第1回定例会議(令和3年4月26日開催)

開催概要

議決事項

 1  奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針について(pdf 213KB) <学校教育課> 
 2  令和3年度奈良県教科用図書選定審議会に対する諮問事項について(pdf 103KB) <特別支援教育推進室> 

報告事項

1

令和3年4月人事異動の概要について(pdf 162KB) <教職員課>
 2  令和3年度奈良県教育支援委員会調査員の任命について <特別支援教育推進室> 
 3  令和3年度奈良県教科用図書選定審議会調査員の任命について <特別支援教育推進室> 

リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。

その他報告事項

1

新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について(pdf 1527KB) <教育政策推進課>
2 令和3年度奈良県公立高等学校入学者選抜等の結果について(pdf 171KB) <学校教育課>
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令和3年度第1回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
 令和3年4月26日 
 10時30分

<閉会>
 令和3年4月26日
 12時30分

<会議場所>
 教育委員室

<委員出欠>
 花山院弘匡(出席)
 高本恭子(出席)
 上野周真(出席)
 伊藤忠通(出席)
 田中郁子(欠席)

議案及び議事内容

<議案>

議決事項1 奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針について

議決事項2 令和3年度奈良県教科用図書選定審議会に対する諮問事項について(可決)

報告事項1 令和3年4月人事異動の概要について(承認)

報告事項2 令和3年度奈良県教育支援委員会調査員の任命について(承認)

報告事項3 令和3年度奈良県教科用図書選定審議会調査員の任命について(承認)

<議事内容>

○吉田教育長「花山院委員、高本委員、上野委員、伊藤委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和3年度第1回定例教育委員会を開催いたします。本日は、田中委員が欠席ですが、定足数を満たしており、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「報告事項2については、個人情報に関わる調査を実施する委員の任命であるため、報告事項3については、教科書採択が終了する8月31日まで部外秘であるため、当教育委員会においては非公開で審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の報告事項2及び報告事項3については、非公開で審議することとします。」

○吉田教育長 「議決事項1『奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針』について、ご説明をお願いします。」

○山内学校教育課長 「奈良県立高等学校入学者選抜の基本方針について、ご説明いたします。
 今回の改訂は3点です。1点目は、検査内容の一部修正になります。特色選抜を実施している学校で、特色選抜時の募集人員に満たない学科については、一般選抜時に追加募集をします。その際の試験科目は、昨年度までは特色選抜時と同じく国・数・英に加えて面接または実技検査と定めていましたが、一般選抜から募集する学科と、特色選抜で募集人員に満たず再募集する学科には、第1、第2志望を併せて出願できる場合がありますので、検査内容を揃えた方が判定をしやすい場合があります。本改訂により、一般選抜の検査内容の5教科で、特色選抜で募集人員に満たなかった学科の募集をすることも可能とする、という変更です。
 2点目は、二次募集について、一般選抜の学力検査の得点についても加重配点を行うことができるという現状に合わせて修正をさせていただきたいと思います。
 3点目は、その他の部分の特例措置について、これまで帰国生徒等を対象とした特例措置、成人を対象とした特例措置について、別に要項で定めてあります。今年度はこれに加えて、知的障害のある生徒を対象とした特例措置を加えます。現在検討中ですが、山辺高等学校において、知的障害のある生徒を対象とするコース、学科の設置を検討しています。次回の定例教育委員会について、その件についてご報告したいと思いますが、まず入学者選抜の基本方針として、そのような特例措置を追加したいと考えております。
 以上です。」
○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤委員 「3点目の知的障害のある生徒を対象とした特例措置は、山辺高校に限定するのですか。他校へ新たなコース、学科を設置する可能性はないのですか。」

○山内学校教育課長 「今のところ、まず山辺高校のみで検討しています。他校へ展開するかは、今後の検討事項となります。」

○伊藤委員 「教育を受ける機会を増やすということで、意義のあることだと思います。」

○吉田教育長 「1つ目の改訂は、特色選抜で募集人員に満たなかった学科コースの検査は、今までは3教科でしたが、一般選抜の5教科に合わせることができるという提案ですね。そして、提案理由は第2志望を行えるからということですが、具体的にはどのようなケースが想定されますか。」

