第12回定例会議(令和4年1月20日開催)

開催概要

議決事項

1 教育委員会に提出された請願について(pdf 86KB)
<企画管理室>
2 奈良県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部改正について <学校支援課>
3 一般職の職員の給与に関する条例等の改正について <教職員課>
4 県費負担教職員定数条例等の改正について <教職員課>
5 奈良県教育委員会優秀選手賞等の受賞者について(pdf 127KB) <保健体育課>
  リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。  

報告事項

1 損害賠償請求事件の第一審判決について(pdf 52KB)

<保健体育課>

その他報告事項

1

奈良県議会令和3年11月定例会で採択された請願について(pdf 38KB)
<教育政策推進課>
2 奈良県教育委員会における情報の発信及び受信に関する基本的な考え方について(pdf 730KB)
<教育政策推進課>
3 県立学校への職の設置の考え方について <教職員課>
4 新型コロナウイルス感染症にかかる県立高等学校等における今後の対応について(pdf 484KB)
<学校教育課>
5 令和5年度奈良県立高等学校入学者選抜の日程について(pdf 252KB)
<学校教育課>

6

第36回奈良県高等学校総合文化祭について(pdf 563KB)
<学校教育課>
7 奈良先端科学技術大学院大学との連携について(pdf 364KB)
<学校教育課>
8 第30回奈良県産業教育フェアについて(pdf 560KB) <学校教育課>
9 第74回優良公民館表彰(文部科学大臣表彰)について(pdf 34KB)
<人権・地域教育課>
10 『令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査』の結果について(pdf 1345KB)
<保健体育課>
   リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。  
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令和3年度第12回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
 令和4年1月20日 
 15時45分

 

<閉会>
 令和4年1月20日
 17時30分

 

<会議場所>
 教育委員室

 

<委員出欠>
 花山院弘匡(出席)
 高本恭子(出席)
 上野周真(出席)
 伊藤忠通(出席)
 田中郁子(出席)

議案及び議事内容

<議案>

議決事項1  教育委員会に提出された請願について

議決事項2  奈良県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部改正について(可決)

議決事項3  一般職の職員の給与に関する条例等の改正について(可決)

議決事項4  県費負担教職員定数条例等の改正について(可決)

議決事項5  奈良県教育委員会優秀選手賞等の受賞者について(可決)

報告事項1  損害賠償請求事件の第一審判決について(承認)

 

<議事内容>

○吉田教育長 「花山院委員、高本委員、上野委員、伊藤委員、田中委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和3年度第12回定例教育委員会を開催いたします。本日は委員全員出席で、委員会は成立しております。奈良県教育委員会会議傍聴規則第2条の規定に基づきまして、2名の方が傍聴券の交付を受けられています。」

○吉田教育長 「議決事項2、議決事項3及び議決事項4については、議会の議決を経るべき議案についての意見の申出に関することであり意思形成過程であるため、その他報告事項3は、議決事項3と密接に関係するため、当教育委員会においては非公開で審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項2、議決事項3、議決事項4及びその他報告事項3については、非公開で審議することとします。」

○吉田教育長 「議決事項1『教育委員会に提出された請願』について、でございます。本日は、合計2件の請願について1件ずつ順にご審議いただきたいと思います。1件目の請願書について説明をお願いします。」

○香河教育次長 「県立高等学校適正化の推進に係わる検証作業についての請願書で、(1)と(2)があります。要旨を読み上げますと、(1)水平的多様性確保という今回の適正化が目指す高校教育改革の目的そのものについて県民が望む普通科を廃校してまで推進された根拠を示されたい。(2)再編実務関連者のその後の天下り先や園遊会招待・表彰等の経緯についての経過を示されたい。で、理由は、請願書に記載のとおりです。」

○吉田教育長 「それでは、(1)について、調査した内容を報告してください。」

○熊谷教育政策推進課長 「(1)について、調査結果を報告します。根拠ということですが、前回の高校再編時に、県立高校将来構想審議会から平成13年9月に出された『県立高校将来構想答申』、県立高校再編計画策定委員会から平成15年6月に出された『県立高校再編計画について(報告)』及び中央教育審議会初等中等教育分科会高等学校教育部会で平成23年11月から審議され、平成26年6月にまとめが出されました『中央教育審議会初等中等教育分科会高等学校教育部会審議まとめ』を踏まえまして、平成30年4月に『県立高等学校適正化推進方針』を策定しております。
 以上です。」

○吉田教育長 「続けて、(2)について、調査した内容を報告してください。」

○香河教育次長 「(2)について、調査結果を報告します。まず、請願書記載の『再編実務関連者』について、この定義は不確かでありますが、平成26年度から平成30年度にかけて、適正化推進方針や実施計画の検討を行った『奈良県立高等学校の配置と規模の適正化プロジェクト委員会』等に携わった一般職員とすると、37名が該当します。
 次に、『天下り先』についてです。『天下り先』という定義は曖昧でありますが、退職職員の再就職と捉えますと、県を退職する職員の再就職は、公正性及び透明性を確保するとともに、その支援を行うことを目的に『再就職に関する取扱要綱』に則って行っています。
 具体的には、『退職予定職員の人材情報』を民間企業等の申込みに応じて閲覧してもらい、民間企業等が面接等を通じて採否を決定しています。なお、県関係団体等には、適任者を紹介することもできます。当然、職員自身が就職活動を行い再就職先を決める場合もあります。
 先ほど申し上げた『再編実務関連者』とした37名のうち、教育委員会で退職した職員は14名おります。退職済み職員14名の再就職先については、再就職状況として公表している名簿等から一覧化することが可能です。
 次に、『園遊会招待の経緯』についてです。2018年秋の園遊会へ吉田教育長が出席をしておりますが、これは宮内庁から招待をされたものです。
 次に、『表彰の経緯』についてです。『再編実務関連者』のうち、表彰を受けた者は、文部科学省教育者表彰の被表彰者が3名、県教育委員会選奨の被選奨者が7名います。
 文部科学省教育者表彰は、校園長を対象に学校教育の振興に関し特に顕著な功績のあった方を称えるもので、県から文部科学省に推薦の上、文部科学省にて決定をされています。
 県教育委員会選奨は、学校教育、社会教育、保健体育などの分野において、長年にわたり尽力され、優れた業績を残された方々や団体を表彰するもので、県教育委員会事務局の選奨者選考委員会で候補者を選考後、教育委員会会議にて審議の上、被選奨者を決定しています。
 以上です。」

