第8回定例会議(令和元年8月30日開催)

開催概要

 ◆場所 県庁東棟2階 教育委員室

 ◆会議録(pdf 173KB)

 ◆テキスト版はこちら

議決事項

 1 教育委員会に提出された請願について(pdf 359KB)

<企画管理室>     

 2 奈良県高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正について(zip 115KB)

<企画管理室>

 3 高等学校耐震化等整備事業にかかる請負契約の締結について

<学校支援課>     

 4 奈良県教員メンタルヘルス委員会委員の選任について

<教職員課>

 5 奈良県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の教育事務に関する事項について

<保健体育課>     

 6 令和元年度一般会計補正予算案について

<企画管理室>

リンクのない議決事項は、非公開で審議されたものです。

     

その他報告事項

 1 令和元年6月定例県議会の概要(pdf 1258KB)

<企画管理室>     

 2 学校施設におけるブロック塀等の安全対策等状況調査の結果について(pdf 214KB)

<学校支援課>     

 3 平成31年度(令和元年度)公立学校施設の耐震改修状況フォローアップ調査の結果について(pdf 106KB)

<学校支援課>     

 4 避難所となる公立学校施設の防災機能に関する調査の結果について(pdf 354KB)

<学校支援課>     

 5 第62回奈良県学童水泳記録会実施報告(pdf 241KB)

<保健体育課>

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令和元年度第8回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>

令和元年8月30日

14時30分

<閉会>

令和元年8月30日

16時30分

<会議場所>

教育委員室

<委員出欠>

花山院弘匡(出席)

佐藤進(出席)

森本哲次(出席)

高本恭子(出席)

上野周真(出席)

議案及び議事内容

<議案>

議決事項1 教育委員会に提出された請願について                                  
                                                                                 
議決事項2 奈良県高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正について(可 決)
                                                                                 
議決事項3 高等学校耐震化等整備事業にかかる請負契約の締結について(可 決)                                  
                                                                                 
議決事項4 奈良県教員メンタルヘルス委員会委員の選任について(可 決)
                                                                                 
議決事項5 奈良県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の教育事務に関する事項について(可 決)
                                                                                 
議決事項6 令和元年度一般会計補正予算案について(可 決)
                                                                                 
<議事内容>

○吉田教育長「出席者の点呼をとります。花山院委員、佐藤委員、森本委員、高本委員、上野委員、おそろいですね。ただ今から、令和元年度第8回定例教育委員会を開催いたします。本日は委員全員出席で、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「議決事項3、議決事項5および議決事項6については、9月定例県議会提案予定案件にかかる知事からの意見聴取に対する回答であり意思形成過程であるため、議決事項4については、委員選任に必要な資料に多くの個人情報が含まれているため、当教育委員会においては非公開議案として審議すべきものと考えます。委員のみなさまにお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員のみなさまの議決を得ましたので、本日の議決事項3、議決事項4、議決事項5、議決事項6については、非公開議案として審議することとします。」

                                                  

○吉田教育長 「それでは、議決事項1『教育委員会に提出された請願』について、でございます。本日は、合計2件の請願についてご審議いただきたいと思います。それぞれの請願について、1件ずつ順にご審議いただきたいと思います。
 1件目の請願書について報告をお願いします。」

○塩見教育次長 「1件目の請願についてご説明します。荒井知事が吉田教育長に求めている『県立高校耐震化と高校再編についての検証作業』を速やかに行う事、並びに報告書作成の進捗状況を公表することを求める請願。本文(要旨)、理由は請願書に記載のとおりです。」

