第10回定例会議(令和元年10月31日開催)

開催概要

 ◆場所 県庁東棟2階 教育委員室

 ◆会議録(pdf 189KB)

 ◆テキスト版はこちら

議決事項

 1 奈良県教育委員会の権限に属する事務の委任の解除に係る知事への協議について(zip 153KB)

<企画管理室>     

 2 令和元年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果
   に関する報告書(平成30年度対象)について  (1)(zip 3760KB)  (2)(zip 2822KB)

<教育振興大綱推進課>       

 3 教育職員免許に関する規則の一部改正について(zip 406KB)

<教職員課>       

 4 学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命について(pdf 252KB)

<人権・地域教育課>       

報告事項

 1 執行停止申立即時抗告に対する大阪高等裁判所の決定について

<企画管理室・教育政策推進課>     

 2 令和元年度奈良県公立学校優秀教職員表彰について(pdf 166KB)

<教職員課>     

 

リンクのない議決事項は、非公開で審議されたものです。     

その他報告事項

 1 監査結果報告について(平成31監査年度 第1回)(pdf 2620KB)

<企画管理室>     

 2 公立学校施設の空調(冷房)設備の設置状況調査の結果について(pdf 290KB)

<学校支援課>     

 3 令和2年度奈良県公立学校教員採用候補者選考第2次試験の結果について(pdf 337KB)

<教職員課>       

 4 令和元年度「いじめに関するアンケート調査」結果について(pdf 298KB)

<生徒指導支援室>       

 5 文部科学省平成30年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
   結果の概要について

<生徒指導支援室>

 

,

令和元年度第10回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>

令和元年10月31日

15時30分

<閉会>

令和元年10月31日

16時55分

<会議場所>

教育委員室

<委員出欠>

花山院弘匡(出席)

佐藤進(出席)

森本哲次(欠席)

高本恭子(出席)

上野周真(出席)

議案及び議事内容

次第                                                                           
                                                                                 
議決事項1 奈良県教育委員会の権限に属する事務の委任の解除に係る知事への協議について ( 可決 )                              
                                                                                 
議決事項2 令和元年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(平成30年度対象)について (可決)                   
                                                                                 
議決事項3  教育職員免許に関する規則の一部改正について (可決)
                                                                                 
議決事項4  学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命について (可決)
                                                                                 
報告事項1 執行停止申立即時抗告に対する大阪高等裁判所の決定について  (承認)
                                                                                 
報告事項2 平成30年度奈良県公立学校優秀教職員表彰について  (承認)
                                                                                 

○吉田教育長「出席者の点呼をとります。花山院委員、佐藤委員、高本委員、上野委員おそろいですね。森本委員は欠席ですね。それでは、ただ今から、令和元年度第10回定例教育委員会を開催いたします。本日は森本委員が欠席ですが、定足数を満たしており、委員会は成立しております。」                                                                    

○吉田教育長 「報告事項1については、係争中の訴訟案件に関する情報のため、当教育委員会においては非公開議案として審議すべきものと考えます。委員のみなさまにお諮りします。いかがでしょうか。」                                                                         
                                                                                 
