第13回定例会議(令和2年11月27日開催)

開催概要

議決事項

1

住民監査請求に対する監査結果を受けた教育委員会の対応について(pdf 75KB) <企画管理室>
2 住民監査請求に対する監査結果を受けた人事的措置について   <教職員課>

リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。

報告事項

1

奈良の学び推進プランについて <教育政策推進課>

リンクのない事項は、非公開で審議されたものです。

その他報告事項

 
1

奈良県立榛生昇陽高等学校専攻科入学者選抜(再募集)実施要項について(pdf 182KB)

<学校教育課>
2  令和2年度優良PTA文部科学大臣表彰被表彰団体について(pdf 42KB) <人権・地域教育課> 
3  令和2年度『障害者の生涯学習支援活動』に係る文部科学大臣表彰について(pdf 41KB) <人権・地域教育課> 
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令和2年度第13回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)

概要


<開会>
 令和2年11月27日
 10時30分

<閉会>
 令和2年11月27日
 12時10分

<会議場所>
 教育委員室

<委員出欠>
 花山院弘匡(出席)
 森本哲次(出席)
 高本恭子(出席)
 上野周真(出席)
 伊藤忠通(出席)

議案及び議事内容

<議案>

議決事項1 住民監査請求に対する監査結果を受けた教育委員会の対応について(可決)

議決事項2 住民監査請求に対する監査結果を受けた人事的措置について(可決)

報告事項1 奈良の学び推進プランについて(承認)


<議事内容>

○吉田教育長「花山院委員、森本委員、高本委員、上野委員、伊藤委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和2年度第13回定例教育委員会を開催いたします。本日は委員全員出席で、委員会は成立しております。」

○吉田教育長 「議決事項2は、人事的措置に関する事案の審査であるため、報告事項1については、検討中の計画について報告するものであり公開になじまないため、当教育委員会においては非公開議案として審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」

     ※ 各委員一致で可決

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項2及び報告事項1については、非公開議案として審議することとします。」

○吉田教育長 「議決事項1『住民監査請求に対する監査結果を受けた教育委員会の対応』について、ご説明をお願いします。」

○香河教育次長 「住民監査請求に対する監査結果を受けた教育委員会の対応について、ご説明します。まず、住民監査請求の概要ですが、奈良県知事に対しまして、知事、県立高田高等学校長及び受注者に対し、令和元年度の高田高校での耐震関連工事として支払った金額の2割に当たる2百万円余りの損害賠償請求をせよ、というものでございました。
 請求の理由は、まず、違法な随意契約が締結されたことにより、競争性が不当に喪失させられ、工事請負代金が上昇したとするものです。今回、6件の耐震関連工事を高田高校で行っておりますが、いずれも少額随意契約の方法により契約をしたものです。この6件の耐震関連工事は、施工場所、工期、工事の種類が相互に密接に関係しており、通常であれば、これらは1個の契約として締結されるものを6個の契約に分割し、それぞれ契約金額を少額随意契約が可能な250万円の枠に収めているというものです。校長、知事及び受注者の故意、過失があるということで、今回の住民監査請求に至ったものでございます。
 監査結果につきましては、11月25日に、教育委員会に通知がございました。6件の耐震関連工事のうち、3件につきましては、要件が不備ということで却下されました。残りの3件につきましては、いずれも棄却という結果になっております。
 6件の耐震関連工事を1件の工事として発注すべきであったという主張に関しましては、学校では学校運営上の負担考慮から耐震工事の本体工事は、夏期休業期間を中心に実施しています。この6件の耐震関連工事の一体化に伴う耐震関連工事の遅れが、耐震本体工事の完成等の遅れにつながることを回避したいとの考えに相応の理由があると認められまして、校長が6件の耐震関連工事を1件の工事として発注しなかったことについては、不合理とは認められない。また、2割相当の損害賠償に関しましては、6件の耐震関連工事の契約金額と、仮に6件を一体で入札を実施した場合に想定される金額を比較したが、県に損害が生じているとは認められない、ということでございました。
 監査の結果としては、却下又は棄却とされたところでありますが、併せて監査結果におきまして、『教育委員会事務局において、予算要求や予算令達の過程で、工事内容や契約方法等の確認を十分に行っていなかった』、『組織として会計法令等を遵守して適正に会計事務を行うことについて認識が欠けていた』、『契約事務の適正化に向けた実効性のある取組を推進する必要がある』との指摘がされたところです。教育委員会におきましては、こういった指摘を踏まえまして、再発防止策に取り組んで参りたいと考えております。再発防止策の内容についてですが、まずは、予算要求や予算編成段階において、次年度の事務執行や調達手続きの開始前の事務局と学校との間での調整・協議の徹底をしていきたいと思います。学校長に対しましては、契約事務に関する注意を喚起し、契約の当事者になっていますのでその自覚を促して参りたいと思います。県立学校の実務を担当いたします事務職員には、会計事務、契約事務に関する研修を実施して参ります。これは、今年度すでに実施していますが、今後も定期的に実施をしていきたいと考えております。また、会計事務、契約事務の手続等に関するマニュアルの作成及び周知を行っていきたいと思います。各学校での監査結果の情報につきましては、教育委員会事務局、他の学校との間で共有をしていくということで、今後こういったことが無いように教育委員会一体となって取り組んでいきたいと考えております。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「これは妥当なことだと思います。ただ、現実には、工期と授業期間との関係で、場合によっては生徒に不利益な部分が出てくるということを考えたことがあると思います。しかしながら、これはルールとして決まっていることなので、このルールを厳格にしていかないと誤解も生まれますし、一度指摘をされている中で、もう一度起こるということは、県民の方にもう一度襟を正していかないといけないと思います。」