○吉田教育長 「1件目の請願について、調査した内容を報告してください。」

○塩見教育次長 「ただいまの請願について、調査結果を報告します。県立高等学校適正化実施計画策定過程と県立学校の耐震整備に係る検証の実施に関しては、本年2月議会の代表質問における県立高等学校適正化実施計画に係る質問に対する答弁の中で、『計画策定過程を検証する』旨への言及をはじめ、本年6月議会の文教くらし委員会においては、『訴訟の審理状況も踏まえ、適正化の進め方や耐震等の論点を整理し、有識者の意見も聴き、教育委員会として検証し報告書を取りまとめる』旨の答弁を行っています。当該検証の進め方としては、(1)県立学校の耐震整備状況を踏まえた上で、県立高等学校適正化実施計画の策定過程における論点を洗い出し、司法の判断となる『高等学校廃止処分取消等請求事件」の判決内容を踏まえた上、洗い出した論点を整理、(2)整理した論点について、外部有識者から意見聴取することにより検証、の手順により実施し、当該検証結果をとりまとめた報告書を作成するとともに公表することを見込んでいます。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「検証作業を実施する旨は、本年の2月議会代表質問及び6月議会の文教くらし委員会において答弁しています。また、係争中の案件でもあります。スケジュールや進捗状況について公表していく事は今は難しいと思います。それが出ましたら丁寧にしていただきたいのですが、現時点では、この請願については不採択でよいと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問ありませんか。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問がないようですので、この請願は不採択でよろしいですか。」

     ※各委員一致で不採択

○吉田教育長 「それでは、本請願については不採択とします。」

○吉田教育長 「2件目の請願について、ご説明をお願いします。」

○塩見教育次長 「2件目の請願について、ご説明します。平城高校閉校についての説明会を、奈良県教育委員会が主催し、教育長が出席することを求める請願。本文(要旨)、理由は請願書に記載のとおりです。」

○吉田教育長 「請願について、調査した内容を報告してください。」

○山内教育政策推進課主幹 「ただいまの請願について、調査結果を報告します。昨年度『県立平城高等学校閉鎖に伴う説明を教育長自ら行うことを求める請願書』が提出されており、平成31年4月5日開催の第1回定例教育委員会において、各委員一致で不採択としています。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○森本委員 「この請願は、教育長が出席する説明会の開催を求めるという点において、昨年度提出され教育委員会で不採択とされた『県立平城高等学校閉鎖に伴う説明を教育長自ら行うことを求める請願書』と同じ趣旨ですので、この請願については不採択でよいと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問ありませんか。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問がないようですので、この請願は不採択でよろしいですか。」

     ※各委員一致で不採択

○吉田教育長 「それでは、本請願は不採択とします。
 以上で、議決事項1『教育委員会に提出された請願』についての審議は終了します。」

○吉田教育長 「議決事項2『奈良県立高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正』について、ご説明をお願いします。」

○塩見教育次長 「『奈良県立高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正』について、ご説明します。
 奈良高校については、地震に対する安全確保のための措置として、奈良市法蓮町の同校敷地内に仮校舎を設置することとし、今年の4月1日から工事完了までの間、1、2年生については、旧城内高等学校の校舎である大和郡山市の城内学舎で授業を受けることとしました。そのため、奈良県立高等学校等の管理運営に関する規則に規定する奈良高校の位置については、4月1日から『奈良市法蓮町』と『大和郡山市城内町』の2箇所が記載されています。
 その中で、今般、仮校舎が完成し、2学期から1、2年生についても奈良市法蓮町の校舎で授業を受けることになったことから、規則に規定する奈良高校の位置から『大和郡山市城内町』を削除するための改正を行い、9月1日から施行するものです。
 なお、引き続き奈良高校生は部活動で城内学舎を使用しますが、規則に規定する位置は教育課程である授業で使用する独立した校舎のみを記載するルールとしていますので、教育課程における使用を終了するという意味で規則から削除される形となります。
 また、奈良県立高等学校等設置条例における奈良高校の位置については、条例の附則第2項で『平成31年4月1日から規則で定める日まで奈良市及び大和郡山市に置くものとする』とされています。
 こちらについては、知事の職務権限に基づき議会に提案した条例に付随する規則であるため、教育委員会規則ではなく知事規則の形で、規則で定める日を令和元年8月31日とする『奈良県立高等学校等設置条例附則第二項の規則で定める日を定める規則』を制定し、本日に公布・施行しました。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決
 
○吉田教育長 「議決事項2については可決いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、報告をお願いします。」

