第12回定例会議(令和5年3月3日開催)

開催概要

議決事項

 1  教育職員免許に関する規則の一部改正について(pdf 405KB) <教職員課> 
 2  奈良県教員の資質向上に関する指標の改訂等について(pdf 1731KB) <教育研究所>
3 令和5年4月学校管理職人事異動について <教職員課>
 4  令和5年4月教育委員会事務局人事異動について <企画管理室> 
 リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。

その他報告事項

1

毎日新聞社、奈良県立香芝高等学校、奈良県教育委員会との連携協力に関する協定について(pdf 1499KB) 

<高校の特色づくり推進課>
2 「こころと生活等に関するアンケート」について(pdf 739KB) <学ぶ力はぐくみ課>

3

令和4年度第1回奈良県教育サミットについて
1(pdf 4608KB)><2(pdf 3739KB)

<学ぶ力はぐくみ課>
4 令和6年度奈良県立特別支援学校幼稚部・高等部等入学者選抜・選考の日程について(pdf 799KB) <特別支援教育推進室>

5

「人権を確かめあうアンケート」の結果について(pdf 2539KB) <人権・地域教育課>

令和4年度第12回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
 令和5年3月3日 
 10時30分

 

<閉会>
 令和5年3月3日
 12時00分

 

<会議場所>
 教育委員室

 

<委員出欠>
 伊藤忠通(出席)
 上野周真(欠席)
 田中郁子(出席)
 伊藤美奈子(出席)
 三住忍(出席)

議案及び議事内容

<議案>

議決事項1 教育職員免許に関する規則の一部改正について(可決)
議決事項2 奈良県教員の資質向上に関する指標の改訂等について(可決)
議決事項3 令和5年4月学校管理職人事異動について(可決)
議決事項4 令和5年4月教育委員会事務局人事異動について(可決)

 

<議事内容>

○吉田教育長「伊藤忠通委員、田中委員、伊藤美奈子委員、三住委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和4年度第12回定例教育委員会を開催いたします。本日は、上野委員が欠席ですが、定足数を満たしており、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「議決事項3及び4については、人事に関する案件のため、当教育委員会においては非公開で審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項3及び4については、非公開で審議することとします。」

○吉田教育長 「議決事項1『教育職員免許に関する規則の一部改正』について、ご説明をお願いします。」

○東村教職員課長 「教育職員免許に関する規則の一部改正についてご説明します。前回の定例教育委員会でご審議いただきました様式変更のうち、第7号様式の注意書きに記載している国立学校について、それを規定する文言(学校教育法第二条第2項に規定する国立学校)が抜けていましたので、追加のうえ再度提案させていただくものです。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤(忠)委員 「具体的に資料でどの部分ですか。」

○東村教職員課長 「資料5枚目の裏面、新旧対照表の注意書きの1行目のところで、大学設置の国立学校の後ろに、括弧書きの部分が入っていませんでしたので、これを追加します。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項1については可決いたします。」

○吉田教育長 「議決事項2『奈良県教員の資質向上に関する指標の改訂等』について、ご説明をお願いします。」

○山内教育研究所長 「奈良県教員の資質向上に関する指標の改訂等について、ご説明いたします。
 奈良県教員等の資質向上に関する指標、いわゆる『育成指標』と呼んでおりますが、令和3年度までにすでに校長、教頭、教員、栄養教諭、養護教諭、学校事務職員の策定をしていましたが、今回一部において改訂の必要が生じましたので、11月に指標等検討委員会を開催するとともに、2月に奈良県教員等育成協議会において協議した内容につきまして報告をさせていただきます。最初に、改訂した部分について申し上げます。資料2の裏面をご覧ください。本年度、奈良県の義務教育学校において、副校長の役職が置かれましたことを受け、『奈良県教頭の資質向上に関する指標』に副校長を追記し、『奈良県副校長・教頭の資質向上に関する指標』と名称を変更いたしました。続きまして、資料3についてです。先ほど申し上げましたように、全ての職種の育成指標が整いましたので、それまで教員等としておりましたが『等』を取り、『奈良県教員の資質向上に関する指標』と名称を変更しました。
  続きまして、内容の改定についてご説明します。資料の3枚目から6枚目の『教員』、『養護』、『栄養』、『学校事務職員』の指標における『情報活用』の項目に関する内容を変更しました。例えば教員指標では、『基礎形成期・基礎定着期』と『伸長期・充実期』の二区分で定めておりましたが、今回、それぞれのキャリアステージに応じた四区分に改定しております。
 続きまして資料の7枚目『教員等研修計画(グランドデザイン)』についてご説明します。こちらは、『奈良県教員の資質向上に関する指標』等を踏まえて作成しています。昨年度からの変更点としましては、グランドデザインの上部に育成指標を明示し、それぞれのキャリアステージに応じた研修に取り組んでもらうようにしました。また、いわゆるOff-JT、あるいはOJT、SDと言われている研修を、大きく四つのカテゴリーに分類しました。そして一番下にありますように、校内研修あるいは自己研修と項目を別枠で設けています。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「教員は『等』を取っていますが、養護教諭は『等』が付いているのですか。」