○森本委員 「2度目の指摘があったということですし、教育委員会全体に渡る案件の中で、その他のいろいろな指摘が出てきていますよね。今後、そのようなことが起こらないように再認識して取り組んでいってもらいたいと思います。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「議決事項1については可決いたします。」

○吉田教育長 「その他報告事項について、報告をお願いします。」

○山内学校教育課長 「奈良県立榛生昇陽高等学校専攻科入学者選抜(再募集)実施要項について、ご報告します。資料をご覧ください。定員は20名でございます。榛生昇陽高等学校専攻科入学者選抜については、特別入学者選抜及び10月3日に実施した前期選抜、11月22日に実施した後期選抜により、現在4名を合格者としています。16名が充足していない状況ですので、再募集という形で、残りの人数を募集したいと考えております。再募集は、検査日を12月27日とし、合格発表は、翌28日としています。
 この時期に設定させていただいたのは、外国人の方で入学を希望されている方がいますが、入国が予定より遅れておりました。入国が順次再開されるようになり、12月中旬には入国の目処が立つということで、このような日程で再募集に係る選抜を実施する次第です。
 以上です。」

○大橋人権・地域教育課長 「令和2年度優良PTA文部科学大臣表彰被表彰団体について、ご報告します。文部科学省では、PTAの健全な育成と発展に資することを目的として、毎年度、優秀な実績を上げているPTAに対し、『優良PTA文部科学大臣表彰』を行っています。お手元の資料のとおり、本年度は、『奈良県立奈良養護学校PTA』と『野迫川村立野迫川小・中学校PTA』が被表彰団体に決定し、表彰されます。なお、表彰式につきましては、本日11月27日に東京で開催される、公益社団法人日本PTA全国協議会の年次表彰式にて執り行われます。
 続けまして、令和2年度『障害者の生涯学習支援活動』に係る文部科学大臣表彰について、ご報告します。本表彰は、障害者が生涯を通じて教育やスポーツ、文化などの様々な機会に親しみ、豊かな人生を送ることができるよう、障害者の生涯を通じた多様な学習を支える活動の普及及び発展のために尽力し、顕著な成果を上げた個人・団体に対し、その功績をたたえ文部科学大臣が表彰するものです。本県からは、複数のアート展の開催を通じ、特別支援学校の在校生、卒業生の活躍の場の提供、来場者との交流や理解促進に寄与している『特定非営利活動法人ならチャレンジド』が功労者表彰を受賞しました。なお、表彰式については、12月8日に、文部科学省にてオンラインで執り行われる予定です。
 以上です。」

