はじめての古事記

 



 
この世界が始まりさまざまな神様があらわれた後に、イザナキ神とイザナミ神が誕生しました。男女一組の神が力をあわせることで、日本の国が生まれたとあります。二神は天の神々から天の沼矛(ぬぼこ)を与えられて、国土を作り固めるように言われます。そこで、天地をつなぐはしごからその矛を差しおろし、海をコオロコオロとかき回しました。引き上げた矛の先からしたたり落ちた潮が積もってできたのがオノゴロ島です。二神はそこに降りて神聖な柱を立て、その周りをまわって結婚しました。そして、淡路島、四国、九州、壱岐島、津島、佐渡島、本州、児島半島、小豆島などの国土を生んでいったということです。
 その後イザナミは、岩、土、砂、家の戸口、屋根、海、河口、泡、水面、分水嶺、風、山、霧、谷間、穀物など、人間の生活に必要なさまざまな神様を生みましたが、火の神様を生んだときに大やけどをしてしまい、亡くなりました。
 嘆き悲しんだイザナキは、黄泉の国へ妻を迎えに行きます。イザナミは、生き返れるようお願いしてみるのでその間自分の姿を見ないで欲しいと言いましたが、イザナキは約束を破り、屍(しかばね)となった彼女を見てしまいます。約束を破ったイザナキは死者たちから追いかけられ、やっとのことで逃げました。このときから二神は生と死の神として対立することになり、この世に人間が生まれ、死ぬようになったということです。
(本文 万葉文化館 井上さやか)

編集部の古事記コラム
【黄色い泉?】
 今回のお話にもでてきた、黄泉の国って、どういう意味なのでしょうか。
 古代の日本語で死後の世界を意味する「よみ」という音に、中国語で土の下にある泉という意味を持っていた黄泉(こうせん)という字を当てたという説が有力です。
 古代中国では陰陽五行説に基づいて、黄は土・中央を意味し、世界の中心には万物を生み出す泉があると考えられていたそうです。黄河流域の黄色い土と川のイメージかもしれませんね。

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