第9回定例会議(令和2年8月31日開催)

開催概要

 ◆場所 県庁東棟2階 教育委員室

 ◆会議録(pdf 130KB)

 ◆テキスト版はこちら

議決事項

 1 新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について(pdf 413KB)

<学校教育課><教職員課>     

 2 令和2年度一般会計補正予算案について

<企画管理室>

 3 「奈良県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び
   特定個人情報の提供に関する条例」及び「奈良県住民基本台帳法施行条例」の教育事務に関する事項について

<学校支援課>

 4 9月県議会予算外議案の提案について

<学校支援課>

リンクのない議決事項は、非公開で審議されたものです。

報告事項

 1 令和3年度使用高等学校用教科書の採択について

  <1(pdf 156KB)><2(pdf 124KB)><3(pdf 4907KB)><4(pdf 676KB)>  ※資料のファイル容量が大きいため分割しています。

<学校教育課><特別支援教育推進室>     

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令和2年度第9回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要

<開会>

令和2年8月31日

14時30分

<閉会>

令和2年8月31日

16時15分

<会議場所>

教育委員室

<委員出欠>

花山院弘匡(出席)

森本哲次(出席)

高本恭子(出席)

上野周真(出席)

伊藤忠通(出席)

議案及び議事内容

<議案>

 議決事項1  新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について (可決)       
 議決事項2  令和2年度一般会計補正予算案について  (可決)
 議決事項3  「奈良県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例」及び「奈良県住民基本台帳法施行条例」の教育事務に関する事項について (可決)
 議決事項4 9月県議会予算外議案の提案について (可決)

 報告事項1 令和3年度使用高等学校用教科書の採択について (承認)

<議事内容>

○吉田教育長「花山院委員、森本委員、高本委員、上野委員、伊藤委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和2年度第9回定例教育委員会を開催いたします。本日は委員全員出席で、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「それでは、議決事項1の『新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)』について、私からご説明をさせていただきますので、議事進行は花山院教育長代理に交代をさせていただきます。」

○花山院教育長代理 「議決事項1『新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)』について、ご説明をお願いします。」

○吉田教育長 「新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針(案)について、ご説明します。2つの件について議決いただきたいと思います。まず、『令和3年度奈良県立高等学校入学者選抜』の実施についてです。従来、高等学校におきましては、検査日の前日の午後ぐらいから半日ほどを立ち入り禁止にしています。検査会場の消毒等を丁寧に行うなど、衛生管理に万全の体制を敷くため、入学者選抜2日前より検査会場となる高等学校の生徒等の立ち入りを制限したいと考えています。中学校において新型コロナウイルス感染症に生徒が罹患した場合には、その生徒は受検できないということになりますが、例えばPCR検査等を受けたことなどにより、自宅待機者等の生徒が出てまいります。全員が受検をできるという状態で検査日があれば、それぞれの高等学校の検査会場に行ってもらいますが、そのような状況では、自宅待機者等の受検の機会を確保するために当該中学校を検査会場として学力検査を実施します。その際、監督は高等学校等の教職員で基本的には対応してまいりたいと考えています。また、昨年度同様、学力検査、学校独自検査、面接、実技検査等の際には、受検者同士、また、監督者と受検者との距離を保ち、接触の機会をできる限り避けた状態で検査を実施していきたいと考えております。出願については、中学校教職員等による持込み又は郵送とします。また、合格発表については、中学生が高等学校に来校しての合格発表でなく、WEBページによる合格発表とし、高等学校における掲示は行わないこととします。追検査ですが、従来の追検査に加え、新型コロナウイルス感染症に罹患したことで、特色選抜、一般選抜等が受検できなかった場合には、特別に追検査を実施いたします。入院加療等を経て完治した後、一定の期間内、だいたい1週間程度を目安に、受検者ごとに追検査を行うこととします。従いまして、感染の日が違った場合にも、追検査の日が異なるということも当然に起こるわけでございます。検査の方法ですが、口頭試問によって学力を見ることと、調査書とで、合否を判定したいと考えております。すでに、特色選抜、一般選抜では合格者が出ておりますので、定員外での合否判定ということになります。3月23日実施としているインフルエンザ等に罹患した者に対する追検査とは別に考えています。
 次に2点目、『令和2年度教育実習及び介護等体験の受入れ』についてです。明日から受入れを開始いたします。受入対象は、基本的には卒業年次の学生に限りますが、教育実習については、3回生と4回生で、複数免許を取得する者など、必然性のある場合には受け入れます。実習生に対する注意事項でありますが、基本的に実習開始2週間前から検温、風邪症状の確認を行い、健康観察をきちんとし、その内容を実習先の学校に報告していただきます。また、大学からも指導していただいていますが、本県では、実習開始1週間前からは、感染リスクの高いと思われる場所には行かないよう現在指導を行っています。また、1週間前からは検温の記録をとり、実習先の学校に報告していただきます。なお、実習等は1、2年生を担当することとし、進路決定の時期と重なる高校3年生を担当させないこととします。もちろん手洗いや咳エチケットなど基本的な感染症対策を徹底し、マスクは常時装着することとしております。
 以上です。」