○吉田教育長 「調査内容の報告をいただきました。請願には理由の中に要望等が記載されておりますが、請願を採択するということは要旨についてでございます。(1)について、ご意見、ご質問はございますか。」

○伊藤委員 「ご報告のあったとおり、この請願に答えたら良いのではないでしょうか。」

○吉田教育長 「根拠を示せば良いということですね。」

○伊藤委員 「はい。」

○吉田教育長 「(2)についてはいかがでしょうか。」

○花山院委員 「(1)と同じく、ルールがあって、そのルールどおりに行っているということですので、お示しすれば良いのではないでしょうか。」

○吉田教育長 「お二人の意見は採択だと思いますが、他にご意見はございますか。」

○吉田教育長 「他にご意見がないようですので、本請願は採択としてよろしいですか。」

     ※各委員一致で採択

○吉田教育長 「それでは、本請願は採択とします。」

○吉田教育長 「2件目の請願書について説明をお願いします。」

○香河教育次長 「奈良県教育委員会情報公開徹底についての請願書で、(1)と(2)があります。要旨を読み上げますと、(1)現在月1回で開催される教育委員会は審議中継すらされていない。その根拠を示されたい。(2)現在月1回開催される教育委員会はその開催予定を10日前まで告示されていない。その根拠を示されたい。で、理由は、請願書に記載のとおりです。」

○吉田教育長 「それでは、(1)について、調査した内容を報告してください。」

○香河教育次長 「(1)について、調査結果を報告します。現在、教育委員会の審議中継について、『行う』あるいは『行わない』と定めたものはございません。今後、審議中継を行うかについては、『教育委員会における情報の発信及び受信に関する方針』を今年度中に作成予定ですので、この検討結果が根拠になることも考えられる、と考えております。
 なお、参考までに、近畿府県5自治体の状況を調査した結果もご報告します。会議の審議中継を行っている自治体は一つありまして、中継方法としてはYouTubeが用いられておりました。また、会議の18時以降等の開催を実施している自治体はございませんでした。
 以上です。」

○吉田教育長 「続けて、(2)について、調査した内容を報告してください。」

○香河教育次長 「(2)について、調査結果を報告します。教育委員会の告示日について、定めたものはありませんが、過去から開催日の一週間以上前の告示を行っております。今後、請願書に記載の少なくとも開催一か月前には開催予定日時を県のホームページ等で公表することは可能であると考えております。
 以上です。」

○吉田教育長 「理由の中に検討されたいという要望も記載されていますけども、(1)、(2)の要旨の根拠を示すということについて、請願を採択するか、しないか、ご審議をお願いします。」

○花山院委員 「今の説明の中に、根拠について話があったので採択で良いのはないでしょうか。」

○吉田教育長 「よろしいですか。他にご意見がないようですので、本請願は採択としてよろしいですか。」

     ※各委員一致で採択

○吉田教育長 「それでは、本請願は採択とします。」

○吉田教育長 「以上で、議決事項1『教育委員会に提出された請願』についての審議は終了とします。」

○吉田教育長 「議決事項5『奈良県教育委員会優秀選手賞等の受賞者』について、ご説明をお願いします。」

○稲葉保健体育課長 「奈良県教育委員会優秀選手賞等の受賞者について、ご説明いたします。
 資料1枚目は本件に関する教育委員会の規則、2枚目は本件の選考要綱、3枚目が本件選手の受賞者(案)となっております。
 1枚目の資料ですが、平成29年度に公布されました奈良県教育委員会規則第5号です。本件はこの規則に基づきまして表彰するものですが、今年度は第3条に該当する特別優秀選手賞の対象団体、個人ともにおりませんので、第2条に該当する優秀選手賞の表彰となります。
 2枚目の選考要綱ですが、まず第3条、優秀選手賞の選考基準をご覧ください。優秀選手賞は当該年度において第1号から第7号までに掲げる大会において優勝した個人、若しくは団体、又は第8号に該当するものに対して与えられるものとなっております。
 また第5条は選考の手続きでございます。優秀選手又は特別優秀選手賞の選考に当たりましては、奈良県中学校体育連盟会長、奈良県高等学校体育連盟会長、奈良県高等学校野球連盟会長及び奈良県特別支援学校長会会長からの推薦に基づき行うこととなっております。各団体から推薦されてきました候補者につきまして、奈良県教育委員会優秀選手賞審査会において選考をいたしました。
 それでは3枚目の優秀選手賞受賞者(案)をご覧ください。特別優秀選手賞はございませんので優秀選手賞を読み上げたいと思います。右端の選考基準の(1)から(7)につきましては選考基準を満たしております。それから(8)となっている受賞候補者は、選考要綱第3条の(8)その他、特に顕著な功績があると教育委員会が認める個人又は団体に該当するということになります。
 団体の部でございますが、次の5団体が全国大会で優勝しております。
 まず、県立山辺高等学校の馬術部は全日本高等学校馬術競技大会で、天理高等学校ホッケー部男子が第53回全国高等学校選抜大会で、天理高等学校第二部のバスケットボール部男子が全国高等学校定時制通信制体育大会で、同じく女子が同じ大会で優勝、天理高等学校第二部軟式野球部が全国高等学校定時制通信制軟式野球大会で優勝をしております。
 続いて、個人の部ですが、陸上競技、県立添上高等学校の今西あかりさんがU20日本陸上競技選手権大会において、女子砲丸投げで優勝しております。
 奈良文化高等学校の中村知花さんが、新体操の全国高等学校総合体育大会で個人総合優勝をしております。

