桜井市でアレルギー対応食品の製造・販売会社を経営

株式会社アレルギーヘルスケア 代表取締役 岡田由佳さん

岡田由佳さんが経営される株式会社アレルギーヘルスケアでは、アレルギー対応食品や自然食品の製造・販売を行っています。

重い食物アレルギーだった息子さんのために、症状やアレルギー対応食品について情報収集を行う中、同じような悩みを抱える人に出会い、自分の経験や知識を活かして役に立ちたいと考え、起業された女性起業家です。

岡田由佳


名称:株式会社アレルギーヘルスケア
業種:アレルギー対応食品・自然食品の製造・販売
住所:奈良県桜井市谷63-1
Tel:0744-44-5558
創業:2002年
URL:http://www.allergyhealthcare.co.jp/



1.事業やスペースの特徴を教えてください

私の経営する株式会社アレルギーヘルスケアでは、アレルギー対応食品や自然食品の製造や販売を行っています。またアトピーやアレルギーをお持ちの患者さんの生活の役に立ちたいという思いから、食物アレルギーの講座や食物アレルギー調理工程管理主任者養成講座などの教育研修事業にも取り組んでいきたいと思っています。

アレルギーヘルスケア

創業当初は、大阪市内の自宅マンションを事務所として、アレルギー対応食品を仕入れてインターネットで販売することから始めました。

数年間は商品を仕入れて販売していましたが、私たちの管理外のところで商品にアレルゲンが混入してしまったり、仕入先が製造しなくなってしまったりといった出来事が続きました。このままではお客様に安心して商品をお届けできなくなってしまうと思い、自社での製造を決断しました。

製造を開始すると、有難いことに色々なところから引き合いをいただくようになりましたが、そのうち製造が追いつかなくて仕事をお断りするような状況になってきました。

ところが、商品を購入したいと考えていらっしゃる方に、他で買ってくださいと言ってもアレルギー対応食品は簡単に見つかるものではないのです。事業を始めた以上、必要とされている方に責任を持って商品をお届けしないといけないと考え、事業を拡大していくことを決めました。

規模の大きな移転先を探していたところ、ここ桜井市に食品製造のできる物件が見つかり、水も空気もきれいな環境を気に入って移転してきました。

アレルギーヘルスケアの工場で製造しているアレルギー対応クッキー

アレルギーヘルスケア


2.あなたの起業ストーリーを教えてください

きっかけは、長男が重い食物アレルギーだったことでした。卵や鶏肉を食べるとアナフィラキシーショックを起こし、息が止まってしまうくらい重い症状でした。

息子の症状を少しでも理解して改善したいと思って、色々と本を読むうちに、食物アレルギー対応のマヨネーズがあることを知りました。

取り扱っているお店まで電車を乗り継いで1時間半かかりましたが、お店の小さな一角にそのマヨネーズが売られているのを見た時、 「これで息子も他の子と同じようにポテトサラダが食べられる!」と、本当に嬉しかったのを覚えています。他にも卵を使っていないクッキーやお菓子があったので、大量に商品を購入して帰りました。

それから月に一度、息子と重いベビーカーと荷物を抱えてお店に通っていたのですが、これがなかなか大変でした。何度か通ううちに、もっと簡単に手に入れることはできないかと考えて、インターネットで買えるお店を探しましたが、細かい原材料まで書かれていなかったり、「価格はお問合せ下さい」と書かれていたり、配偶者の職業やかかりつけの病院など細かい個人情報まで書かないといけなかったりして、とても利用しにくい状況でした。

岡田由佳

夫に「このサイトはこうした方がいい」、「細かい原材料まで書いているお店がなかなか見つからない」と愚痴を言っていると、ある日「そう思うなら自分でやってみたら?」と言われたんです。そのとき、「そうか、自分でやる手もあるか。」と気づきました。

ちょうどその頃、同じ様に重い食物アレルギーのお子さんを持つお母さんとお話する機会がありました。少し前の私と同じで、食物アレルギー対応の食品についての知識も少なく、何を食べさせていいのかわからず、育てていく自信も失いかけていました。きっと他にも同じように悩んでいる方がいて、自分の経験や知識を活かした事業を立ち上げることが助けになるのであればと思い、起業を決意しました。