○花山院教育長代理 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。私の方からよろしいですか。なぜ、中学校で検査を実施しようと思われたのですか。高校で行ってもソーシャルディスタンスをとって受検することもできるのではないかと思うのですが、中学校で実施する場合の意義についてお聞かせください。」

○吉田教育長 「まず、感染者が中学校で出るとします。一定期間経って全員が、外出できるようになるならば、当然それぞれの高等学校で受検していただくことができます。ただ、陽性者が出たとき、濃厚接触者でPCR検査を受けてもらう人等を特定するまでに少し時間がかかります。特定するまでの間に入試が行われる場合や、特定されてからPCR検査を受けた状態で入試が行われる等、いろいろなケースがあると思います。12月ぐらいにまた細案という形でお示しさせていただきますが、子どもたちが、自宅待機しなければならないというときには、確実に中学校で入試を実施した方が良いだろうと考えます。自宅で入試を行うということはできませんので、自宅を出て入試を受けるというリスクもあろうかと思いますが、そのリスクよりも、一番近い中学校に集まっていただいて入試を受ける方が、入試機会の確保ということからも良いのではないかと考えています。自宅待機者のことを考慮し、入試を中学校で、と考えているところです。」

○花山院教育長代理 「一番大切なのは、中学校の生徒に不利益が起こらないことです。高校で行うより、中学校で行う方が、不利益が起こらないという観点で中学校で行うということで理解してよろしいですね。」

○吉田教育長 「はい。また、都市教育長会、町村教育長会にはすでに、このように中学校を検査会場とすることについてご理解をいただいているものと考えています。」

○伊藤委員 「追検査について質問があります。残念なことに、コロナウイルスに感染した場合、完治のタイミングが人によって違うと思います。完治してから一定期間とありますが、完治が遅くなった場合、どこまでも追検査の機会は保証されるのでしょうか。」

○吉田教育長 「あまり遅くなるということは想定していませんが、場合によっては重症化して1か月ぐらい入院する場合もありますね。そういった場合にも、基本的には追検査を実施する方向でと考えています。教育委員のみなさんどうですか。」

○森本委員 「そうですね。保証してあげないといけないと思います。」

○吉田教育長 「完治してから一週間以内を目安にしていますが、極端なところ、入院をしていれば新年度に入ってもというところです。」

○伊藤委員 「例えば、コロナウイルスではなく、大きな事故で長期入院等で受検できなかった場合は、今までは、どのような対応をされているのですか。」

○吉田教育長 「今までは、そのような場合、追検査はしていません。もちろん対応できることはしていきますが、大学入試センター試験等でもそうですが、そのような事故で長期間入院されて、受けることができなかった子どもたちに対して、年度を越えてまで受けることができる追検査は今まではありません。」

○伊藤委員 「感染症と事故は違いますしね。」

○吉田教育長 「今回は、コロナウイルスの場合の対応ということで、そういった長期間の入院、受けることができる場合は院内受検等保証していくこともありますが、入院等で受検できない生徒について、受検期間を延長してということはありません。そのように、受検できなかった生徒にどのようにしていくか、調べてみます。」

○森本委員 「法定伝染病の場合はどうですか。」

○吉田教育長 「その場合は、特色選抜、一般選抜の後、一定の期間をおいて、従来の追検査を設定しています。伊藤先生のおっしゃっていることは、それを超えた入院の場合ということですね。確認をしておきたいと思います。」

○森本委員 「今後、政府の方針等が変更していくことが考えられます。そのような情報等を生徒たちや学校に伝えてあげる、早期に手を打っていく、そのようなことも併せてお願いします。」

○上野委員 「実習生の受入れについてですが、一週間前から検温の報告を学校にするなどとありますが、そういったことを怠った場合はどう対処されますか。」

○吉田教育長 「そういったことを怠った場合、まずは指導をします。いくら指導しても聞き入れてくれない場合、実習は中止になることもあり得ます。教員になりたい実習生ですので、あまりそういったことはないと思います。」

○花山院教育長代理 「定員外で合否とありました。それは素晴らしいことと思いますが、コロナウイルスの感染者や濃厚接触者が相当数が出てきた場合でも柔軟にするということですね。」

○吉田教育長 「例えば、一家転住により県外から転入学試験を受けるケースもあります。この場合、1クラス40人を超えて、定員外で受け入れています。1クラス1名くらい増はあり得ると考えます。コロナウイルスの感染人数等が集中した場合のことをおっしゃっていると思いますが。」

○花山院教育長代理 「そうです。コロナウイルスで不利益とならないよう、定員は大事ですが、それを超えて受け入れるということは素晴らしいと思います。定員を変えるということは特殊なことなので、そのことを今一度確認したところです。受検の場所を変えることも特殊なこと、しかし定員を変えることも特殊なことなので、ある種、子どもたちへのフォローであるので、人数が多くてもやりますということの確認です。」