     ※ 各委員一致で可決                                                   
                                                                                 
○吉田教育長 「委員のみなさまの議決を得ましたので、本日の報告事項1については、非公開議案として審議することとします。」

○吉田教育長 「『奈良県教育委員会の権限に属する事務の委任の解除に係る知事への協議』について、説明をお願いします。」

○塩見教育次長 「『奈良県教育委員会の権限に属する事務の委任の解除に係る知事への協議』について説明させていただきます。9月議会に提案された『奈良県教育委員会の職務権限に属する事務の管理及び執行の特例に関する条例の一部を改正する条例』が議決され10月15日に公布されたことから、施行日である12月1日より、現在教育委員会の所管事務となっている『奈良県立橿原考古学研究所附属博物館の管理及び廃止に関する事務』について、知事が管理及び執行することとなります。
 現在橿原考古学研究所附属博物館の管理及び運営に関する事務は『奈良県教育委員会の権限に属する事務の委任に関する規則』に基づき地域振興部長に委任していますが、知事部局への移管に伴い、条例の施行日である12月1日付けで教育委員会から地域振興部長への委任を解除する必要があるため、条例の施行日までにこの教育委員会規則の廃止手続きを行うことになります。
 その中で、委任の解除にあたっては、地方自治法第180条の7の規定により、事前に知事と協議する必要があることから、教育委員会規則廃止の議決に先立ち、委任の解除について知事と協議を行うことの承認をお願いします。
 なお、本日承認いただければ、別紙の協議書を提出する形で知事との協議を進めたうえで、次回の定例教育委員会に委任規則廃止の提案をさせていただきます。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項1については可決いたします。」

○吉田教育長 「『令和元年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(平成30年度対象)』について、説明をお願いします。」

○熊谷教育政策推進課長 「お手元の『令和元年度 奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書』の冊子をご覧ください。この報告書は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項の規定に基づき、県教育委員会が平成30年度に行った施策についての点検・評価の結果をまとめたものです。
 定例教育委員会で承認いただいた後、12月に県議会、文教くらし委員会において概要説明を行います。その後、ホームページ等で公表する予定になっております。
 8月8日の第7回定例教育委員会におきまして教育委員の皆様から基礎資料に対する御意見をいただきました。その後、9月2日に開催した教育評価支援委員会において、教育評価支援委員よりご意見をいただきました。主な内容は、52ページから54ページまでにまとめております。簡潔にご説明いたします。
 9ページをご覧ください。『学ぶ力と意欲を伸ばし、豊かな人間性を育む学校教育の推進』では、学習意欲の向上に向けた取組はされている。今後も様々な意見を聞きながら、学習意欲の向上に向けた取組について検討し続けることが重要であるとのご意見をいただきました。
 12ページをご覧ください。『高等学校教育の質の向上』では、県外へ流出する中学生を食い止める努力をしないと、ますます県内の高等学校への進学者数は減っていくのではないかと危惧している。県立高等学校適正化実施計画を推進するための新たな取組も行われている。教育内容を充実させることで、県内の高等学校への進学者数の減少を食い止めるべく努力をいただきたい。中学校の段階で県外へ出てしまうと、郷土愛が薄れ、将来的に県内に帰ってこないということにもつながるのではないかとのご意見をいただきました。
 続いて23ページをご覧ください。『いじめや不登校など生徒指導上の諸課題への取組の徹底』です。こちらでは、生活支援アドバイザーの派遣や実態調査等による把握など、課題は課題として発見する取組を構築できていると思うので、今後もきめ細かく続けていただきたいとの御意見をいただいております。
 26ページをご覧ください。『人権教育の推進』では、人権教育については、学校教育ばかりでなく家庭教育が大事な部分を多く占めているのではないかと思う。学校と家庭が連携して行わないといけないところが多い分野だと考えている。保護者に対しての人権教育も進め、学校、家庭、社会の三者が連携して取り組んでいかないといけないとの御意見をいただきました。

 32ページをご覧ください。『世界に伍して活躍するグローバル人材の育成』では、グローバル人材の育成については、語学の習得にとどまらず、バランスよく指導いただきたい。県立高等学校の新たな枠組みの中で効果を高めていくこともできるでだろう。設置主体、校種を越えた取組により、広く情報が伝わるよう、広域の行政として努力いただきたいとの御意見をいただいております。
 34ページをご覧ください。『社会的・職業的自立に向けたキャリア教育・職業教育、就労支援の充実』では、将来の夢や目標を育むこと、自尊感情や自己肯定感を高めていくことが、学力の向上や体力の向上につながっていくと思うので、継続的に取組をお願いしたいとの御意見をいただきました。
 最後になりますが、39ページをご覧ください。『教職員の資質・能力の向上』では奈良県教員等の資質向上に関する指標自体は、各教員が参照し、自発的に振り返って頑張るということが大切である。県として悉皆の研修を行っている若手層には届きやすいが、悉皆の研修がなくなった後の研修体系の充実と、個々のニーズにあわせた育成をどのように図っていくか。校内研修が活発化することを含めた運用上の課題が全国的に指摘されているので、県としての状況を見守りながら、必要な条件整備を工夫していただきたいとの御意見をいただいております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「奈良県は人権教育も盛んで、『いじめや不登校など生徒指導上の諸課題への取組の徹底』について、きめ細かく取り組んでいると思います。小学校でのいじめの認知件数が多いので、今後こういった課題に取組の重点を置くことを求められているのではないかと感じています。」