 それから、県立榛生昇陽高等学校の自転車競技部の山下虎ノ亮君が、全国高等学校総合体育大会また全国高等学校選抜自転車競技大会でそれぞれ優勝しております。
 県立王寺工業高等学校のボクシング部の吉良大弥君が、全国高等学校総合大会男子フライ級で優勝しております。
 登山、クライミングでは、県立青翔高等学校の吉田智音君がスポーツクライミング第34回リードジャパンカップにおいて優勝またIFSCクライミングワールドカップクラーニ大会という世界大会において男子リード6位です。
 それから、橿原学院高等学校の谷井菜月さんが、IFSCクライミング世界選手権のモスクワ大会で女子リードで6位に入賞されております。
 また、馬術で県立山辺高等学校の加藤紗夏さんが、全日本高等学校馬術選手権大会の個人の部で優勝しております。この加藤さんは先に紹介いたしました団体の優勝メンバーであり、個人・団体ともに優勝しております。
 最後にソフトテニスで天理高等学校第二部の楠本理子さんと、香山陽希さんが、全国高等学校定時制通信制体育大会の女子個人で優勝をしております。
 以上のメンバーを優秀選手賞としてお認めいただきたく、提案させていただきます。
 なお、本件議決後は、2月2日に教育研究所におきまして表彰式を、今のところ実施の方向で検討しておりますが、今後新型コロナウイルス感染症の影響を見て、関係各課や団体と調整しながら検討をしていきたいと考えております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「各団体・個人が一生懸命行ってきたことを認めて、子どもたちにも頑張ったことの証を示してあげることは素晴らしいことだと思います。個人の部のことですが、表彰の話は校長先生を経由して本人に行くと思います。当然、個人の能力が高くて大会で優勝したから表彰に繋がったわけですが、当然一人ではクラブ活動はできませんので、やはり支えてきた仲間たちも共に讃えるべきものであります。仲間がいないと一人では競技はできないので、という今言ったような意味のことも校長から子どもたちに話してもえるよう、教育委員会から校長先生に伝えていただければと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項5については可決いたします。」

○吉田教育長 「報告事項1『損害賠償請求事件の第一審判決』について、ご報告をお願いします。」

○稲葉保健体育課長 「損害賠償請求事件の第一審判決について、ご報告します。
 平成31年4月に、県立郡山高等学校の元生徒が、3年次の平成30年4月25日、体育の授業で前屈運動を行っていた際に、教諭の補助行為により重度の腰椎椎間板ヘルニアを発症したとして、学校設置者である県に対しまして、国家賠償法第1条第1項に基づく損害賠償請求を行った事件につきまして、令和3年12月7日に第1審判決があり、原告の請求が棄却されました。
 第1審の判決の主文ですが、(1)原告の請求を棄却する、(2)訴訟費用は原告の負担とする、という内容でした。
 裁判所の判断ですが、教諭の補助行為につきまして、教員の補助行為が体育の授業における指導として許容されない程度の不適切なものであったとは認められないことから、教諭が安全配慮義務に違反したとはいえないということがまず1点あります。
 次に、補助行為と腰椎椎間板ヘルニアの発症の因果関係についてですが、事実経過及び医学的知見等に照らせば、本件補助行為が他の生徒が違和感を抱く程度の強度のものではなくても、既に原告の腰椎椎間板に痛みを生じるには至らない程度の変性や損傷が生じていた場合には、本件補助行為を契機として腰椎椎間板ヘルニアを発症したとしても不自然ではなく、原告については、本件補助行為を契機に腰椎椎間板を発症したと推測される、しかし、教諭が当時、原告について、通常の補助行為であっても腰椎椎間板ヘルニアを発症する恐れがあるような状態にあることを予見できたとは認められないことから、教諭に過失があったとは認められないとして、先ほど述べました主文が付けられたと考えます。
 第1審判決を受けまして、令和3年12月17日付けで、原告は大阪高等裁判所に控訴をしております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤委員 「補助行為とは具体的にどのようなことをされたのですか。」

○稲葉保健体育課長 「柔軟運動の中で、前屈運動をする時に座って、教諭が後ろから軽く手を添えて、少しずつ押すといった行為です。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「報告事項1については承認いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項については、3以外の報告をお願いいたします。まず、その他報告事項1と2のご報告をお願いします。」

