第330号(令和4年12月1日)

E-夢 はっしん!  奈良県教育委員会メールマガジン

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目次   令和4年12月1日(木曜日) 第330号

巻頭言

◆子どもたちのために   奈良県教育委員会事務局 特別支援教育推進室長  岡田恭子 

 

今、学校では・・・

◆紫黒米『さよむらさき』栽培体験   奈良市立佐保台小学校

◆帰ってきた私たちの「ひびき祭」   奈良県立ろう学校

 

奈良県の先生になろう!

◆奈良県次世代教員養成塾 5期生 第2回講座

 

保健師のひとくちアドバイス

◆冬の感染症対策

 

すくすく給食!おすすめレシピ

◆結崎ネブカの豆乳ドリア・牛乳・ブロッコリーとキャベツのごまあえ・奈良産野菜と沖縄もずくのスープ・みかん

報道発表資料

 


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発行:奈良県教育委員会事務局


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●子どもたちのために

奈良県教育委員会事務局

特別支援教育推進室長  岡田恭子

 

 子どもたちのにぎやかな声が響き渡る環境から離れて、8ヶ月が過ぎようとしています。前任の学校で校内を巡回していると、「こんなことができるようになったんです。見てください。」と、できたことを自慢げに披露してくれる子どもとその様子を嬉しそうに見ている先生たち。また、職員室で仕事をしていると、クラスの配布物を取りに来たり、下校カードを提出に来たりと、自分の係仕事を頑張る子どもたち。一人でできるように子どもにあわせた鞄や道具を作ってもらい、職員室まで走ってくる子もいれば寄り道しながらなかなかたどり着かない子もいます。先生たちは子どもたちのそれぞれのペースをそっと見守り、後方から応援しています。そして、次第に、先生の引率なしで一人で係活動をこなし、先生たちも安心して仕事を任せられるようになっていました。
 子どもができるように見守ること、子どもがやってみようとしている前に、声かけや支援をしないこと、できていることは自分でさせること、簡単なようで難しいことだと感じています。子どもを信じること、そして先生と子どもとの間に信頼関係が築かれているからこそできることだと思います。
 先生たちが日々子どもたちのことを考え、寄り添い、子どもたちの成長を喜んでいる様子を、廊下から、職員室から見ていた3年間でした。
  今の私にできることは。子どもたちのために、子どもたちを支えている先生たちのために、そして学校のために、何ができるかを考えて取り組んでいきたいと考えています。
 

 

今、学校では・・・  目次に戻る

 奈良市立佐保台小学校の5年生の子どもたちが、地域のみなさんとともに、紫黒米(しこくまい)『さよむらさき』の栽培を行いました。田植えから収穫までの取組を紹介します。 

 

 ●紫黒米『さよむらさき』栽培体験

奈良市立佐保台小学校

 

 6月、茜たすきをまいた5年生25名が歌う田植え歌が田んぼに響き渡りました。
 本校は毎年『奈良・人と自然の会』の地域のみなさんに協力いただきながら水稲栽培体験を実施しています。今回で14回目となりました。
 6月の田植えでは事前学習として紫黒米『さよむらさき』についての歴史や米の栽培の仕方などを地域のみなさんに教えていただきました。田植え当日は泥の中に素足で入り、子どもたちは今まで体験したことのない感触に驚いていました。最初は恐る恐る苗を植えていましたが、徐々にコツをつかんでスムーズに植えることができました。

【田植えの様子】

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 10月には立派な稲穂が実り、稲刈りの季節となりました。秋晴れのもと、せっせと鎌を使って刈り取り作業をしていく子どもたちは6月の田植えの時よりも頼もしく、稲の成長とともに子どもたちの成長も感じることができました。

【稲刈りの様子】

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 11月には5年生が刈り取った『さよむらさき』を給食で出していただきました。地域の方もお招きして全校でおいしくいただきました。5年生の中には何杯もおかわりする子どもたちもおり、地域の方も笑顔で見ておられました。
 水稲栽培体験を通して、栽培することの苦労や収穫した時の達成感、米作りの歴史などを学ぶことができました。田植えから脱穀作業まですべて手作業でし、お米としてやっと手にしたときの感動と喜びは子どもたちの大切な心の糧となったことでしょう。地域の方々をはじめ、たくさんの方々に支えられて生活していることを実感できるよい機会となりました。