○植村生徒指導支援室長 「いじめの未然防止、早期発見に向けた取組として、例えば、いじめアンケートは、いじめ発見のきっかけとして奈良県では70%以上の割合になっています。いじめられていることを言える、電話相談等でSOSを発信できるよう、取組を進めていきたいと考えています。小学生向けには、市町村教育委員会と相談し、いじめ相談員を県内の小学校20校に週3回4時間派遣しています。子どもたちの行動観察をしていただき、子どもの相談にのっていただくことで、いじめの早期発見につなげています。」

○花山院委員 「いじめ相談員からはどのような形で報告があり、それに対する取組をしているか、具体的に教えてください。」

○植村生徒指導支援室長 「学校には訪問の都度、報告いただいています。生徒指導支援室には月1回報告していただいています。その中で事象が発覚した場合は、市町村教育委員会と連携して取組を進めたり、支援を行ったりしています。」

○吉田教育長 「本日のいじめ対策連絡協議会では、いじめの解消をどのように捉えるかが課題になっていました。」

○植村生徒指導支援室長 「協議会では、事象の解消はできるが、心理的な解消が難しいというご意見をいただきました。」

○吉田教育長 「心理的な面での観察等を続けながらケアをしていく必要があるという議論が印象的でした。」

○高本委員 「先日、奈良少年院で中野温子先生を招き、『子どもの発達障害』というテーマで勉強会がありました。いじめの最初の段階できちんと見つけないと、いじめを受けている生徒が子分にされ、犯罪につながっていくことがあるというお話を聞きました。このようなことも意識して指導していかないといけないのではないかと思いました。」

○吉田教育長 「本日の協議会で、外国では、いじめを受けていた者が大人になって犯罪を犯すこともあるという話も出ており、心的な面でのフォローが大切であると感じました。」

○高本委員 「教育とは異なる専門的な視点が参考になると思います。一度、教育委員会事務局で勉強会を開いていただくのもいいのではないかと思います。」

○佐藤委員 「まずは先生がしっかりと勉強しないといけないと思います。また、家庭教育が難しいということもあるので、地域の高齢者にもお願いする等、取組を考えていただければと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問はございませんか。」                                                                                                                   
○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項2については可決いたします。」

○吉田教育長 「『教育職員免許に関する規則の一部改正』について、説明をお願いします。」

○香河教職員課長 「教育職員免許に関する規則の一部改正について、説明いたします。本年6月に公布された『成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律』により、教育職員免許法等が改正されました。今回の改正では、成年被後見人及び被保佐人の人権が尊重され、成年被後見人等であることを理由に不当に差別されないよう、成年被後見人等に係る欠格条項などの権利の制限に係る措置の適正化を図るとしたところです。教育職員免許法の改正では、成年被後見人及び被保佐人が教育職員免許状を授与されないとする規定が削除されました。この改正に伴い、授与等の願い出の際に提出する宣誓書の様式を改めるものです。また、教育免許更新申請の際に提出する様式の整備等を行うため、所要の改正をしようとするものです。
 以上です。」

○吉田教育長 「2ページ目以降の改正する規則案について説明してください。」

○香河教職員課長 「規則案は書式が決められおり、見にくくなっていますので、新旧対照表をご覧いただければと思います。免許状授与の際に宣誓書を提出いただくのですが、宣誓書の中に成年被後見人及び被保佐人に該当しないことを宣誓いただくようになっていましたが、この規定が法律上削除されますので、この一文を宣誓書から削除する改正になります。」

