんな場で言うのもあれだけど、経緯の思い出しがある。経緯大事だと思うんで、そんなことがなければできなかったって、NHKも出てきていただいているのはとても評価していますという意味で。

 それで、しかし決まるもんですねと思いましたね、決まるもんですねと、NHKの移転というのがね。産経も一緒に行けばよかったね、隣で。とか余計な、これ余計なこと。大通りに出たらどうですかというセンスもあったもんだから。大宮通りというところで、もとは県営プール跡地だから。県営プール跡地に、遷都1300年の前にはホテルをつくってもいいよという申し出が民間のコンサルからあったんですよね。で、1期目だった。それで、その後、リーマンショックが起こって何もなくなった。これはいろいろ働きかけたけど、全然。リーマンショックで、もう資本が地表に見えなくなった時期で、うろうろして東京を駆け回ったんだけど。

 そのときに、警察署もあったんだけど、警察署敷地も一緒に開発したらどうか。もともとは警察署を残して県営プール跡地でホテルつくろうかという構想だったから、NHKのことも全然その発想には浮かばなかったんだけど、しかし広くしたほうがいい、警察署も古いから。で、警察に話しかけたら、もう移りたい、古いから移りたい、場所もあるというので、大森町へ移ったと。そんな、やぶから棒といいますか、そういう発想でぽっと出た話。で、あそこ広大な敷地が発生したと。それで改めて全体のレイアウト構想を練って、コンベンションをつくろう、ホテル誘致をしよう、それからNHKも誘致しようという三本立てで、それと観光振興施設、四本立てで構想を練って。ホテルは森トラストさんが、ご先祖様が桜井ご出身だということのご縁があって、社員の方が奈良はそんなハイエンドのホテルは向かないよという役員会での反対を、森章さんが、自分の金でつくってもいいからとまで言って押し切られて、あの投資を決めていただいた。

 で、その投資を決めていただいた後に、インバウンドの波が起こったという、好循環といいますか、そのようなストーリーで起こってきたものですので、そんな一直線じゃなかったですね。もう後退してうまくいかない、うまくいかない、うまくいかない。だけども、うまくいきかけた、うまくいきかけた。で、あのようなレイアウトになってというように改めて思いますので。どういう言い方かな、そういうストーリーを振り返ると、当事者としては感慨ひとしおというような感じになると思っています。

 だから、NHKについては、泉谷さんから始まったというストーリーになりますし、ホテルについては、リーマンショック前から始まったんだけど、リーマンショックの前から始まって、森トラストさんで決着ついた。コンベンションの施設はその中で発想したというようなストーリーですので、結果はよかったのかなと思っています。そういうストーリーの積み重ねで、奈良ラッキーだったんじゃないかなと思っています、そんなのできない確率のほうがはるかに高かったもんだから。NHKも大変だったですよ。そんなにもうほとんどだめな感じはあったんだけど、それでもよくしていただいたと、振り返りがあるもんですから、そういう感慨になりました。よかったと思って感謝しています。

NHK:
 今後ですけども、初めてのハイエンドのホテル、あと、大規模なコンベンションセンターということですけれども。
 その何か力を入れていかれるところはありますか。

知事:
 今まで奈良にない観光元手でありますので、新しいタイプの観光客の取り込みの施設になると思います。それと、コンベンションはその区画だけで終わらないで、大規模なものがあると、まちじゅう全体ホテルが埋まってしまう。奈良マラソンもそうだけども、大きなコンベンションがあると奈良市内だけのホテルで足らないんだよね。遷都1300年のときもそうだったけども、信貴山に行ったり、桜井に行ったり、吉野町まで行って、遷都1300年のときはお客があふれたので吉野町も潤ったんですよね。だから大きなイベント、コンベンションは、そのような効果があります。

 パリでコンベンションがあると、その間に違うお客さん来ると、100キロ以内のホテルで空室がなくなる時期が何度かあるんですよね、そのようなマーケットだと思います。奈良も、もちろん波がありますけれども、そういうこと。大きなコンベンションで観光の産業を発展させるという大都市ならではの手法ありますけども、奈良市は大都市じゃありませんが、観光素材でコンベンションというのに人気の高い場所ですので、その素材、文化財とか公園とかの素材を利用したコンベンション振興というのも一つの切り口、今まで全く手をつけてなかった切り口。大コンベンションマーケットというのは、またハイエンド誘客というのは全く手をつけてなかったマーケットですので、それに手をつけられるようになるのかなというふうに思っています。

 NHKも何か貢献をしていただけそうな。あそこの意味を整理すると、ハイエンド誘客、それから大規模コンベンション、もう一つ天平広場を使ったにぎわいですね、新しいにぎわいというのが、3つの要素があるように思っています。それが、ああいう施設があるから実現できるというようなまちにやっとなってきた、なり始めているのかなという印象です。

 最初の思い出し、振り返りは全く個人的なあの場所のストーリーですので、どっかでは覚えておかないといけないストーリー、お世話になった人がたくさんおられますのでと。泉谷さんにもよろしくと思うようなとこがありますよ。親切に言っていただいたから、そんなんあかんと言われたら、もうNHK、芽がなかった。そこに話ししたらとおっしゃっていただいたから、本社に話ししたらと、その一言が大きかったということですよね。本社のつてをたどって。

