第4回定例会議(令和2年6月4日開催)

開催概要

議決事項

1

 新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について

<1>(pdf 467KB) <2>(pdf 2032KB)           


2  6月県議会予算外議案の提案について

<学校支援課>

3  奈良県立高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正について(pdf 193KB)  <学校教育課>
4  令和2年度奈良県産業教育審議会委員の選任について(pdf 250KB)  <学校教育課>

5

 県費負担教職員定数条例の一部改正について  <教職員課>
6  令和2年度一般会計補正予算案について  <企画管理室>

 リンクのない議決事項は、非公開で審議されたものです。

 

その他報告事項

1

令和3年度奈良県・大和高田市公立学校教員採用候補者選考試験の出願状況について(pdf 320KB)  <教職員課>

 

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令和2年度第4回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>
令和2年6月4日

14時00分

<閉会>
令和2年6月4日

16時30分

<会議場所>
教育委員室

<委員出欠>
花山院弘匡(出席)
森本哲次(出席)
高本恭子(出席)
上野周真(出席)
伊藤忠通(出席)

議案及び議事内容

<議案> 
議決事項1  新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について(可決)         
議決事項2  6月県議会予算外議案の提案について (可決)         
議決事項3  奈良県立高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正について(可決)         
議決事項4 令和2年度奈良県産業教育審議会委員の選任について
議決事項5  県費負担教職員定数条例の一部改正について(可決)         
議決事項6 令和2年度一般会計補正予算案について(可決)


<議事内容> 

○吉田教育長「花山院委員、森本委員、高本委員、上野委員、伊藤委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和2年度第4回定例教育委員会を開催いたします。本日は委員全員出席で、委員会は成立しております。奈良県教育委員会会議傍聴規則第2条の規定に基づきまして、2名の方が傍聴券の交付を受けられています。」

○吉田教育長 「それでは、議決事項1の『新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)』について、私からご説明をさせていただきますので、議事進行は花山院教育長代理に交代をさせていただきます。」

○花山院教育長代理 「議決事項1『新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)』について、ご説明をお願いします。」

○吉田教育長 「新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について、ご説明します。まず、基本的な感染防止対策の徹底は、県の対策方針と同じです。基本的に学校生活、家庭生活の中で感染防止を徹底していきます。2番目の教育活動の実施にあたってですが、分散登校を段階的に解除していきたいと思います。まず、中学校、高等学校については、現在、分散登校を実施し、学級を2つに分けて授業等を行っていますが、6月15日から分散登校を解除したいと思います。通学時の混雑回避のために授業の短縮と、また始業時間を遅らせて、時差登校を実施します。特別支援学校については、分散登校を継続したいと思います。これは、スクールバスの密を避けるということが困難ですので、スクールバスの関係で、学部別、学年別等での分散登校を実施したいと考えています。次に、夏期休業の短縮を正式に決定していただきたいと思います。今年度に限り、管理運営規則を改正し、夏休みを8月1日から8月31日までの間に変更したいと考えております。なお、県の教育委員会としては、8月1日から8月31日の間にしますが、通常、学校長が夏休みを独自に短縮する制度が教育委員会規則の中にありますので、学校の実態に応じて学校長から短縮の届が出てくるかと思われます。次に、授業実施ですが、特に感染リスクの高い学習活動については、引き続き回避するためにICTを活用した反転学習などによる授業を実施していただきたいと考えています。いわゆる反転学習というのは、基本的な知識を家庭で身に付けながら、学校では更に応用、課題解決に向けた学習をするということです。また、学校行事に関しては、100人以上が同時に集まる場合は中止とします。6月19日以降は、十分な身体的距離を確保した上で実施可能とします。部活動についても、6月8日からは、少人数の集団での活動を再開し、15日からは全体での活動を再開します。19日からは練習試合等を再開します。これは県外との交流試合も含んでいます。この6月19日というのは、県の対策本部の方針と合わせています。3番目の部活動の全国大会の代替地方大会の支援については、現在、高野連は7月31日までの間に、1試合の公式試合を実施するという決定をされています。高体連は現在検討中です。高文連も、写真あるいは書道、美術といった部門で、県の優秀者を選び、展示するような機会を検討しています。これら3つの団体から、個人での優秀者、高校3年生での優秀者を選んでいただいた場合には、県知事表彰というものを出させていただくということで、知事にも了解をいただいています。4番目の『令和3年度入学者選抜に関する検討』については、後ほどご説明の上、ご意見をいただきたいと思います。まず、3番目までについて、ご審議をお願いします。」