○吉田教育長 「改正の背景について説明してください。」

○香河教職員課長 「成年被後見人等であることだけをもって権利を制限することを見直すというものです。適格性などは他の方法で確認すれば良いわけで、例えば、公務員採用の際にもこの欠格条項の規定がありますが、この部分も削除されることになります。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項3については可決いたします。」

○吉田教育長 「議決事項4『学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命』について、ご説明をお願いします。」

○大山人権・地域教育課長 「今般、県立二階堂高等学校から奈良県立学校における学校運営協議会の設置等に関する規則第2条第1項により、学校運営協議会を設置し、第5条第2項により委員を委嘱、任命することについて申し出がありました。設置日は令和元年11月1日、設置する理由、委員は資料に記載のとおりです。つきましては、学校運営協議会の設置及び委員の委嘱、任命を行ってよろしいかをお諮りするものです。
 なお、今回ご承認をいただければ、県立での学校運営協議会設置は、43県立学校に対し、9校となります。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「学校運営協議会を作る、作らないは任意ですか。」

○大山人権・地域教育課長 「本県では、令和4年度末までに全ての県立学校に、学校運営協議会を設置するとの目標で、現在設置の促進を図っております。
 これは、現在の法では、協議会の設置は『努力義務』ですが、令和4年度における次の法改正では『義務化』が見込まれることから、そのように進めているところです。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項4については可決いたします。」

○吉田教育長 「報告事項2『令和元年度奈良県公立学校優秀教職員表彰』について、報告をお願いします。」

○香河教職員課長 「奈良県公立学校優秀教職員表彰について、報告いたします。この表彰は、平素から職務に精励し、他の模範となる教育活動を実践している教職員及びグループを対象とし、教職員の意欲の高揚と学校の活性化を図ることを目的に実施しており、今回で16回目になります。今年度も県立学校長等から推薦のあった教職員について、学識経験者等からなる選考委員会で選考いただき、小学校2件、中学校3件、県立学校4件の計9件の表彰を決定いたしました。表彰式は、本日実施をさせていただきました。表彰に係る実践事例は、県内の学校教育の活性化に資するため、広く周知に努めてまいります。」

○花山院委員 「今回表彰された人は、ベテランの教員なのか、中堅、若手なのでしょうか。若い人を表彰してやる気を持ってもらおうとしているのか、努力してベテランになった人がさらに後輩の指導に取り組んでもらえるよう行っているのでしょうか。」

○香河教職員課長 「表彰者の要件としましては1年以上の活動期間があるものとされています。30歳、40歳代のいわゆる中堅で、これまで活動を積み重ねてきた人を今回表彰させていただいています。役職としては、部長や学年主任などがおられます。」

○吉田教育長  「事務職員はある程度経験があり、グループワーキングの中心になってる人ですね。どのような取組をしているかという資料がもう少しあった方が良かったのではないでしょうか。」

○香河教職員課長 「今後は報告書を添付するなど報告の仕方を工夫したいと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認
 
○吉田教育長 「報告事項2については承認いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、報告をお願いします。」