○山内教育研究所長 「養護教員、栄養教員という呼び方が一般的ではないこと、また、講師、非常勤講師あるいは栄養職員が含まれるため、養護教諭及び栄養教諭にはそれぞれ『等』を付けています。」

○三住委員 「令和4年8月31日に文部科学省から告示された『公立の小学校等の校長及び教員としての資質の向上に関する指標の策定に関する指針』を受け改訂されたということですか。」

○山内教育研究所長 「平成29年教育公務員特例法の改定があり、育成指標を作成することになりました。今回、教育職員免許法の改正もあり、令和4年8月31日の文部科学省告示を受けて、育成指標の改定を行いました。」

○三住委員 「情報活用の改定については、他府県の指標等を参考にしているのですか。」

○山内教育研究所長 「ICT専門の大学教員を含めた奈良県教職員の資質向上に関する指標等検討委員会において検討し改定しています。」

○伊藤(忠)委員 「教頭指標に副校長を追加されていますが、副校長と教頭は共通しているということですか。」

○山内教育研究所長 「学校教育法において、『教頭は、校長を助け、校務を整理し、及び必要に応じ児童の教育をつかさどる』、『副校長は、校長を助け、命を受けて校務をつかさどる』と定められています。このように職務に関して若干違いはありますが、この件につきましても指標等検討委員会において検討し、改定しました。しかし、必要に応じて校長の育成指標を読み取る必要もあるかと思いますので、今後必要であれば、副校長の育成指標の作成を検討していく予定です。」

○伊藤(忠)委員 「教員の育成指標についてですが、教員志望の高校生段階という欄がありますが、これについてはどのように学生に訴求するのですか。」                      

○山内教育研究所長 「奈良県では、教員を目指す高校生・大学生を対象とした奈良県次世代型教員養成プログラムを実施しています。本プログラムは育成指標に基づいて実施しています。」           

○吉田教育長 「奈良県教員の資質向上に関する指標についてですが、『教員』とすると、副校長も教頭も含まれてしまいます。」

○山内教育研究所長 「そのとおりです。ですので、国の指針としては、校長と教員等の育成指標をそれぞれ作成することが記されています。ただ、奈良県としましては、職種ごとに育成指標を作成しています。」

○吉田教育長 「生徒指導力の実態把握の内容については、実態把握のツールとしてアンケートの活用を入れてはどうですか。」

○伊藤(美)委員  「生徒理解は、アンケートだけでなく先生方の日頃の児童生徒の観察やコミュニケーションも含まれるので、今の内容でよいと思います。」

○田中委員 「教職員に多様性がなければ、子どもの多様性を受け止めきれないと思います。全ての指標を網羅した満点の先生を求めるより、それぞれの教職員の得意分野を伸ばし、多様な先生を増やしていくことが良いと思います。」

○山内教育研究所長 「個々の教職員の多様性という点についてですが、今後、研修履歴の記録が義務付けられます。その際に、個々の教職員の資質向上のために、この育成指標がアセスメントシートとして活用されるよう、今後も各学校等へ周知徹底を進めて参ります。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

          ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項2については可決いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項1について、ご報告をお願いします。」