 

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 奈良県立ろう学校で、10月に文化祭「ひびき祭」が行われました。ろう学校で4年ぶりに開催された「ひびき祭」の取組を紹介します。

 

 ●帰ってきた私たちの「ひびき祭」

奈良県立ろう学校

 

 文化祭「ひびき祭」が本校で4年ぶりに行われました。生徒が主体となり計画、運営に当たった「ひびき祭」。奈良ろうの伝統行事の素晴らしさを実感しました。ここでは実行委員長の生徒の作文を紹介したいと思います。


 実行委員長になったあの日は、「ひびき祭」がこんなに忙しくなるとは思いませんでした。7月頃に準備が始まりましたが、まだまだ3か月もあるし余裕だろ、って軽い気持ちでいましたが、気付いたら9月、あと1か月!焦り、放課後、居残りで会議をして美術室にこもって皆と協力し進めていきました。いよいよ前日。3か月間のプレッシャーと辛さで自信がありませんでした。ある先生が、「今までよくがんばったことは皆もわかってるし絶対にやり遂げられるよ。」と言ってくれて自信がつきました。1日目は幼稚部から高等部の縦割り交流をし、私は幼稚部の担当をしました。私には弟と妹がいるので、幼稚部の皆と一緒に遊ぶのは楽しみでした。子どもが楽しんでくれたらいいなと思い、アンパンマンの名札を作りました。当日になり、子どもたちははじめ緊張していましたが、アンパンマンのおかげで笑ってくれて楽しく一緒に遊んでくれました。2日目は卒業生も集まり、4年ぶりの「ひびき祭」はいい意味で大変で、忙しい気持ちなんか忘れ、幸せな気持ちになれました。8時間が1分に思うほどあっという間で、友達と笑い合って活動していると気付いたらもう夕方でした。令和初でろう学校生徒としての最後の「ひびき祭」がもう終わるんだと、信じられませんでした。寂しいっていう気持ちとほっとした気持ちが混じった気持ちでした。終わった後に先生たちからも生徒の皆からも、嬉しい言葉をたくさんかけてもらいました。自分でも本当に頑張ったと思います。2年後は、コロナが落ち着いて、卒業生として「ひびき祭」に行くのを楽しみにしています。自分や皆、本当にお疲れさまでした。

 

【ひびき祭の様子】

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 11月5日(土曜日)に、奈良県次世代教員養成塾第5期の第2回講座を奈良学園大学で実施しました。講座では、「道徳的価値観の多様性を理解する」をテーマに、道徳の授業やいのちの教育について考えました。

 

 ●奈良県次世代教員養成塾 5期生 第2回講座

 第2回講座は「道徳的価値観の多様性を理解すること」をテーマに「道徳教育の意義と多様性について理解し、課題解決に向けた自己の考え方を確立する」ことが目標でした。講師の奈良学園大学の松井先生から示された「いのちの大切さ」について考える課題に、受講生が真剣に向き合い、自分の意見を伝え合いました。最後に、松井先生がカンボジア研修で実践された授業の話を聞かせていただき、視野を広くもって様々な視点から考えることの大切さを教えていただきました。受講生は、道徳的価値観が多様であることに気付くとともに、自分の道徳的価値観が、学校や家庭など、これまで様々な場面で育まれてきたことを実感し、道徳教育の意義について考える機会となりました。

 

