屋号(やごう)が生きる、
"お伊勢参り"の宿場町

 


 「かぎやさん、お久しぶり」「ますやさん、お元気で」。
 名字より、屋号(やごう)のほうがピンとくる。この地域では、今なお、かつての商号(店名)であった「屋号」で旧家を呼び習わすお年寄りも少なくありません。
 ところは「あを越え伊勢街道」が通る宇陀市室生三本松の元三(もとさん)地区。榛原の萩原と三重県名張市のほぼ中間に位置し、江戸時代から”お伊勢参り“の宿場町として栄え、鉄道が通る昭和の初めまで、多くの人出でにぎわいました。
 今も街道沿いには、江戸、明治、大正期の歴史ある古民家が点在。かつての旅籠(はたご)や商家が往時の風情をとどめています。
 その軒先に約3年前から、懐かしい屋号を記した札が掲げられるようになりました。地域住民に聞き取りを重ね、市民グループが一軒一軒、掛けたもので、今では約20軒にも及びます。
 通りには江戸期の大神宮灯籠や明治期の道標なども残り、丘を見上げれば、土地の名の由来となった「三本松」と呼ばれた松が歴史の息吹を今に伝えています。三本松は鎌倉時代の執権、北条時頼が実を蒔いたと伝わるもの。枯れては植えてを繰り返し、今は3代目の松が元気に育ち、人々を見守っています。
中央の一番高い木が3代目の松

「古民家ぬしやから街道」
江戸後期から旅籠「ぬしや」を営んでいた西岡家住宅。近所の人からは今も「ぬしやさん」と呼ばれる。
「ぬしや講看板と古写真」
「ぬしや」に残る古看板。現代のツアーの旗印のように、参宮客の目印となっていた。古い宿帳には「明治19年、大人一泊13銭、昼飯6銭」の記述も残り、旅籠の歴史をしのばせる。
「明治時代の古写真」
「明治期の道標」
明治5年建立の道標。刻まれた文言から、榛原と名張のちょうど中間地点であることが分かる。

「紀伊半島交流会伊勢街道分科会・元三地区」

屋号という形のないものを屋号札で形にしたり、歴史ウォークのイベントを開いたり。今後は歴史マップも作るなど、古くからの歴史と記憶を掘りおこし、この地の良さを次代に伝えていきたいと思っています。
談:裏 宗久(むねひさ)代表(右端)
問 紀伊半島交流会伊勢街道分科会 TEL 0745-83-3151



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