○山内高校の特色づくり推進課長 「毎日新聞社、奈良県立香芝高等学校、奈良県教育委員会との連携協力に関する協定を締結しようと考えておりますのでご説明いたします。
  香芝高校では、令和2年度に表現探究コースを設置しまして、言語能力や情報活用能力等を身に付けた、創造性豊かな人材の育成のための特色ある教育活動を実施しております。特に学校設定科目表現探究を設けまして、その中で、毎日新聞社の教育・研修プログラム『記者トレ』というプログラムを活用をさせていただいています。今般、このプログラムを継続して利用し、また利用後の状況をフィードバックするということを続けるために、この協定書を取り交わそうと考えております。この協定により、香芝高校が掲げるスクールミッションの達成に向けても好影響があると判断しております。スケジュールといたしましては、本日ご意見をいただいた上で、年度が替わってできるだけ早い時期に、取り交わしたいと考えております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤(忠)委員 「記者トレの中身と、第2条(2)『更なる教育の発展』はわかりますが、『サービス創出』とはどのようなことですか。」

○山内高校の特色づくり推進課長 「記者トレの内容は、記者が記事を書くことを辿るような形でトレーニングし、問題発見力、コミュニケーション力、表現力等を身に付けるというプログラムです。具体的には、例えば生徒がSDGsの推進に取り組む三郷町を取材して、その背景を含めて色々なことを調べて記事の形にまとめるような、一つの題材を見つけて文章にまとめ発信する体験をするという内容です。第2条(2)『更なる教育の発展やサービス創出』は、記者トレというプログラムを提供いただき、それを利用してフィードバックします。フィードバックして我々として活用するのが教育の発展、新聞社にお返しして活用されるのがサービス創出ということと捉えています。」

○伊藤(忠)委員 「新聞社に返してとは、どのようなことですか。」

○山内高校の特色づくり推進課長 「プログラムを実施して、結果や成果をフィードバックさせていただき、プログラムを発展させることも一つですし、別のプログラムを作ってまた提供されるといったことも一つです。」

○吉田教育長 「教育の発展というのは、言葉が大きくて分かりにくいですね。」

○三住委員 「一般の人が見て、これは何をするのか、イメージが湧くようなものにしてはいかがですか。」

○伊藤(忠)委員 「今説明された記者トレがどこかに記載されたり、『教育の発展やサービス創出』はどのようなことか、具体的に分かりやすい表現にされたら、この連携の意義がわかると思います。一番ピンと来なかったのはサービス創出です。誰に対するどのようなサービスでしょうか。」

○吉田教育長 「それは、毎日新聞社がサービスを創出するということですか。記者トレを活用したサービスを創出するのですか。イメージが湧きにくいですね。これは、新聞社が申し出されたものですか。新聞社側からいえばサービスですかね。」

○山内高校の特色づくり推進課長 「はい、学校と新聞社が調整しながら原案を作っていますが、新聞社から提案のあった文言と理解しています。」

○伊藤(忠)委員 「説明のように、このプログラムを基にして、新たなプログラムをどんどん生み出して、高校生の表現力、探究力をアップしていこうとされているのだろうと想像します。」

○山内高校の特色づくり推進課長 「まだ少し調整の時間がありますので、特に第2条(2)の文言について、皆さんに分かりやすいものとなるよう検討します。」

○吉田教育長 「この『教育の』がどちらにも係るのですか。教育の発展と教育のサービス創出ではないですね。」

○山内高校の特色づくり推進課長 「そのように捉えていましたが、その点も確認します。」

○吉田教育長 「これは協定ですので、明確にしてください。」

○三住委員 「新聞記者の能力というのは、情報収集する能力、収集した情報を分析する能力、分析して表現する能力、これが新聞記者の一番の能力と思います。この第1条に記載の生徒の能力のところに記者の持つ能力を入れるとしたら、情報収集、分析、表現だと思います。それが記者の持っている能力の一番大きいところですから、そこをもう少し出していただいた方が良いかと思います。ここには情報活用はありますが、収集はないですね。」

○吉田教育長 「少し曖昧ですね。それが論理的思考力に入っているのか、情報活用能力とはどのようなことか、具体性に欠けるということですね。」

○三住委員 「情報収集、分析、表現、こういった記載にした方が記者の持っている能力として分かりやすいのではないでしょうか。分析には色々な文献を見たり、それも収集の一つかもしれません。元資料の収集、それとインターネットにも色々ありますが二次資料の収集、それを前提とした分析、それを基にした新たな自分の表現、そういった新聞記者の持っている能力を出して、イメージとして出てくるものにしていただいてはいかがでしょうか。」