○山内学校教育課長 「例えば添上高校の一般選抜において、特色選抜で募集人員に満たなかった学科を第1志望、普通科を第2志望として出願することができます。」

○前田教育次長 「添上高校の場合、今年は、社会、理科の学力検査がなく、人文探究コースの検査は3教科と面接を実施しましたが、同じ普通科の教科を選ぶことができるよう5教科に変更したいということです。」

○吉田教育長 「特色選抜を第1志望としている生徒は、今までなら教科を絞って受検できていたわけですね。一般選抜の時点でも、特色選抜を第1志望としている生徒は、教科を絞って受けていたわけですね。その生徒に、第2志望で普通科を志望できるからといって、特色選抜だった学科の試験も5教科にしましょうということが良いことかどうかですね。
 例えば、添上高校の人文探究コースの合格者は、募集人員40名のところ13名で定員を割りましたが、一般選抜で補わず二次募集に回すことや、普通科に定員を回すことも考えられるのではないでしょうか。」

○花山院委員 「学校現場の実際は分かりませんが、人文探究コースの主旨に沿って13人の生徒が集まってきているのであれば、その生徒に人文探究コースの学習をきっちりと教えたほうが効率的ではないでしょうか。」

○山内学校教育課長 「個別の検討をもう少しさせてください。その上で次回、再度提案させていただければと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、再度提案をいただくことでよろしいでしょうか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項1については、再度提案をお願いします。」

○吉田教育長 「議決事項2『令和3年度奈良県教科用図書選定審議会に対する諮問事項』について、ご説明をお願いします。」

○中井特別支援教育推進室長 「令和3年度奈良県教科用図書選定審議会に対する諮問事項について、ご説明いたします。義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第10条、第11条、第13条及び第14条の規定により、奈良県教科用図書選定審議会において(案)に示しております、2つの事項についてご意見をいただきたいと考えています。
 昨年度、中学校の教科用図書については、全教科等について採択替えが行われましたが、今年度1社の中学校社会(歴史的分野)の教科用図書が、新たに発行されることとなりました。このことから、中学校社会(歴史的分野)のみ無償措置法施行規則第6条第3号により採択権者の判断で採択替えを行うことが可能です。また、県教育委員会においては、無償措置法第10条の規定に基づき、新たに発行されることとなった図書について調査研究を行うこととされています。
 次に、特別支援学校並びに義務教育諸学校の特別支援学級における教科用図書を採択する場合は、別添資料の学校教育法附則第9条第1項において、他の教科用図書を使用してもよいと規定されており、無償措置法施行令第15条により、これらの教科用図書は毎年採択替えを行うことができるようになっています。
 これらの採択に関わって、諮問書(案)にありますように、教科用図書の採択基準及び選定資料について、また、県立中学校及び特別支援学校の採択について選定審議会の意見を聞きたいと考えております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「中学校用社会科歴史分野の教科書について採択替えを行うということですか。」

○山内学校教育課長 「昨年度、中学校用教科書の採択替えがございました。令和3年度から4年間は同じ教科書を使用することが原則となっております。ただ、国の教科書検定におきまして、令和元年に行われた検定で不合格になった教科書がございます。修正事項が多い場合は翌年度に再申請することができるという規定があります。その規定に則って新たに一社の教科書が検定を経ました。その後、文部科学省から通知が発出されており、この中学校用社会科歴史的分野においてのみ、採択替えを行うか否かの判断を採択権者が行うことが、今年度は必要となります。」

○吉田教育長 「中学校用社会科歴史的分野の教科書を変えてもよいということですか。」

○山内学校教育課長「変えても変えなくてもよいということになります。」

○吉田教育長 「では、教育委員会において、採択基準を作成することになりますか。」

○山内学校教育課長 「中学校用教科用図書については、社会科歴史的分野に関する基準及び選定資料を追加し、県内の市町村等にお示しすることになります。」

○吉田教育長 「採択基準も変わるということですか。」

○山内学校教育課長 「基本的な考え方は変わりません。本来は、昨年度と同じ教科書を採択しなければならないのですが、社会科歴史的分野においては、令和4年度の採択といたします。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項2については可決いたします。」