○花山院教育長代理 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。私の方から1つお聞きします。まず、学校が1日に再開されて今日までで4日経っていますが、状況はどうでしょうか。」

〇山内学校教育課長 「1日から、学校再開をさせていただきました。現在分散登校をしており、午前午後に分ける分散登校と、隔日に行う分散登校を、各学校において実施しているところです。特に、支障がある事例等の報告はありません。生徒たちの欠席等は、今年度が特に多いという報告は受けておりませんので、学校は順調に動き出したと捉えております。」

〇吉田教育長 「私も2校、訪問して参りましたが、分散登校であるということと、集団での教育活動というものに制限をかけておりますので、落ち着いた状況で教育活動が行われていました。校長からも特に報告がないので、順調に進んでいるのではないかと思われます。」

〇伊藤委員 「3番目の部活動の全国大会の代替地方大会ですが、大会ということになると人が集まることとなりますが、密にならないのですか。」

〇吉田教育長 「日本高野連から実施要項が出ております。そのような密にならないように、例えば、要項に無観客ということも含めて留意事項が書かれており、それを守った上で、奈良県の高野連も開催されます。」

〇伊藤委員 「先ほど1試合に限るとおっしゃったが、ある場所で1試合だけするということですか。」

〇吉田教育長 「橿原の佐藤薬品スタジアムで1試合だけです。他府県では、トーナメントを実施する県もあると聞いていますが、本県ではスタートが遅れていますので、そしてまだ集団での練習などもできていませんので、健康上の理由も含めて、高野連では1試合だけにしようと考えられました。抽選も、トーナメントではないので、高野連の方でいろいろなことに配慮しながら、対戦相手を決めるというように聞いております。」

〇森本委員 「これから暑い中での部活動が始まります。マスクを付けての活動がありますが、熱中症対策について何か配慮はされていますか。」

〇吉田教育長 「熱中症対策はコロナに関わらず絶えず行っておりますが、10日に県立学校長を
集めていますので、今日決まったことを含め、さらなる徹底について保健体育課長の方からも指示伝達をさせていただきたいと思います。」

〇森本委員 「是非とも徹底していただきたいです。通学途上においても暑くなっているので、十分気を付けていただきたいと思います。」

〇高本委員 「高文連の関係では、囲碁や将棋は1対1で行えますが、演劇などは、練習ができていないので、全く出てこられないのでしょうか。」

〇吉田教育長 「全国の高等学校総合文化祭は、オンラインで行うとのことです。まだ、具体的な開催要項を見ていないのですが、おそらく展示を中心としたオンラインでの全国大会の開催になると思います。囲碁、将棋は、おそらく集まって対戦をするというやり方はできないであろうということで、展示中心になるのではないかと思われます。近畿の高等学校総合文化祭も奈良県で実施することが決まっているのですが、全国高等学校総合文化祭に倣った形でやるという方向性をもって進んでいます。」

〇上野委員 「1番目の基本的な感染防止対策をさらに徹底していただきたいです。子供たちが久しぶりの学校で嬉しくて、電車の中で大声で話したり咳エチケットが守れなかったりする生徒が出る可能性があると聞きました。生徒は久しぶりの電車でしょうけれど、一般の方は、いつも以上に気を遣って乗っておられると思いますので徹底していただきたいと思います。」