○吉田教育長 「用語を文部科学省の学習指導要領などから引用しているため、具体性に欠けているのではないかと思います。毎日新聞社との協定なので、文部科学省が用いる表現は必ずしも要しないと考えます。」

○山内高校の特色づくり推進課長 「そういったところを先方とも調整します。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、修正をお願いします。次に、その他報告事項2について、ご報告をお願いします。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「『こころと生活等に関するアンケート』について、ご報告します。
 まずはじめにアンケートの趣旨及び対象等についてです。
 本アンケートは、なら思春期・不登校支援研究所により尺度開発され、作成されたアセスメントツールを活用し、児童生徒の心の状態を客観的なデータで捉えることで、必要に応じて適切な教育指導や支援を行うことに役立てるとともに、個々の児童生徒が抱えている課題の早期発見及び未然防止に繋げることを目的として行います。
 対象は、県内の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、特別支援学校の全ての児童生徒です。6月と10月の年2回実施する予定です。6月は悉皆調査で、小学校第3学年以上の全ての児童生徒を対象に実施します。また、10月は希望調査で、令和5年度作成予定の小学校低学年を対象としたアンケートの予備的な調査及び小学校第3学年以上の児童生徒を対象に実施します。実施日は、各学校の実態に応じて期間内の任意の日に実施する予定です。
 調査内容は、こころの状態を『生きる力』、『学校適応』、『心の不安定』の3つの側面から客観的に捉えるための質問、計39問です。
 調査方法は、Google Formsを使用します。児童生徒の回答状況は、クラウド上でデータベース化されるとともに、アセスメントツールにより児童生徒の個票及びクラス票がクラウド上に作成されます。学校は全児童生徒の個票やクラス票を、市町村教育委員会は所管する学校に在籍する児童生徒の個票やクラス票を、クラウド上で閲覧するとともに取得することもできます。
 本アンケートの結果を教育研究所等が派遣しているスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを交えたスクリーニング会議の客観的指標として活用するなどして、個々の児童生徒の表面化しにくい課題に対する適切な支援につなげるよう指導してまいります。
 本アンケートが、各学校における個々の児童生徒が抱える課題の解消に向けた取組の一助となるよう実施してまいります。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「クラウド上のアセスメントシステムとは何ですか。またどこで作られたものですか。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「なら思春期・不登校支援研究所との開発によって尺度設計されたものがあり、子どもたちの回答が、データベース化され、心の状態が客観的に見られるような表やグラフになって表れます。GIGAスクール運営支援センターを使って、データを処理していきたいと考えています。」

○吉田教育長 「伊藤先生、どの段階でアセスメントシステムと呼ぶのですか。」

○伊藤(美)委員 「このアセスメントは元々、Excelシートになっており、そこに先生方が入力してその場で個票が出るという形にしていました。それでは先生方の手間がすごく大変だと感じています。」

○吉田教育長 「Excelデータは処理は簡単で、学校ごと、クラスごとの処理は簡単です。しかし、県一斉で行うには処理が大変です。だから、Google Formsに入力し、GIGAスクール運営支援センターで処理します。GIGAスクール運営支援センターは、県だけで運営しているのではなく、市町村にも資金を出していただいています。データから個票を作成し、各校に配布できるのは、市町村にGIGAスクール運営支援センターの資金を出していただいているからなので、そのことを示す方が良いですね。」

○伊藤(美)委員 「かなりの人数のデータなので、普通のExcelデータでは処理できません。入力と結果の表示にタイムラグがあるのではないかという議論がありましたが、比較的早く個票が見られるシステムを作っていただいたと聞いているので、それで実施できると考えています。」

○吉田教育長 「それでは、県だけでなく市町村からも資金をいただいているGIGAスクール運営支援センターでデータ処理をして、その結果を市町村にお配りするというイメージを示していきます。」

○伊藤(忠)委員 「このアンケートは、令和5年度は6月と10月に行うとありますが、令和6年度に向けての準備ということでよろしいのでしょうか。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「令和5年度は、低学年の質問内容の作成と次年度に向けて2回目は希望制にさせていただきたいと思いますが、本来は、1回目と2回目を調査し、その変化を見た上で、心の状態を探る方がよいかと考えております。」

