第11回定例会議(令和2年10月26日開催)

開催概要

 ◆場所 県庁東棟2階 教育委員室

 ◆会議録(pdf 497KB)

 ◆テキスト版はこちら

議決事項

 1 令和2年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(令和元年度対象)について   <1(pdf 3850KB)><2(pdf 4344KB)>   ※資料のファイル容量が大きいため分割しています。

<教育政策推進課>

 2 令和3年4月人事の教職員人事異動方針及び重点項目について(pdf 529KB)

<教職員課>

報告事項

 1 奈良県立学校施設長寿命化整備計画の策定(検討状況報告)

<学校支援課>

 2 令和2年度奈良県公立学校優秀教職員被表彰者の決定について(pdf 298KB)

<教職員課>

リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。

その他報告事項

 1 監査結果報告について(令和2監査年度第1回)(pdf 2957KB)

<企画管理室>

 2 令和3年度奈良県公立学校教員採用候補者選考第2次試験の結果について(pdf 1418KB)

<教職員課>

 3 文部科学省令和元年度『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』結果の概要について(pdf 450KB)

<学校教育課>

 4 令和2年度学校保健・学校給食表彰(文部科学大臣表彰)について(pdf 328KB)

<保健体育課>

,

令和2年度第11回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>

令和2年10月26日

16時00分

<閉会>

令和2年10月26日

17時10分

<会議場所>

教育委員室

<委員出欠>

花山院弘匡(出席)

森本哲次(出席)

高本恭子(出席)

上野周真(出席)

伊藤忠通(出席)

議案及び議事内容

<議案>

議決事項1  令和2年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(令和元年度対象)について (可決)

議決事項2  令和3年4月人事の教職員人事異動方針及び重点項目について (可決)

報告事項1 奈良県立学校施設長寿命化整備計画の策定(検討状況報告) (承認)

報告事項2 令和2年度奈良県公立学校優秀教職員被表彰者の決定について (承認)

<議事内容>

○吉田教育長「花山院委員、森本委員、高本委員、上野委員、伊藤委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和2年度第11回定例教育委員会を開催いたします。本日は委員全員出席で、委員会は成立しております。奈良県教育委員会会議傍聴規則第2条の規定に基づきまして、1名の方が傍聴券の交付を受けられています。」

○吉田教育長 「報告事項1については、検討中の素案を報告するものであり公開になじまないため、当教育委員会においては非公開議案として審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の報告事項1については、非公開議案として審議することとします。」

○吉田教育長 「議決事項1『令和2年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(令和元年度対象)』について、ご説明をお願いします。」