〇吉田教育長 「学校では、特に検温について徹底しています。朝の体温をすぐにオンラインで集約をしている学校も多いと理解してよいのですよね。」

〇山内学校教育課長 「今、何校で、とはお示しできないのですが、取組を継続していただいています。」

○吉田教育長 「それから、手洗いを徹底し、消毒液、マスクが不足しているということには、県教委の方でしっかりと対応してまいりたいと思います。」

○花山院教育長代理 「当然学校現場で考えられることだとは思いますが、夏期休業中に、学校によって、どれくらい登校させて授業をするか、ということが出てくると思います。普段、夏期休業中は登校が非常に少ない。ただ、通常と同じとなると、登下校というのが、高校生でも意外と危ないことが多々あります。安全という観点から、普段とは違う夏休みの登校について登下校指導をしていただきたいです。もう1つは、私どもの仕事の関係でいろんな方を知るのですが、収入が非常に減っている保護者さんが多くおられます。当然保護者の皆様の生活状況というのも様々です。表に出にくい部分もありますが、例えば、クラブ活動というのはある程度のお金がかかります。多くの家庭がコロナ以前と経済状況が違うという中で、学校現場では配慮されていることかとは思いますが、経済的なことについての配慮というものもしていただきたいと考えます。」

○吉田教育長 「従来のように外に出て行く活動自体が少なくなっていますが、保護者の経済的なことも部活動顧問や学校がしっかり意識をして、そしていろんな配慮を教育活動の中でしていくことは大事だと考えます。」

○花山院教育長代理 「学校現場もそうですが、教育長がそうおっしゃっていただくこと自体に意味があると思います。」

○花山院教育長代理 「他にご意見、ご質問が無いようですので、次に4番目の『令和3年度入学者選抜に関する検討』について、ご説明をお願いします。」

○吉田教育長 「それでは、『4 令和3年度入学者選抜に関する検討』について、別紙資料に基づいて説明をさせていただき、ご意見をいただきたと思います。
 アンケートの概要をご覧ください。このアンケートを市町村教育長、中学校校長、中学3年生に実施し、内容をまとめました。教育長33人、校長95人の回答結果ですが、夏期休業期間を短縮するが96.8%、学校行事を精選するが93.7%、ということより授業時間を確保したいということが現れています。特色選抜の学力試験の出題範囲について、市町村教育長からは、一部削減をして欲しいというご意見が78.8%、また 一般選抜の出題範囲については、一部削減してほしいというご意見が75.8%になっています。続いて、第2波が起きたときに、オンライン教育の充実を図るべきと考えていますので、そういう質問をしました。オンライン教育の課題に関しては、児童生徒の各家庭で使う端末に関してが70.5%、児童生徒の各家庭のインターネット環境の問題が86.3%、教職員のスキルに関してが67.4%となっています。現在、教育研究所の教育情報化推進部で国の補正予算を活用した市町村の子供一人一台のパソコンの共同調達を国に要求しています。詳細な数値はまた示しますが、市町村から8万台から9万台が要望されています。
 次に、約1万人いる中学校3年生のうち、約6割の6千人の生徒から回答を得ました。アンケートの手法についてですが、G Suite for Educationのアカウントを持っている生徒も、アカウントを持っていない生徒からもアンケートに答えられるようにして実施しました。
 まず、進学したいと思う公立学校についてよく知っているかという問いで、よく知っている生徒は20.2%という状況です。次に、中学校1年時に配布した進路の手引きについてです。これは、中学に入学した段階で子供たちに入学者選抜の日程や、特色選抜や一般選抜などといった方法を子供たちに伝えてほしいという保護者からの要望で、数年前から中学校1年生全員に配っています。進路の手引きの活用状況は、活用をしているが9%という結果でした。生徒は発達段階に応じて進路を考えていくので、中学校1、2年生、中学校3年生と、学年にふさわしい情報を提供できるようにすべきと思いました。今回の調査を基に内容や配布方法を検討していきたいと思います。
 学習再開後の不安について、学習活動や部活動についてどのような不安を感じているかについて尋ねました。不安を感じている生徒は73.8%であり、学習に関する不安に関して、3つの要素について調査をしました。学習の進度に関する不安、3年生で学習する内容に関する不安 、3つ目は範囲に関する不安がありました。3つ目の聞き方は、例えば入試直前までに学習をするのに不安はあるかどうかと聞いていますが、趣旨は、範囲に関する子供たちの不安度を測りたかったということです。
 進度、内容、範囲、全て3つの要素に不安があるという子供が、30.3%いました。 次のページをご覧ください。教科に関して不安を感じる教科を、特色選抜と一般選抜それぞれに、中学校長と中学校3年生に聞いた割合をまとめています。校長と生徒にはかなりのギャップがありますが、特色選抜では、中学生は、数学と英語に6割以上が不安を持っています。一般選抜でも、数学と英語に6割以上の者が不安を持っています。校長の不安の方が多く、生徒の方がそれほどとは思っていないという結果となりました。以上のような速報結果です。これらの結果に基づいて、対応策を来週の教育委員会にかけさせていただきたいと考えておりますので、ご意見等を伺えたらありがたいと思います。」