○吉田教育長 「その後は全て悉皆だと考えていますか。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「できればその形がよいかと思っていますが、1回がいいのか、2回がいいのかを令和5年度のアンケート実施の様子を見ながら進めていきたいと考えています。」

○吉田教育長 「悉皆でやるといいと思いますが、学校の負担になります。どこまで悉皆で行えばいいのでしょうか。」

○伊藤(忠)委員 「悉皆調査は手間と時間がかかるのではないでしょうか。」

○吉田教育長 「アンケートは、何分くらいかかるのですか。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「年齢差によりますが、大体20分前後かと思います。」

○伊藤(美)委員 「早い子は10分前後で答えられると思います。」

○吉田教育長 「帰りのショートホームルームの15分くらいでできるようなシステムにしているので、2回くらい行う方が良いのではないでしょうか。」

○伊藤(美)委員 「2回行うと、その中で変化を見られますし、回数ごとの結果が分かるようにレーダーチャートにも現れますので良いのですが、学校の負担等を考えながらになると思います。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「学校からは、アンケートをするだけでなく、その活用方法について示していただけたら、教員もその意味を分かって取り組めるのではないかという声を聞いています。アンケートの実施説明会で活用方法などについても、お伝えしていきたいと思います。」

○伊藤(忠)委員 「学校や市町村教育委員会はデータを取得、閲覧することができると書いていますが、閲覧してどうするのですか。データを分析して結果を全体で共有するところまでするのか、ただ見たということにするのか、各学校の状況をみんなが共有して、比較的状況のよいところや悪いところを比較して分析する必要があると思いますが。」

○伊藤(美)委員 「学校全体の特徴や、クラスの特徴などが個票と別に、学校票として出てくることになっています。どの学校が良いとか悪いとかそういうものには使いたくはありません。ただ、不登校が多いから加配等の、支援が必要という指標にはなるかと思います。」

○伊藤(忠)委員 「取得・閲覧で終わるのではなく、活用をするところまでが大事だと思います。」

○吉田教育長 「市町村教育委員会が見ることができるというのは、学校から市町村教育委員会へ報告しているということですか。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「クラウド上にデータが置かれた状態になるので、学校は全児童生徒の個票とデータが見られるという状況です。市町村教育委員会は所管する学校に在籍する児童生徒の個票、クラス票をクラウド上で見る事ができるようになっています。」

○吉田教育長 「市町村教育委員会が個票まで閲覧するのですか。市町村教育委員会にすれば、見ないといけないと感じるのではないですか。学校票を見るのみにすると、学校の様子を見て、校長とヒアリングをしようかということになるのではないでしょうか。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「学校の状況が分かればよいと思います。」

○伊藤(忠)委員 「学校から市町村教育委員会へ報告しているのかということですが、データ入力したその時点で見られるようになっているということでよろしいですか。」

○吉田教育長 「センターでシステムを作るので、どのデータを見せるようするかを設定できます。今は、全て見せるようにしようとなっています。所長、設定は変えられますね。」

○山内教育研究所長 「設定は変えられます。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「市町村教育委員会には、個票を見せず学校票とローデータにします。」

○吉田教育長 「学校の様子が分かるようにし、校長とのヒアリングができるようにしたらよいと思います。」

○伊藤(美)委員 「個人情報のこともあるので、その辺は仕組みを考えていただきたいです。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、次に、その他報告事項3以降について、ご報告をお願いします。」