○熊谷教育政策推進課長 「令和2年度奈良県教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書(令和元年度対象)について、ご説明します。お手元の冊子をご覧ください。この報告書は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項の規定に基づき、県教育委員会が令和元年度に行った施策についての点検・評価の結果をまとめたものです。
 定例教育委員会でご承認いただいた後、12月に県議会、文教くらし委員会において概要説明を行います。その後、ホームページ等で公表する予定です。
 この点検評価に関わっては、8月7日の第8回定例教育委員会におきまして基礎資料について説明をさせていただきました。その後、8月27日に開催しました教育評価支援委員会において、教育評価支援委員よりご意見をいただいております。主な内容は、冊子の51ページから53ページにまとめてありますが、いただいた意見につきましては後ほどご説明をさせていただきます。
 その前に前回8月7日の定例教育委員会の基礎資料から変更になっております点が3点ございますので、ご説明をいたします。
 まず1点目が、令和2年度『今後の主な取組より』というところが、各ページにございますが、その内容につきまして、コロナ禍の状況において今までと同じように取り組むことが難しいものもあるのではないかというお話を前回いただいております。そこで検討し、例えば『海外留学の促進』や『外遊びみんなでチャレンジ!の実施』など、26の取組について、令和2年度の取組からは見直して削除をしております。
 2点目は追加した取組です。42ページの『学校における働き方改革推進』や、45ページの上から二つ目の『教育用・校務用コンピュータの整備』の取組内容にコロナ禍におけるオンライン授業等への対応を推進する等を付け加えております。
 3点目が46ページから50ページの重要業績評価指標の一覧の右端の評価について、確認した上で6箇所訂正を加えております。
 それでは続きまして、教育評価支援委員会の皆様よりいただいた意見をご紹介させていただきます。
 9ページをご覧ください。『1-2 学ぶ力と意欲を伸ばし、豊かな人間性を育む学校教育の推進』では、幼児期から保護者との関わりを深めながら、子供たちによりよい働きかけを行うことによって、学習意欲を向上させるよう、きめ細かな取組を実施していただきたいとのご意見をいただきました。
 21ページをご覧ください。『2-2 地域への誇りと愛着を抱き、地域と協働し、地域・社会に貢献する人材の育成』では、奈良県は、地域において学習教材となるものが非常に豊かである一方で、『今住んでいる地域の行事に参加している』に対し、肯定的回答をする児童生徒の割合が低いという点では課題が残る。コミュニティ・スクール等の取組を通して、地域とともにある学校づくりや社会に開かれた教育課程を進めながら、郷土学習についても一層推進してもらいたい、とのご意見をいただいております。
 23ページをご覧ください。『2-3 いじめや不登校など生徒指導上の諸課題への取組の徹底』では、奈良県は、児童生徒の自尊感情に関して課題が残る。キャリア教育を含めて、校種を越えた様々な指導が必要になってくるのではないか、とのご意見をいただきました。
 27ページをご覧ください。『2-4 人権教育の推進』では、SDGs等も踏まえ、社会の変化に応じて拡大する人権課題について取組を進めていく必要があると考えられ、今後の取組に取り入れていただきたい、とのご意見をいただいております。
 30ページをご覧ください。『2-5 健やかな身体の育成と生涯スポーツの推進、青少年の健全な育成』では、体力向上に関しては、奈良県としても早くから課題意識を持って取り組まれてきた中で、全国平均と変わらないものになっており、これまでの取組の成果が見られる、とのご意見をいただきました。
 37ページをご覧ください。『2-8 意欲ある全ての者への学習機会の確保』では、奨学金に関して、自然災害等によって家庭の経済状況が急変することも考えられるが、緊急貸与や返還猶予の制度があるとのことで、今後も取組を継続していただきたい、とのご意見をいただきました。
 最後に40ページをご覧ください。『2-9 教職員の資質・能力の向上』では、GIGAスクール構想を推進し、今後、校内のICT環境が整備されていく中で、教員のICT活用指導力の向上はもちろん、児童生徒が学習にもICTを活用できるように指導していくことが重要だと考える、とのご意見をいただきました。
 以上です。」

○吉田教育長 「基礎資料は過日の教育委員会で報告をさせていただき、ご意見をいただいた上で修正を加えております。教育評価支援委員会についてのご意見を中心に報告いただいておりますが、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤委員 「先ほど、46ページから50ページの評価を修正したというご報告がありましたが、どの部分を修正されたのですか。」

○熊谷教育政策推進課長 「修正箇所を申し上げますと、48ページ下から四つ目の、運動嫌いの児童生徒の割合で、小学生男子がCになっておりましたが、Bに訂正しております。全国との差が1.0%から0.5%に変化したということで、上昇傾向にあるというBの評価にしております。49ページ、上から九つ目の朝食を毎日食べていないと回答する児童生徒の割合の中学生女子をCからBに訂正しております。それからその一つ下の学校給食において地場産物及び県内製造品を活用している割合をBからAに訂正しております。その下の授業の半分以上を英語で行っている教員の割合、中学校、各学年の相加平均も、DからBに訂正しております。50ページ、上から二つ目の将来の夢や目標をもっていると回答する児童生徒の割合、中学校をCからBに訂正しております。五つ下の、意欲ある全ての者への学習機会の確保の放課後子ども教室等の開催日数をBからAに訂正をしております。」

