奈良新聞掲載記事集

令和2年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

種を食べるカボチャ

  カボチャといえば、煮物やスープ、ケーキなど幅広い料理に使われていることから、皆さんも馴染み深い野菜のひとつかと思います。日本で栽培されているカボチャは、日本カボチャ、西洋カボチャ、ペポカボチャの3種類に分けられます。それぞれには多くの品種があり、食用、飼料用、観賞用等として利用されています。この中で最も早く日本に伝わった日本カボチャは、果肉が粘質で、煮くずれもしにくく、風味や出汁の染みこみも良いことが特徴です。西洋カボチャは、甘味が強く、ビタミンなどの栄養素を多く含んでいるのが特徴です。ペポカボチャは、これら2種類に比べて見た目に特徴があり、ハロウィンの時期になるとよく目にするような大きなカボチャや形や模様がユニークなカボチャがその代表例です。スーパー等で売られている一般的なカボチャは果肉を食べますが、ペポカボチャの仲間には果肉ではなく種を食べるカボチャがあります。それが「ストライプペポ」という品種です。多くの方があまり聞き慣れない名前かと思いますが、これは、農研機構北海道農業研究センターが開発した品種です。一般的なカボチャと違い、種に硬い殻がないため、果実から取り出した後は洗って、乾燥させるだけですぐに食べられます。空炒りや、油で炒めて塩を振って食べるのがお手軽でオススメです。ナッツ類のような味で、一度食べ始めたらやめられなくなるほどです。この他にも、ドレッシングやケーキ、パンの具材等いろいろなものに使われています。興味を持っていただいた方は、是非ご自分でも栽培してみてください。栽培上の注意点を豆知識にまとめていますので、よければそちらもご覧ください。
 現在、奈良県農業研究開発センターでは、「ストライプペポ」の栽培に関する研究を行っています。様々な研究を通して、県内での生産を後押しできればと考えています。収穫時の果実と果実の断面

[豆知識]

種を食べるカボチャ「ストライプペポ」に興味を持っていただいた方のために、栽培上の注意点を紹介します。
(1)栽培方法は、慣行の西洋カボチャに準じますが、種を食べるカボチャのため、使用できる農薬に制限があり、「カボチャ種子」に登録のあるものだけが使用できます。特に、ウリハムシによる食害や、うどんこ病に注意が必要です。ウリハムシは圃場で見つけ次第手で捕まえて駆除してください。うどんこ病は、農薬による防除を行いながら、圃場の水はけを良くし、過繁茂にならないように栽培する等の対策をしてください。
(2)果実が大きくなっていく間の果皮は濃緑色です。果実がついて30日頃から色が変わり始め、全体的に橙色になっていきます。収穫は、花が咲いてから約60日後に行います。収穫した後は果実の腐敗を防ぐために常温の倉庫等で保管してください。

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奈良新聞で第1日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
※過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。