令和2年4月23日(木曜日)知事定例記者会見


新型コロナウイルス感染症対策について
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

知事:
 それでは、定例記者会見で新型コロナウイルス感染症対策、4.23方針をご報告いたします。

 聴覚障害者の方のためにマスクをとりますので、引き続きお許しください。

 お手元の資料をご覧ください。ざざっと行きますが、最初は感染者の状況です。2ページ目になりますが、従来の報告資料と体裁は変えておりません。累計75名になりましたが、ほぼ毎日発生しております。3ページ目は、その内訳でございます。4ページ目は、重症、中等症、軽症の別で書いてございます。中等症7名、重症3名という状況でございます。ほぼ毎日、上り坂になりましてから66名の発生でございます。6ページ目でございますが、感染者の日々の発生状況でございます。9名が最高の日もありましたが、ほぼ2名から4名の範囲で推移をしております。

 7ページ目でございますが、感染者の感染経路でございますけれども、推定を入れて報告をするようにしております。5番までは、ほぼ感染経路の推定が確実なものでございます。6番目が、県外滞在歴のない方ということでございますので、県内で感染されたと思われるわけでございますが、県内クラスターというところまで行っておりませんので、県内クラスターの発生を抑止したというふうに改めて思っております。

 8ページ目でございますが、入院者数の推移を書いております。これは病床数の準備との関係でございます。現在、感染者は、すなわちPCR検査陽性者ということになりますが、全ての方に入院隔離をお願いをしております。入院隔離の意味は、回復をしてもらうということと、重症化予防をしてもらうということでございます。もう一つは、隔離というのは、うつさないために療養も兼ねて滞在してくださいという意味が入院にはございます。現在、入院者数は50名というレベルになっております。

 このような状況を受けての対処方針をご報告いたします。

 まず、お願いを続けておりますが、県民の皆様へのお願いというメッセージでございますが、現在のコロナウイルス感染症との闘いは、歴史的に経験したことのない闘いだと思います。見えない敵との闘いだと思っております。県民の皆様と事業者の皆様、県が一丸となってこの闘いに絶対打ち勝ちたいと思っております。今後ともご協力、連携をよろしくお願いしたいと思います。

 具体的な内容でございます。うつらない、うつさないの徹底ということを改めてお願いしたいと思います。見えない敵ではありますが、その行動パターンはわかってきております。コロナウイルス感染症は人から人への感染でございます。接触しない、人と人との距離をとるということが感染拡大予防に絶対必要だということがわかってきております。空からは来ない、空中戦じゃないと、地上戦だという闘いでございます。そのためには、大都市との往来を避ける、うつらない行動をしていただく、また外出を実質自粛するということで、うつさないという行動パターンもとっていただきたいと思っております。

 これらのお願いの後押しのために、県では次のような取組を進めたいと思っております。13ページ目でございますが、施設の使用制限の要請と協力金の給付でございます。先日、この内容について発表いたしました。その予算措置を先日、産経新聞さんからご質問がありましたが、18億3,000万の補正予算にしたいと思っております。内容は、この前報告したとおりでございます。近隣の府県、大阪、京都、滋賀などと力を合わせて、この地域で封じ込め、感染拡大を予防したいという思いでございます。

 14ページ目でございますが、生活必需品の買物はおありになると思いますので、そのときの配慮事項としてお願いしたいのは、そういう場でうつらないように、また、うつさないようにということでございますが、混雑時間を避けるということと、多人数で行かないということと、レジで並ぶ際は間隔を開けていただくということをお願いをしたいと思います。また、ここに文字では書いておりませんが、スーパーなどにおきましては、時間帯を分けて入店を誘導していただけたらということを、この際、お願いできたらと思います。高齢者の時間帯、家族の時間帯など、それぞれの地域のスーパーで事情があると思いますけれども、時間帯を分けるのも、混雑時間を避けてもらうスーパー側の知恵かもしれませんので、またそのことも、口でございますが、お願いを申し上げたいと思います。

 それから、15ページ目でございますが、ゴールデンウイーク中の県外との往来を極力抑制する、県外のナンバーが県内の駐車場にとまっているよという報告もございますので、少なくとも県営の駐車場の利用を休止したいと思っております。県営駐車場は、16ページ目にその内容が出ております。

 17ページ目でございますが、県立学校でございます。県立学校においては、5月末日まで在宅教育といいますか、登校抑止を延長されるということを聞いております。明日、教育委員会を開かれるということでございますが、本日の報告のときにこれも入れていただいていいというふうに教育委員会からの申入れがございましたので、併せて報告をさせていただきます。

 18ページ目でございますが、そのような事情でございますので、外出を自粛されている県民の皆様に、ご家庭での健康維持や、勉強される方にテレビ番組を放映したいと思っております。その補正予算を1,000万円お願いしたいと思います。健康維持のための出演者として、例えばバスケットボールのバンビシャス奈良の選手でありますとか、サッカーの奈良クラブの選手などと出演交渉をされているというふうに聞いております。

 19ページ目からは、医療体制の充実でございます。

 20ページでございますが、先ほど申し上げましたように、今までのカテゴリーは、感染者はPCR検査陽性者、そのうち患者というのは、PCR検査陽性者で有症状者、症状がある方でございますが、実は未判定感染者というカテゴリーがあると思います。感染はしてるけどもPCR検査などで判定がまだだという、行ったけどもまだ報告ない、あるいは知らない間に感染したままという方がおられます。このウイルス保有者でPCR検査の結果が未確定の人あるいは自覚のない人が、実は感染拡大の大きな要因になっている可能性がございますので、未判定感染者、PCR未判定者の対象を考慮しまして、相談・検査のスピードアップを図る、相談・検査の量の拡大も図るということにしていきたいと思っております。そのような感染者が分かりますと、早目の隔離、抑止ができるという判断でございます。PCR検査の未確定の人は、感染拡大の要因になるということでございます。