【活動中の様子】

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【受講生の感想】

  • いのちは言葉では表せないほど大切だということを改めて考えることができた。今まで道徳の授業をいくつも受けてきたが、ここまで深く考えることは初めてだったのでとてもいい経験になった。
  • これまでの道徳の授業では、「道徳的価値には多様性があって、みんな違っていい」とは教えられていたものの、なんとなく「これが答えだな」「こう答えるべきだな」という問題についてしか考える機会がなかったように思う。今回の講座を通して、他の高校生の意見を聞いていると、自分では全く思いつかなかった考え方にたくさん触れることができ、身をもって多様性を感じることができたと思う。
  • 今回の講座は「大学の授業の雰囲気はこんな感じなのかな」と思えるような、高校とは少し違った授業だったので、とても新鮮でした。
  • カンボジアと日本で意見が別れるというのを聞いて関心を持った。道徳教育は必要不可欠なものなんだなと実感することができた。
  • とても難しい内容だったし、多分正解がない問いだったと思うけど、深く考えることができて面白かったです。周りの人の意見を聞いて、自分とは意見が全く違う人もたくさんいたけど、そんな考え方もあるんだなと改めて感じました。
  • 自分なら絶対この選択肢しか選ばないと思っていても、他の人の意見を聞くと、違う考え方もあったと気付かされて、もう一度考え直してみようと思うことが何度もあった。様々な考え方があっていいなと思った。
  • 自分が「正しい」と思っている考え方でも、異なる視点から見ると、それは本当に「正しい」のか、実は「正しくない」のではないか、という疑問が生まれた。今回の講座で、自分になかった考え方を知ることができて楽しかった。また、これから自分が他の人に何かを教えるときも、すぐに答えを教えるのではなく、答えにつながるようなヒントを投げかけると、相手が自分で考えて新たな視点を見つけることができるので、そんな教え方ができれば楽しいと思った。
  • 普段はあまり自分の意見を言わないのですが、今回の講座では自分の意見をしっかりと伝えることができたので、講座が終わった後にとても達成感がありました。自分の意見が人にしっかりと伝わることのうれしさが分かりました。
   

 

保健師のひとくちアドバイス  目次に戻る

 インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が流行しやすい季節になりました。今回は冬の感染症予防対策についてお伝えします。 

 ●冬の感染症対策

 気温が下がり、空気が乾燥する冬は、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が流行しやすい季節です。感染症の種類は違っていても、基本的な予防対策は同じです。改めて感染症予防対策について確認し、一人ひとりが意識して感染症予防に努めましょう。
 また、基本的な感染症の予防対策は、新型コロナウイルス感染症にも有効です。

【冬に流行しやすい感染症について】
★インフルエンザ感染症
〈インフルエンザの特徴〉
主な感染経路:飛沫感染(咳やくしゃみなどによる飛沫からの感染)
潜伏期間:1~3日
症状:38度以上の高熱、悪寒、頭痛、関節痛、咳、鼻水など
治療:抗ウイルス薬(内服・吸入・点滴)があります。
対策:予防接種+基本的な感染予防

 今シーズンはインフルエンザの流行の可能性が大きいといわれています。予防接種を受けるなどの対策もご検討ください。

★感染性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルス)
〈ノロウイルスの特徴〉
感染源:二枚貝(生牡蠣など)、感染者の吐物・排泄物
主な感染経路
 経口感染(ウイルスを含む食べ物を介して感染、もしくは感染者が調理した食品から感染)
 接触感染(感染者が触れたドアノブや手すりなどを介して感染)
 空気感染(感染者の便や嘔吐物が乾燥して舞い上がったウイルスを吸い込むことで感染)
潜伏期間:1~2日
症状:下痢・嘔吐・発熱
治療:特効薬はありません。脱水に注意しましょう。
対策:食品の適切な加熱処理、吐物・排泄物の適切な処理+基本的な感染予防、特に手洗いの

 ノロウイルスは感染力が強く、またアルコール消毒が有効ではないため、次亜塩素酸ナトリウム(商品名キッチンハイターなどの塩素系漂白剤)で適切に消毒・処理を行う必要があります。
厚生労働省のノロウイルス対策パンフレットに適切な消毒・処理の方法、消毒液の作り方が表記されています。こちらからご覧ください。

【保健師のひとくちアドバイス】
 マスクを正しく着用する、手洗い・手指消毒をする、換気をする、密を避けるといった基本的な感染予防をこの冬も引き続き行っていきましょう。また、十分な栄養と睡眠といった日々の健康管理は感染症予防のためにも重要です。

 

 保健だより12月号をご覧ください。

「保健だより」vol.19. 2022.12月号はこちら!