○伊藤委員 「全て上昇というか、評価を上げられていますね。全国との比較で差が縮まったら上げているのですか。」

○吉田教育長 「なにかルールを決めて上げているのですか。」

○熊谷教育政策推進課長 「評価のA、B、C、Dは、Aは指標達成、Bが上昇傾向、Cが現状維持、Dが下降傾向としております。目標(令和元年)というところがございますが、そこに『全国平均以上』などが示されています。基準値(平成27年度)、現状値(令和元年度)があり、いずれも括弧の数字が全国で、上の実数値が県の数字となっておりますが、基準値と現状値の差が縮まっているかどうか、また、全国平均との比較等で、A、B、C、Dの判断をしています。」

○吉田教育長 「例えば49ページの授業の半分以上を英語で行っている教員の割合(中学校)をDからBに変えたということですが、そのDは間違っていたということですか。」

○熊谷教育政策推進課長 「そうです。基準値の全国と奈良県の差が、26.5%、現状値の奈良県と全国の差が、19.7%ですので、差が縮まっているとして、上昇傾向のBと判断し直しました。」

○伊藤委員 「見直し、修正されたことについては分かりました。気になる部分として、46ページや48ページのいじめのところにD評価がたくさんありますね。おそらくこれについては教育評価支援委員会からご意見が出ているかもしれませんが、この辺りが課題かなと思いました。」 

○花山院委員 「よく分析もしてあるし、このようになってきているということも分かります。報告書自体を公表されることは素晴らしいことです。ただ、教育のプロフェッショナルな人がこれを見たら理解はできると思うのですが、県民の多くの皆さんにとってはよく分からないと思われる恐れがあります。
 例えば、一番最後に、教育評価支援委員の皆さんからの意見があります。これらの意見に対して、実はこういう部分で対処して良くなっているとか、これは努力してきているけれどもまだ上がらないとか、この努力は今後も続けていくなど、奈良県教育委員会は、このように分析して、こういう対処しているということが分かると良いと思います。
 教育委員会も努力をしているので、もう少し理解されやすいような方法を考えられたらいいのではないでしょうか。教育評価支援委員の皆さんからご意見をもらっているわけですから、この意見に応えるような形で何かを出していった方が分かりやすくなると思います。そういうことを毎年繰り返していけば、何年か経った段階で、このように行ってきたということを残すこともできます。」

○熊谷教育政策推進課長 「教育のことについて関心を持って報告書を開いてくださった県民の方に、少しでも分かりやすい報告書にしたいと思います。教育評価支援委員会の委員の皆様からいただいた意見をもとに、更に県としてはどういう方向性をもっていくのか、というあたりを付け加えたものを考えていきます。」

○伊藤委員 「教育評価支援委員会では、全ての項目について評価をいただいています。良い評価についてはいいのですが、苦言を呈されていることに対して教育委員会としてどのような考えを持っているか、報告書にそのことを書かなくていいのでしょうか。報告しました、だけでは十分ではないのではないでしょうか。点検評価の報告とは別に教育委員会の意見を表明する場はないのでしょうか。」

○吉田教育長 「教育評価支援委員会でどのように答えているのでしょうか。前年度に教育評価支援委員会で意見をいただきました。今年度、意見をいただきました。それに対して、今年度はどうしてますか、どうなりましたかということですよね。
 意見をいただいたときに、今年度は、その意見をどう捉えているのか。昨年度の事業に対して課題をもらいました。その昨年度の評価に対して、今年度どう捉えているのか。教育評価支援委員会で意見をもらったときに、その意見を踏まえて今年度こういう対応をしてますよとか、そういうところが問われていますね。」

○伊藤委員 「ただ、今、令和元年度の評価が出てきて、令和2年度は既にスタートしていますからね。」

○吉田教育長 「この令和元年度の評価は、教育評価支援委員会の評価で、教育委員会自体でどのように評価してるのか、ということもありますよね。教育委員会が考えていることと、教育評価支援委員会で考えていることが一致する場合もあるかもしれませんよね。一致する場合はそれを踏まえて今年度からこういうことをやっていますよと言えたら良いと思われます。一致しなくて新たな視点をいただいたものに対しては、それを今後どのように生かしていくかということですよね。」