○塩見教育次長 「『令和元年6月定例県議会の概要』について、ご報告します。最初に、議会の日程を報告します。本会議は、6月18日に開会、7月3日に閉会しております。会期中、6月24日、25日に本会議代表質問、6月26日、27日に一般質問、6月28日に文教くらし委員会が開催されました。
 続きまして、概要についてご報告いたします。本会議及び委員会での質問・答弁等の概要をご報告いたします。令和元年6月定例県議会の概要の1ページをご覧ください。
 まず、6月24日から27日に行われました、本会議の代表質問と一般質問の概要です。記載のとおり、代表質問は5人の議員により7項目、一般質問は1人の議員により1項目について質問と答弁がありました。1ページが代表質問の概要です。『地域を担う人材の育成について』他、記載のとおりの質問がありました。詳細は、8ぺージから14ページに添付しております。
 次に、一般質問の概要についてでございます。『発達障害のある児童への支援について』、記載のとおりの質問があり、15ページにその答弁を添付しております。
 次に、6月28日に開催されました会期中の文教くらし委員会の概要です。同じく1ページをご覧ください。『人権教育について』他、記載のとおりの質問がありました。詳細は18ページから26ページに添付しております。
 最後に委員長報告でございます。
 議会閉会日の7月3日には、各委員長報告が行われ、教育委員会の関連議案は可決成立いたしました。文教くらし委員長報告は27ページに添付しております。
以上です。」

○中西学校支援課長 「『学校施設におけるブロック塀等の安全対策等状況調査の結果』について、ご報告します。この調査は、平成30年6月18日に発生した大阪府北部を震源とする地震による学校のブロック塀の倒壊事故を受け、文部科学省が全国の学校施設におけるブロック塀等に係る安全点検や安全対策の進捗状況について調査し、結果を取りまとめて公表したものです。
 なお、この調査における調査対象は、幼稚園、幼保連携型認定こども園、小中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校となっており、調査時点は平成31年4月1日現在となっております。
 県内の状況ですが、全調査対象500校(ブロック塀を有さない学校を含む。)のうち、今年度末までに安全対策が完了する予定の学校が489校、全学校数の97.8%と全国平均を上回っております。
 内訳は、ブロック塀を撤去済の学校(元々ブロック塀が無い学校を含む。)が392校、ブロック塀の安全を確認済及びブロック塀に係る安全改修を実施済が56校、今年度中にブロック塀の撤去等安全対策を実施予定が41校となっております。
 残りの11校につきましては、来年度以降に撤去等の安全対策を実施予定が1校、外観点検では問題が無いが、内部の点検を実施中(実施予定を含む)が10校となっております。
 このことについて、学校設置者毎の詳細は別紙資料のとおりです。
 このうち、県立学校についてですが、ブロック塀を有していた24校のうち、16校が撤去等の安全対策を完了しております。これらは外観による点検において、ブロック塀の高さや控え壁の有無等の建築基準法の基準に適合しないことにより、速やかな対応が必要であると判断し、昨年度中に撤去等を完了しました。
 残りの8校については、外観に基づく点検では安全性に問題があるとされなかったことから、16校のブロック塀に対する対応を優先し、内部点検については今年度実施予定としたものです。
 なお、この内部点検とは、ブロック塀内部の鉄筋の接合方法やピッチ、定着状況や、モルタルの充填状況等の、外部からは確認出来ない事項について、法令に照らして適切かどうかを、ブロック塀の一部取り外し等により点検するものです。
 県教育委員会としては、内部点検等を実施し、速やかな安全対策の完了に努めてまいるとともに、市町村についても、早期の安全対策の完了に向け、引き続き働きかけを行ってまいります。
 以上です。」

