長安の残輝

解説

  昭和62年度院展出品作。平山郁夫(ひらやまいくお)は仏教文化に対する深い関心から、大和の古寺や古仏を、さらにその源流を求めて中国・西域からインド・中央アジア・西アジアと、いわゆるシルクロードを中心に取材をかさね、数々の作品を発表してきた。
 この作品は、1988年なら・シルクロード博を記念して、奈良県より依願制作されたものである。藤原京や平城京のモデルともいわれる長安の都を、朱と紺を基調に雄大なスケールで描き、かつての威容を偲ばせる。
「地平線に没する太陽は、これらの建物をシルエットで浮かび上がらせ、光と影が歴史の夢をかなでている」(作者)

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