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長尾神社能舞台 ながおじんじゃのうぶたい

記入年月日 2022/04/25

長尾神社能舞台
所在地
奈良県奈良市阪原町
区分
建造物 | 宗教建築
指定内容
市指定文化財

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
長尾神社は、奈良市東部の阪原町にあり、集落後方の小高い場所に位置しています。阪原は大柳生、柳生、邑地とともに神戸四か郷と呼ばれ、春日大社の領地でした。神社の創立については詳らかではありませんが、本殿は桃山時代の春日大社旧本殿を移したもので、昭和30年(1955)に重要文化財に指定されています。能舞台は、舞台と、楽屋及び橋掛からなる建物です。社蔵の文政2年(1819)の境内図から、その頃には現在の能舞台と同様の建物があったことがわかります。現在の建物は、舞台は明治頃、楽屋及び橋掛は大正頃の建立と推定されています。舞台は入母屋造茅葺で、4.9m四方の床を張り、奥に板壁を設けるほかは、三方を吹放ちとしています。楽屋及び橋掛は桟瓦葺です。
奈良市東部地域には、茅葺の舞台形式の建物が4棟現存していますが、舞台、橋掛、楽屋をともに伝えるのは当例のみです。平成31年(2019)に奈良市指定文化財に指定されました。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
長尾神社能舞台は、奈良市東部地域に分布する茅葺の舞台形式の建物のうち、舞台、橋掛、楽屋からなる整った能舞台形式を伝える唯一の遺構として高い価値があります。秋祭りでは、祭祀に使用されるとともに、ジンパイ、スモウが演じられ、建物、民俗芸能ともに地域の人々に親しまれています。
他地域の関連する歴史文化資源
八幡神社能舞台 (奈良県奈良市月ヶ瀬石打、市指定文化財) 春日神社拝殿(舞台) (奈良県奈良市下深川町、市指定文化財)
問い合わせ先
奈良市教育委員会事務局教育部文化財課
電話番号
0742-34-5369

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