 そのための対策でございますが、21ページ目でございますが、西和医療センターに発熱外来クリニック、仮称でございますが一応そのような名前にしたいと思います、を設置したいと思います。発熱外来クリニックでございますので、コロナに感染したのではないかという可能性のある人は、ここで専門外来の病棟をつくりたいというふうに思っております。こうしますことによって、今までかかりつけ医に行きなさいと言っていたのが、かかりつけ医の方が、ほかの外来患者様と接触をして、その病院、クリニックでうつさないようにするということは大変な配慮が要るわけでございますので、おそれのある人はできるだけこの発熱外来クリニックに行っていただくということにすることによって、その病院の仕分をしていこうかと。コロナ感染の疑いのある方は専ら発熱外来に来てくださいというふうにしようかと思っております。

 それから、そのクリニックで必ず行っていただきたいと思っておりますのは、まず肺炎になると重症化につながりますので、レントゲン等による肺炎の検査をしていただくとか、PCR検査の必要性の判断は医師の判断によりますけども、必要な場合はその場で検体採取を即時実行していただく。また、大丈夫だということがその場でわかった場合でも、感染予防(うつらない、うつさないの徹底)のご指導をこのセンターでお願いできたら。5月中旬予定で、西和医療センターに設置をしようかと思っております。その予算が6,800万円予定をしております。

 それから、2つ目は、22ページ目でございますが、PCR検査体制の拡充でございます。医療機関自ら検査を実施できるようにということで、今は検体採取をドライブスルーでも採取しまして、ほかの民間検査会社に運んで、そこから戻ってきてお伝えする、その間3日間かかっているそうでございます。この機械を、高額でございますが購入いたしますと、45分でできると。3日の判定時間を45分に短縮するという効果があるということでございますので、予算的には措置をしたいと思っております。

 それから、それとあわせまして、ドライブスルー検査を運用する予算を拡充したいと思っております。4月15日から奈良県総合医療センターでドライブスルー検査をしておりますけれども、4月23日から南奈良総合医療センターでのドライブスルー検査、ほか1病院でございますが、これも確定はしておりますが、場所を非公表にしていただきたいという近隣の方の要請がございましたので、非公表でございます。

 それから、その次の項目は、重症、中等症の方の命を守るための入院の医療体制を充実・整備する必要がございます。今、感染された方全員入院ということでございますので、先ほど何ページかで報告いたしましたように、現在の病床が埋まってきております。そのようなことに対する対応でございます。25ページ目でございますが、病床は現在64床でございますが、5月1日から231床にふやしたいと思っております。また、その際、入院医療機関で必要となる人工呼吸器やECMOと言われます人工肺、またエックス線装置などの設備整備を、17億5,100万円の補正予算を組んで拡充したいと思っております。

 また一方、26ページ目になりますが、軽症者等と書いてございますが、無症状の方、味覚障害のみの方などが入院されております。PCR検査は陽性だけども、このような軽症者がおられます。そのような方の宿泊療養を4月24日、あしたから開始をいたします。補正予算としては17億6,500万円を組んでおります。東横INN奈良新大宮駅前でございます。あしたからでございますが、10時からリハーサルをいたしますので、もしマスコミの方ご興味ありましたら、リハーサルをマスコミ公表、公開としたいと思っております。後ほど広報広聴課からご案内を差し上げたいと思います。

 それから、医療従事者の皆様への応援ということでございます。医療従事者を応援しろよという声もございます。28ページになりますが、勤務地近くに寝泊まりされる医療従事者に、宿泊施設の利用料を支援するということは先日発表いたしましたが、補正予算案では4億円を措置したいと思っております。上限は1泊1万円ということになります。

 それから、29ページ目になりますけれども、医療従事者の方々へのご支援の第2項目でございますが、日赤の奈良支部がございます。日赤の奈良支部に窓口になっていただきまして、マスク、雨がっぱなど必要な物品の寄附、これは現物でなくても金銭の寄附で結構でございますけれども、寄附を受けて医療機関に配布するというプログラムを実行していきたいと思います。寄附を受けた物品の配布先、数は、県の物資班が調達・決定ということでございます。物品が手に入らないといけませんので、県の物資班が調達をして、その配布先を決めさせていただくということで、システム化をしております。この赤十字への寄附は、国が配布されます10万円を寄附に充てていただいても結構でございます。

 それから、30ページ目でございますが、医療従事者の処遇改善が予定されております。県立病院機構が従事者手当の改善を、たしか4,700円に増額するということを聞きました。それは県立病院機構でもできるわけでございますけれども、県の財政支援の陳情がありましたので、運営交付金などの措置を考えております。当面、県立病院がしていただくことに賛成ということで、今日は県が相応の支援を実施するからということを報告させていただいて、県立病院機構の手当増額を後押ししたいというふうに思う次第でございます。

 その従事者支援の4段目でございますが、31ページになりますが、医療従事者支援のための新たな基金を造成したいと思っております。医療従事者を激励するための取組をしたいということで、新たに(仮称)新型コロナウイルス感染症対策基金を設置できたらと思います。このような基金の設置は基金条例が要りますので、臨時議会に基金条例を提案していきたいと思います。その際、特別定額給付金、一律10万円をこちらに充てていただいても結構でございます。実は県民の方から直接相談がありまして、自分は国から配布される10万円を医療従事者に寄附をしたいと。その手だてをつくってほしいというようなご相談がございました。それとぴったりの仕組みということになりますので、その方へはまだこのような仕組みにするよということは報告しておりませんけれども、そのような方もおられましたので、それと県民の方は全部寄附しなきゃいけないとか、県庁職員は寄附しなきゃいけないということは毛頭ございませんので、いろいろ事情があるというよりも、むしろ基本的にはいただくのが普通だと、国の激励金でございますので。ただ、いただいた方には、やはり自分よりも医療従事者が頑張ってもらっているんだから、そちらのほうに回してほしい、あるいは回したいと思われる方がおられることは確かでございますので、この基金の使途は、そのように医療従事者への激励ということに限って募集をするということにしたらどうかという発想でございます。そのための基金条例を整備したいというふうに思う次第でございます。