○花山院教育長代理 「生徒の立場に立つと、自分の中学校がその範囲をきちんと教えてくれたのだろうか、時間がなかったので早足で授業が進んだのではないか、と考えてしまいます。内容をある程度削除します、きちんと考えてやっています、とはっきり表明しても、成績上位者は、しっかりやっていただいたと思うし、成績が振るわない者は、あのような教え方をされたから駄目だったと思ってしまうのが常であろうかと思います。できるかできないかは別にしても、ある部分では問い方を工夫している範囲があるとか、ここの部分は省きましたとか、何らかの分かるような対策を行う方が、納得をいただけるのではないかと思います。今回は、慣れない動画での学習が続きましたが、動画を見て自分で学ぶより、直接対面で先生の授業を聞いて学習した方が集中して学習ができるかもしれません。そういう環境にあったことを考えると、範囲のことを配慮しているなどの何かはあった方が良いのではと思います。進学を決めるのは、受験直前だと思います。その時点で、どういう情報をしっかり流すのか、今から先のことなので想像するのは難しいのですが、受験生が学校を決める遅い段階で、親切なSNS等で発信など、そういう対策をとっているというものがあったら良いのでは、と思います。ただ、範囲のことは、難しいのではないかと思われますが。」

○吉田教育長 「特色選抜と一般選抜の間には、約1か月の期間があります。今まで、我々は特色選抜の範囲について、当然全ての内容を学習していると考えて何も言ってきませんでした。 しかし、今回は、子供たちの不安に応える、物理的に1か月という期間があるのであれば、何らかの対応をしていると明確に示す必要があるのではないかと考えます。特色選抜では英語、数学、国語が、一般選抜では5教科がありますが、数学が範囲が最もはっきりしていますので、極端なことを言うと数学について、この1か月間をどう捉えるかということを打ち出したいと思います。」

○伊藤委員 「アンケート結果を見ると、回答はある程度想定された感じだと思います。気になるところは、例えば「第2波が起きて臨時休業になったとき」のところで、オンライン教育について、現場の校長より、教育長の方が不安を持っている割合が多いことです。それから、最後のアンケートでも、生徒よりも校長の方が不安の割合が多いです。教え手の方が不安を持っていることが気になります。また、数学と英語の不安が多いというのも、両教科とも段階を踏んで学習していく教科であることから、生徒も教える側も不安に感じているのだと思います。アンケート結果からこのようなことが見て取れるのですが、あくまで目安だと考えられます。実際には、これだけをベースにするのではなく、しっかり目配りをしていかないといけないと思います。」

○吉田教育長 「数学は、関数の領域、計算の領域など領域がはっきりしています。ただ、英語、国語は範囲を減らしやすいかというと、教科書によって素材が全く違うので、減らすことは言いづらいと考えられます。その中で、不安をどのように解消できるかということは、知恵を出し合い考えていきたいと思っています。」

○伊藤委員 「学校現場の校長の方が、教育長より、オンライン教育について課題感を持っていないことはどういう意味があるのでしょうか。」

○吉田教育長 「現場の校長が、楽観的に見ているのではないのでしょうか。G Suite for Educationをフル活用していくことになると、例えば、夏休みの課題の出し方など、教育ががらりと変わると思います。現場は今までどおり、夏休み前にドリルを渡しました、休み明けに提出しました、それを添削するというレベルで考えているのではないでしょうか。我々、教育行政に携わっている者から見ると、教育を変えなければいけないと考えています。G Suite for EducationでAIドリルというコンテンツがあるのですから、2、3日ごとに、算数ドリルを提供していくことができ、それを自動採点してくれます。さらに、オンラインで面談ができます。そのように教育を変えていく方向で、G Suite for Educationを使えるか、使えないかと考えているのは教育長だと思います。」

