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狐井稲荷古墳 きついいなりこふん

記入年月日 2022/07/01

狐井稲荷古墳(左)と狐井城山古墳(右)
二上山を背景に狐井稲荷古墳(右)と狐井城山古墳(左)を望む
狐井稲荷古墳子持勾玉
所在地
香芝市狐井地内
区分
遺跡 | 古墳
指定内容

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
馬見丘陵南端から南へ約900m、狐井集落の丘陵上に築かれた大型前方後円墳です。墳丘で円筒埴輪片が採集され、航空写真で盾形の地割の痕跡が遺存していることから、平成5年に奈良県遺跡地図に登録されました。令和2年度の地形測量調査や第1次発掘調査の結果、全長約75m、前方部幅約45m、後円部径約40m、高さ約5mの前方後円墳と推定されます。長さ13cm、幅10cmの国内最大級の滑石製子持勾玉が採取され、注目されました。出土した円筒埴輪の型式から、狐井城山古墳に先行する5世紀後半頃の築造と推定されます。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
これまで当丘陵上には、当古墳の南側にある全長約140m、前方部幅約110m、後円部径約85mの狐井城山古墳が単独で立地するものと考えられてきましたが、丘陵上に、狐井城山古墳に先行する前方後円墳が所在することが明らかになりました。長持形石棺を石棺材とする古墳は、ヤマト王権の大王墓である可能性が高く、今後の発掘調査が注目されます。
「記紀・万葉集」との関連とその概要
記紀には、「片岡」の丘陵に顕宗陵と武烈陵があることが記されています。所在地や墳丘の規模、築造時期などから、狐井稲荷古墳を顕宗陵、狐井城山古墳を武烈天皇陵とする説があります。
他地域の関連する歴史文化資源
別所城山1・2号墳。狐井城山古墳。土山古墳。武烈陵治定地。
問い合わせ先
香芝市二上山博物館
電話番号
0745-77-1700

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