 3つ目の柱は、施設等の運営についてでございます。障害者施設、高齢者施設、福祉施設などがございますが、そのような施設はなかなか閉めるわけにはいきませんので、最大限の感染予防の配慮をしていただいております。その感染予防のご配慮の武器が要ります、闘う武器が要りますので、必要となるマスクや消毒液等の確保のために、21億5,000万を補正予算で要求したいと思っております。

 4つ目の柱は、経済・雇用対策でございます。中小企業の方々などを支援するため、県制度融資の適用をしてまいりましたが、相談件数、融資件数が増えておりますので、大幅な拡充をしたいと思います。国のほうでも別途支援を用意されておりますので、それと併せてご利用願えたらと思います。県の制度融資による資金繰りの支援でございますが、補正予算案では10億5,200万円をお願いしたいと思っております。

 現在、感染症対応資金を、無利子・無担保の2つ目の丸ですけども、既存の制度融資がございます、融資枠を400億円用意しておりますが、保証承諾見込みが現時点で979件で274億8,000万に上っております。この融資枠を400億に拡充することに併せまして、上の丸になりますが、対応資金の創設を予定したいと思います。600億円の融資枠でございます。融資制度は、これで合計1,000億円の融資枠が確保できます。

 2つ目は、持続化給付金というのは国が新しくつくりました国の補正予算で、2兆3,100万円の予算が計上されております、補正予算の中に計上しております。その給付対象は、売上げが前年同月比で50%以上の減少などが要件でございますが、フリーランス、小規模事業者など個人事業者なども含まれております。給付額は、法人200万円、個人事業者100万円でございます。県内45か所の相談窓口で相談に乗って、この給付金に結びつけておりますので、ぜひ相談をしていただきたいと思います。

 経済・雇用対策の2つ目の柱になりますが、離職や休業などを余儀なくされて、生活困窮されている方に、就労と住宅確保の支援のパートでございます。1つ目、40ページでございますが、内定取消し、雇いどめ、また解雇された方を県職員として雇用し、インターンシップなどを経験していただいて、県内の就労に結びつくよう支援させていただくための予算、先日アイデアは発表させていただきましたが、予算としては5,300万円をお願いしたいと思っております。

 2つ目は、住宅確保給付金制度を拡充するという予算でございます。離職等で収入減少で住居を失うおそれがある場合に、一定期間の家賃相当額を支給するということで、1,100万円を予定しております。原則3か月ということでございます。離職者等に対する県営住宅の確保でございます。県営住宅を確保して、離職者等の申込みを5月1日から受け付けたいと思っております。

 最後に、5番目の柱で、庁内の対応でございます。県庁職員の総力戦でございます。人員は、適時、適切に投入して、体制を強化し、持続力を持つ必要があろうかと思っております。このような見えない敵との闘いでございますので、職員が感染した場合にも業務が完全停止しない体制を維持したいと思います。職員の交代出勤などを推進したいと思っております。

 具体的には、45ページ目になりますが、応援の投入の体制でございますが、4月23日時点で31名の重点投入をしております。保健所機能強化、宿泊療養施設対応で、9名の県庁職員を投入いたします。コールセンターに非常にたくさんかかってきておりますので、11名の投入をいたします。今後の適時の人員投入が必要かと思いますので、持続力を念頭に置きながら体制を強化していきたいと思います。

 それと、46ページ目になりますが、日赤の物資調達、10万円寄附などで日赤に寄附される方もおられると思いますので、この感染症対策の物資調達のために、日赤はその寄附を使っていただくということは日赤と内諾をとっておりますので、そのときの物資調達をできないと意味がございませんので、医療物資の担当を決めていきたいと思います。

 それから、持続力のために、万一の感染に備えて出勤者数削減の取組などを実行に移していきたいと思います。複数班体制のローテーションを組む、それから在宅勤務の積極的な活用、また不急の業務の縮小、休止・中断などでございます。

 以上の項目をご説明申し上げましたが、一般会計補正予算の規模としては、48ページにございますが、総額109億8,800万円になる予定でございます。

 なお、本日午後2時から、この補正予算の内容を財政課長より県政・経済記者クラブの皆様にご説明する予定でございます。

 最初に県民の皆様に特にお願いをいたしましたが、奈良県では県民の生命、生活を守るいうのが使命でございます。今回の闘いは、見えない敵、難敵でございますが、絶対に打ち勝ちたいと思っております。また、打ち勝てると信じております。そのような信念を持って闘っていきたいと思っております。県民の皆様と事業者の皆様、また市町村の皆様と力を合わせたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 私からの報告は、以上でございます。


<質疑応答>
毎日新聞:
 資料の31ページの、一律10万円の給付金を県民に寄附するよう呼びかけていくということなんですけれども、知事自身は、10万円については寄附する予定なんでしょうか。

知事:
 寄附したいと思ってきておりましたが、公職選挙法上、私のような者が県内で寄附をすると公選法に違反すると言われております。何か道はないかということを探すとして、例えば日赤でも駄目なのかというとこまでチェックしました。それも駄目だということでございます。議員も同じことだと思いますけれども、公職選挙法のおきてがございますので、従いますと、いただいて県内に役立てたいと思いますが、その道が見つからなければ受け取り辞退ということになると考えております。

毎日新聞:
 すみません、それと併せて、ご自身の例えば給料をカットされるというような意向などはおありでしょうか。

知事:
 今のところありません。

読売新聞:
 関連で、この基金についてお聞きしたいんですが、これ、いわゆるふるさと納税制度を活用するということでよろしいですかね。

知事:
 ふるさと納税制度は別途ありますので、触れなくて恐縮でしたが、ふるさと納税制度を活用していただいても結構でございます。

読売新聞:
 今回の基金は、それとは別ということですか。

知事:
 ええ、ふるさと納税制度は今もありますので、県外の方で、ふるさとで、奈良県は大変だからといって寄附される場合もありますので、この基金でももちろん大丈夫なんですけれども、ふるさと納税寄附でも大丈夫でございます。だから同種の制度ではあろうかと思いますけれども、ふるさと納税は自分の足元になかなかできないというようになっておりましたので、それはこの基金がありますと、自分の足元に寄附ができるというのが明確になるというふうに思っております。そのような寄附をしたいんだけども、そういう制度をつくれというふうに、先ほど申し上げましたようにご要望が直接ありましたので、多少このようなアイデアを持っておりましたが、そのようなことがあって踏み切ることにいたしました。