○森本委員 「進路の手引きの活用が9%は残念です。今回、新型コロナの影響で、インターネットでの教育の問題、夏休みを短縮して8月に授業をして受験に間に合うのかどうかという問題がありますが、以前との比較も重要だと思います。また、8月、9月中にコンピュータを行き渡らせることができるのでしょうか。」

○吉田教育長 「補正予算が成立すれば、8月中には市町村に配布できるのではないかと考えています。」

○森本委員 「わかりました。そうであれば、教える側が勉強していただくということが大事だと思います。」

○吉田教育長 「今回、アンケートをオンラインでできたことは、大きなことだと思います。過去のアンケートは紙ベースなので、充分に回収できていませんでした。今まで、紙ベースに頼り切っていたのですね。例えば、全国学力状況調査の学習意欲に関する調査や、いじめアンケートなど国の調査に定点観測を頼り切っています。しかし、今後、県が計画的に定点観測を毎年2回でも実施していくことが可能となると考えます。今までは現在だけとしていたものが、これからは、過去と現在の分析もしていくことが可能と考えます。特に学習意欲の問題など、奈良県の子供の学ぶ意欲について確認したいという時、国のアンケートで国語、算数だけ、小学校6年生だけではなく小学校1年生から高校3年生までに聞くことも可能になります。それを今、教育研究所で計画しています。これが10年、20年の奈良県の子供たちのビックデータとなっていき、教育の方向性を探る指標になっていくと考えています。」

○伊藤委員 「今回のアンケート回収率は6割程度となっておりますが、回収率を増やし、全員に近づければ精度も上がると考えます。」

○高本委員 「私の小学生の孫がオンラインで学習している様子を見ていると、喜んで行っています。オンライン学習がきっかけとなり本を読むようになりました。これが良い方向へつながる素地があるので教育研究所の方でも取り組んでいって欲しいと思います。」

○花山院教育長代理 「生徒や保護者から見たら、こちら側はプロフェッショナルとして扱われます。プロフェッショナルとしての意見や考え方を出して欲しいという要望が社会的に強くなっています。入学者選抜の範囲をどのように設定していくかについて、平等性、公正性が求められる分野なのではっきりと分かりやすい形で示さないといけないと思います。奈良県から他府県の私立を受ける生徒もたくさんいます。他府県の学校がどのように対処しているかについても、受験生は敏感になっているかと思います。このあたりも踏まえて考えてもらいたいと思います。」

○花山院教育長代理 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

          ※各委員一致で可決

○花山院教育長代理 「議決事項1については可決いたします。議事進行を吉田教育長に交代をさせていただきます。」

○吉田教育長 「議決事項2、議決事項5及び議決事項6については、議会提案予定案件についての意思形成過程であるため、当教育委員会においては非公開議案として審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項2、議決事項5及び議決事項6については、非公開議案として審議することとします。」

○吉田教育長 「それでは、議決事項3『奈良県立高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正』について、ご説明をお願いします。」

〇山内学校教育課長 「奈良県立高等学校等の管理運営に関する規則の一部改正について、ご説明します。前回の教育委員会会議で、学科名の改正等を中心とした内容についてお諮りしました。前回は2番の改正内容の県立商業高等学校の学科名のうち、流通ビジネス科という学科名を再検討したほうがよいのではないか、奈良南高等学校の学科名のうち総合学科について、再度考え直したほうがよいのではないか、という2つのご意見をいただきました。
 検討いたしましたところ、商業高等学校については、流通ビジネス科を経営ビジネス科と変えさせていただき、再度提案させていただきます。経営ビジネスという学科名をもって、マーケティングや商品開発、知的財産などを理解することに特化したカリキュラムを編成していきたいと思います。奈良南高等学校については、再度、総合学科でご提案します。全国的な状況を確認したところ、本県以外すべて総合学科という名称を使っています。本県の二階堂高校と榛生昇陽高校の2つは、かなり似通った分野のなかで設置している総合学科ですので、現状のままの名称とします。奈良南高等学校は、建築・土木、さらには看護医療・保育と幅広いので、他府県に倣って、総合学科としております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