○熊谷教育政策推進課長 「この教育評価支援委員会には、各課室長に参加いただき、直接お話も伺っております。また定例教育委員会でも、コロナ禍における取組についてご意見をいただき、オンライン授業等への対応を推進する等については、今年度の取組に入れさせていただいております。今後も、教育委員会の方針の実現に向け、教育評価支援委員会のご意見を反映させていただきながら、取組を進めていきたいと思っております。」

○伊藤委員 「できている部分とできていない部分があると思いますから、そこを確認していただいて、今後の教育行政に反映していくということですね。」

○花山院委員 「今年度にこうしていますという答えを出すというのも一つあるし、これを踏まえて来年の時点で、この意見に対してこういうことをしてこれだけ変わりました、と答えるという二つがあると思います。」

○吉田教育長 「おっしゃっているように、今年度はこうしてますよと答えられる部分もある
でしょう。」

○伊藤委員 「それをしておかないと、遅れてしまいますしね。」

○花山院委員 「来年度はこれを踏まえてこんな取組をします、そして来年度が終わった段階でマイナスのことであれば、これはこういうことをして良くなったとか、努力が不足しているから継続するとか、どこかで分からないといけないと思います。」

○吉田教育長 「来年度になったらまた評価が変わって、例えば良くなっている場合、評価だけを見て、それでいいではないかということではなくて、いただいた意見に関してはどういう取組をしているからどうなった、という報告をきちっとしていただきたいということだと思います。」

○伊藤委員 「今まで報告を受けてこういうサイクルで流れてきているわけですが、今論議をしているサイクルでいくのなら、今のサイクルは遅すぎると思います。今年に反映するのならば、もっと早くしないと反映なんてできないのではないでしょうか。だから今論議しているように、もう一年ずらして、そのことをできている、できていない、を含めて次の年にやることが求められるのではないですか。」

○吉田教育長 「教育評価支援委員会の中で、教育委員会が行っていることを正しく知ってもらって、それよりももっといい方法があるならば意見をもらうというようなことになっていけばいいかと思います。教育評価支援委員会の中で課題をもらったことに対しては説明はできているのでしょうか。」

○熊谷教育政策推進課長 「前年度の取組を基に、結果を踏まえた報告になっているので、一年ずれた内容となっているところはありますが、そのことも含めて説明しています。」

○伊藤委員 「遅くなってもいいのですが、今まで、意見をもらってどのように対応したのかということを返していたのでしょうか。教育評価支援委員会で意見をいただいてそれで終わりだったのでしょうか。」

○熊谷教育政策推進課長 「例えば、今年度いただいたSDGsの取組等を踏まえた取組の推進などのご意見は、もちろん今年度も含め来年度も考えていかなければならないと考えております。」

○花山院委員 「教育評価支援委員会でご意見をお聞きし、疑問も呈されているわけですから、今どうなっているのか少し分かりにくいのだと思います。当然、取組に反映していると思うのですが、それを分かるようにできた方が良いですね。」

○吉田教育長 「例えば52ページで、GIGAスクール構想を推進し、今後、校内のICT環境     が整備されている中で、教員のICT活用能力の向上はもちろん、児童生徒が学習にもICTを活用できるように指導していくことが重要だと考える、と出ています。これは前回の結果に基づいてこの意見が出ているのでしょうか。前回の結果に基づいてこの意見が出ているとしたら、今年度の大きく変わっている状況を説明したのでしょうか。コロナ禍になってオンライン教育を進めようという中で、教育研究所では教育情報化推進部を作って推進し、研修も行っているということは説明しているのでしょうか。」

○大石教育研究所長 「40ページの『2-9教職員の資質・能力の向上』に並んでいるグラフに、教員のICT活用指導力の状況がございます。昨年の全国調査を基に出されているものでございまして、いかんせん低いという状況で、これを見ながらのご指摘ということもございました。実際には、この文部科学省の調査はICTの環境が整っているという前提で、その環境を使用しながら指導することができるかどうかという項目でございましたので、そういう環境整備が進んでいるということと、コロナ禍の状況の中で、かなり国の事業が推進されたということもございますので、我々の教員研修プログラムに係っているということも含めて説明をさせていただきました。」