○吉田教育長 「報告事項1『令和3年4月人事異動の概要』について、ご報告をお願いします。」

○上島教職員課長 「令和3年4月人事異動の概要について、ご報告します。資料の『1 人事異動方針』、『2 令和3年度教職員人事異動の重点項目』に沿って人事異動を行いました。
 『3 異動について』の異動件数についてですが、小・中・義務教育学校が1,131件、県立学校が479件、事務局が82件で総数は1,692件となり、昨年と比べて49件の減となりました。今般の異動の特徴は、資料2ページに記載しておりますが、小・中・義務教育学校の女性管理職が114名となり、管理職に占める女性の割合が20.1%で過去最高となりました。また、ミドルリーダーの育成では、小・中学校の教頭に52名を昇任させました。また、県教育委員会事務局に13名、さらに市町村教育委員会事務局に15名の若手登用を行い、ミドルリーダー育成のため、奈良教育大学教職大学院をはじめ、5大学院等に8名を派遣しました。
 県立学校の概要としては、女性管理職が15.6%で過去最高となりました。
 令和3年度奈良県公立学校教職員新規採用数は、小学校教諭116名、中学校教諭99名、義務教育学校3名、県立学校教諭86名、養護教諭10名、栄養教諭6名、実習助手等3名、事務職員12名、計335名で、令和2年度と同数でした。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「59歳以下で退職する方が、去年146名、今年138名で減ってはいるのですが相当数いらっしゃいます。特に小中学校で退職者が多いということは、いろいろなご事情があると思いますが、健全な状態なのでしょうか。男女別、年齢別等の数値はどうなのでしょうか。」

○上島教職員課長 「この場では分かりませんので、過去の数値も含め分析いたします。」

○吉田教育長 「熊谷教育政策推進課長、小学校にいた経験から教えてください。退職する方が多いなどの傾向はありましたか。」

○熊谷教育政策推進課長 「数値的には分かりませんが、体力的に厳しいと言う方もいらっしゃいます。体育の水泳や、運動会など体を動かさないといけないことや、またICTを活用した授業など教育がどんどん変わっているので変化についていきにくいということで、退職を望まれる方もいらっしゃいました。ただ、60歳でも精力的に働いている方もいらっしゃいますので、個人差があり、一概には言えないと思います。」

○花山院委員 「それだけ職場環境が大変なのだろうと思うところです。」

○高本委員 「親御さんの介護なども要因の1つかもしれませんね。」

○吉田教育長 「定年前に退職する方にはアンケートを取れないのでしょうか。どのように教育行政として対応すべきかですね。調査検討をお願いします。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「報告事項1については承認いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、ご報告をお願いします。」