          ※各委員一致で可決

○吉田教育長 「議決事項3については可決いたします。」

○吉田教育長 「それでは、議決事項4『令和2年度奈良県産業教育審議会委員の選任』について、ご説明をお願いします。」

〇山内学校教育課長 「令和2年度奈良県産業教育審議会委員の選任について、ご説明します。
本県における産業教育の推進については、奈良県産業教育振興会の取組により、産業界と連携した実践的な教育が行われているところです。また、産業教育振興法第11条に基づき奈良県産業教育審議会を設置し、産業教育の振興についてご意見をいただいているところです。本年度についても、同審議会を開催し、産業教育に関してご意見をいただく機会をもちたいと考えており、別紙委員名簿(案)により委員の提案をいたします。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「この審議会は例年どのような審議が行われているのですか。」

○山内学校教育課長 「例年、職業に関する専門学科を有する高等学校を会場に、その学校の取組内容や県の施策の方向性などについて、各委員からご意見をいただいているところです。なお、平成24年3月には、『奈良県の産業教育について』という審議会のまとめが教育長に提出され、それを基に学科名の変更を行った経緯もございます。」

○吉田教育長 「本年度はどのようなことに対して意見をいただく予定ですか。」

○山内学校教育課長 「昨年度は、高等学校適正化実施計画について報告し、ご意見をいただきました。今年は、会場校の取組を中心に意見をいただこうと考えています。」

○吉田教育長 「この審議会では、以前の学科名の変更や今回の適正化実施計画のような、施策の方向性についてご意見をいただきたいところです。このような検討事項がない場合、柔軟に運営してもよいのではないかと思います。」

○山内学校教育課長 「審議会の持ち方について、検討いたします。」

〇吉田教育長  「再度検討をお願いします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、報告をお願いします。」

○上島教職員課長 「令和3年度奈良県・大和高田市公立学校教員採用候補者選考試験の出願状況について、ご報告します。資料の1頁をお願いします。募集は5月20日(水曜日)に締め切っています。出願者総数は1,911名で、昨年比1名減となりました。全体倍率は昨年と比べ0.1ポイント増の5.8倍となっています。採用予定数が変わらないところでは、小学校で0.1ポイントの増、特別支援学校では1ポイント、養護教諭では1.8ポイント増となり栄養教諭では1.2ポイント減となっております。また、予定数10名減の中学校においては、0.1ポイント減、予定数1増の実習助手・寄宿舎指導員では0.5ポイント減となっております。
 次に、その下の表2では、校種ごとの年代別出願数を示しています。今年度の20歳代の区分は昨年と比べ1ポイント減、30歳代以降の各区分においては1ポイントずつの増の傾向が見られました。
 2枚目の資料をご覧ください。教科ごとの詳細な出願状況を示しています。小学校では、昨年度が5.5倍、今年度が5.6倍という高い値を示しています。
 また、倍率が10倍を超えているのは中学校及び高等学校の保健体育や、高等学校の数学、美術、さらに養護教諭となっています。逆に倍率が3倍以下となっているのは中学校の音楽、美術、技術・家庭のみとなっています。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「高校の教員で、音楽、美術等、募集が少ない教科があります。過去には募集0人の時代もあったと思いますが、退職者数と調整しながらこの数字になっているのですか。」

○上島教職員課長 「退職者の数を基準に、長期的な視点等、総合的に考えています。」

○花山院委員 「生徒数の動向もあると思いますが、0人という教科が無いので、長期的なバランスを取っているのかなと思いました。」

○香河教育次長 「採用1人の試験をするには実務的な負担は大きいのですが、一方で採用を0人にすると学生への影響が大きい等のため、極力採用を継続したいという考えもあります。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

非公開議案

議決事項2  6月県議会予算外議案の提案について

議決事項5  県費負担教職員定数条例の一部改正について         

議決事項6 令和2年度一般会計補正予算案について

 非公開にて審議

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」