○吉田教育長 「そのように今年度の状況は説明している訳ですね。この意見をいただいたときに、集合型研修に制約がある中で、オンライン研修をどんどん取り入れているということは説明したのですね。」

○花山院委員 「それを言い出したら、全部どう答えているのかという話になるのではないですか。たまたま分かりやすい題材として示されましたが、もしそう答えているのであれば、やはり説明していますという話を少ししないと、どうなっているのだろうか、という話になります。ただ、どれぐらいそれぞれに説明できるかという問題はあるとは思いますが。」  

○吉田教育長 「課題としておくだけなのか、あるいは、今年度の状況を踏まえて説明して、どう取り組んでいるのか、どのようにとりまとめをしていくのかということを考えておかないといけませんね。」

○大石教育研究所長 「教育研究所の関係するところでしたら、52ページの下から二つ目のGIGAスクールのところで、重要だと考えるというご意見がありましたので、この重要性ということを含みながら我々も事業を推進していきます。53ページの校務用コンピュータの方では、校務支援システムの整備に関して市町村とのパートナーシップをもって取り組んでいただきたい、という要望がございますので、これを十分に受けながら今年度であっても下半期、あるいは来年度の予算要求のときに生かしていくというように考えております。それらをどのようにまとめていくのかということにつきましては、また担当課とともに考えていきます。」

○吉田教育長 「伊藤委員がおっしゃっているのは、それを点検評価の中に入れるのがいいのか、それとも再度教育委員会の中で、これらの意見に対する対応を報告としてまとめて出していくのがいいのか、ですよね。」

○花山院委員 「後者の方がいいのではないでしょうか。」

○吉田教育長 「後者の方がいいですね。そのように対応していただいて、また教育委員会に報告をしていただくということで、伊藤委員、よろしいでしょうか。」

○伊藤委員 「はい。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「議決事項1については可決いたします。」

○吉田教育長 「議決事項2『令和3年4月人事の教職員人事異動方針及び重点項目』について、ご説明をお願いします。」

○上島教職員課長 「令和3年4月人事の教職員人事異動方針及び重点項目について、ご説明します。人事異動方針については、平成27年11月に見直しをした方針に従い、令和3年4月の人事異動を進めていこうと考えています。小・中学校の重点項目についても変更はありませんが、新規採用後、初回の異動について、多様な経験を積み重ねさせるため、採用後4年以上の初回異動者の積極的な異動に努めています。令和2年4月において、異動対象者の26.6%を異動しました。取組も6年目となり、学校において大きな混乱はなく、定着しつつあると考えております。さらに効果的な学校運営に繋がるように、次年度に向けてきめ細かく丁寧な対応に努めてまいります。また、初回の異動以外の市町村間異動については、これまで停滞しがちでありましたが、中堅ベテラン層の人事交流をより活発化するために、学校の状況によって、初回の異動者の動きと組み合わせて異動を進めることで、県内各市町村間の人事交流の活発化に繋がってきているところです。県立学校の重点項目についても、今年度変更はなく、これまでどおりです。それぞれの重点項目の充実に向け、小・中学校では市町村教育委員会へ、県立学校においては所属長に対して、積極的に働きかけ、適切な人事異動に努めてまいります。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。昨年と変わっていないということですね。」

○上島教職員課長 「変わっておりません。」

○森本委員 「女性管理職の積極的登用ということですが、昨年と比較してどうなっていますか。」

○上島教職員課長 「令和2年度の実績では、小中学校で23名を登用し、全体で102名となりました。割合は17.8%で、昨年度と比べ1.8%上昇しています。」

○森本委員 「全国的にはどうですか。」

○香河教育次長 「1年前の数字ですが、小中学校で19.6%、県立学校で13.4%です。全国の数字も伸びていると思いますので、本県は、令和2年度においても低い状況であると思われます。」