○塩見教育次長 「『平成31監査年度第1回監査結果報告書の概要』について、ご報告します。お手元に配付しております冊子をご覧ください。
 監査の結果につきましては、地方自治法(第199条第9項)の規定により、各行政委員会へも報告が提出されることとなっております。
 この第1回報告書が、9月10日付けで提出されましたので、その内容についてご報告させていただきます。この報告は、平成31年3月から令和元年8月にかけての定期監査を含め表紙記載の2つの監査の結果報告です。
 教育委員会関係では、定期監査分が該当しています。
 『監査の結果』についてご報告いたします。
 3ぺージをご覧ください。
  部局別の指摘事項等の一覧でございます。『合計』欄をご覧ください。
 全体で『指摘』事項が82件、『注意』事項が76件、『意見』が6件、合計164件ございました。
 うち教育委員会関係ですが、表の下から5行目に記載のとおり、合計39件でした。内訳として、小計は記載がありませんが「指摘」が25件、「注意」が13件、「意見」が1件でした。
 40ぺージをご覧ください。
  教育委員会に関する各所属別の概要のうち、事務局分については、40ページから44ページでございます。
 県立学校分については、57ページから65ページでございます。
 詳細の説明は割愛させていただきますが、支出負担行為および契約書作成の遅延や、その他支出関係等における事務処理の誤りなどについて、指摘等を受けています。
 教育委員会は、県立学校を含むため所属数は多いとはいうものの、他の部局に比べて、多い状況となっています。
 引き続き、各所属に対し事務処理のルール徹底を図り、各所属の内部チェック機能の強化等の取組を進めて参ります。
以上です。」

○中西学校支援課長 「『平成31年度(令和元年度)公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況調査の結果』について、9月19日に文部科学省より公表されましたので、県内の状況についてご報告します。お手元の資料をご覧ください。
 令和元年9月1日現在の空調設置率です。まず、小中学校の普通教室につきましては設置率97.1%と、全国平均を大きく上回っております。昨年度からの上昇幅は75.2ポイントとなっており、上昇幅は全国1位でした。国の昨年度の補正予算で設けられた臨時特例交付金を各市町村で積極的に活用いたしまして、また、県では『公立小中学校空調設備設置緊急支援補助金』を創設し、国の補正予算を活用して公立小中学校普通教室への空調設備の設置に取り組む市町村に対し、緊急的な財政支援を実施いたしました。このこともあり、大きく数字を伸ばしたと考えています。特別教室についても昨年度から大きく数字を伸ばしており、全国的に見ても設置率上位となっています。次に、幼稚園ですが普通教室の設置率は88.8%となっており、こちらも昨年度から大きく数字を伸ばしております。高等学校については普通教室の設置率が95.2%であり、このうち県立高校に限ると95.5%となっています。県立高校については、まず、生徒が常時使用する普通教室への空調の設置を進めており、一部の学校では耐震化の工事にあわせて設置をするため、令和4年度に設置率を100%とする見通しです。特別支援学校の普通教室については数字上 100%になっていませんが、これは2教室を1つの空調で処理している部屋があり、調査上100%とは認められていませんが、実質的には全教室に空調が行き渡っているという状況です。
 裏面は公立小中学校の設置率を設置者別にまとめた資料です。令和元年9月1日現在、奈良県内公立小中学校の普通教室に係る空調(冷房)設置率100%の市町村・一部事務組合は前回調査時点の6団体から34団体に増加しております。100%でない6団体につきましては現在設置を進めている学校もあり、今年度中には約99%と、普通教室についてはほぼ設置が完了する予定です。中には統合の関係でその際に設置をするというところ、あるいは気候的にも暑さがあまりないということで設置の必要がないというところもございます。今後も引き続き、各市町村の公立小中学校への空調設置に対して働きかけを行ってまいります。
 以上です。」

○香河教職員課長 「『令和2年度奈良県公立学校教員採用候補者選考第2次試験の結果』について、報告いたします。
 今年度実施いたしました教員採用試験の第2次試験の結果を、9月13日に発表させていただきました。合格者数は、小学校教諭120名、中学校教諭115名、高等学校教諭50名をはじめ、全体で333名。合格倍率は5.1倍、昨年度は5.3倍でした。全国的に倍率の低下が言われています小学校教諭は、受験者数は602名で、昨年より55名減となりましたが、採用予定者数の減小もあり、合格倍率は5.0倍で、昨年の4.4倍より増となりました。
 以上です。」