○吉田教育長 「あまり想定していませんが、想定外に人数が多いからといって、定員までを合格とすることではなくて、特色、一般選抜の後なので、合否の基準はあるわけです。最低点はどれくらいかその学校で把握しているわけです。しかし、口頭試問をつくるのは各高等学校では難しいかもしれません。その場合は、教育委員会もともに作成して欲しいということもあり得ます。合格者相当の学力を判断できるような口頭試問を県教委としても協力していきたいと考えます。特色選抜では3教科最低10分ずつの口頭試問を考えています。どうでしょうか、学校教育課長。」

○山内学校教育課長 「今は時間を決めているわけではないですが、その程度が必要ではないかと思われます。」

○花山院教育長代理 「受検で落ちる、受かるということは本人にとって必死なことです。定員のことで追検査で落とされた、ボーダー上にいる場合そう思ってしまうかもしれません。定員のせいで落とすということはしない。学力をきちんと見て、合否を決めるということを確認したくて今申し上げた次第です。」

○吉田教育長 「各教科の口頭試問の点数を合算して合否を判定します。」

○高本委員 「例えば、口頭試問ではなく、作文を書かせるのはどうでしょうか。」

○吉田教育長 「作文では、学力を見ることは厳しいかもしれません。」

○花山院教育長代理 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

          ※各委員一致で可決

○花山院教育長代理 「議決事項1については可決いたします。議事進行を吉田教育長に交代をさせていただきます。」

○吉田教育長 「議決事項2、議決事項3及び議決事項4については、教育に関する予算及び議会の議決を経るべき議案についての意見の申出に関することであるため、当教育委員会においては非公開議案として審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項2、議決事項3及び議決事項4については、非公開議案として審議することとします。」

○吉田教育長 「報告事項1『令和3年度使用高等学校用教科書の採択』について、ご報告をお願いします。」

○山内学校教育課長 「令和3年度使用高等学校用教科書の採択について、ご報告します。令和3年度使用高等学校用教科書の採択については、『奈良県立高等学校等の管理運営規則第17条』により、県教育委員会が校長の内申を受けて採択します。すでに各学校より内申があり、予め精査の上採択を行いましたので、その内容を報告します。
 資料1-1は、来年度使用する教科書を、新規に選定した教科書、継続して選定した教科書の数を学校ごとに分類したものです。
 資料1-2は、来年度の特別支援学校の高等部用の教科書(一般図書)の選定状況、合計の数を示したものです。  
 資料1-3は、使用教科書の新規率の推移を整理したものです。全体の新規率は14.9%です。今回の採択については、教科書検定が行われ、新しく採択する年度ではありますが、現学習指導要領の最終年度が対象となっているため、実際に改訂が行われた教科書も少なく、新規率も低くなっています。  
 資料2は、高等学校分、特別支援学校分の選定一覧に、各学校が整備した選定理由を付したものです。
 資料3は、学校教育法附則第9条に基づく教科書として特別支援学校で使用する一般図書について、選定理由とともに示しています。
 なお、参考として、国際高校、香芝高校が来年度使用する教科書を机上に置かせていただいています。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○伊藤委員 「学校ごとで新規の採用率がばらついています。新規率が高いところも低いところもあります。教科ごとで見ると、国語と英語は毎年新規率が高いのですが、理由はありますか。」

○山内学校教育課長 「集計の方法として、学校名が新しくなる学校は、1年生分については全て新規の扱いとしています。例えば、奈良朱雀・奈良商工高校では、新規率が高くなっていますが、一つの学校として見ると、継続のものも含まれています。」

○花山院委員 「国際高校はどうですか。2年目になりますが。」

○山内学校教育課長 「国際高校は、昨年1年生の選定を行いました。今回2年生も選定を行っています。2年生分が全て新規ということになります。」

○吉田教育長 「国語と英語は教材が同じになってしまうので、学年ごとに変える傾向にあります。同じ教科書を使うと、試験問題が似通います。教材が変わると違う観点から出題できるの で、国語、英語は教科書を変えることがあります。その分国語と英語は教材研究が大変ですね。」

○花山院委員 「教科書の値段の推移はどうなっていますか。年々教科書がきれいになっているイメージが強いのですが、ここ10年、20年の価格はどうなっていますか。生徒への負担ということでお聞きしています。人件費、インフレ、デフレ等社会変動と連動していくと思われますが、価格はどうなっていますか。」

○山内学校教育課長 「例えば『国語総合』で927円。価格は変動しており、平成30年使用教科書は910円です。ここ10年で大きな上昇は見られません。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「報告事項1については承認いたします。」

非公開議案

議決事項2  令和2年度一般会計補正予算案について          
議決事項3  「奈良県行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例」及び「奈良県住民基本台帳法施行条例」の教育事務に関する事項について
議決事項4 9月県議会予算外議案の提案について

 非公開にて審議                                                                    
                                                                                    

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員のみなさまにお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員のみなさまの議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」