○吉田教育長 「段々伸びてきてはいるが、低い状況ということですね。」

○伊藤委員 「県の制度では、昇任試験はあるのでしょうか。」

○吉田教育長 「あります。毎年実施しています。」

○伊藤委員 「神戸市では試験を無くしました。試験を受ける人が少ないということでしょうか。別の話ですが、役所では管理職になりたくないということで、昇任試験を受けない人がいるらしいです。校長、教頭は大変だと思いますが、管理職になりたくない人が多いのでしょうか。」

○吉田教育長 「管理職になりたくないという教諭が多くなってきています。特に、教頭の仕事を見ていると量が多いし、長時間勤務となっていますので、教頭になりたくないという人が多くなってきています。女性の方が教頭を見てなりたくないというケースが多くなってきています。」

○伊藤委員 「学校現場の働き方改革の問題でもあると思います。校長、教頭は学校運営にとって大事な職なので、年齢、経歴にとらわれることなくと書いてあるが、そこをうまくやって行かなければならないですね。」

○花山院委員 「女性の管理職割合を増やすなら、数の枠を設けないと増えないと思います。」

○伊藤委員 「仕事を調整し、教頭の業務をできるように整理すればいいのですかね。」

○香河教育次長 「教頭が、朝一番に学校に来て、一番最後に帰ると言われてもいますので、学校全体で他の者が担うなどし、教頭の負担軽減を図るなど、働き方改革に取り組んでいきたいと思います。」

○花山院委員 「大規模校なら教頭が2人います。教頭を2人にすれば単純に業務が2分の1となるわけではないでしょうが、業務分担を明確にすれば変わるのではないでしょうか。」

○吉田教育長 「明確にすれば変わるでしょうが難しい面もありますね。教頭は教諭等の定数に入るので、教頭を増やせば教諭が減ります。小学校のような担任しかいない世界に少しでも教諭を入れたいという思いもあります。」

○花山院委員 「全国的な課題でもありますね。」

○吉田教育長 「積極的に女性の登用をするためには、何か手立てを打ち出さないと、この文言を書いているだけでは難しいというご意見ですね。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「議決事項2については可決いたします。」

○吉田教育長 「報告事項2『令和2年度奈良県公立学校優秀教職員被表彰者の決定』について、ご報告をお願いします。」

○上島教職員課長 「令和2年度奈良県公立学校優秀教職員被表彰者の決定について、ご報告します。
  本年10月6日に本年度の奈良県公立学校優秀教職員表彰選考委員会が開催され、小学校から7名、中学校から3名、県立学校から3名と、2つの教職員組織、計15件が選考されましたので、報告させていただきます。
 なお、今年度の表彰式については新型コロナウイルス感染症の状況等を踏まえ、行わないこととしております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○吉田教育長 「ご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「報告事項2については承認いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、報告をお願いします。」

○香河教育次長 「監査結果報告(令和2監査年度第1回)について、ご報告します。
  監査の結果につきましては、地方自治法の規定により、各行政委員会へも報告が提出されることとなっております。
 この第1回報告書が、9月17日付けで提出されましたので、その内容についてご報告させていただきます。この報告は、令和2年3月から8月にかけての定期監査の結果報告です。
 3ぺージをご覧ください。部局別の指摘事項等の一覧でございます。『合計』欄をご覧ください。全体で「指摘」事項が68件、「注意」事項が65件、「意見」が8件、合計141件ございました。うち教育委員会関係ですが、表の下から5行目に記載のとおり、合計38件でした。内訳として、小計は記載がありませんが「指摘」が24件、「注意」が14件でした。41ぺージをご覧ください。教育委員会に関する各所属別の概要のうち、事務局分については、41ページから46ページでございます。
 県立学校分については、53ページから60ページでございます。内容につきましては、支出負担行為及び契約書作成の遅延や、支出関係等における事務処理の誤りなどについて指摘等を受けています。また報道等でも取り上げられておりますが、55ページから57ページに記載のとおり、工事請負契約における不適切な分割発注について、2校において指摘を受けております。今後の対応についてですが、会計局の協力のもと、各県立学校及び事務局を対象とした会計事務研修会を実施するなど、各職員の会計事務能力の向上を図っているところです。また、今まで以上に事務局と各学校との連絡・調整を密に行うことで、事前に状況を把握し、今回のような事案を未然に防ぐよう取り組んでまいります。
 以上です。」