○中西学校支援課長 「引き続きまして、『平成31年度(令和元年度)公立学校施設の耐震改修状況フォローアップ調査の結果』について、ご報告します。平成31年度(令和元年度)公立学校施設の耐震改修状況フォローアップ調査の結果について、8月9日に文部科学省より公表されましたので、県内の状況についてご報告します。お手元の資料をご覧ください。
 まず、構造体の耐震化につきましては、小中学校では99.6%と、全国平均を上回っておりますが、幼稚園は92.2%、高等学校は94.3%とそれぞれ全国平均を下回っております。
 なお、特別支援学校の耐震化率は100%と、既に耐震化を完了しております。
 次に、屋内運動場等の吊り天井等の落下防止対策につきましては、幼稚園、特別支援学校において対策は完了しておりますが、小中学校で5棟、高等学校で2棟の屋内運動場等について、対策が完了しておりません。
 なお、県立高等学校の構造体の耐震化、屋内運動場等の吊り天井等の落下防止対策につきましては、2022年度の完了予定としております。
 最後に、屋内運動場等の吊り天井等以外の非構造部材の耐震点検及び耐震対策についてですが、耐震点検につきましては全校種において100%となっておりますが、耐震対策については、全校種において全国平均を大きく下回っています。
 これは、耐震点検は学校職員により実施しているものの、耐震対策については専門家、資格のある教職員に点検させることが必要であるため、その専門家による点検が進んでいないことによるものです。
 なお、県教育委員会としては、県立高等学校における耐震化、吊り天井等の落下防止対策を早期に完了するため、今後も引き続き耐震整備に重点的に取り組んでまいるとともに、市町村の公立学校施設の耐震化等についても、早期に完了するよう、引き続き働きかけを行ってまいります。
 また、非構造部材の耐震対策についても、専門家による点検について早期に実施できるよう検討を行ってまいるとともに、同じく市町村に対しても働きかけを行ってまいります。
 以上です。」

○中西学校支援課長 「引き続きまして、『避難所となる公立学校施設の防災機能に関する調査の結果』について、ご報告します。避難所に指定されている学校は、小中学校、高等学校、特別支援学校を合わせて、341校あり、全学校(幼稚園等を除く)の98.6%の学校が指定されています。全国平均の91.2%に比べ若干高い割合となっています。
  避難所に指定されている学校における防災機能の保有状況ですが、備蓄倉庫の設置率、飲料水の確保、非常用発電機等の設置、LPガス設備等の配置、通信設備の設置、災害時用トイレ等の配置の状況については、記載のとおりです。
 備蓄倉庫、飲料水、ガス、通信設備については、全国平均を上回っていますが、非常用発電機、トイレについては全国平均より若干下回っている状況にあります。
 また、避難所指定とは別に、高齢者、障害者等の要配慮者の利用が想定される施設(福祉避難所等246校)について、スロープ等による段差解消や多目的トイレの整備状況については、記載のとおりです。
 いずれも全国平均に比べ、上回っている状況にあります。
 学校施設は、子どもたちの学習、生活の場であるとともに、非常災害時には地域住民の避難所等としての役割も果たすことから、避難所としての安全性や防災機能の確保が必要です。
  学校施設の防災機能の強化について、関係部局とも協力しながら、今後とも、推進してまいりたいと考えています。
 また、市町村教育委員会に対しましても、本日、推進について文書依頼したところでございます。
 以上です。」

○栢木保健体育課長 「『第62回奈良県学童水泳記録会実施報告』について、ご報告します。今年で62回目を迎える奈良県学童水泳記録会は、8月8日天理プールで開催いたしました。県内小学生に水泳に親しむ機会を提供し、体力の向上や生涯にわたって運動・スポーツに親しむ資質や能力を育成するとともに、水泳競技の普及を図ることを目的に開催しています。
 今年は、県内77校 714人の子どもたちが、50mと100mの自由形や平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライといった個人種目と、200mフリーリレー、メドレーリレーで日頃の練習の成果を発揮しました。
 引き続き、水泳記録会の取組が拡充するよう機会を捉えて発信していくとともに、体力向上や運動の習慣化につながる取組を推進してまいります。
 以上です。」

○吉田教育長 「これらのことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「『令和元年6月定例県議会の概要』の文教くらし委員会の概要の説明で、拉致問題啓発ビデオアニメ『めぐみ』について平成30年3月7日付けで文部科学省から文書が出ているとあります。拉致問題は人権上も国家上も当然犯罪行為であるので啓発していくということは正しいことだと思いますが、ビデオを観た後、どういうまとめにしていくのですか。見せ放しというわけにはいかないと思うので、どのように実施して、どのようなまとめをされているのか、学校での状況を教えてください。」

