布ナプ工房 Rainbow* clover 店長 井上ルミさん

女性の月経との向き合い方をサポートする布ナプキンを製作販売

布ナプ工房 Rainbow*clover 店長 井上ルミさん

井上ルミさんは、奈良市都祁にて布ナプキンを製作しネット通販による販売も行う布ナプ工房 Rainbow*cloverを展開されています。
 
また、女性の月経との向き合い方をサポートしたいという思いから、各地でお話会を通じて、布ナプキンの優れた点を伝え、月経への理解を促進するための「ハッピー月経ライフナビゲーター」として活動中です。

井上ルミ

名称:布ナプ工房 Rainbow*clover
業種:布ナプキンの製作、販売、講演
住所:奈良市藺生町1854-14
Tel:090-3654-4182
創業:2016年
URL:http://www.nuno-napukin.jp/

レインボークローバー

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1.事業やスペースの特徴を教えてください

私は「ハッピー月経ライフナビゲーター」として活動しています。事業の内容は、手縫いの暖かい布ナプキンの製作販売になりますが、女性の皆さんの月経期間が少しでも快適になる様に、「月経と命、布ナプキンのお話会」を開催しています。お話会で布ナプキンの良さをお伝えすると、自分でも縫ってみたいという方もいらっしゃるため、「my布ナプキン縫い縫い会」も開催して、簡単に縫える縫い方を伝授して、お家に帰ってから好きな布で縫っていただけるような機会を用意しています。

井上ルミ

ネットショップでの販売を始めたところ、私が全く知らない方々が全国から購入してくださるんですね。身近な方々は口コミで「ルミちゃんの布ナプキン、とても良かったから買ってみて」とお友達に声を掛けてくださいます。

口コミ、中でもFacebookの力は大きくて、ある方が「ルミさんのところの布ナプキンがとても良かった」という記事を書いてくださると、私の全然知らない方から「私も使ってみたい」とコメントを寄せてくださることが増えてきました。私の知らない所でどんどん広がっていて、さらにその友達が口コミで広げていって下さっています。同じ思いを持って活動されている助産師さんやアロマセラピストさん・鍼灸師さん・子育てサロンの方々からご要望をいただき、委託販売も行っています。

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2.あなたの起業ストーリーを教えてください

私は長女で弟と妹がいます。妹は小さなころからひどいアレルギー、弟はある難病にかかった経験があります。私も結婚してから、環境が変化したためか、ひどい花粉症になりました。

そのため、結婚後、長男、次男が生まれてくれたときに、この子たちも何かアレルギーや病気の要素を持って生まれてきているかもしれないという不安と、 私が今きちんと勉強して守らなければという責任感がありました。そこで、子供を寝かせてから、いろんな本を読んだりインターネットで調べたりして、時には子連れでセミナーに参加して勉強しました。

井上ルミ

すると、日用品や食品には化学物質が含まれているものもあり、蓄積するといろいろ問題を引き起こす可能性があることを知りました(注:諸説あります)。そこで、日常使うものを石鹸洗剤、重層、クエン酸等に切り替え、無農薬の野菜を購入するようになりました。加えて、当時一緒に活動していた仲間の1人が、「ナプキンも布に変えてみたら」と言ってくれ、初めて布ナプキンのことを知り、比較的手に入りやすかった市販品を使ってみたところ、ひどかった月経痛がほとんどなくなり、その効果に驚きました。

布ナプキンの使用により冷えが防止されて、月経痛も緩和されたようだと自分の経験から思いました。そこで、生地を取り寄せて自分で作りたいと思い、趣味でつくって友達に見せたら、「それ売ってくれへん?」となり、身近な方に生地代だけいただいて、ご購入してもらうという形で始まり、趣味の延長のような形で布ナプキンを製作していました。

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口コミでどんどん広がっていく中で、「遠方の方にも紹介しやすいようにしたい。」とお客様からご意見をいただいたことがきっかけで、ネットショップをオープンする事になりました。