読売新聞:
 それと、この基金の使い方、使途なんですけれども、これは看護師さんとか医師、ドクターとかですね、例えばお金を応援金という形で渡されるのか、何か例えば宿泊補助みたいな形で出されるのか、どういうふうな使い方になるんでしょうか。

知事:
 これ、使途、使い方について、激励金というような趣旨で、激励したいからというご要望を受けての発想でもございますので、激励金という形で渡しますと、こういう宿泊補助とかそういう、それはまた病院の補助とか、県立病院なり市立病院なりで病院のいろいろ仕組みからも可能でございますので、県民の方のご意思ということを尊重いたしますと、自分の金や寄附を受けたけども、頑張っていただいている医療従事者に直接渡すのは手間がかかるので、県の仕組みを通じて激励をしてほしいという気持ちを尊重するという形になれば激励金という形になると思いますが、その際はどのように渡すか。個人個人に県が決めて渡すのは余りできることでもないように思いますので、そのような対象、病院と相談したいと。クリニックとも相談したいと。例えば、クリニックに感染外来、発熱外来に輪番で来ていただく人は診療報酬とか手当も出るかもしれませんが、よく自ら感染のおそれがあるのに来ていただきましたねというので、県民のご意思として渡すというようなことも想定はしておりますが、医療界の医療従事者の方と相談をせないかんと思っておりますので、医療従事者のそのようなご意思のあるお金であれば、このように渡してもらうとありがたいというご発案がありましたら、それを十分伺って、この基金の使途なり融通の仕方を決めていきたいなと思っておりますので、まだ白紙とまではいきませんが、まだ未確定の要素がたくさんございます。

読売新聞:
 そうすると、県の想定としては、一つとして激励金という現金を渡す方法も考えているけども、今後は医師会とか現場の意見を……。

知事:
 病院ですね、一番頑張っていただいている最前線の方に、激励金ですので手当とまたちょっと違う意味もありますけれども、どういう渡し方がいいのかということ、また県民の皆様とも場合によってはパブリックコメントなどで基金条例の運用の仕方ということについて、またこういうところでお諮りをして、確定をしていかなきゃいけないかもしれません。その制度として、こちらで決めて、これがいいよというんじゃなしに、県民の方々の、そういう気持ちを持っておられる方を制度として実現するというようなパターンの仕組みでございますので、県民の方の意向というものをやはり忖度していかなきゃいけないと思います。繰り返しになりますが、これは強制ベースでは全くございませんので、寄附を希望しなきゃいけないということは全くいけないという、その要素は全くありませんので、これこそ、こういう人を助けたいと、激励したいと思っておられる方は、こういう今までは制度なかなかありませんので。

 その際にお願いしなきゃいけないのは、寄附をした場合に税額控除というのがありますけど、税額控除をすると結局寄附の実入りがほとんどなくなるんですね。自分の収入はあるけど、この寄附をしたから税額控除するよというと、例えば10万円で9万8,000円税額控除ということが今、可能でございますので、この寄附をしていただく方には、税額控除はしないよということも併せて言っていただく必要があろうかというふうに思っております。ちょっと書いてございませんが、そのような仕組みになろうかと思っております。

読売新聞:
 ありがとうございました。

朝日新聞:
 その基金のことでもう何点か確認でして、今聞いていると、つまり激励金ということで、使い道は相談するけど、自由に使っていただくという方向なんでしょうか。

知事:
 そうですね、激励金ですので、いろいろご心配とか、ご家族のためにいろいろ苦労をかけておられる方もおられるかもしれません。医療従事者の方にその使途を制限するということは今のところございません。激励ですので、激励になればということでございますので、日赤などからする調達は、マスクとか防護かっぱなどは、これは医療従事者の必需品でございますので、激励金は、これだけしてるのにと、感謝の気持ちが入ってないと意味がない面がございますので、それをどのような仕組みにするかということについては、使途をどのようにするかと裏腹な面もあろうかと思いますので、それは寄附される方の気持ちに沿うようにということになると思いますので、多分今の方は、激励金ということは、自由に使ってほしいというようなご要請で寄附したいという方の声が届いておりますけれども、そのような方ばかりじゃなしに、いや、このように使ってほしいという意味がまた出てくれば、それも忖度していきたいというように思いますけど、今のところ具体的にこういうふうに使うべきというふうにこちらの制度設計でございませんので、今のところ制約というのは、何か具体的にあるかというふうにはまだ考えておりません。

朝日新聞:
 なるほどですね、ありがとうございます。あと、その一律10万円の政府からの給付金じゃなくても別にいいんですかね、ただ寄附をしたいという方もいらっしゃると思うんですけど。

知事:
 ああ、それもあります。10万円もらったけど、100万円寄附するよという方がおありであっても結構でございます。

朝日新聞:
 受け付けるということですよね。

知事:
 はい。

朝日新聞:
 あと、これスタートの時期というのは、いつぐらいを想定しているんですか。

担当部局:
 条例が成立してから。

知事:
 条例の成立が必要でございますので、条例の中でいつから開始するかということになりますが、条例ができると、多分施行は、条例成立即施行というふうにしていただければ、その日から募集ができるということでございますが、ただ、募集する募集要項が要りますので、その募集要項で、このようなふうに使うからいかがですかという基金条例になると思います。基金条例を28日に議会に上程することになりますので、それまでの間、こういう条例ですよということをつくって、また皆様にもお諮りといいますか、報告したいと思いますけれども、その中身になります、今のいただいた意見を反映させるのはその中身になります。だから、今の段階でも詳細まだ決めてないところがいろいろあって恐縮ですけれども、気持ちとしては激励ということになります。それに沿うようにということは、どういう基金条例、また細目にすればいいかということを、28日まで当然確立しなきゃいけない事項でございますので、検討を進めていきたいと思います。