○冨山人権・地域教育課長補佐 「『めぐみ』の活用について、活用した学校に対して文部科学省がアンケートの協力を求めています。県では学校がアンケートを国に提出する際は県にも送付するようお願いしています。しかしながら、文教くらし委員会までに県に提出された学校はありませんでした。
 今般、県立学校に対しまして北朝鮮拉致問題の取組調査を行いましたが、取組を行っている学校は8%程度で、その中でアニメ『めぐみ』を活用した学校はありませんでした。現在の高校生は、一部拉致被害者が帰国した後に生まれた子どもたちであり、アニメは、拉致問題に対する児童生徒の理解を深め、国民的な問題解決の気運を高めるという目的で制作されたものです。これをどう教育課題としていくかは、今回の調査において各学校で取り組む上での課題も聞いているので、それも踏まえながら検討していきたいと考えています。」

○花山院委員 「今のところビデオは使っていないということですね。」

○吉田教育長 「教育委員会が作成している教材には取り上げていますよね。」

○冨山人権・地域教育課長補佐 「当課が作成しております『なかまとともに』には、この問題の授業展開例等を掲載しております。」

○吉田教育長 「展開例は入れているけれども使ってもらっていないということで、そこをどう考えていくかという話ですね。」

○冨山人権・地域教育課長補佐 「現在は各学校にこの問題の取り扱いを任せているところですが、多種多様な人権課題がある中、少しでもこの問題を取り上げてもらえるよう、どのような提案ができるか、調査の結果も踏まえながら考えていきたいと思います。」

○佐藤委員 「『学校施設におけるブロック塀等の安全対策等状況調査の結果』について、ブロック塀とかさまざまな危険性があるので調べられているのですが、危険箇所の率が0%にならなければ、あるいは対策実施済が100%にならなければ意味が無いのではないかと思います。そうでないと危険性が残るということで、0%、100%にすべきだと思います。ブロック塀も危険箇所は全て壊してしまうべきで、早くしなければ、事故になってからでは遅いのではないでしょうか。予算を含め色々大変でしょうけれど、そういうところを優先的にすべきではないかと思います。」

○中西学校支援課長 「お述べのとおりで、100%にすることが目的でございます。」

○花山院委員 「『平成31年度(令和元年度)公立学校施設の耐震改修状況フォローアップ調査の結果』についてです。非構造部材の耐震点検、耐震対策ですが、他府県や全国平均をよく見ていきますと、例えば特別支援学校の全国平均が45.7%。専門家に調査してもらっていないとおっしゃっていましたが、他府県では専門家に任せているのかということと、もう一つは点検をすることが大変必要ですが、専門家ではないとすると、例えば学校の先生がするのか、業務員がするのかちょっとわかりませんが、その方々が、何をどう検査するのかという基準は定まっているのでしょうか。例えば、良い状況はこうなっていて、悪い状況はこうなっている、他の地域や他の建物ではこういう状況だとこういうことが起こったから、この点が危ないというようなことを理解して、業者がやっているのと同じくらいの精度でやっておられるのか、そのことを教えてください。」

○中西学校支援課長 「非構造部材の点検についてでございます。実際に学校の職員による点検といいますのは、事務職員であったり、業務員であったりということになります。その点検の内容ですが、天井にひび割れやしみがないかであるとか、照明器具に変形や腐食が見られないか等々のいわゆる目視で確認する点検です。この目視で確認した上、異常があればすぐさま修理等の対応をしているところです。ただこの耐震対策としては専門家の点検も必要となっておりますので、この専門家の点検ができていないところについては、基本的に耐震対策ができているとは認めていただいていないというところです。この専門家といいますのは、業者であったり、職員でも研修を受けてやるというところもあります。県をはじめ市町村においては、専門の知識、資格を持っている職員がいるところもあれば、いないところもあります。県を含め県内市町村の体制が十分ではないということになり、現実的には業者に委託して点検しないといけないということで、なかなか進んでいないというのが現実です。先ほども申し上げましたように、県については早速そういった専門家の点検をするよう着手してまいりたいと考えています。学校職員による点検はそういったものでございますが、専門家による点検になりますとそのあたりがきちんとされるということで、現実的には専門家の点検によって問題ないというようなものもこの中に含まれておりますので、専門家の点検によって明らかになってくると考えております。」