 

すくすく給食! おすすめレシピ  目次に戻る

 奈良県内の地域の産物や行事食、旬の食材を取り入れるなどの工夫をした、我が町・我が校自慢の学校給食の献立をご紹介しています。以下のレシピをクリックしていただくと、分量や調理の方法を見ることができます。ご家庭でも、ぜひお試しください。

●今月の地域

川西町・小学校

         R4_12_kyusyoku

 

●今月の献立

主  食 :結崎ネブカの豆乳ドリア
牛  乳 :牛乳

副  菜 :ブロッコリーとキャベツのごまあえ
汁    :
奈良産野菜と沖縄もずくのスープ

そ の 他  :みかん

 

※レシピはこちら!

 

●献立紹介

   地場野菜の結崎ネブカは、他の葉ねぎに比べて、やわらかくて甘みが強いのが特徴で、みそ味のグラタンにとてもよく合いました。ベシャメルソースは和の食材「米粉と豆乳」を使用しました。JAならけんと連携し、旬の野菜は地場産のものを使用できています。また、奈良県給食会の米粉、冷凍豆腐はよく使用しています。       
          
 

報道発表資料 11月1日~11月30  目次に戻る

2022年11月28日 県立奈良南高等学校の地域学校協働活動の取組を掲載しました
2022年11月25日 西和清陵高等学校浄化槽除却工事に関する質問に対する回答
2022年11月25日 令和4年度第1回奈良県通学路等安全対策推進会議の開催について
2022年11月21日 令和3年度「奈良県公立学校における生徒指導の課題に関する諸調査」結果の概要
2022年11月18日 第11回奈良県「子ども読書活動推進」啓発ポスター優秀作品
2022年11月17日 吉野町の放課後子ども教室の取組を取材しました。
2022年11月17日 県立ろう学校の地域学校協働活動の取組を取材しました。
2022年11月16日 吉野高等学校校舎改修工事管理業務の入札について
2022年11月16日 令和4年度奈良県高校生合同企業説明会 企業紹介シート
2022年11月16日 奈良県高校生合同企業説明会
2022年11月16日 令和5年度暫定再任用教諭としての任用を希望される方へ(既退職者対象)
2022年11月16日 令和5年度「小中学校初任者指導教員候補者名簿(人材バンク)」について
2022年11月16日 令和5年奈良県公立学校教職員(任期付)採用候補者選考試験の実施について
2022年11月15日 令和6年度奈良県公立学校教員採用試験における1次試験の全て又は一部を免除する対象者について
2022年11月15日 県立奈良北高等学校の地域学校協働活動の取組を取材しました。
2022年11月14日 県立添上高等学校の地域学校協働活動の取組を取材しました。
2022年11月14日 科学の甲子園 奈良県大会

2022年11月10日 日本語学習に関する相談窓口を開設しています
2022年11月09日 けいはんなサイエンスフェスティバル2022の開催について 
2022年11月09日 「第56回奈良県小学生陸上競技記録会」の開催について 
2022年11月08日 令和4年度児童・生徒等に対する修学等援助事業一覧 
2022年11
月08日 「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰 

2022年11月04日 令和4年度奈良県教育委員会教育選奨の被表彰者について
2022年11月04日 奈良県立高等学校入学者選抜検討委員会における意見に関する中間まとめ
2022年11月04日 「奈良県立高等学校入学者選抜検討委員会における意見に関する中間まとめ」に対する意見の募集について
2022年11月02日 新型コロナウイルス感染症にかかる県立高等学校等における今後の対応について
2022年11月02日 「『地域と共にある学校づくり』集いの広場」のページを更新しました。
2022年11月01日 令和4年度奈良県公立学校優秀教職員表彰について
2022年11月01日 県立奈良高等学校施設改修工事の入札公告について
2022年11月01日 現代課題講座を実施しました。

 

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