朝日新聞:
 つまり、気持ちとしては4月末にも、もうスタートしたいという。

知事:
 スタート、そういうことですね。

朝日新聞:
 なるほど、ありがとうございました。ごめんなさい、あと別件で、予算のところで、休業要請の予算が、協力金ですね、すみません、協力金の予算が、すみません、13ページですね。18億円分の協力金用の予算ということですけど、これは大体何事業者分ぐらいを見込んでいらっしゃるんですかね。

担当部局:
 こちらから報告いたしますと、中小企業が3,000社予定で見込んでおります。個人事業主は1万2,000で見込んでおりまして、1企業が20万円ですので、20万円掛ける3,000社で6億で、個人事業主が10万円掛ける1万2,000でございますので12億、合計18億を見込んでおります。残りの3,000万は事務費でございます。

朝日新聞:
 ありがとうございます。

毎日新聞:
 すみません、先ほどの10万円にこだわって申し訳ないんですけど、ある県で、県職員に一時返納というか寄附を呼びかけましたけども、今回、奈良県では、この基金について県職員に特に寄附してほしいと呼びかけたりという意向は、知事はおありなんでしょうか。

知事:
 ありません。

毎日新聞:
 特にない。

知事:
 はい。

毎日新聞:
 もう全県民にということなんですか。

知事:
 そういうことですね。

共同通信:
 26ページの軽症者の受入れのことでお伺いをさせていただきます。対象となるのが無症状の人や味覚障害の軽症者の方だと思うんですけれど、当初、24日からは大体何人ぐらいがこれ対象になるのかということをまずお伺いしてもよろしいでしょうか。

担当部局:
 24日は、3名を一応今、入院されている方を移送する予定です。

共同通信:
 すみません、21ページの発熱外来クリニックの件なんですけれども、この受診の方法なんですが、あらかじめ予約をして行くとか、どのような受診方法になりますでしょうか。

担当部局:
 今であれば、帰国者・接触者相談センターへ電話いただいて相談を受けた方で、明らかに重症度の高い方を帰国者・接触者外来、11医療機関へつないでいます。それ以外に、先ほど知事が申し上げましたように、例えばかかりつけ医がいない方、あるいはかかりつけ医が対応できないとおっしゃる場合もありますので、そういう方を発熱外来へつないでいきたいと考えております。恐らく当面は予約が必要な形の運用というのが考えられると思います。

共同通信:
 相談センターに一度かけて、そこで予約をとって行くという形ではなくても、直接その発熱外来クリニックに予約をかけて行くということもあるのでしょうか。

担当部局:
 相談センターに連絡をして、かかりつけ医がいらっしゃらない方、かかりつけ医に断られた方に関しては予約をして、発熱外来クリニックを受診するということになります。

知事:
 そうですね、だからこれのつくる発想の基は、相談センターに相談されて、かかりつけ医に行ける人と行けない人、行けない人がある日のことで2割おられたということから、こういう必ず診察につなげる必要があるじゃないかというのが発想でございますので、その流れからいうと、相談センターにまず電話でしてくださいということが一つのメインルートとしてありますが、今の話ですと、ここのセンターができますと、直接その相談センターがわりに、自分もちょっと診察受けたいと、コロナのおそれで診察受けたいという方は、一般のクリニックに行かないでこちらのセンターにしてください、多少でも心配ある人はこちらに予約してくださいということです。

 2つのルートができるということです。ご質問の趣旨は、相談センター経由だけかというふうにご質問されたように思いました。こちらの直接ルートもありますよということで、2つのルートができますよということでございます。相談センターで即入院されたり、外来の病棟に行かれる方もおられますし、こちらの診察をまず受けて、PCR検査も即時実行の可能性もありますしということになりますので、その相談センター経由のと、直接のセンターへの予約申込みも可能だということでございます。クリニックに行くところがないからという方は、混乱、混雑するのを避けるという意味も先ほど申し上げましたようにございます。この設置の場所、電話番号などができたら、また発表させていただきたいと思います。

奈良テレビ:
 すみません、この発熱外来に関連してご質問なんですけれども、この西和医療センターに設置されるということなんですけど、ここの外来の医師というのは、どちらから来られるお医者さん、ドクターの方が。

担当部局:
 病院機構の先生になります。

奈良テレビ:
 この外来というのは、ドライブスルーとかそういった形の屋外でのそういったものではなくて、屋内で機構から来られたお医者さんが診察する形になるんでしょうか。

担当部局:
 プレハブを考えていますので、いわゆる病院の中ではなくて、駐車場のところにプレハブをつくって、換気が非常によくできるような、そういった工夫をしたいと思っています。

奈良テレビ:
 じゃあ、専門プレハブみたいなところに外来ができるということですか。

知事:
 敷地の中に専用外来棟ができるといったようなイメージでございます。それは三室の県立病院機構の敷地の中にしようと。昔SARSの病棟をここにつくった経緯がございますので、そのようなことで発案していただきました。県立病院機構のクリニックということに一応なりますので、県立病院機構が、そこで医師、医療従事者を調達するということになります。

 そのときに、これからはまた医師会との相談になりますが、そういうとこだったら行くよという医師の方がおられたら、それは今後の話になります。このようなところで協力するよという医師会の具体的な申出がありましたら、検討の対象にしたいと思っております。

奈良テレビ:
 あと、質問なんですけども、PCR検査の機器を整備して、22ページのやつですね、これ、この機器というのはどちらに置かれるんですか。11の指定病院に置かれるんですか。

担当部局:
 全病院ではないですけど、一部の病院にこういった早く検査できる機器を整備する予定です。

奈良テレビ:
 ということは、ドライブスルー方式でやられているものは、そのまま今と同じく民間へ委託しての検査になるということですか。

担当部局:
 新しい機器を入れるのは45分ということなんですけども、今、現状試薬がまだ薬事承認がおりてないというところがありますので、多分承認は下りるように厚労省にも働きかけをしていきたいというふうに思ってますし、また、その試薬がどの程度入手できるのかというとこのボリュームはまだ見極め切れてないところがありますので、そういうのを見ながら、どういう方にこの最短でできる検査をするかどうかも整理したいというふうには思っています。