○熊谷学ぶ力はぐくみ課長 「令和4年度第1回奈良県教育サミットについて、ご報告します。
  2月10日に奈良県コンベンションセンターで開催されました。
 まず、『教育の質の向上と教員の働き方改革について』教育長が説明を行い、生駒市教育長が事例発表を行いました。
 次に、『奈良県教育ジャーナルについて』教育長が説明を行いました。
 そして、知事から『「これからの教育は何を目指すべきか」を考えるについて』、加えて仮称ではありますが『奈良県立工科大学設置構想について』ご説明がありました。
 その後、アイランド形式で、『教育の質の向上と教員の働き方改革について』、また『奈良県教育ジャーナルで取り上げる項目について』のグループ協議が行われました。
 各グループからの意見の主なものをご紹介します。
 働き方改革に関わりましては、『校務支援システムの導入時には、現場での戸惑いもあるが、業務改善につながることが見えてきており、教員の異動、子どもの転校についても一括管理でき、非常に有用だと感じている。』、『部活動は、学校でするものという意識がまだ根強いので、社会教育で行っていくという意識改革や啓発が必要であろう。』、『教員業務支援員の配置については、たいへん有用なので、国や県の支援をいただきながら、市町村も積極的に導入を進めていきたい。』というご意見をいただきました。
 教育ジャーナルについては、『様々な教育課題を持つ子どもへの具体的な取組を掲載し、地に足をつけた取組を後押ししてもらえるようなジャーナルになってほしい。』というご意見がございました。
 これらの意見を受けて教育長から、『一人一台端末のリース契約が切れる時期には、県として一括購入をする予定である。その際には県からも一定の見解を出すが、市町村でも時期や機種などを検討しておいてほしい。』、『部活動については、子どもの数が減少しており、学校での活動維持には限界がある。子どもにスポーツをする機会等を提供するためには、部活動の地域移行は必要なのではないだろうか。』というお話がございました。
 最後に知事から、『本日の協議を経て、教育の質が向上すると教員の働き方が改革できるという関係ではなく、働き方改革をすると教育の質が向上すると感じた。県では働き方改革条例を作っているが、働く上での目標、何のために時間を使っているのかという目標の設定が大事ではなかろうか。』というお話がございました。
 以上です。」

○岡田特別支援教育推進室長 「令和6年度奈良県立特別支援学校幼稚部・高等部等入学者選抜・選考の日程について、ご報告します。
 高等養護学校の入学者選抜の検査実施日は、令和6年度の選抜においても今年度と同様に1月下旬の令和6年1月18日としました。次に、奈良東養護学校高等部、奈良西養護学校高等部、二階堂養護学校高等部、西和養護学校高等部、大淀養護学校高等部の入学者選考の検査実施日を県立高等学校入学者特色選抜の学力検査実施日の令和6年2月16日、そして、盲学校高等部及び高等部専攻科、ろう学校高等部、奈良養護学校高等部、明日香養護学校高等部、盲学校幼稚部、ろう学校幼稚部の入学者選考の検査実施日を、県立高等学校入学者一般選抜の学力検査実施日の令和6年3月8日といたしました。なお、その他、詳細についてはお手元の資料のとおりです。
 以上です。」