 大阪支社も行ったかな、堂本さんが支社長だった。堂本さん、おられたんですね、まだ本社に。だからそんなときに仲よくなって、陳情は人脈をつくるという、こちらにとっても。そんなこともあって、結局お世話になったということなんですけれども。堂本さんも、いや、大阪じゃなあとおっしゃったような記憶があるんだけどね。大阪まで行ったりして陳情を重ねていったもんで、それがこういう結実して、今申し上げた奈良の発展、3つ考えられますということまで口に出して、具体性を帯びるような事態にもなってきたという。まだまだ発足の前後ですので、感慨を申し上げました。そのようなストーリー、歴史でありました。

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奈良県内における政治意識調査について

関西テレビ:
 政治意識調査ですけども、来年度の実施に関しては、先月の会見から何か進展などございましたか。

知事:
 前の会見からまだ進展はないですけども、今日来て新聞の切り抜き見てたら、毎日新聞の論説で、奈良支局の記者がえらい攻撃したけども、そればかりではないよという学者のコラムが出てきていると。「ああ、そういう見方もあるんだな」と思って読みました。日本の新聞も捨てたものではないなと思っておりました、そういうのも出されるという意味でね。それはこちらとしてはありがたいというようなタイプ、別にバランスのとれた意見が出るというのが民主主義で大事だなと改めて、毎日新聞もそうされるんだなと思ったりして、感心と言ったら悪いけど、ああ、そうかと思って。民主主義だからという、それは一つ勉強になりましたということですね。

 そのようなことも踏まえて、どのように進めればいいか。今度出たそのコラム、ちょっとした論文ですけどね、いろんなことを書いてありますので。今見たばかりだけど、1つは、調査対象者秘匿というのがとても大事、それがもう肝だと思ってやってたものだから、そんなのは危ない、リスクがあるぞとおっしゃった。リスクはあるかもしれないけども、今、秘匿をいろんな工夫を凝らしてやってましたと、こういって、あまり出だしは評価されなかったかもしれないけど、そのようなことがあって、それは守らないといけないとたしか書いてあった。

 もう一つは、何かストーリーが、途中であって、結局政治意識というのは民主主義のもとだと最後の文章で書いてあって、政治意識のあり方、所在というのは民主主義のもとだと。それをどのように察知・探索するかというテクニックが要るよというように書いてあったので、これは励ましの言葉だと私は思いました。そのようないろんな意見が出てきておりますので、民主主義は、何が偏って、何が偏っていないか、もう少し先にならないとよくわからないところがあるものですから、いろんな意見を、先ほどの探りではないけど、いろんな意見の出ぐあい、評価をしながら決めていくのが民主主義的でいいのかなと今でも思っています。だからではないけども、まだ決めてませんというのがご報告です。

関西テレビ:
 そこには、やはり今年度の調査の分析結果というのも当然出る。

知事:
 分析は出しますので、分析はどんなふうに出てくるか、学者さんにこれはある面お任せですので、学術調査・分析というつもりですので、それに口を出すことはないと思うんですよね。先生に調査の設計も依存したわけだし、分析も依存するというのが基本的な立場です。で、いろんなやりとりで先生も怒っているところもあるけども、その怒っている元手はまだよく見てないんだけど、何かしゃくにさわる論評があったように物すごく怒っておられるんですけども、それも一つの反応なんだけども、そのようなことをまた北村さんと年末に話しをしようかと思ってアポを入れたんだけど、インフルにかかられて面談ができなかったから、新年また北村先生と面談をして、相談していきたいと思っています。スケジュール的な面からすると、大変真面目な人たちですので。

関西テレビ:
 来年度の実施については、その分析の結果というのも踏まえて判断をされるということですか。

知事:
 それも北村先生とご相談してと思っていますね。それと毎日新聞の、あれは学者さんが書いた論文なんだけども、そのような学者の中の意見も、いろいろ参加されない人の意見もありますので、いろいろ北村さんとかが判断されると思います。それをよく聞いて行政の判断をしていきたいと思います。

関西テレビ:
 あともう1点、今日、今年度もう既に実施した調査に関して住民監査請求があるみたいですけど、正当性も含めて何か知事の受けとめ、コメントがあれば。

知事:
 住民監査請求って何なんだろう。今年度の調査、今したことについて。

関西テレビ:
 はい。

知事:
 これ、することについて。

関西テレビ:
 今年度実施した調査の費用の差しとめ。

知事:
 アンケートについて。

関西テレビ:
 はい、もう既に送ったやつですね、有権者に。

知事:
 どういう要求なんだろうね。それも民主主義の一環だから、したことは目的をよくやり方を理解していただければと思いますけどね。理解していただければよくわかると思っています。

関西テレビ:
 調査の目的。

知事:
 調査のほうね。あと、インタビューするとかは、慎重に考えますということでホールドしているような状態ですので。

関西テレビ:
 議員さんへのインタビューですね。

知事:
 そうですね、議員さんや首長ですね。議員首長の意識というのも大事な要素であると私は思いますけど、どのようにそれを察知するのかというのを、本当は民主主義の基本のような気もするけどね。奈良県ではそういう反応がありましたから、それも民主主義の一つのデメだと思っていますので。いろんな意見が出るのが民主主義だと思います。それをよくどのようにしんしゃくするかというのは、私の予算執行という立場がありますのでですね。いろんな反対の人のツールもありますので、それをどのように判断するかという役目はあろうかと思っています。それも民主主義のフレームの中で考えていくのがいいかなと思っています。

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集し、質疑テーマごとにまとめています)

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