近年、複雑・深刻化する児童虐待相談の急増や、社会的に大きな衝撃を与えるような非行相談の重篤化があり、児童相談所に求められる役割・機能は非常に大きくなってきています。これらのニーズに対応するため、相談環境の改善及び一時保護所の機能強化を目的に、中央こども家庭相談センターこども相談棟(児童相談所)を同敷地内に新築(25年8月完成)し、引き続き、外構工事、旧こども相談棟の解体等を進めました。平成26年2月1日に竣工しますので、お知らせします。
なお、こども相談棟施設内部の取材については、入所児童や来所者のプライバシー保護のため、制限させていただく場合があります。ご了承をお願いします。
○こども相談棟施設概要
所在地:奈良市紀寺町833
規模等:鉄筋コンクリート造 地上4階建 延床面積:1,572.74㎡
4階
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一時保護所(生活ゾーン)
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3階
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一時保護所(学習ゾーン)
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2階
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相談室、心理判定室、遊戯治療室、会議室等
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1階
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受付、相談室、事務室等
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その他、グラウンド:約450㎡ 駐車場:8台分
○施設の特徴・効果
児童相談所 《1、2階》
●相談室、心理判定室等の増設<相談室 4 → 5、心理判定室 2 → 4>
●多目的トイレ、授乳室の設置など、障害者や乳幼児を連れた保護者への配慮
●待合スペースの充実及びプライバシーの配慮
●家族療法室の設置及び家族再統合に向けた職員の資質向上研修の実施
一時保護所 《3、4階》
(1)こどもたちにとってゆとりのある生活空間
●一人当たり居室面積の増加
●部屋数の増加による混合処遇の改善<居室 4室 → 9室>
●日中の生活空間の確保<幼児用・学齢児用プレイルーム設置>
●独立した洗面所、幼児用トイレの設置
●芝生のグラウンドや屋上にデッキテラスを設け、活動の場を充実
(2)こどもの日々の生活スケジュール等の見直し
●学習支援員の配置及び学習室の整備<学習室 1室 → 学習室 2室(年齢で区分)>
●浴室の増加等に伴う生活スケジュールの見直し<浴室1室 → 男女各1室>
(3)安全、プライバシーへの配慮
●一時保護所部門と相談部門の空間を分離
●一時保護所に外部から無断でアクセスできない構造
●静養室の設置<感染症罹患児童・重大触法少年等への対応>
●事故防止のための無断外出防止策
明るく暖かみのある施設
●内装に県産木質素材を活用
●明るく安らぎのあるインテリア空間
児童相談所とは・・・
子どもたちの健やかな成長と幸せを図るため、児童福祉法に基づいて設けられた専門の相談機関です。児童相談所の主な機能は以下のとおりです。
・児童に関する様々な問題について、家庭や学校などからの相談に応じること。
・児童及びその家庭につき、必要な調査並びに医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定を行うこと。
・児童及びその保護者につき、前号の調査又は判定に基づいて必要な指導を行うこと。
・児童の一時保護を行うこと。