○熊谷教育政策推進課長 「奈良県議会令和3年11月定例会で採択された請願について、ご報告します。奈良高等学校の現平城高等学校校地への移転に関わり『将来につながる県立奈良高校と平城高校の融合をすすめる請願』が提出され、採択されました。文教くらし委員会において、紹介議員である佐藤光紀議員より請願内容の説明があり、審議が行われました。請願の内容につきまして、一つ目には平城高等学校卒業生のために記念品保管や集う場所の提供、事務手続きを従来どおり行うこと。二つ目には文化祭や部活動、地域連携活動等において、両校の伝統の融合や継承を図ること。三つ目には平城高等学校の校訓である『創造・敬愛・堅忍』と奈良高等学校の校風である『自主創造』の精神の両方を継承することがあげられております。文教くらし委員会では、次のような意見や質問等が出されておりました。
 『これまで平城高等学校の築いてきた伝統を融合して繋げてほしいという請願者の思いと、教育長の思いは共通している。』、『融合の先に、子どもの権利が尊重され、地域との信頼関係を築いていく学校にしてもらいたい。』、『教育委員会も両校と同じ方向を向き、新たな教育を進めてもらいたい。』
 また、『請願の一つ目については賛成するが、二つ目の文化祭や部活動は、生徒の自主的・自発的な活動であり、教育委員会で何かを決めることは、学校自治を尊重しないことになる。融合するのであれば、最初から統合案を出すべきではなかったか。』
 また、『二つ目と、三つ目の項目に対して、奈良高校関係者がどう思われるのかが大事なポイントになる。』、『41年の平城高校の歴史をゼロにするのではなく、生徒に喜んでもらえるものを残してほしい。』、等々の御意見がございました。
 事務局としましては、検証の結果を踏まえながら、これまで同様に両校と十分に話合いを進め、お互いが理解し合えるような案を作成して、実現していく方向で進めてまいりたいと考えております。
 以上です。」

○熊谷教育政策推進課長 「引き続き二つ目の奈良県教育委員会における情報の発信及び受信に関する基本的な考え方について、ご報告します。こちらは『県立高等学校適正化の推進に係る検証報告書』の作成に際し、今回の適正化においては情報の公開や情報提供、パブリックコメント等、意見聴取の在り方について多数のご意見をいただいたことに対する対応策として、『情報発信に係る教育委員会内の方針』を検討する提案をいたしました。教育委員の皆様から、情報の受信についての考え方も示すべきとのご意見をいただき、検証における対応策を『情報受発信に関する方針を作成』とさせていただきました。
 今回、『情報の発信及び受信に関する基本的な考え方』の概要案を作成いたしましたので、ご意見をいただきたいと考えています。
 まず、考え方を示す目的ですが、少子高齢化やグローバル化などの社会環境の変化とともに、一人一人の県民の意識やニーズが多様化していること、情報通信技術の発展に伴い様々な情報媒体を利活用する時代となったことから、情報の発信及び受信の在り方も変化してきており、このような状況を踏まえた上で、県民の意向を十分に把握しそれを反映できるような教育行政の実現を目指す、としています。
 基本理念につきましては、県教育委員会の情報に関する発信及び受信は県民と教育委員会との双方向のコミュニケーションにより、教育行政の透明性、公平性を確保し、本県教育を向上させるために行うものであることを示しております。その上で、基本理念を実現するため、四つの基本目標を示しています。
 情報の発信については、二つあります。対象や広報媒体の特性を考慮して効果的な手法で情報発信の徹底をということと、説明責任としての情報提供を意識し、積極的に発信することです。
 情報の受信につきましては、一つ目として県民が提案しやすいように、県民の声に寄り添う受信機会を設ける。二つ目として情報の受信後は関係各課室所等と共有し、迅速で適切な対応を行うことをあげています。
 そして、最後に留意事項として3点あげさせていただきました。
 この考え方を策定するにあたりまして、教育委員会においてご意見をいただけましたら、そのご意見を踏まえて再度教育委員会で提案させていただき、今年度中にまとめたいと考えております。
 以上です。」

○吉田教育長 「それでは、報告いただいた2件について、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤委員 「請願の件ですが、3点のうち、1点目の卒業証明書、教育実習等の事務手続きについて従来どおりとするというのは、どういうことでしょうか。」

○吉田教育長 「事務手続きについては、従来どおり奈良高等学校の事務室でということではないですか。」

○熊谷教育政策推進課長 「はい。平城高等学校の卒業証明書を奈良高等学校で出していただくように、各学校との調整の上、文書を作成し、通知を9月14日に出しております。」

○伊藤委員 「教育実習も奈良高校でできるようにですね。」

○吉田教育長 「奈良高校が移転するので、奈良高校の事務室で事務手続きを、奈良高校で教育実習を受けさせて欲しいという意味ですね。」

○伊藤委員 「分かりました。情報の受発信に関する考え方についてですが、基本的な考え方はこれで結構だと思います。これからより具体的なことを決めていくと思いますが、受信に関して県民の声を、いろいろな機会を設けて受け付ける。その意見や提案等について、どういう考え方で関係各課室所で共有し、対応するのか、役割分担のようなものも具体的に考えられると思いますけれども、運営の仕方を今後考えておく必要があると思います。」

○熊谷教育政策推進課長 「現在も提言メール等、教育委員会にいただくご意見はございます。それについては関係各課室所と共有をし、対応しているところです。内容により担当する課を決めるということもありますが、受け付けたものをどうしていくかということについて今後考えていきたいと思います。」

○伊藤委員 「要は受発信ですから、受けたら返すというキャッチボールが今、うまくいっていますか。具体的に提案があり、こういう対応や、こういう検討をしますなど、実際に検討はされているということですね。」

