『古事記』にはさまざまな結婚や出産の話が出てきますが、なかでも日向三代と呼ばれる神々のそれはユニークです。
 初代は1天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇々芸命(あめにきしくににきしあまつひたかひこほのににぎのみこと)という長い名前の神様です。この神様は天照大御神(あまてらすおほみかみ)の孫にあたり、地上を治めるために高天原(たかあまのはら)から日向の高千穂(たかちほ)に天降(あまくだ)りました。邇々芸命は2木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)という美しい女神と結婚します。しかし一晩で妊娠したため自分の子ではないと疑います。そこで女神は「あなたの子ではないのなら無事に出産できないでしょう」と言い、産屋(うぶや)に火を放って出産することで潔白を証明しました。
 こうして生まれた3火遠理命(ほをりのみこと)が二代目にあたります。火遠理命は海神の娘である4豊玉毘売(とよたまびめ)と結婚しました。豊玉毘売は出産するとき「本来の姿に戻りますから絶対に見ないでください」とお願いしました。しかし火遠理命は覗き見して大きなワニ(鮫)に驚きます。このとき生まれたのが5天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命(あまつひたかひこなぎさたけうかやふきあえずのみこと)です。この神様が三代目にあたります。そして鵜葺草葺不合命の子どもが神武天皇になるのです。
(本文 万葉文化館 小倉久美子)

編集部の古事記コラム
 今回のお話に登場するトヨタマビメの出産の姿は古事記には和邇(わに)と書かれているんです。
 そんな由来で、大阪の豊中市で発見された、約45万年前のワニの化石、マチカネワニには、トヨタマヒメイアという学名が付けられました。世界中の学者にもその名前で通じるそうですよ。
 しかし、古事記が書かれた頃の日本にはワニはいなかったのではないかとも考えられていて、古事記に書かれている和邇とはワニ鮫のことではないかと言われているそうです。
 海神の娘といわれる豊玉毘売。どんな姿だったのでしょうか。

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