○花山院委員 「良いことだと思いますので、早く進めていただきたいと思います。」

○吉田教育長 「これは、本県では学校の教職員が行っているということなのですね。」

○中西学校支援課長 「学校の職員で行っています。もう一つは学校設置者がする点検、これが専門家による点検ということになっております。基本的にはまず学校で点検をするということを最優先に進められてきましたので、そのこともあって学校での点検は100%完了しています。ただ、このような非構造部材は外観でほとんど分かる状況ですので、老朽化も含めどういう状態であるかということを目視で確認して対応していくというところです。」

○吉田教育長 「教職員が目視で点検しても、耐震対策実施率には反映されないのですか。」

○中西学校支援課長 「反映されません。」

○吉田教育長 「そうであれば、教職員による点検は無駄ということにはなりませんか。」

○中西学校支援課長 「耐震対策実施率という数字に着眼しますと、そういうことになりますが、まずは危険な状態でないかということを目視で確認し、対策をとるという点では全て行っているわけです。その後、専門家に更にしっかりと見てもらうことになります。」

○吉田教育長 「もう一度専門家に一から見てもらわないと、特別支援学校の0.0%の耐震対策実施率は上がらないということですか。」

○中西学校支援課長 「そういうことです。それは一律やっていきたいと考えております。」

○吉田教育長 「目視で確認して対策したものについて、耐震対策済に反映してくれたら意味があると思うのですが、そうならないのですね。」

○中西学校支援課長 「はい。目視で安全だと判断をしているものについて、専門家が再度調査したら、こういう点が問題ありますよねということになれば、反映されないことになります。先ほども申し上げたように、専門家による点検がどこまでできるかということで、まず点検してもらって、問題がなければすぐに耐震対策ができたということになりますし、そこで問題があればすぐに対応をしていきたいと考えております。」

○吉田教育長 「これについては、これから全て業者委託していくのですか。設置者に専門家を置いて見ていくということはできないのですか。」

○中西学校支援課長 「人員の体制の問題で、現実的には難しいと思います。」

○吉田教育長 「どういう資格を持った人が調査できるのですか。」

○中西学校支援課長 「一級建築士や国土交通省が実施する研修を受けた者です。」

○吉田教育長 「一級建築士なら教員にもいますが、その教員に夏休みに調査してもらうというのはできなかったのですか。」

○中西学校支援課長 「全部調査してまわってもらうというのは大変な作業だと思います。人員の体制の問題だと思います。」

○塩見教育次長 「建築主事に行ってもらう必要はないのですよね。」

○中西学校支援課長 「一級建築士であれば、建築主事でなくても良いです。」

○吉田教育長 「現実には一級建築士は余りいないですよね。ですが教員の中にもいることはいます。」

○中西学校支援課長 「人員の体制の問題で、それが可能であればそういうことは検討が必要かと思いますが、やはり今は早急にしていかなければなりませんので、そういう意味ではやはり外部委託に出していきたいと考えています。」

○花山院委員 「教員が専門職で資格を持っていても、労働時間の問題がありますが、上手くいけばできますでしょうか。」

○吉田教育長 「特別支援学校の耐震を急いで、100%にしていることもあり、特別支援学校を一校ずつ一級建築士に見てもらって、この部分なら大丈夫だということで率が上がるのであれば、そういうやり方ができないのかと考えましたが、それが無理ということなら業者委託しなければならないということにはなりますね。」