○熊谷教育政策推進課長 「はい。検討させていただけるものについては、検討しております。いただいたご意見全てについて、ご意見のとおりにとはいかないこともありますが、基本的な考え方として迅速で適切な対応をということを打ち出すべきかと思い、入れさせていただきました。」

○伊藤委員 「教育委員会として検討すべきような提案が出てきたら、情報はあげてもらうようによろしくお願いします。」

○花山院委員 「請願についてですが、私が勤めていた富雄高等学校、片桐高等学校は無くなり、奈良高等学校は残っています。多くの教え子の母校が無くなっていますが、それぞれの子どもたちの中に母校は残っていますし、伝統も残っています。今回のこの形を如何にしてこれから有意義に進めていくのかということが問われるのではないでしょうか。5年後、10年後にも生きる内容をもう少し確信をもって進めていかないといけないと思います。現時点ではこれは素晴らしいことですが、今後の奈良高等学校でどのように生かすのかということを基軸の一つとして、奈良高等学校側が取り入れていくことが必要ではないかと思います。
 もう一つの情報の発信ですけれども、大変素晴らしいと思います。私はいつも教育委員会で、良いことをしているのに県民に全然理解されていない、もっと発信していくべきだ、という話をさせていただいています。奈良県教育振興大綱の下で教育委員会も動いています。教育委員会の管轄は主に学校のことですが、就学前教育や生涯教育などを含め、奈良県全体の教育を理解をしていただくことが必要だと思います。ピンポイントで何か一つのことを聞くことは、当事者には興味があるけれども、当事者でない人には興味がないわけですよね。全体を見ながら具体的なことに答えていかないと当事者のみとしかつながりません。奈良県の教育はどうあるべきか、という発信の部分をもう少し大切にしながら進めていくべきだと考えます。学校現場と一緒で、どんどんすることが増え、教員の仕事がどんどん過剰になっていき、本当に大切なことが疎かになります。情報発信の対象は無限にあるので、世界中が情報で溢れているわけです。ここに書いてあるようなことを基本的に考えながら、必ず情報発信をしなければならない大切な部分と、ある程度取捨選択をする部分を仕分けることになります。これはあくまでも基本形であり、組織の人員でできる最大のことをすると同時に、批判を受けた場合はその批判に対して真摯に答えながら、改善していくということしかできません。言うは易しですが、それを完璧に行えと言われた時に、何をもって完璧かというのは難しいです。拒否することは当然いけませんが、労働環境上、限度があるということも事前に示しておかないといけないとも思います。」

○田中委員 「私の会社では、お客様のお申し出情報というものを管理しています。そのお申し出情報に対して対処した内容を入力して、社員全員が共有できるようなスタイルをとり、一つでもお申し出が少なくなるような取組をしています。もっと取組をしている企業もありますが、まず場をつくり、皆に共有した上で、こういうことがあったよ、こういうことが起こっているよと、共有していくことが大事なことではないかと思います。」

○吉田教育長 「情報の発信及び受信に関する基本的な考え方として、伊藤委員が言われたように具体性があまりないので、基本目標があり、基本的な取組のようなものを具体的に入れていくのでしょうか。例えば、会議に関してどのように公開するかとか、具体的な取組を考えてもらい、入れて、最終的にまとめあげるということに関してはどのようにお考えですか。」

○伊藤委員 「教育長が言われたように、基本的な考え方なので、実際にどんな情報を発信するのか、タイミング、媒体等、受信では受信したものにどう対応するのか等、ガイドラインのようなものをセットで作っておかないと、具体的に動くときに困ると思います。」

○吉田教育長 「年度内に作成する必要があると思っていますので、ガイドラインまで作成するのか、それとも各課ができるような状態までの基本的な方針を作るのか、どちらが良いと思われますか。」

○伊藤委員 「年度内に教育委員会内で整理をしておくので、慌てて作ってしまうと、後でいろいろ困ることが出てきます。そういうものを今後作るという前提で、今年度内に関係各課で協議して進めてはどうでしょうか。」

○吉田教育長 「例えば目標がこれでいいのかどうか、目標に対して、例えば各課の行っている会議をどのように公開するかというような、各課共通で基本的に取り組めるものは何なのか、共通な取組を方針に明記する方がいいのでしょうね。」

○花山院委員 「まずは、できることからです。無理なことをすると、せっかく作ったものが崩れてしまうか、形だけになってしまいます。今の状況は、現場の人には分かるけれども、全体としては理解できていないわけです。その整理をまず最初にしていく中で、各課でできることやできないことを整理するべきだと思います。そうでないと、次にどういう方向で、とは出しにくいのではないかと思います。」

○伊藤委員 「発信で必要な情報とは何でしょう。情報発信すべきものはこれじゃないかという各課の考えがありますね。逆に、こういう情報が欲しいという県民のニーズがあります。供給側と需要側で、うまくマッチングできるような情報を決めて、どの媒体がいいのかといった次の段階に進んでいくということですね。」

○花山院委員 「おそらく、こちらから情報を出すことによって、県民からは、こうして欲しいといった意見も出てくると思います。奈良県の教育は、生涯教育は、特別支援教育はこういうように進めていく等です。それに対して保護者からはこういう意見があって、という形でしょうね。」

○伊藤委員 「最初は大まかで、進めながら、修正していく方が良いと思います。」

○吉田教育長 「基本的な方針の方がよろしいですね。」

○花山院委員 「進んできたら、またこの場で、具体的な進め方について考えていきたいです。」

○吉田教育長 「基本目標に対して、基本的な取組というものが書けるのかどうか、全てを各課にまで落としてしまうと、教育委員会としての方向性が見えません。方針に基づいて、各課が具体的に取組を出していけるような、基本的な方針案を出すということですね。」

