歴史文化資源の概要

　平安時代の学僧恵心僧都源信（942-1017年）は、本市狐井・良福寺にその生誕地伝承があります。源信は『往生要集』を撰述し、地獄と極楽を対比することで、浄土へ往生を願う意味を具体的に記し、その実践論を説いたことで人びとに受け入れられました。日本における浄土思想の原点となり、その後の法然や親鸞にも多大な影響を与えています。そのような源信ゆかりの貴重な文化財が阿日寺には伝えられています。

地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由

　本市狐井・良福寺には、恵心僧都ゆかりの文化財や伝承が数多く残されており、地域で大切に守り伝えられています。なかでも阿日寺内に存在する梵鐘（貞享２・1685年）銘には「和州葛木郡岡郷良福寺村者昔日恵心僧都誕生之霊地也」とあり、狐井・良福寺が源信誕生の地であると広く流布していたことがわかる貴重な資料として注目されます。

当資源と関連する歴史上の人物とその概要

平安時代中期の高僧　恵心僧都源信

当資源と関連する文献史料

「往生要集」

他地域の関連する歴史文化資源

吉田寺（斑鳩町）
當麻寺、高雄寺（葛城市）