出会う 奈良県歴史文化資源データベース

唐招提寺 とうしょうだいじ

記入年月日 2016/12/16

所在地
奈良県奈良市五条町13-46
区分
複合型 | 複数の歴史文化資源を包含する歴史文化資源
指定内容

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
唐招提寺は唐の高僧、鑑真和上によって759年に設立された寺院です。以来1250年以上にわたって歴史的建造物や仏教美術品が多数現存して、我が国の文化の源流を考える上で、非常に重要な施設です。「金堂」は盛唐期の建築様式を伝える上で世界的にも貴重な建物です。堂内には盧舎那仏坐像、千手観音立像など9躯の奈良時代造立の仏像が安置され、全てが国宝に指定されています。「講堂」は当寺創建の最初の建物で、平城京にあった東朝集殿を移築したものです。平城宮殿唯一の現存遺構であり、既に設置されているスロープを利用して車椅子での入堂が可能です。「経蔵」は現存する校倉造りの建物としては最古のもので、創建以前の新田部親王期の倉といわれています。「宝蔵」も同じく奈良時代の数少ない遺構で、奈良時代の絹編物などを内部に保管してきた正倉院と同じ役割を果たしてきました。「鼓楼」は元は経蔵であった可能性が指摘されていますが、鎌倉時代の二層建築として希少なものです。「礼堂」は礼拝施設であり、800年間続く伝統行事、釈迦念仏会の道場です。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
唐招提寺は1250年を越える歴史の中で、比較的火災が少なかったことが知られています。特に金堂は、奈良時代の大規模な仏殿木造建築としては、世界で唯一のものであり、幾多の星霜を耐えて護持されてきたことは、当寺の僧侶だけでなく、近隣住民の祖先の協力があったからでしょう。世界に誇れる文化的な建造物があることで、地域で生活を営む上で心の拠り所として、学校等の教育機関でも度々活用されています。
「記紀・万葉集」との関連とその概要
「続日本紀」には当寺の創建や鑑真和上の事跡が記載されています。
当資源と関連する歴史上の人物とその概要
唐から来朝した鑑真和上が創建した寺院です。
当資源と関連する文献史料
「唐大和上東征伝」 「続日本紀」
当資源と関連する伝承
創建時に平城京にあった東朝集殿を移築して講堂としたことが知られています。
他地域の関連する歴史文化資源
唐招提寺創建以前、鑑真和上は東大寺境内に居住していたことが知られています。
問い合わせ先
唐招提寺 寺務所(とうしょうだいじ じむしょ)
電話番号
0742-33-7900

掲載されております歴史文化資源の情報は、その歴史文化資源が地域にとって大切であると考えておられる市町村、所有者、地域の方々により作成いただいたものです。
見解・学説等の相違については、ご了承ください。