○熊谷教育政策推進課長 「今お話いただきましたように、まずは今できることから何をやっていくか、何を大事にしていくかについて、基本的な方針としてまとめさせていただきます。具体については、それを受けて後、教育委員会で決めていくという方向でよろしいでしょうか。」

○吉田教育長 「表現もこれでいいのかどうかですね。必要な情報とは何かを、どのように書くのでしょうか。事務局の各課室所で必要な情報を精査しながら、各課長に集まってもらって整理したらどうでしょうか。」

○熊谷教育政策推進課長 「分かりました。」

○吉田教育長 「それから、請願についてです。これは2月議会が始まる際に回答をする必要があるのですね。」

○熊谷教育政策推進課長 「2月議会に出すことになっています。」

○吉田教育長 「本日は、こういう請願が出ましたという報告ですが、具体的なことは、いつ教育委員会に出しますか。次は、この請願に対してこういう回答をしますということですね。」

○熊谷教育政策推進課長 「そうです。議会前に提出を求められていますので、その段階で、どういう状況かということを、ご報告させていただくことになると思います。」

○前田教育次長 「議会には前もって回答を提出しなければなりませんが、その内容が公表されるのは3月の文教くらし委員会においてです。」

○伊藤委員 「請願についての教育委員会の考えを示すということですね。例えば、事務手続きについては従来どおりで結構だと思います。二つ目の両校の伝統の融合・継承については、各校の姿勢を重んじてということですね。教育委員会が決めることではないということですか。三つ目に、教育委員会は両校の融合を進めることと書いてあります。どう進めるのか、答えないといけません。平城高等学校の校訓と、奈良高等学校の校風がありますけれども、融合した新しいものを作るのですか。」

○吉田教育長 「文教くらし委員会では、融合をこのように捉えていますと、私は説明しています。融合というのは、普通は一つに融け合うという意味ですけれども、『融け合う』という意味の中には、混ぜて一つにするということもあるし、隔たりがなくなって、打ち解けるようにするということもあります。私は議会では、隔たりがなくなって、打ち解けるようにしましょうと言っています。ですから、校訓と、校風を一つに混ぜて、校訓をどうするかということではなく、校風は守ろう、校訓は教育目標にどのように入れたらいいのかというように、お互いを尊重しながらという意味で伝えています。それは、教育委員会で決定するというものではありません。このようなことは教育委員会から伝えられますが、実際に、具体にどうするかということは校長の権限になりますので、奈良高等学校の校長先生がどのように判断されるかということになります。」

○伊藤委員 「教育委員会が依頼をして、校長がそれを実現していくということですね。」

○吉田教育長 「この請願が上がる前から、平城高等学校の伝統をどう継承するかという協議の中で、進めていることです。」

○前田教育次長 「請願への対応についてまとめた資料は、教育委員の皆様に事前にお渡しさせていただき、意見をいただいた上で、提出させていただきたいと思います。内容の公表については、当初の予定どおり3月に入ってからと考えております。」

○吉田教育長 「伊藤委員がおっしゃったように、二つ目をどうするのかについては、学校に任せるのか、教育委員会として行うのかという、二つの考え方があります。平城高等学校が行ってきたいろいろな活動の継承を図っていくときに、奈良高等学校に完全に渡して継承してくださいという形をとるのか、移転も含めて適正化は教育委員会がしてきたわけですから、教育委員会が仕組みを作ってはどうかと、検討しています。」

○伊藤委員 「基本的に自主的な活動だから、そこは尊重しないといけません。伝統もあるし、活動をするのは高校生です。」

○吉田教育長 「例えば、地域連携を図りましょうというときに、地域連携本部事業とか、大学によくある地域連携センタ-のような機能を置こうとしたら、教育委員会が動かないといけません。奈良高等学校に地域連携センタ-のような機能を置くことを検討しています。奈良高等学校にそれを任せると負担になります。人員についてはどうなのかや、機能を置くということについては、やはり教育委員会として主導しないといけないと考えています。中身をどうするのかについては奈良高等学校がそれを担うこととなります。」

○伊藤委員 「地域連携という枠組みは、平城高等学校や奈良高等学校だけではなく、全ての学校がしていることです。大きなフレームは教育委員会が示し、あとは学校がそれに対してどうするかですね。」

○吉田教育長 「例えば、平城高等学校の野球部が交流試合や総会で年1回グラウンドを使用したいという話があったとします。当然、野球部以外もあるわけです。今回は校舎をそのまま後継の学校に引き継いでいないので、特別に考える必要性があると思います。地域連携センターを窓口にして、交流試合や総会の依頼をし、1回実現できればそれがル-ティンになります。」

○花山院委員 「今の案に賛成です。40年余の地域との交流という目に見えないものをどう守っていくのかと考えた場合に、センターがあって、融合したときの状況をよく知っているセンターの人がいて、センターを中心に地域との連携も引き継いでいこうということですね。種を蒔いた平城高等学校の精神を守っていきましょうというような方法が、うまくいきます。」

○吉田教育長 「やはり、平城高等学校の現生徒がそのことをどう受けとめるかということを、我々は配慮する必要がありますので、公表するのは卒業式の3月1日以降がいいのではないかと思います。しかし、早く決定しないと、ということで議論をしていただいています。」