3.起業のときのご苦労をお教えください

岡田由佳
一番大変だったのは、商品を卸してくれる取引先を探すことでした。息子が食べている商品のお客様相談室に片っ端から電話をかけて、「インターネットでアレルギー対応食品を販売したいので卸してもらえませんか」と言っても、どこにも相手にしてもらえませんでした。

主婦の遊びに付き合っている暇はないと言われてガチャンと電話を切られたり、うちでは無理だから他を探してほしいと断られました。それでもくじけずに、メーカーの他にも問屋にも電話をかけ続けましたが、結果は同じでした。


4.どのように乗り越えてこられましたか?

もう駄目かなと思っていた夜、突然電話がかかってきて、「いろんなところから、あなたがアレルギー用食品を仕入れたいという電話をしているのを聞いている」と言われ、ある健康食品会社のご担当者の名前を告げて、「電話をかけてみなさい」とおっしゃったのです。電話の方にお名前を尋ねましたが、「どこの誰かということはお伝えできないけれど、応援しているよ」とおっしゃってくださいました。
 
ご紹介いただいたご担当者に電話をかけて、ようやく話を聞いてもらえた結果、初めて卸して下さる会社が見つかりました。何度断られても、諦めて後悔したくないと、行動し続けたことが結果につながったのかなと思います。

岡田由佳

残念ながら電話をかけて下さった方が、どこの誰なのかは未だにわかりません。当社が今、このようになっていることもご存知ないと思います。いつの日か「それは私です」という方が現れることを期待して、色々な場所でこのお話をしています。



5.これまでの成果や誇りについて教えてください

この会社に毎日来てくれているスタッフ一人一人が私の誇りです。かつてはお客様であった人や、子どもがアレルギーで仕事を一緒にやりたいと入社された人など色々な方が会社を支えてくれています。それぞれ経験や持っている知識は違いますが、ひとりひとりがアレルギーのことを理解して、自分たちの仕事は社会の役に立っているという自信を持っていることに、私は誇りを感じています。

また、誰もが知る大手企業から依頼を受けて食物アレルギー対応の商品を製造させていただいていることや、全国各地の様々なところで商品を使っていただいていることは、会社としてとても誇りに思っています。

アレルギーヘルスケアスタッフ

アレルギーに関する業務では、ある程度医学的な知識が必要で、お客様からのご相談に対して「たぶん大丈夫です」と適当に答えることはできません。人の教育が非常に重要な分野です。一方、アレルギーの子どもを持つ親御さんは、一生懸命勉強されて知識があるため、その知識を社会に還元していくことが一緒にできればよいのではないかと思います。今後アレルギーについて悩んでいる方に向けて、研修教育事業もやっていきたいと考えているところです。知識を得られた方と一緒に、アレルギーという知識の普及をしていければ非常に嬉しいと考えています。


6.後輩女性起業家へのメッセージをお願いします

  
やってみて失敗しても、そこから学ぶことができれば、それは失敗ではなくなる

岡田由佳

やらずに後悔したことはきっと死ぬまで残ります。それなら、絶対にやった方がいい!というのが私の考えです。動かないと始まらない、自分の未来は自分でつかんでいくしかないと思います。もしやってみて失敗しても、そこから学ぶことができれば、それは失敗ではなくなるのだと思います。

こういう取材を受けると、今までで一番大きな失敗は何だったかとよく聞かれるのですが、「失敗はない」と答えています。以前、当社のお客様1万人に、「様」を抜いたままメルマガを送ってしまうという大失敗をしてしまったのですが、後で謝罪文とともにお詫びのセール案内を送ると、そこで売上が上がったことがありました。そのときも失敗を活かして何かできないかと考え、結果プラスにすることができました。この時のエピソードは今では笑い話です。




印刷用PDFデータ

株式会社アレルギーヘルスケア 代表取締役 岡田由佳さん インタビュー記事(pdf 858KB)


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