研究発表会

開催概要

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、内部のみの実施となりました。

[開催日] 
令和4年6月24日(金曜日)
午後2時~4時30分

[開催場所]
桜井市粟殿1000
奈良県保健研究センター 1階会議室


  

(第17回研究発表会の様子)

発表演題

 1. クワズイモ中のシュウ酸カルシウム同定法の検討

      保健研究センター 食品担当 竹田 依加  

 2. ジビエ収去検体に付着していた異物について

   保健研究センター 細菌担当 田中 慶哉   

 3. 奈良県内で検出されたカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)のカルバペネマーゼ遺伝子について(2017年~2021年)

       保健研究センター 細菌担当 井上 健太郎

 4. 当センターにおける新型コロナウイルス全ゲノム解析結果(2021年6月から2022年3月)

    保健研究センター ウイルス・疫学情報担当 松浦 侑輝 

 5. 奈良県における大気粉じん中ヒ素の形態別測定法の検討及び実態調査

          景観・環境総合センター 大気係 杉本 恭利 

 6. 環境中のシプロフロキサシンの分析法開発

    景観・環境総合センター 水質係 浦西 洋輔

要旨

1.クワズイモ中のシュウ酸カルシウム同定法の検討
保健研究センター 食品担当 竹田 依加   

 クワズイモは観葉植物として栽培されるが,含有するシュウ酸カルシウムにより,喫食した際には皮膚炎や嘔吐などの中毒症状がすぐに現れる.シュウ酸カルシウムの同定には光学顕微鏡によるシュウ酸カルシウムの針状結晶の観察がよく実施される.本検討では結晶観察に加えてIRスペクトルおよびカルシウム元素の確認によるシュウ酸カルシウム同定法を検討した.さらに検体を加熱処理した場合の当該同定法への影響についても検討したので報告する.

 

2.ジビエ収去検体に付着していた異物について
保健研究センター 細菌担当 田中 慶哉

 令和3年度ジビエ収去検体に異物(マダニ様)の付着を認めた。マダニは、ライム病や日本紅斑熱など各種感染症を媒介し、種によって媒介する病原体が異なるため、マダニの種鑑別は疫学上重要である。今回、ジビエ肉の消費者や製造業者に対する感染リスクへの注意喚起と感染予防を目的とし、ダニの形態学的および、遺伝子学的同定方法について検討し、付着していた異物について種鑑別を実施したので報告する。

 

3.奈良県内で検出されたカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)のカルバペネマーゼ遺伝子について(2017年~2021年)
保健研究センター 細菌担当 井上 健太郎   

 CREは、カルバペネム系薬剤及び広域β-ラクタム剤に耐性を示す腸内細菌科細菌の総称である。
 CREは多様な耐性機序が存在する。特に、カルバペネム系薬剤を不活化する酵素(カルバペネマーゼ)を産生する菌は、多剤耐性傾向を示し公衆衛生上重要であるため全国サーベイランスが行われている。今回、奈良県で分離されたCRE菌株のカルバペネマーゼ遺伝子検索を行い、興味深い結果を得たので報告する。

 

4.当センターにおける新型コロナウイルス全ゲノム解析結果(2021年6月から2022年3月)
保健研究センター ウイルス・疫学情報担当 松浦 侑輝 

 新型コロナウイルス (SARS-CoV-2)感染症は、2019年に中国武漢市で発見され、全世界に感染拡大したウイルスであり、2022年5月現在、当県でも連日、新規感染者が報告されている。感染が続く中で、SARS-CoV-2は変異によってその性質を変化させており、全ゲノム解析によって変異ウイルスの動向を監視し、迅速な感染拡大予防策へつなげるための情報収集が求められている。今回は、当センターにおいて検出されたSARS-CoV-2のゲノム解析による流行ウイルスの系統および変異ウイルスの動向についての解析結果を報告する。

 

5.奈良県における大気粉じん中ヒ素の形態別測定法の検討及び実態調査

景観・環境総合センター 大気係  杉本 恭利

 ヒ素には、単体のヒ素、無機ヒ素化合物、有機ヒ素化合物があり、それぞれに3価のものと5価のものが存在し、形態によって毒性が異なる。したがって、人体への影響を評価するには、形態別価数別の評価を行う必要がある。大気中のヒ素については、現状、「ヒ素及びその化合物」としてヒ素の総量のみが測定されている。そこで、ヒ素の形態別測定法を検討するとともに、奈良県内での実態調査を行ったので報告する。

 

6. 環境中のシプロフロキサシンの分析法開発

景観・環境総合センター 水質係 浦西 洋輔

  近年、規制対象外の化学物質である生活関連化学物質(PPCPs)による水環境汚染及び水生生物への影響が懸念されている。PPCPsの一つであるシプロフロキサシンは、公に定められた分析法が無いため、全国的なモニタリング調査は未だ実施されていない。そこで本報では、環境中のシプロフロキサシンを高感度に検出する分析法の開発を行ったので、その結果を報告する。

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