知事:
 先ほどちょっと報告し忘れたんですけど、まだ許可がおりてない機械なんですね。それを近日許可が下りるということで、許可は下りたけど予算措置が、高額であるようでございますので予算措置がないといけないというので、予算措置はしとこうと。許可がおりたら直ちに購入して、実行できる。実行する場所はどこか、どのようにするのかということは、予算を通って、その許可が下りて、人員を配置してということでございますので、まだ未確定のところが多いんですけれども、県立病院機構がドライブスルーしておりますので、それが東京に行ってるから3日かかると。それが地元で、この機械のあるとこでやれば45分になるということでございますので、ドライブスルーの方式をする場所の近くにあるのが望ましいかというふうに思っています。また、そのような観点で、その設置場所などを決めていきたいというふうに思っています。

奈良テレビ:
 すみません、続けて、そのドライブスルーに関してなんですけども、今は病院の駐車場で行っていると思うんですけど、今後県立の施設の駐車場だったり、今、閉館している、そういった施設の空いているスペースとかで、そういったドライブスルーの検査というのを行っていくというお考えはあるんでしょうか。

知事:
 23ページになりますが、ドライブスルー検査が、今、県立総合医療センターで1つあります。それから南和総合医療センターの、これも敷地になると思います。それからもう一つ、これは決まっておりますが、場所を非公表にしてほしいというとこで、3つドライブスルーができますので、量としてはこれで、今、ご案内のように駐車場でしておりますので、ドライブスルーですので駐車場のところで待っていただくというのがふさわしいかと思っておりますが、中に行って検体検査というのは、逆にその感染のおそれを医療従事者のほうが受けるということもありますので、今のこのような方式でございます。また、改良の余地がありましたら考えていきたいと思いますけれども、ドライブスルーの場所の補充は、総合医療センターほか2つを23日から運用するというとこまででございます。運用については、また今後の検討課題というふうに思います。

奈良テレビ:
 自粛要請を出されまして、そちらに協力金だとかを出すということなんですけれども、そのお店だったり施設の自粛に協力していないという事業者を公表するというお考えとかはあるんでしょうか。

知事:
 その協力のしていただき方も見なきゃいけませんので、してくれなきゃ公表するぞといったようなことは、今の時点ではまだ申したくないといいますか、考えておりません。休業の協力のしていただき方によるんじゃないかなと思います。それと、あそこはちょっとひどいよということがもしあれば、どんなとこがひどいのか、ちょっとよく分かりませんけれども、その様子を見ながらということでございます。

NHK:
 PCRの検査の関係で、ちょっと細かいんですが、この45分というのは、どこからどこまでが45分でできるというイメージでしょうか。

担当部局:
 機械に検体を入れて、機械が判定をするまでの間が45分ですので、その前の前処理といったのはありますけども。

NHK:
 前処理とかは入ってない。

担当部局:
 機械を回すのに45分です。

NHK:
 じゃ、6時間とかいうのが45分ということですか。

担当部局:
 そうです。

NHK:
 分かりました。すみません、この検査の規模とかをスピードアップしてたくさんできるようにしていこうというこちら、1日当たりどれくらい検査をできるようにするというようなイメージでしょうか。

担当部局:
 今は、ドライブスルーをフル稼働すれば、120までいけると思っています。

知事:
 今までと合わせて120でしょ、だから1日120ということですね。それと、判明の時間が早くなると。今までだと運んでいる、先ほど鋭くご指摘のありました、検査の期間が3日かかっているのが45分になるじゃなしに、運ぶことも入れて判明まで3日かかっているのが、入れて、だから採取してこれを検査するとこまで、県内であっても運ばなきゃいけないという時間はありますので、その場所は未定なので、3日間と比べて何時間になるのかということは、ちょっとそういう比較で出せなくて申し訳ございませんでしたが、今は現実に採取して分かるまで3日かかっている、運ぶ時間もありますからと。それを45分にする機械を入れて近くでやるということで、それはまだ3日間が何時間になるかということは場所にもよりますので、例えばそのドライブスルーの場所の横にこの機械があれば、とってすぐ入れると45分でかかるから、1時間待ったら出てきますよというようなことを申し上げられるんですけど、その設置場所をまだ、多少離れるかもしれませんので、その全体の時間はまだ今日報告できない状況だと思いますが、随分早くなることは確かでございます。

 それと今、全体の検体の量を上げていって、早く発見して、検体の量が増えると陽性者が増えるかもしれませんけど、しかし、その陽性者が増えても、未確認陽性者が怖いということを肝に銘じて、分からないより分かったほうがいいからと思って、その人たちの扱いを適切にしようと。今までは未確認の人は入院しろというとこまでお願いできなかったんですけども、なるべく早くすることによって、その発見者のトリアージができるという、それは経済活動、日常社会活動を円滑にする一つの大きな要素だというふうに判断して、検体の総数の拡大と時間の短縮というふうに、PCR検査体制には踏み切ったわけでございます。

NHK:
 分かりました。あと、別件で、県立学校の休校の延長、在宅教育延長というところなんですけれども、ほかの自治体でも一部こういうのを表明しているとこがあると思うんですが、現状、5月6日、ゴールデンウイーク以降を延長するというようなことを決められた現時点での、そのお考えというのをちょっとお伺いできますでしょうか。

知事:
 これは教育委員会が決められますので、私から特段の意見はございませんが、教育委員会のほうから、明日の教育委員会で決めるから、今日のこの発表資料の一覧の中で発表していただいていいよというので、発表した次第でございます。あしたの教育委員会で発表の後、また教育長がご報告すると思いますが、その在宅教育というのは私からもお願いして、在宅でその休校するという、あるいは登校を抑制するということであったら、家での勉強の仕方とか、時間の過ごし方には配慮してくださいねというお願いはした経緯があって、県の予算でもテレビでの放送に番組をつくろうというところまでいったんですけども、その休校の延長の考え方というのは、ちょっと教育委員会のマターになろうかと思います。