○熊谷教育政策推進課長 「新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について、ご報告します。現在、県教育委員会では、令和3年4月14日改訂の『新型コロナウイルス感染症にかかる学校教育活動に関するガイドライン』に基づいて、子どもの学習機会の確保と、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の両立のための取組を各校において進めていただいています。
 一方で、新型コロナウイルス感染症による感染者数は、変異株の影響もあり、若者にも多数の感染が確認され、県下においても依然として増加傾向にあります。そこで、教育現場における感染防止対策の一層の徹底のため、当面の間の対応内容を提案させていただきます。ただ、明日の県の新型コロナウイルス感染症対策本部会議の内容を受けまして、一部修正をする場合もありますので、ご了承いただけたらと思います。
 まず、1番目に、濃厚接触者を出さないための行動規範の徹底として、2点をあげております。1点目として学校教育活動時、通学、それから昼食休憩時も含みますが、十分なソーシャルディスタンスを確実にとり、マスクを外して対面することを徹底して避けていただくこと。2点目は、児童生徒も以下の場合は登校を控えていただくことです。
 本人及び同居家族に発熱等の風邪症状が見られる場合は症状がなくなってから3日間が経過するまでの間、また、同居家族が濃厚接触者となりPCR検査を受けた場合は検査を受けた家族が陰性と判断されるまでの間の2つをあげております。
 2番目に、臨時休業等による感染拡大防止措置として、4点をあげております。
 1点目が、登校している生徒と職員に感染が確認された場合、3日間の臨時休業とし、校内を消毒、接触者等もPCR検査をすること。
 2点目が、校内で、生徒間、生徒と職員間での感染の可能性が認められた場合、さらに4日間の臨時休業とし、感染拡大防止を図ること。
 3点目が、7日間の臨時休業の後、感染拡大の可能性が残る場合には、さらに7日間を経過観察期間と位置付け、午前中授業など、短縮事業を実施すること。
 最後に、臨時休業の対象は、場合によって学級、学年、学部、学校全体のいずれかとすることです。なお、各期間ともに、検査の対象となっている生徒全員が陰性と判定されたり、感染の可能性が低いと考えられる場合は、期間を終了し、通常授業に戻ることとするとしています。
 3番目に、校外学習や部活動の取扱いについて、2点をあげております。
 1点目は、当面の間、校外学習は県内の施設等の実施のみといたしします。県外施設の利用が望ましい学習内容の場合は、延期等を検討いただくこととします。
 2点目として、部活動における、県外の学校との練習試合や合同練習、集会等も含み、不可とします。また、当面の間、県内学校との練習試合等も実施しないこととします。
 4番目に、令和3年度教育実習、介護等体験の取扱いについて3点をあげております。
 いずれも、受入時期については、2学期開始日、原則として令和3年9月1日以降に延期することとします。
 2点目として、教育実習については、学校教育の実際を体験的、総合的に理解できる重要な機会であり、本来、新型コロナウイルス感染症の影響がなければ履修すべき科目であるため、可能な限り教育実習を実施することについて、受入校と大学とで、実施時期や実習期間について再検討することとします。
 3点目として、小・中学校の教員免許状取得に必要な介護等体験は、社会福祉施設等の新型コロナウイルスに関する現状を鑑みると、学生の受入れが困難であることから、原則『介護等体験の代替措置』の適用を大学に依頼します。
 また、介護等体験は、卒業年次にあたる学生の強い希望がある場合のみ、受入れを検討していただきたいと考えております。
 最後に、その他として、県教育委員会が実施する研修・会議等については、原則中止又は延期を検討することとし、実施がどうしても必要な場合は、Web会議等の方法により、実施することとしております。
 先ほども申し上げましたが、現在の案でございますので、ご意見をいただき、明日の県の新型コロナウイルス感染症対策本部会議の内容を受けて、修正してまいりたいと考えております。
 以上です。」

○山内学校教育課長 「令和3年度奈良県公立高等学校入学者選抜等の結果について、ご報告します。特色選抜の競争倍率は0.93、一般選抜の競争倍率は0.96です。また、公立中学校から私立高校への進学者の率は、昨年度が24.07%、本年度が24.59%です。県内の私立高校へ進学する率が若干高くなっていますが、県外の私立高校への進学率と合わせるとほぼ同じ数値となっています。中学校3年生の担任であった教員へのアンケートの分析を含め、このあたりの数字の動きを整理したいと思います。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「ただいまの新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)については、まだ固まっておりません。明日の県の対策本部会議を受けて、最終決定したものを記者発表に提出していきたいと思います。いろいろなご意見をいただければありがたいと思っていますので、よろしくお願いします。
 一番悩ましい部分は、臨時休業にするというところです。例えば、クラスの生徒に陽性者が出たときに、従来のように濃厚接触者であるとか、念のためにPCR検査を受けるとか、そのような保健所からの判断が遅くなっている可能性があります。今後、学校がどのように対応をしていくべきでしょうか。クラスから陽性者が1人出たら、3日間臨時休業するという考え方を、案で示していますが、PCR検査を受ける受けないに関わらず、クラスの生徒を休業させるということをしていいのかどうかです。陽性か陰性か分からないから3日間休みなさい、という言い方はできるのかどうか、大阪ではどうなっているのか、という情報も含めて、整理をしていきたいと思うのですが。」

○花山院委員 「3日間の意味が分かりにくいと思います。消毒等の作業に3日間かかるという意味でしょうか。感染していても発熱しない場合があるので、本当に安全かどうかは、結局PCR検査以外では分かりにくいです。PCR検査をして大丈夫だと言われたら、これははっきりしたことなので、登校してもらったり、学校活動をしてもらっていいということになります。ただ、例えばクラス全員がPCR検査を受けるのに、手続き上迅速にできるのか、受け付けてもらえるのか、そういうこととの兼ね合いの部分が出てくるのではないかなと思います。
 クラブ活動で感染したということが、いろいろな学校で起こっています。それは、どんな状態だから起こったのか、注意をしているのになぜ感染するのか、という理由の事例がないと、どうしたらいいのかが難しいですね。」