○植村生徒指導支援室長 「『令和元年度「いじめに関するアンケート調査」の結果』について、報告いたします。
 資料をご覧ください。1番『調査対象期間』つきましては、平成31年4月から令和元年6月までの期間に調査の対象として県の統一様式で実施しています。
 2番『回答学校数及び回答児童生徒数』につきましては、県内国公私立全ての小学校・中学校・高等学校・特別支援学校・中等教育学校を対象にアンケートを実施させていただきました。回答は合計141,906人からいただいております。
 次に、3番『各校種におけるいじめの認知件数及び1,000人当たりの認知件数』につきましては、3番の表あるいはグラフのとおりです。昨年度と比べまして全体的にいじめの認知件数は増加しております。要因としては、各教員のいじめ防止対策推進法に基づくいじめに関する意識が高まり、いじめの認知について、些細な、軽微ないじめも全ていじめと認知し、それぞれの事象について対応していると考えています。
 次に、4番『児童生徒自身がアンケートに回答した加害者の区別』をご覧ください。各校種とも加害者の区別につきましては、『同じ学級・ホームルームの人』が最も多く、子どもたちにとって身近なところでいじめが起こっていることが分かります。
 次に、5番『児童生徒自身がアンケートに回答したいじめの態様』をご覧ください。小・中・高等学校全ての校種において、『冷やかされたり、からかわれたり、おどされたり、悪口や嫌なことを言われたりする』が最も多くなっています。小・中学校では、『軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、けられたりする』が次いで多くなっております。高等学校では、『パソコンやスマートフォン等の情報機器を利用して、悪口や嫌なことを書かれたりする』の比率が高くなっております。『パソコンやスマートフォン等の情報機器を利用したいじめ』について、小学校・中学校・高等学校と年齢を重ねるに従い、その割合が高くなり、これまでから指摘されているように、周囲の大人からは見えにくい形で行われるいじめが多数を占めるという結果になりました。
 今後も子どもたちのSOSを見逃さずに受け止める手段の一つとして、『いじめに関するアンケート調査』を積極的に活用していきたいと考えています。
 以上です。」