そして、私の様に月経期間が辛いという方々が少しでも快適に過ごせるようお手伝いができればと思い、自分の経験や取得した資格を活かしてお話し会も開催することとなりました。


3.起業のときのご苦労や乗り越え方をお教えください

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最初は手縫いの布ナプキンを全て一人で製作していました。布を切って、手縫いで縫って、一枚仕上げるのに1時間半かかります。それでも手縫いにこだわっているのは、手縫いだと端まで柔らかく、私自身もそうなのですが、肌がデリケートな人でも使いやすいからです。

ただ、口コミで広がって注文が重なると「1ヶ月待ってもらわないとできない」ということが増えてきました。他にもやりたいことがどんどん増えてきて、何かを手放さないといけないと感じ、製作を他の方にお願いすることに決めました。私と同じ思いで活動して下さる方を縫い子スタッフとして募集して、今は縫製スタッフ6名と共に歩んでいます。

苦労したのは素早くきれいに縫ってくださる方を見つけることでした。最初の頃は気持ちがある方優先でお願いしたのですが、人間には得手不得手があるので、得意じゃないことを必死でやっていただくと続かないのですね。趣味で始めたものなので、最初はスタッフにきちんとしてもらうことを言いにくかったです。でも、お客様がお金を払って購入してくださるのに、普通の手縫いではダメだと思うんですよね。面接も試験もして、厳しめにチェックして返品することもあります。こちらもきちっと意思を持って、求める仕上がりの水準を伝えないといけないと学びました。




4.これまでの成果や誇りについて教えてください

イベントやお話し会を通して沢山の方と出会えたり、同じ思いで活動されている委託販売先の方々や縫製スタッフとご縁を頂けた事も私の人生の宝であり誇りです。色々な事にチャレンジして苦手意識を克服したり、自分の中の可能性を広げていけたことが面白くもあり、成果でもあると感じています。

井上ルミ

布ナプキンを購入された方々からは「月経が待ち遠しいです。」「ふわふわで気持ち良くて冷え防止になりました。」「不思議な事に月経痛がほとんど無くなりました♬」(※感想には個人差があります)などの感想を頂けるのもとても嬉しいです。

布ナプキンは繰り返し洗って使える特徴があります。布ナプキンを洗うことで、毎月自分の身体と向き合うことができ、いらない気持ちも一緒に洗い流すことができるように思います。先月はこうだったから今月はこうしてみようと、自分で意思を持って過ごすことで変わっていけるというのを実感しています。布ナプキンを繰り返し洗う中で、自分のブロックがはがれていくという経験を私もしました。たかが布、されど布なのです。

そういった自身の経験を伝えることが私の使命なのかなと、今は思っており、これまでの経験の点が全て線につながっていて、今のお仕事(成果)へとつながっています。


5.後輩女性起業家へのメッセージをお願いします

  
ぶれないコンセプトを持っていれば大丈夫

井上ルミ

起業されると、皆さんは商品や講座を提供する側になられると思います。その時、ただモノを売りたいだけでは思いが伝わりにくく、大切なのはぶれないコンセプトです。自分はなぜそれを販売しようと思ったのか、その商品や講座を通じて何を伝えたいか。それをお客様が受け取る、または使用する事でどんなメリットがあるのか。なぜそれを提供したいと思ったかそこに行き着くまでの自分史 などコンセプト(自分軸)をしっかり持つ事!

新しい事にチャレンジする時はうまくいくか不安や恐怖が湧いてくるかもしれませんが、自分の中にある可能性を信じて一歩踏み出し、行動してみると新たな自分に出会えたり必要として下さる方とご縁が繋がったり自信にも繋がっていきます。

自分の中から溢れてくるアイデアやワクワクも大切にしてくださいね。



印刷用PDFデータ

布ナプ工房 Rainbow*clover 店長 井上ルミさん  インタビュー記事(pdf 795KB)

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