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万葉日本画25 大森運夫「貧窮問答歌」 まんようにほんが25 おおもりかずお「びんぐもんどうのうた」

記入年月日 2018/09/01

万葉日本画25 大森運夫「貧窮問答歌」(奈良県立万葉文化館所蔵)
所在地
奈良県高市郡明日香村飛鳥10
区分
絵画 | 日本画・油彩画・水彩画など
指定内容

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
寸法:145.5×145.5㎝ 種別:日本画 制作年:平成10年(1998年) 作者:大森運夫 当代一流の画家によって万葉歌をモチーフに描かれた奈良県立万葉文化館の所蔵品「万葉日本画」の25作品目。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
『万葉集』の歌を視覚的に楽しむことのできるよう、画家の解釈によって万葉歌を日本画として表現した作品であり、『万葉集』の中で最も多く歌のよまれた土地である「万葉のふるさと奈良」にふさわしい作品です。
「記紀・万葉集」との関連とその概要
(モチーフとなった万葉歌) 風雑り 雨降る夜の 雨雑り 雪降る夜は 術もなく 寒くしあれば 堅塩を 取りつづしろひ 糟湯酒 うち啜ろひて 咳かひ 鼻びしびしに しかとあらぬ 鬚かき撫でて 我を措きて 人は在らじと 誇ろへど 寒くしあれば 麻衾 引き被り 布肩衣 有りのことごと 服襲へども 寒き夜すらを 我よりも 貧しき人の 父母は 飢ゑ寒からむ 妻子どもは 乞ふ乞ふ泣くらむ この時は 如何にしつつか 汝が世は渡る 天地は 広しといへど 吾が為は 狭くやなりぬる 日月は 明しといへど 吾が為は 照りや給はぬ 人皆か 吾のみや然る わくらばに 人とはあるを 人並に 吾も作れるを 綿も無き 布肩衣の 海松の如 わわけさがれる 襤褸のみ 肩にうち懸け 伏廬の 曲廬の内に 直土に 藁解き敷きて 父母は 枕の方に 妻子どもは 足の方に 囲み居て 憂へ吟ひ 竈には 火気ふき立てず 甑には 蜘蛛の巣懸きて 飯炊く 事も忘れて 鵼鳥の 呻吟ひ居るに いとのきて 短き物を 端截ると 云へるが如く 楚取る 里長が声は 寝屋戸まで 来立ち呼ばひぬ かくばかり 術無きものか 世間の道(山上憶良『万葉集』巻5―892)
当資源と関連する歴史上の人物とその概要
山上憶良
当資源と関連する文献史料
『万葉集』
問い合わせ先
奈良県立万葉文化館 企画普及係
電話番号
0744-54-1850

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見解・学説等の相違については、ご了承ください。