○中西学校支援課長 「人員の体制で対応ができるのであればその方法でも良いと思いますので、両睨みで検討したいと思います。」

○花山院委員 「一つの特別支援学校を調査して回るのは時間がかかりますか。」

○中西学校支援課長 「かかると思います。」

○吉田教育長 「調査するのは、窓やドアですか。」

○中西学校支援課長 「天井材であるとか、照明や窓ガラスなどです。」

○吉田教育長 「特別支援学校が0.0%というのはあまりによろしくないと思います。」

○中西学校支援課長 「早急に対応できるように検討します。」

○森本委員 「『避難所となる公立学校施設の防災機能に関する調査の結果』についてですが、ご説明いただいたのは今使われている小中学校、高等学校、特別支援学校のことですね。」

○中西学校支援課長 「今使われている学校です。」

○森本委員 「考え方として、奈良県内で今現在廃校になって使われていない学校施設をこのような避難所になるような形で整備して、受け入れ態勢を整えておくというのは、お金もかかるし難しいのでしょうか。」

○中西学校支援課長 「廃校施設の利活用は別途検討されるところと思いますが、実際には避難所指定は市町村が行うことで、見ていただいてお分かりの通り、市町村の小中学校が中心になっております。そこにどういった設備投資をしていくのかというところだと思いますので、なかなか難しいとは考えております。
 ただし、現実に例えば廃校になった施設の中で、現状で使えるものについて避難所指定しておりますが、そこに手を入れていかないといけないということになってきますと、避難所自体としても適当ではないということで、避難所指定を外している状況もございます。それよりも避難所の確保として他にそういった良い施設は無いのか探しているのが市町村の現状だと思います。」

○森本委員 「避難する方は車で来て、運動場に車を置いて、その運動場は車で一杯になって長い間活用できない、もちろん体育館も長い間使えない、というようなことが長期間にわたっていったら、不便なことがたくさん出ている。それからすると、今現状で使われていない廃校をある程度整備して、物資を置いて、そういうようなことがあった時にはそこを活用して、車を置いても子どもたちの学校生活には支障なくする、というような発想のこともあると思います。経費のことと、奈良県は災害が少ないので、そういうものについては今までから経験が無いと思うのですが、そういったことも考えながら調査結果を見せていただきました。」

○吉田教育長 「避難所の件は毎年調査結果が出ていますか。」

○中西学校支援課長 「この調査は2年に1回の調査です。防災機能については昨今非常に関心を持たれているところですので、これまでは教育委員会に報告しておりませんでしたが、今回から報告させていただくようにしました。」

○吉田教育長 「奈良県はなぜ特別支援学校がこれだけ高いのですか。福祉避難所ですか。」

○中西学校支援課長 「福祉避難所に限りませんが、この指定については、市町村と学校が直接結んでおります。市町村がその学校に対して指定について協力を依頼し、手続きを行うということになっておりまして、どちらかというと市町村の要請に応じてということです。地理的な環境もあるかとは思います。ただ、特別支援学校は一律避難所指定にという動きで出たものではありませんし、中には、市町村の要請が無ければ指定はしておりませんので、そういった学校も1校ございます。」

○吉田教育長 「福祉避難所として受けてあげなくてはいけないのでは、と申し上げた記憶があり、その姿勢で良かったのかと思っているところなのですが、いかがですか。」

○中西学校支援課長 「その点でいいますと、奈良市の特別支援学校と明日香養護学校については福祉避難所に指定され、そういった対応をしようということで積極的な対応をしていただいています。それ以外については通常の避難所、二次避難所ということになりますので、市町村がどこまで求めるのかということで差異があるのかなと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、原案どおり承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

非公開議案                                                                          
                                                                                    
議決事項3 高等学校耐震化等整備事業にかかる請負契約の締結について                                  
                                                                                 
議決事項4 奈良県教員メンタルヘルス委員会委員の選任について
                                                                                 
議決事項5 奈良県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の教育事務に関する事項について
                                                                                 
議決事項6 令和元年度一般会計補正予算案について
                                                                                    

                                                                                   
                                                                                    
 非公開にて審議                                                                    
                                                                                    
                                                                                    

                                                                                    
○吉田教育長 「それではこれをもちまして、本日の委員会を終了します。」