○吉田教育長 「クラス全員が3日間休むとなったときに、確実に3日間はオンライン授業ができるのでしょうか。例えば、朝にホームルームをしたり、授業の指示をしたりできるのでしょうか。全員に端末を持たせるというところまでは、高等学校はまだできていません。
 他はどうでしょうか。部活動は明後日から県外の練習試合は禁止と言っていますが、県内も含めて練習試合は中止する方向で考えております。町村の教育長からは、県の対応を明確にしてほしいというご意見がありました。県内の練習試合等は禁止し、公式試合については実施することも、今の方向性としてはそれでいいのかなと思いますが。」

○花山院委員 「大阪に緊急事態宣言が出たから見直しているのですか。」

○吉田教育長 「いいえ、奈良県でも感染拡大が起きているからです。県の対策本部会議の考え方を踏まえたときの対応として、子どもたちの健康を守るためには、県教委としてどのような対応をするのかということです。」

○花山院委員 「これは今のところ、無期限の方針ですね。」

○吉田教育長 「そうですね。緊急事態宣言は5月11日までと言われていますが。」

○花山院委員 「そこで解除されるか、まだ分からないですね。」

○吉田教育長 「公式試合を行うためには、しばらくは続ける必要があるのではないかと思います。インターハイの予選の多くは5月下旬頃から始まるので、5月11日で練習試合を解禁にするという考え方は難しいかもしれません。」

○伊藤委員 「対外試合について、高体連の考え方はどうなっていますか。」

○吉田教育長 「公式試合は、実施する予定だと思います。」

○伊藤委員 「練習試合は制限するのですね。」

○吉田教育長 「公式試合をするために、練習試合でクラスターが起こることは避ける必要があります。練習試合はせずに、競技ごとのガイドラインに基づいて、練習してもらって、公式戦に臨んでもらうべきだと思います。」

○伊藤委員 「別の視点でよろしいでしょうか。この対応方針で一番問題になりそうなのは、2番目の臨時休業等による感染防止措置なのですが、学校によって状況がそれぞれ違うと思います。最終的に休業するとか、短縮授業をするとか、学級毎とか、学年毎とか、これはどういった基準で最終判断をするのですか。」

○吉田教育長 「その基準はお示ししようと考えています。ある高等学校で実際に感染者が多数出ているという実態がありますので、それを踏まえたいと思います。」

○伊藤委員 「例えば校長が判断するのであれば、方針の中で非常に分かりづらいのですが、感染の可能性が高いというのはどういう意味ですか。」

○吉田教育長 「今までは、感染の可能性が高いというのは、濃厚接触です。濃厚接触者と特定されると、感染の可能性が高いということですので、今までは濃厚接触という形で判断をしています。」

○伊藤委員 「仮に私が校長だったら、どうしようかと迷うと思います。臨時休業すると学習の遅れの問題が出てきて、それが、クラス毎や学年毎になってくると、格差が出てきますね。この学年はいいけれども、この学年は休業しているという状況です。それはオンラインでカバーするにしても、今は十分状況が整っていません。」

○吉田教育長 「一番学習の遅れを取り返しにくいのは3年生ですよね。」

○伊藤委員 「受験や、就職もありますしね。」

○吉田教育長 「3年生は就職があるとか、受験が近いとかですね。1、2年生はある程度取り返すことはできると思います。それから、時差登校はどう思われますか。」

○上野委員 「東大寺学園の生徒は、今日から時差登校をしています。電車を使う者がほとんどですので、7時から9時の間にラッシュを避けるように幅を持たせて、その間に登校します。授業自体は50分程遅らせて、9時15分頃から始めるようにしています。」

○吉田教育長 「そうですか。緊急事態宣言が出ている他府県の生徒も結構おられますしね。」

○上野委員 「そうですね、大阪府の生徒が半分です。学校は、電車通学について考える必要もあると思います。」

○伊藤委員 「対応方針案には、時差通学について書かれていません。」

○吉田教育長 「追加を検討します。」

○花山院委員 「昨年も蔓延を防止するため臨時休業になっていました。その時の教育効果は検証されていますか。そこからまた方法が見えてくるかなと思います。」

○山内学校教育課長 「休業中のオンライン教育等についてですね。各学校にアンケートをいたしました。どんなことに効果があったのかというところでは前向きな答えが多く、例えば、自分で取り組むようになったというような回答もいただいています。やはり、初動が遅れたというのが、大きな反省点であったかなと思います。動画は、最終的には何百も作成していただいたわけですけれども、最初2週間はほとんど動けなかったという反省がございます。先ほど教育長からこの3日間にできるのかというご質問をいただきましたが、各学校でのオンライン教育等の事前準備を予め進め、すぐに移行できるようにすることが大切なことだと思います。」