○大橋人権・地域教育課長 「『人権を確かめあうアンケート』の結果について、ご報告します。
 昨年度に引き続き、令和4年12月11日の『人権を確かめあう日』を基準日として本アンケートを実施しました。資料1枚目にあるように、県内の児童生徒が『いじめ』の被害者にも加害者にもなることのないよう、また、教職員等の言動による『ハラスメント』が起きることのないよう、お互いに人権を確かめあうとともに、学校環境を点検する機会とするということを目的としています。今回、計321校、94,073名の児童生徒から回答をいただきました。既に各学校、市町村教育委員会へはデータを共有していますが、県全体の結果がまとまりましたので、ご報告申し上げます。裏面は、小学3年生以上の児童生徒用の質問の一覧です。
 2枚目の表は、(1)『いじめと感じるようなことをされて、嫌な気持ちになったこと』についての結果をまとめています。問1、嫌な気持ちになったことのある児童生徒数は、学校段階が上がるにしたがって少なくなっています。問2(1)嫌な気持ちになったことの内容は『悪口やからかい』が一番多く、昨年度と傾向はあまり変わっていません。問2(2)『その中でネット上でされたことが含まれているか』の数については、学校段階が上がるにしたがって増えています。これはやはりスマホ等の所有率と関係があると思われます。問2(4)は今回新たに設けた質問で、嫌な気持ちになった児童生徒がどこに相談しているのかについてですが、相談していない児童生徒が、どの校種でも2割くらいいます。この児童生徒を相談につなげることが今後必要なことだと考えます。ちなみに、教職員の言動との関係を見たところ、教職員からの言動で嬉しい気持ちになったことがある児童生徒の方が、教職員に相談する割合が高くなるということですので、教職員との信頼関係をつくっていくことが重要だと考えています。
 次ページ、(2)『相手を嫌な気持ちにさせたこと』について振り返った結果です。これも学校段階が上がるにしたがって数は減っています。問4(1)嫌な気持ちにさせたことの内容について『悪口やからかい』が多いということについても、昨年度と同じような傾向になっています。問4(3)嫌な気持ちにさせたことに対する今の気持ちを聞いたところ、『悪いことをした』、『しなければよかった』、『自分が嫌だ』という反省や謝罪の気持ちをもつ児童生徒が多くいる一方で、『相手も悪い』という児童生徒が各校種2割程度いることにも着目しています。なお、謝罪や反省の気持ちをもつ児童生徒について、ネット上で嫌な気持ちにさせたことがある児童生徒とそうでない児童生徒を比べたところ、ネット上で嫌な気持ちにさせたことがある児童生徒の方が謝罪や反省の気持ちをもつ割合が低いというところも、注意すべき点だと感じたところです。
 次ページ、(3)『教職員からの言動に関すること』についてです。嬉しいことのある児童生徒の数を、問5で示しています。昨年に引き続き、比較的高い割合となっていますが、いずれの校種にしても『楽しく分かりやすい授業』を選んだ児童生徒が非常に多く、教職員にしてほしいこととしてもやはり『楽しく分かりやすい授業』が多いので、分かりやすい授業を心がけることを教職員に求めていきたいと思います。また、『頑張ったことを認めてくれた』も嬉しい気持ちになったことの上位にあり、してほしいことの上位にもあるため、教職員として生徒たちの自己肯定感を高める取組に努めてもらいたいと思っています。『嫌な気持ちになったこと』の有無については、割合は昨年度とさほど変わりません。内容についても、昨年度に引き続き『性的な話をされて嫌だった』、『体を触られた』と答えた児童生徒がいました。教職員にはそんなつもりはなくても、嫌な気持ちになっている児童生徒もいるということを教職員に十分伝えていきたいと考えています。ここでも問8(2)で嫌な気持ちになったことの相談先を聞いていますが、教職員のことなので先生方への相談は減るのですが、ここでも相談していない児童生徒が一定数いますので、そういう生徒たちをいかに相談につなげるかということに力点を置いていきたいと考えています。
 最後のページ、(4)『一人一人のちがいを認め合うこと』で、今回、問9(1)では『周りの人たちが認め合うことができているか』、(2)では『自分が認めることができているか』を問うています。いずれも9割近い児童生徒が『できている』、『少しはできている』と答えていますが、『ちがいを認めることができている』ことと、『嫌な気持ちにさせたことがあるか』をクロスで見たところ、嫌な気持ちにさせたことがある児童生徒は、違いを認めることが『できている』児童生徒よりも、『できていない』方が割合が高くなるということがわかりました。やはり、多様性を認める関係ができているといじめにつながらないと考えられるので、多様性を認める、一人一人のちがいを認めることができる関係づくりを今後学校に求めていきたいと思います。
 この結果を受けて、教員用の資料、児童生徒用の展開用資料を作って、あわせて各学校に配付していきたいと思います。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤(忠)委員 「奈良県教育サミットに関してですが、スクールサポートスタッフの配置についての資料があります。8頁の取組状況について、全国平均が81.9%で、奈良県内が57.5%とかなり低いのですが、これはスタッフを配置するための財政的な理由ですか。それとも人員不足が理由ですか。」

○東村教職員課長 「スクールサポートスタッフの配置については、市町村で費用の3分の1を持っていただくことになっていますので、市町村で取り組むか否かを判断いただいています。市町村においては、他府県に比べて取組が進んでおりません。」

○伊藤(忠)委員 「市町村の財政的な負担が理由で進んでいないのですか。」

○吉田教育長 「市町村においては、市町村費で講師を入れることが多いです。例えば、へき地等では、複式学級を単式にするために講師を入れることがあります。生徒指導上の課題がある場合は市町村費の講師を入れ、生徒指導担当者を増やし、スクールサポートスタッフの配置まで及ばないことがあります。講師を入れることが、教員の負担軽減となるという考えがあります。」

○東村教職員課長 「補足しますと、スクールサポートスタッフは、拡大はしてきています。令和元年度に制度が始まり、令和元年度と比較して、令和4年現在で142校増加しています。」

○伊藤(忠)委員 「改善しているのですね。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、承認してよろしいか。」

          ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

 

非公開議案

議決事項3 令和5年4月学校管理職人事異動について
議決事項4 令和5年4月教育委員会事務局人事異動について

非公開にて審議

 

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」