○伊藤委員 「組織を教育委員会の中に作るのですか。」

○吉田教育長 「いいえ、奈良高等学校の組織に教育委員会として置きたいと思います。奈良高等学校の教員を置くことを検討しています。そのために、地域連携センターの設置要項を作るということを考えています。」

○高本委員 「センターとして動いていくとき、例えば、平城高等学校の卒業生の教員が、一番気持ちがわかりますし、その知恵も借りたら良いと思います。」

○伊藤委員 「1番目は従来どおり地域との連携を実施、2番目は地域連携センターを設置、3番目は奈良高等学校の校長にお願い、ということですね。」

○吉田教育長 「議論はまとまりつつありますが、最終的には教育委員会で決めていただきます。他にご意見、ご質問が無いようですので、次に、その他報告事項4から10のご報告をお願いします。」

○山内学校教育課長 「新型コロナウイルス感染症にかかる県立高等学校等における今後の対応について、ご報告します。先月の13日に発表した内容になります。先週水曜日に本部会議があり、昨年の年末以降の新型コロナウイルス感染者の増加傾向や、県内で確認されているオミクロン株の感染力の強さの懸念等が会議で議論されました。また、県立学校の状況においても、この時点で、クラブ活動で他県に行った生徒で感染が確認されたり、修学旅行の行き先で生徒の感染が判明したりした事例もありましたので、対策を検討したところです。
 資料のとおり、6点の方針を出させていただきました。詳細の説明は省略し、ポイントだけをお伝えいたします。1番、基本的な感染防止対策の継続。2番、濃厚接触者等で待機する生徒も出てきますので、授業を対面でもオンラインでも受けることのできるハイフレックス型の授業を展開する方針です。3番の卒業式については、原則同居親族1名という限定をさせていただきました。4番の部活動について、当面、県外の学校との交流や、県外での活動を行わないものとしました。5番の修学旅行については、年度内の実施はしないということで、延期を各学校が検討しているところです。最後の6番、青翔中学校の入学者選抜について、県立高等学校では新型コロナウイルス対応の追検査を設定しておりましたが、青翔中学校では設定しておりませんでした。現在の状況を鑑みまして、県立高等学校に準じて実施することとしました。
 以上です。」

○山内学校教育課長 「令和5年度奈良県立高等学校入学者選抜の日程について、ご報告します。次年度の行事予定を各学校で確定しなければならない時期なので、例年この時期に、次年度の入学者選抜の日程を発表しているところです。資料のとおり、枠組みとしては特色選抜、一般選抜、追検査、二次募集で進めていきます。次年度の入学者選抜においても、特色選抜の学力検査の2日目が土曜日になっています。中学校や高等学校と調整する中で、2日間学力検査等を実施する学校が連続して試験を行いたいということでしたので、調整の結果このような日程と定めています。
 なお、本件とは直接関係はありませんが、今後の入学者選抜については、現在、入学者選抜検討委員会で検討を進めているところです。
 以上です。」

○山内学校教育課長 「第36回奈良県高等学校総合文化祭について、ご報告します。資料のとおり、各部門様々な場所で開催をいたしました。例年、最終日に総合発表という形で各部門が集まりまして発表をしております。今年度も残念ながら新型コロナウイルス感染症のため、観客は関係者のみに限定させていただきましたが、全17部門、熱のこもった発表が行われたところでございます。この総合文化祭全部門を通した参加者数は、一番下に記載のとおりでございます。
 以上です。」

○山内学校教育課長 「奈良先端科学技術大学院大学との連携について、ご報告します。前回の委員会で、この大学院大学、奈良北高等学校、県教育委員会との連携協定で結んでいる情報分野における連携から、大学院大学がお持ちの全ての分野に広げる連携の協定の改定についてご報告させていただいたところです。順調に進んでおり、2月1日に、協定の改定について発表する予定になっています。前回の委員会において、実際にこの連携はどのような内容で進んでいるのか、というお尋ねをいただきまましたので、今回ご報告させていただいた次第です。
 資料をご覧いただきますと、NEWSという記載があります。今年の3月に熊本県で、大学の先生や学生の研究集会がございますが、そこで奈良北高等学校の生徒がポスター発表をすることが予定されています。このように、連携の成果として、積極的にいろいろな場所で発表したいと考えています。そのベースとなるような取組として、生徒が、研究室で課題研究を行っていることが挙げられます。通年で毎週6、7限、実際に大学院大学に行き、研究室に分かれて研究をさせていただいています。以降、詳細の説明は省略しますが、2枚目をご覧いただくと、生徒の感想があります。例えば、2つめの○に、『話が難しいが、こういうことをすると世の中のためになるのだと思った』と、やはり大学院での勉強ですので、難しいという言葉が出ていますが、将来につながるという展望が持てるのではないかと考えています。
 以上です。」

○山内学校教育課長 「第30回奈良県産業教育フェアについて、ご報告します。こちらも資料のとおり、本年度もテーマやポスターを募集し、それらを活用して実施をいたしました。写真のとおりイオンモール橿原をお借りしまして、各学校の作品の展示や各学校の紹介をさせていただきました。さらに加えて、進路相談をしたところでございます。これに関しましても、コロナ禍の中ということもあり、規模を縮小しましたので、展示が主な内容になりました。生徒の活躍をもっと紹介したいところで残念だということもあるのですが、展示だけということを前向きに捉え、各校、丁寧な作品を作っていただきましたことを紹介させていただきます。
 なお、かなり先にはなりますが、令和18年度には、全国産業教育フェアが本県において開催される予定ですので、一つずつ力を付けてまいりたいと考えております。
 以上です。」

