牧野古墳 ばくやこふん
記入年月日 2017/02/22
- 所在地
- 奈良県北葛城郡広陵町馬見北8丁目
- 区分
- 遺跡 | 古墳
- 指定内容
- 国指定史跡
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- 歴史文化資源の概要
- 丘陵の奥部にある直径約50mの大型円墳で、墳丘は三段築成で造られ、二段目に横穴式石室が開口しています。玄室の長さ6.7m、幅3.3m、高さ4.5m、羨道の長さ10.4m、幅1.8mで、全長17.1mを測る大型石室です。玄室内には奥壁に沿って横向きに刳り抜き式家形石棺が安置され、手前には組み合わせ式の家形石棺が置かれていました。石棺は、ともに大部分が破壊されていましたが、副葬品は意外に多く残されていました。装身具類は金環(きんかん)と各種の玉(金銅製山梔子(くちなし)玉、ガラス小玉、粟(あわ)玉)が、馬具は木心鉄地金銅張の壺鐙(つぼあぶみ)や、障泥(あおり)縁金具、心葉形の鏡板(かがみいた)と杏葉(ぎようよう)等が二組分出土しています。武器は、銀装の大刀と400本近い鉄鏃(てつぞく)があり、羨道に集中していた容器類のなかには、木心の金銅張容器と総数58点の須恵器がありました。古墳時代後期後葉の古墳で、舒明天皇の父にあたる押坂彦人大兄皇子(おしさかひこひとおおえのおうじ)の成相墓(ならいのはか)の可能性があります。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 被葬者が推定される貴重な古墳です。六世紀以降、この地域を敏達系王統が舒明天皇、天武天皇、長屋王へと継続支配していたことがわかる木簡が長屋王邸宅跡から出土しています。高市皇子の三立岡墓の伝承地もあります。
- 当資源と関連する歴史上の人物とその概要
- 舒明天皇の父にあたる押坂彦人大兄皇子(おしさかひこひとおおえのおうじ)の成相墓(ならいのはか)の可能性があります。
- 当資源と関連する伝承
- 『延喜式』
『大安寺伽藍縁起并流記資財帳』
- 問い合わせ先
- 広陵町 教育委員会事務局 文化財保存課
- 電話番号
- 0745-55-1001
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