○上島教職員課長 「令和3年度奈良県公立学校教員採用候補者選考第2次試験の結果について、ご報告します。
 今年度実施いたしました試験結果を、9月11日に発表いたしました。合格者数は、小学校教諭120名、中学校教諭105名、高等学校教諭57名をはじめ、全体で331名となりました。全国的に合格倍率の低下が言われておりますが、本県は合格倍率は5.0倍、昨年度は5.1倍と全体的にほぼ昨年同様の倍率となりました。
 以上です。」

○山内学校教育課長 「文部科学省令和元年度『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』結果の概要について、ご報告します。
  1ページ、暴力行為をご覧ください。暴力行為については、ここ数年減少傾向にあります。なお、小学校においては全国的に増加傾向にあり、注視しています。
 2ページ、いじめをご覧ください。小中高の校種で増加傾向にあり、いじめの認知件数は過去最高です。本県は勿論、全国的にも積極的認知に努めており、軽微ないじめも認知している結果として受け止めています。
 続いて、いじめの解消率をご覧ください。本県のいじめ解消率は低下していますが、安易にいじめを解消と判断しないということが重要であり、解消の質を確保すべきと考えます。
 3ページ、不登校・中途退学をご覧ください。不登校については、小中高において増加しており、今後、詳細に分析をする予定です。中途退学については、ここ数年、横ばいの状態が続いています。
 本日の資料は、国公私立を合わせた数値です。次回、本県公立の調査結果をお示しし、今後の方向性をご説明いたします。
 以上です。」

○稲葉保健体育課長 「令和2年度学校保健・学校給食表彰(文部科学大臣表彰)について、ご報告します。
 表彰につきましては、学校保健及び学校安全の普及と向上に尽力し多大の成果をあげた個人、学校及び団体並びに学校給食の普及とその充実を図るため、学校給食の実施に関し、優秀な成果をあげた学校、共同調理場、功績のあった個人及び団体を文部科学大臣が表彰します。また、学校や通学路における子供の安全を見守る自主的な取組が多くの地域で行われている現状及びその重要性に鑑み、子供の安全・安心な学校教育活動に貢献する優れた活動を行っている団体に学校安全ボランティア活動奨励賞が送られます。
 今年度は以下の個人及び学校の受賞が決定しましたので、報告いたします。
 本県の受賞者及び受賞校をご紹介いたします。
 まず、学校保健関係です。個人では、学校医として、矢追 公一氏 奈良カトリック幼稚園、学校歯科医として、寺田 康宏氏 元奈良市立精華小学校、学校薬剤師として、中島 正欽氏 奈良県立大淀高等学校、団体では、学校としての学校保健活動に係る取組が評価され、大淀町立大淀緑ヶ丘小学校が受賞されました。
 また、学校給食関係では、学校等の部として、橿原市立畝傍東小学校、橿原市立橿原中学校がそれぞれ受賞されました。
 さらに、学校安全ボランティア活動奨励賞として、生駒市あすか野防犯防災会が受賞されました。
 各個人及び学校等の活動内容、取組及び経歴については、資料に記載のとおりです。
 表彰式及び表彰場所については、本年11月に熊本県で開催予定でありました『第71回全国学校給食研究協議大会』及び富山県で開催予定でありました『令和2年度全国学校保健・安全研究大会』においてそれぞれ表彰される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、いずれも中止となりました。今後、表彰伝達の方法等について協議の上検討してまいります。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「監査結果報告についてですが、毎年指摘件数が多いので注意していただきたいです。」

○伊藤委員 「『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』結果の概要の中途退学の理由として、進路変更が一番多いのですが、具体的にどのようなことなのでしょうか。」

○山内学校教育課長 「就職や、退学して他の高等学校を受け直すことなど、様々な進路変更が含まれております。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

    

非公開議案                                                                          
                                                                                    

報告事項1 奈良県立学校施設長寿命化整備計画の策定(検討状況報告)

 非公開にて審議                                                                     

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」