令和元年度高齢者虐待の状況について
「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」第25条の規定に基づき、令和元年度における県内の高齢者虐待の状況を公表します。
<概要>
1.養介護施設従事者による虐待
(介護保険施設、介護サービス事業所に従事する者による虐待)
虐待の事実が認められた事例は、15件だった。(前年度8件)
○ 被虐待者※の性別は、「男性」が5人、「女性」が9人だった。
※被虐待者を特定できない事例があるため、虐待判断件数と被虐待者数は一致しない。
○ 被虐待者の年齢は、「70~79歳」が2人、「80~89歳」が6人、「90~99歳」が4人、「100歳以上」が
1人、「65歳未満障害者」が1人だった。
○ 被虐待者のうち、13人が認知症だった。
○ 虐待の種別・類型は、「身体的虐待」が10人、「心理的虐待」が5人、「介護等放棄」が2人の順だった(重複あり)。
○ 養介護施設等の種別は、「特別養護老人ホーム」が8件、「介護老人保健施設」、「認知症対応型共同生活介護」及び「養
護老人ホーム」が各2件、「(住宅型)有料老人ホーム」が1件の順だった。
2.養護者による虐待
(高齢者の世話をしている家族、親族、同居人などによる虐待)
虐待の事実が認められた事例は、139件だった。(前年度100件)
○ 被虐待者の性別は、「男性」が22.2%、「女性」が77.8%だった。
○ 被虐待者の年齢は、約5割が80歳以上だった。
○ 虐待の種別・類型は、「身体的虐待」が70.1%と最も多く、次いで「心理的虐待」(30.1%)、
「介護等放棄」(20.1%)、「経済的虐待」(17.4%)の順だった(重複あり)。
○ 要介護認定を受けている被虐待者のうち、約4割が要介護3以上であり、約9割が認知症だった。
○ 被虐待者から見た虐待者の続柄は、「息子」が43.7%と最も多く、次いで「夫」(22.5%)、
「娘」(15.9%)の順だった。また、9割以上の被虐待者が虐待者と同居だった。
※ 調査結果の詳細は、地域包括ケア推進室のホームページに掲載しています。
地域包括ケア推進室ホームページ: http://www.pref.nara.jp/52093.htm