○大橋人権・地域教育課長 「第74回優良公民館表彰(文部科学大臣表彰)について、ご報告します。本表彰は、公民館などの社会教育活動を行う施設のうち、特に事業内容・方法等に工夫を凝らし、地域住民の学習活動に大きく貢献しているものに対し、その功績を称え、優良公民館として文部科学大臣が表彰するものです。
 令和3年度は、7月の選考委員会を経て推薦した、『奈良市立都跡公民館』が被表彰館に決定されました。この公民館では、公民館に隣接する『旧田中家住宅』などの歴史遺産も活用しながら、子どもから高齢者まで幅広い年代の方々の学習活動を展開しています。高齢者施設で行われることの多い『回想法』を事業に取り入れ、公民館の学びが地域の支援につながっている好事例となっています。表彰式については、2月4日に、対面とオンラインを組み合わせて執り行われることになっております。
 以上です。」

○稲葉保健体育課長 「『令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査』の結果について、ご報告します。対象学年は小学校の第5学年と中学校の第2学年です。調査内容については資料1をご覧ください。
 体力合計点の推移ですが、コロナ禍の影響で昨年度は実施されませんでした。小学校5年生は低下をしていますが、全国も同じような傾向となってます。次に、種目別の推移ですが、T得点の50点が全国平均です。小学校男子では、50メートル走とソフトボール投げが全国平均を上回っています。小学校女子では、50メートル走と立ち幅跳び、ソフトボール投げが全国平均を上回っています。
 続きまして裏面の方の資料2ですが、中学校の体力合計点の年次推移です。中学校男子は上昇となっています。中学校女子は下がっていますが、全国平均を上回りました。特に中学校女子につきましては、調査開始以来初めて、全国平均を上回ることができました。種目別の方も、全国平均を上回るということで、小学校よりはたくさん全国平均を超えている種目があります。
 令和元年度から低下傾向続いており、低下傾向に歯止めをかけることができませんでしたが、今後もこの傾向が続かないようにまた頑張っていきたいと考えています。
 資料3と4につきましては、種目別毎のデータとなっています。
 体力合計点の全体的な要因としては、一週間の総運動時間が60分未満のあまり運動しない生徒の割合が中学校女子で減少して、中学校男子については同じ数値であったことから、コロナ禍であっても部活動や運動する機会を確保していた成果が何とか現れていたのではないかと考えています。小学校につきましては、コロナ禍の影響で、学校生活において活動が制限されたことで、昨年度から体育の授業や体育的活動の取組が減少したことや、体を動かしていても運動強度が低い活動が行われたことで、体力向上に向けた活動が十分取り組めていないということが、今回の体力合計点の要因と考えています。種目別では長座体前屈に関して、小学校、中学校とも向上しています。授業や家庭で比較的取り入れやすく、呼吸がそんなに激しくならずに取り組めます。準備運動やストレッチが、家庭でもできたことなどが向上した要因ではないかと考えています。
 続いて、資料5から運動習慣等調査についてです。資料5-1は、運動やスポーツをすることが好きと答えている児童生徒の割合です。小学校女子と中学校男子で運動好きの児童生徒割合が全国平均を上回ることができました。一昨年度と比較して、小・中学校女子は、運動好きの割合が減少していることが気になる部分です。
 資料5-2は、普段一週間の総運動時間です。小学校、中学校とも総運動時間60分未満の児童生徒の割合が全国平均よりも高くなっています。ただ、小学校5年生は総運動時間60分未満の児童の割合は、全国よりは増え方が少ないですが、全国の方はかなり増えている傾向にありました。中学校男子は、全国は60分未満の生徒が増えていますが県は何とか現状維持、中学校女子は全国、県とも減少していることから、女子の方が運動しようとする意識があったのではないかと考えています。
 資料5-3ですが、テレビ等の視聴時間をスクリーンタイムと言いますが、小・中学校とも全国平均よりも非常に長くなっていまして、長時間化の傾向が見られます。
 資料5-4の睡眠時間ですが、睡眠時間も全国平均よりも短くて、小学校男子は若干睡眠時間が短く、中学校女子は短い傾向があります。コロナ前と比べて運動やスポーツをする時間は、今年度からの質問項目ですが、小学校、中学校とも変化なしと回答してる割合が高くなっています。コロナの影響で活動が制限される中でも、何とか運動をするという生徒が頑張ってくれたと考えています。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「新型コロナウイルス感染症にかかる県立高等学校等における今後の対応について、受検する子どもたちのことは大切に考えていますが、問題は、検査を実施する学校の教員側で感染が起こったときに、場合によっては検査を運営する人数が足りなくなるのでは、という点です。感染がすごく拡大しています。子どもたちについては、別室等の対応ができると思いますが、今の様子では、検査を監督する学校の方が対応できなくなるという可能性がゼロではないと思います。」

○吉田教育長 「検査監督の人数も含めて検討してはいかがでしょうか。」

○山内学校教育課長 「検討します。」

○吉田教育長 「全国体力・運動能力、運動習慣等調査のスクリーンタイムが長時間化とは、テレビを見る時間が増えているのですか。」

○稲葉保健体育課長 「以前からも長かったのですが、テレビ、ゲーム、ビデオ等全部含めての時間になります。スマートフォンも含まれていると思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

非公開案件

議決事項2 奈良県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部改正について
議決事項3 一般職の職員の給与に関する条例等の改正について
議決事項4 県費負担教職員定数条例等の改正について
その他報告事項3 県立学校への職の設置の考え方について

 非公開にて審議

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」