つつが虫病

つつが虫病とは

つつが虫病は、ツツガムシ(ダニの一種)が保有するリケッチアという病原体が原因のリケッチア症のひとつです。

北海道を除く全国で患者が発生しており、春〜初夏と秋〜初冬の2つの発生ピークがみられます。

原因と症状

【原因】

つつが虫病リケッチアをもつツツガムシ(ダニの一種)に咬まれたときに感染します。

【症状】

ツツガムシに咬まれてから514日ほどで、39度以上の発熱を伴って発症し、その後数日で顔面や体幹部を中心に発疹がみられるようになります。発熱、発疹とマダニに刺された「刺し口」と呼ばれるかさぶたがほとんどの症例でみられます。患者の多くは倦怠感、頭痛を訴え、患者の半数にリンパ節の腫れがみられます。

治療が遅れると重症化しやすく、肺炎や脳炎、血管内凝固症候群(DIC)という血液の病気をおこすことがあり、死に至ることもあります。

感染経路

病原体を保有しているツツガムシの幼虫(およそ0.2mm)に咬まれることで感染します。

ヒトからヒトへの感染はありません。

予防方法

予防に有効なワクチンはなく、ツツガムシに咬まれないようにすることが最も大切です。

野外で活動する時は、ツツガムシに咬まれないよう注意しましょう。

草むらや山へ入るときは、長袖、長ズボンを着用し、肌を露出しないようにしましょう。

地面に直接座ったり、寝転んだりせず、敷物を使うようにして下さい。

ツツガムシを寄せ付けないよう虫除け剤を使用しましょう。

帰宅後は、すぐ入浴し、着替えましょう。

ツツガムシに咬まれてしまったら

ツツガムシはヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、吸血します。

無理に引き抜こうとすると、ツツガムシの一部が皮膚内に残ってしまうことがあります。

医療機関を受診し、適切な処置を受けて下さい。

治療方法

早い段階で適切な抗菌薬を投与することが重要です。

ツツガムシに咬まれたら、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けて下さい。

参考

○つつが虫病について(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000173061.html

○ツツガムシ病とは(国立感染症研究所)

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/436-tsutsugamushi.html

○ダニ媒介感染症(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164495.html

○マダニ対策、今できること(国立感染症研究所)

https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html

【その他のダニ媒介感染症】

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

日本紅斑熱

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