NHK:
 知事ご自身は、その延長するということに関しては、何か所感というのはございますか。

知事:
 私の所感。そうですね、全て教育委員会にお任せしているという気持ちでございますので、所感を何か今ちょっと見つけ出す努力をせないかんというので、そのような努力でひねり出すまでもないかなと思います。所感といえば、教育委員会にお任せしているのでと、現場の話ですので、現場で出てきていたご家庭に支障ができるだけ少なくて済むようにというふうには願いますけども、休校とかのことについては所感ということも特にございません。

 ただ、家におられるときにはいろいろDVが発生しないかという、そのストレスがたまるんじゃないかというふうに県の業務の関係から発想いたします。ストレスがたまらないようにしていただくにはどうすればいいかというので、その番組を放送できないかというような発想に県の仕事としてつながったわけでございますので、学校の休校、休園は設置管理者自身のご判断でございますので、ただ、その全体の現場の困られ方、保育にしろ、児童にしろ、困られ方とか対応の仕方ということに、この際、工夫をされているように思いますので、そのことには感謝をしたいと思います。

 休校延長のこと自体についての所感はというお問合せになりますが、特段ちょっと思いつく具体的な所感までは至っておりません、大変恐縮でございますけれども。

NHK:
 分かりました。あとちょっと最後に、県営の駐車場の利用の休止の件なんですが、これは15ページのところで県外との往来をというような形で書かれているんですけれども、こういった公園とかは県内の方も利用はされると思うんですけれども、そういったところで公園の利用に関しては、例えば県民に対して、どういう考え方で県としては利用ないし利用しないというようなメッセージをお考えになっていらっしゃるのかというのをちょっと。

知事:
 公園などは、県民の方もオープンになっておりますので、公園自身は県外の方も利用していただいていいんですけれども、寄せられた懸念の中に、県営の駐車場にとまって、開業しているパチンコ屋まで歩いていっているかもしれんよというようなお話もありましたので、そこまで心配する必要はないかというご意見もあろうかもしれませんが、そのような方にも配慮をしたということでございます。県外の方は来てはいけないよと、公園にもということまでは、思想としては入ってないんですけれども、今みたいにちょっと県営駐車場はいつもオープンだし、長くとまっていても安いから、県外の、大阪で開いてない施設に行こうかということであれば困るなと。そういうことまで今は県民の方から心配されているという声を受けての措置でもあると。それだけではないわけでございますけれども、措置でございます。

 いや、そこまでしなくてもという声がまた出てくれば、解除ということにもなろうかと思いますけども、公園自身のご利用は県民でも県外の方にも排除しているわけでもございませんので、公園自身はオープンで、チューリップは咲きますし、コスモスも咲きますので、その方は慰めにもなりますので、そのご利用は望ましいかと思います。駐車場は、人が錯綜する可能性もあるということもあってのことでございますが、そのような配慮が背景にあるという程度でございます。

奈良テレビ:
 この最後のページにあります一般会計の補正予算案109億8,800万円、これは新型コロナウイルス感染症への対応に係る補正予算ということで大丈夫ですか。

知事:
 そういうことでございます。

奈良テレビ:
 ありがとうございます。

朝日新聞:
 朝日新聞です。すみません、18ページのテレビ番組を放映というのは、どこかに業務委託をして制作してもらって、どのチャンネルで流すとか、ちょっとそういう具体的なことを聞いてもいいですか。

知事:
 ああ、具体的に。広報広聴課が担当ですので、また報告できると思います。

朝日新聞:
 ああ、そうですか。

知事:
 今日の時点で、ちょっと交渉中とか、費用を含めて、私もちょっとその交渉の内容は聞いたんですけれども、ちょっと未確定情報も言ってしまうか、また不確かなことを言うかもしれませんので、広報広聴課がやっておりますので、ぜひまた聞いてください。

担当課:
 内容が決まりましたら、またご報告します。

朝日新聞:
 分かりました、了解です。

奈良テレビ:
 緊急事態宣言が全国に拡大され、奈良にも出されて1週間になりますし、知事として、奈良県民の外出自粛の程度だったり、今この県民の自粛の程度というのは、知事としてはどのように感じていらっしゃいますかね。まだ足りてないなとか、もっと自粛をしてもらいたいなとか、その辺ちょっと知事の感じていることを教えてください。

知事:
 この見えない敵との闘いというのは、大都市と地方では多少違うのかなという感じはございます。奈良県は大都市に隣接した県でございますので、特段の用心は要るかというふうに思っております。どのような用心というのかが見えない敵との闘いの作戦ということになりますので、奈良県の作戦は、うつさない、うつらないということを個人個人がやっていただいて、それをバックアップしようと。それはクラスターと呼ばれる、敵は電波のように飛んでこないので、地上戦で来るぞと。ざんごうをつくる、防止をするというような作戦のパターンだろうと、ちょっと言い方は変かもしれませんが、そのように思っています。敵が見えないけども、近づいてこなきゃ大丈夫だと、距離を置こうというのが大きな要素でございます。そのような関連の件でございますので、国の全国自粛宣言、緊急事態宣言、緊急事態の意味をどうとるかということになりますけれども、特にこのゴールデンウイークで、大都市から田舎のほうへ行ってうつす、人から人にうつる、地上をはって遠くへうつさないようにというメッセージが強く込められているように思います。

 奈良におきましては、近隣の大都市からうつさないようにというのは、国のメッセージでもあると感じておりますけれども、大阪、兵庫などは、奈良県、和歌山県へ行ってうつさないようにということを知事に言っていただきましたので、それは奈良県の要望にかなった行動自粛宣言をしていただいたと思っています。