○植村生徒指導支援室長 「引き続き、平成30年度『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』結果の概要について、説明いたします。
 まず、『平成30年度 暴力行為の状況』について、1ページの『1 全国との比較』をご覧ください。本県における、平成30年度の国公私立小・中・高等学校における児童生徒1,000人当たりの暴力行為の発生件数は3.0件で、前年度より0.1ポイント増加しましたが、全国平均の5.5件を大きく下回っています。
 次に、『平成30年度 いじめの状況』について、2ページの『1全国との比較』をご覧ください。平成30年度の本県国公私立小・中・高・特別支援学校における児童生徒1,000人当たりのいじめの認知件数は50.3件で、前年度より12.8ポイント増加しました。
 次に3ページ『4 いじめの態様』をご覧ください。いじめの態様については、小・中・高等学校全ての校種において、『冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる』が最も多くなっています。先程の『いじめアンケート』と同じです。
 続いて、『5 いじめの現在の状況』をご覧ください。いじめの現在の状況については、本県における『いじめが解消しているもの』は、84.6%で前年度から5.5ポイント減少しています。本県において『いじめが解消しているもの』が減少した要因としては、『軽微ないじめ』に対しても長期間見守りを継続し、組織会議において、『解消の判断』を慎重に行っているため、と考えられます。各学校では、謝罪や加害児童生徒に対する指導が終わっても、安易に『解消』と捉えることなく、継続的に児童生徒を見守り、丁寧に対応していると考えています。
 次に、『平成30年度小学校・中学校における不登校児童生徒の状況』について、4ページの『1 1,000人当たりの不登校児童生徒数の推移』をご覧ください。本県における、平成30年度の国公私立小・中学校における児童生徒1,000人当たりの不登校児童生徒数は、小学校が6.2人、中学校が33.3人となっており、両校種とも不登校児童生徒数が増加しています。
 不登校児童生徒数が増加した要因としては、『無気力でなんとなく登校しない児童生徒』、『人間関係をうまく構築することができない児童生徒』、『集団活動に対して不安感が強い児童生徒』の増加等が考えられます。
 またもう一つ増加の要因として、平成29年度より、『本調査の集計方法が変更された』ことが挙げられます。本調査において、30日以上の欠席者を『病気』『経済的理由』『不登校』『その他』の四つに分類することとなっています。平成28年度までは、『病気』『経済的理由』『不登校』のいずれにも該当しない理由により長期欠席した児童生徒、及び、欠席理由が、『病気』と『不登校』など、二つ以上あり、主たる理由が特定できない児童生徒の数は、『その他』として計上していました。しかし、平成29年度からは、欠席理由が二つ以上ある場合は、『その他』ではなく、主な理由を一つ選び計上することになりました。変更された長期欠席の集計方法が着実に浸透し、『その他』の数字が『不登校』に流れたと考えています。
 続いて、5ページの『(2) 不登校の要因』をご覧ください。小・中学校ともに『家庭に係る状況』が最も多く、次いで『いじめを除く友人関係をめぐる問題』、『学業の不振』の順となっています。特に小学校においては、『家庭に係る状況』が55.5%と大きく影響しています。
 次に、『平成30年度 高等学校における不登校の状況』について、6ページの『1 1,000人当たりの不登校生徒数の推移』をご覧ください。本県における、平成30年度の国公私立高等学校における生徒1,000人当たりの不登校生徒数は、20.5人で、全国平均を上回りました。
 続いて、7ページの『(2) 不登校の要因』をご覧ください。
 区分のうち『該当なし』を除けば、高等学校全日制課程においては、『いじめを除く友人関係をめぐる問題』が最も多く、次いで、『学業の不振』、『家庭に係る状況』と続いています。『該当なし』が多い理由としては、『学校や家庭』よりも、主に『生徒の性格や情緒面、考え方に要因があるケース』と考えられます。『該当なし』の具体例としては『就学意欲がない』、『学校に行く意義が見いだせない』、『スマホ依存』、『遊びやアルバイト等に夢中』といったものが考えられます。不登校の要因は、個人を取り巻く家庭、学校、社会環境などが複合的に絡み合っており、多角的・多面的な支援が必要であることを示していると考えられます。
 最後に、『平成30年度中途退学の状況』について、8ページの『1 中途退学率』をご覧ください。平成30年度の本県における国公私立高等学校の中途退学率は1.8%であり、全国平均を上回っています。
 以上です。」

○吉田教育長 「これらのことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「小学校における『児童のスマホの持ち込み』についてお聞きします。小学校では、スマホを持ち込んでよいという流れになっていますか。」

○植村生徒指導支援室長 「平成21年度にスマホに関する通知を県教育委員会から出しておりますが、小・中学校については、『学校に持ち込まない』となっています。小・中学校の事情によって認めている学校もあるかも知れませんが、ほとんどがこの通知に準じていると思われます。」

○花山院委員 「小学生の頭髪について、お伺いします。いろいろな髪型や染毛の児童も見受けられますが、小学校の頭髪について指導はどうなっていますか。」

○植村生徒指導支援室長 「小・中学校において、染毛の児童生徒がいることは承知していますが、基本的に自由ということではありません。染毛の児童生徒については、保護者とも連携しながら粘り強く指導をするという対応をとっています。」

○吉田教育長 「全国の統計データで、奈良県の数値は出せないのですか。」

○植村生徒指導支援室 「統計法のしばりがあり、文部科学省が公表している数値しか出せないことになっています。問題行動調査と同様の調査を奈良県独自で行っており、その調査結果を近々示す予定であります。」

○吉田教育長 「教育委員会では、本県の数字を報告する方が好ましいと思いますので、今後検討してください。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、原案どおり承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

                                                       

非公開議案                                                                          
                                                                                    
報告事項1 執行停止申立即時抗告に対する大阪高等裁判所の決定について

 非公開にて審議                                                                    
                                                                                    
                                                                                    

                                                                                   
○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員のみなさまにお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員のみなさまの議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」