○吉田教育長 「一斉休業だったら、今まで以上に動画授業はできると思います。臨時休業がクラス単位になったときにどうするかという話ですね。他にご意見はございますか。」

○上野委員 「2番目の4つ目で、臨時休業の対象は一番小さくて学級、一番大きくて全校ということですが、クラスで1人陽性者が出た場合です。学校で1人陽性者が出たことがあるのですが、授業は無くて、クラブ活動の中で何人かと話したということでした。保健所の判断でですが、PCR検査は、その子どもたちが受けただけでした。案では最低でも学級単位となっていますが、授業中もマスクはしていますし、昼ご飯を食べていて、マスクを外して誰かとしゃべったことがあったとしたら、その子どもを検査するだけで、学級全体の休業までしなくてもいいのではないかなと思います。感染の可能性で考えると、それは全校になるかもしれません。保健所の判断になるのかもしれませんが、生徒が接する人は限られますので。」

○吉田教育長 「ここでいろいろなご意見をいただいて、最終決定していきたいと思います。先生のご意見はPCR検査を受ける者だけでということですね。」

○上野委員 「その他の子どもは濃厚接触にはあたらないはずです。」

○吉田教育長 「だから、学校へ来て授業を受けていいということですね。」

○花山院委員 「1番目の2つ目で、本人及び同居家族に発熱等の風邪症状が見られる場合は3日間経過するまでは登校を控えるということは、現場でどのような状況なのでしょうか。家で1週間、2週間も熱が出る風邪の人がいてPCR検査の必要がない場合、子どもはずっと登校できないことになります。そういう状況が発生しないのかなと思いました。」

○吉田教育長 「コロナの対応で、このような対応方針を打ち出した結果、休んだ人数は学校毎に何人いるか把握しているのですか。」

○稲葉保健体育課長 「いえ、それは把握しきれておりません。サーベイランスシステムに学校の教頭先生にご入力いただいて、点検はさせていただいています。学校によっては多くの生徒が休んでいるときもございます。こういった場合は出席停止扱いになります。」

○花山院委員 「本当に生徒たちも一生懸命やっているし、先生方も一生懸命やっているけれども、現場がどういう状況にあるのかなと思いました。結構大変なこともあるのではないかと思いました。」

○稲葉保健体育課長 「学校によってその状況から回復の早い学校と、遅い学校があるのは事実です。」

○花山院委員 「昨年の教育実習はきっちり秋にずらして実施したのですね。今年もこのように書いてあるのですが、教育実習をしないわけにはいかないですしね。」

○吉田教育長 「代替措置は教育実習もありましたね。」

○上島教職員課長 「あります。どの大学がどうしたかは、我々は把握していません。」

○吉田教育長 「介護等体験はほとんど代替措置ですね。」

○山内学校教育課長 「ほとんど代替措置です。」

○吉田教育長 「特別支援学校が2日、そして福祉施設が5日ですね。それも講義等への代替が多いのですね。」

○花山院委員 「学生に不利益が生じたらいけませんからね。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、今のご意見を踏まえて、最終まとめさせていただきます。」

○花山院委員 「令和3年度奈良県公立高等学校入学者選抜等の結果についてですが、定員割れが大きいところがありますね。定員をオーバーしている学校もあり、割れている学校もあるので、県としてバランスを考えながら募集人数を決めていますが、大きく定員が割れている学校については、根本的な対策が必要ですね。」

○吉田教育長 「私立も0.5ポイント増えているだけですね。ほとんど変わっていないと捉えてよいのですか。」

○山内学校教育課長 「一昨年度は24%より低かったと思います。一昨年度から昨年度が境目となっており、それが、私立高校の授業料実質無償化の年に当たります。」

○吉田教育長 「十分、分析をお願いします。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

非公開議案

報告事項2  令和3年度奈良県教育支援委員会調査員の任命について
報告事項3 令和3年度奈良県教科用図書選定審議会調査員の任命について

 非公開にて審議

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」