 県ではそのような、来ていただかないようにというのは、駐車場とかいろんなタイプの後押しになりますけれども、県内に来てさらにうつさないようにというのがうつさない対応、そのためには自粛というのが大きな要素でございますけれども、自粛をどのように判断するかというのはまだ、例えば大都市でございますと、大きな駅前の交通量が減ったとか、その測り方があるんですけども、田舎ではなかなか、その自粛度というのの測り方の尺度がまだ出ていないようには感じております。これも大事な測り方だと思いますので、自粛度というのを、今のご質問だと目分量でも測れよという、測っているかということも入っているかもしれませんが、ちょっと測りがたいとこもあると。自粛は随分進んでいると思うんですけれども、それを主観的じゃなしに、もう少し道の歩き方、あるいは施設への訪問の仕方などの自粛は、休業要請をさせていただきましたので、休業要請に受諾率といいますか協力率というのもまた出てくると思いますので、そのようなことから、あそこに休業されている方は、訪問される方が確実に減っているという、その自粛度というのが測れるようになろうかと思っています。

 今の地方都市なり地方での測り方は、交通量とか駅前の歩行量とかで測ってますけれども、大都市とまたちょっと違う測り方があるのかなというふうには思っていますが、まだ開発されておりませんので、敵との闘い方は、そのような情報をとってどう闘うかということも必要かと思っていますので、ちょっとあさって向いた言い方かもしれませんが、奈良県らしい闘い方を、またいろいろ作戦を考えながらとは思っております。

奈良テレビ:
 データとか数字的にはまだこれから、交通量だとかそういうのはこれからだと思うんですけども、知事が日々暮らしている中で、県民の様子を見ている限りでは、自粛はある程度進んでいるのかなというお考えですか。

知事:
 今申し上げましたのは、現象的に測れるかという点は、なかなか難しいとこもあるがという、ちょっとかったるい返事をいたしましたが、これも感じ方ということであれば、県民の方のその意識といいますか、メンタルの要素とは、自粛協力しようというメンタルな要素は随分上がってきていると思います。それは全国緊急事態宣言の効果でもあろうと思います。緊張感を高めると、これは大変だということを高めていただいた効果はあろうかと思っております。物理的な自粛強制じゃなしに、緊張感を高めるという日本らしい手法ではあったかと思いますけれども、奈良県民の方でも、その緊張感は随分、自粛の緊張感ということにもなりますけれども、高まってきているように感じます。それには感謝をしています。

朝日新聞:
 さっき知事の駐車場の話の中でも、ちょっと県外からのパチンコ客への懸念の声というのが県民の方からあるという話が出ましたけど、和歌山市が県外からのパチンコなどの客の流入状況を調べる何かチームをつくって、今、稼働しているらしいんですけど、例えば奈良県でもそういった防止のようなことをされる考えってあるんでしょうか。

知事:
 和歌山県は、休業自粛要請はしないけども、実態を調べるよという方針なのかなと理解をしております。奈良県は、休業自粛要請をいたしましたので、休業自粛していただきますと当然そこには駐車はされないので、調べるまでもないかなとは思っています。休業自粛を応諾の様子をまず見ようと思っています。

朝日新聞:
 なるほどですね、ありがとうございます。あと、さっきの話でもありましたけど、やはり県民の方から、このパチンコ客の越境については結構懸念の声も県庁に多く届いているとお聞きしたんですけど、先日の知事の休業要請表明の判断の背景にも、やはりその越境のパチンコ客などの事情というのはあったんでしょうか。

知事:
 そうですね、判断の動機ということになりますが、うつらない、うつさないというので、動機の一部にはあったと申し上げてもいいかと思います。県外からだけじゃなしに、県内の方も同じですけども、県外から来られている方は目立つからと。国のほうも、全国的に越境も含めてうつらないようにしようよと、広域的にうつらないようにしようというメッセージが国からも発せられましたので、また、近隣の大都市のメッセージも、ほかへ行ってうつさないようにというメッセージも発せられておりますので、それと呼応して、奈良県でも県外から、県内から、そのうつりそうなところには行かないようにと、また、うつすようなところには行かないようにというのが県のお願いでございますので、それが休業要請につながったという面はありますので、県外からの車が目立つからというだけではもちろんないわけでございますけれども、その部分もあったことはあったと。動機の一部としてあったことはあったと思いますが。

朝日新聞:
 分かりました。ありがとうございます。

日経新聞:
 制度融資に関してです。1,000億円の融資枠、これかなり思い切った額だと思うんですが、知事がおっしゃっているように、今後、長期戦が見込まれて、今後この1,000億ってさらに膨らむ可能性があるのかどうかというのと、あとちょっと細かい話なんですけど、貸付利率が0%または1.9%とあるんですが、これはどういう仕分になるんでしょうか。これ、いつからその創設、実行するという予定ですか、スケジュールを教えてください。

担当部局:
 1,000億円で今回補正をお願いいたしております。制度融資でありますので、途中で切れるということがあってはなりませんので、引き続きの状況を見て、今後もまた融資枠の確保については考えていきたいと思っております。当座1,000億円、かなりの額とさせていただいておりますので、しばらくは様子を見ながらということでいけるかと思っております。

 それと時期ですけども、国の方で統一的に今回つくる制度となりますので、国のほうの確認などもしながら、していきたいと思っております。連休明けの早い時期にということになろうかと思います。それと利率ですが、0.0と1.9があり、これも全国的な制度でございまして、中小企業において要件がございまして、大きく要件に当てはまる場合は0.0、それよりちょっと少ない場合は1.9という、その基準がございますので、その基準どおりで、これは全国共通の理由でございます。以上でございます。

担当部局:
 すみません、私から一つ確認させていただきます。29ページの日赤の関係なんですけれども、金銭の寄附を受け医療機関へ配布というのは日赤の仕事としてはできませんのでちょっと確認を。知事の発言の中で、金銭を受けて配布することもできるというような発言があったと思いますが、金銭を受けて医療機関へ配布するいうのは日赤の仕事としてはできません。ちょっと確認でございます。29ページ、資料のとおりでございます。

知事:
 ああ、そうかそうか。すみません、ちょっと言葉足らずで申し訳ございません。

(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集し、質疑テーマごとにまとめています。)

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