○吉田教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」

○花山院委員 「榛生昇陽高等学校専攻科の入学者選抜の再募集についてですが、人数の目処は立っているのですか。」

○吉田教育長 「はい。立っております。12人が出願予定です。どこの国の方が受けられるのですか。」

○山内学校教育課長 「現在のところ、タイと中国から12名と聞いています。」

○伊藤委員 「すでに合格した4名は日本の方ですか。」

○山内学校教育課長 「はい。」

○吉田教育長 「外国の方については、日本語学校に留学している方を受け入れることを基本にしています。」

○森本委員 「専攻科として、奈良県として全国的にもモデル的に実施していただきたいと考えています。ただ、外国の方が日本に来られる際に、間にブローカーが入って大変な目に遭っているとも聞いたことがあります。日本語学校を間に通していくとのことですし、県が入っていることなので大丈夫だと考えますが、そのようなことにならないよう、確認をしながらしていただければと思います。」

○吉田教育長 「県内の日本語学校に、保証人になっていただく予定で進めています。一方、課題もあります。専門学校の卒業生は、卒業してから介護福祉士の試験に通らなくても5年間は働けます。そして、5年働いたら自動的に介護福祉士の資格が取れるという措置があります。我々がこの専攻科を作ろうと思っていたときは、この専門学校での措置が切れると思って専攻科の設置を考えていました。しかし、この措置は、令和4年度から5年間延長になります。専攻科を卒業した学生には、5年間働ける保証及び資格が与えられるということがなく、ハンディキャップがあることが見えてきたわけです。専攻科を出た者にも同様に5年間働けて資格も取れるという要望は難しいのが現状です。」

○森本委員 「それはハードルが高いですね。」

○吉田教育長 「だから、専攻科を卒業した生徒が、まずは5年間働くことができるのかということを考えましたところ、特定技能という制度の中に福祉が含まれています。この特定技能の試験は、介護福祉士の試験に比べれば易しく、福祉の分野と日本語の内容があります。フィリピンやタイなど現地でも実施しているこの特定技能の試験に通れば、5年間日本で働けるというものです。専攻科に入った学生に、まずすぐにでもこの特定技能の試験に合格させたいと考えています。そして、この5年間のあいだに、介護福祉士の資格を取らせたいと考えています。合格のためには、日本語の能力も必要ですので、例えば宇陀市を中心にショートステイで日本の家庭に入ってもらい、生活言語を獲得してもらうようなことも考えています。」

○伊藤委員 「宇陀市の室生地区で外国人の研修生がいると聞いています。」

○吉田教育長 「今いらっしゃるということは、技能実習でしょうね。今コロナ禍なので不安でしょうね。」

○森本委員 「ショートステイのことですが、それは専攻科の外国人の学生さんが対象ですよね。」

○吉田教育長 「はい。専攻科に入学した外国人の学生が対象です。将来的に、日本の学生とともにロングステイもできればとも考えています。」

○伊藤委員 「一つ質問です。将来は奈良県内の社会福祉施設等で就業とありますが、出口としての受け皿は用意されているのでしょうか。」

○吉田教育長 「あると考えます。福祉人材は、何万人足りないという話もあります。奈良県でも相当数が足りないと思います。」

○花山院委員 「教育長のお考えは正しいと思いますが、数値ではなく、人がここに来て働きたいと思うには、まずは給料のことが重要です。次は、コミュニティというか、心地よい場所であることが重要です。就職された後、奈良県のあそこで学んでよかったという声が先輩から出るようになれば近畿圏から良い噂を聞いて、さらに学生が来るようになれば良いと思います。学校段階では温かい受入れを準備されていると思いますが、外国人留学生が就職した後も県が留学生にフォローをきちんとしていくことにより、この学校の将来性が上がってきて、奈良県の介護人材も充実してくることになると思います。学校も大事ですが、就職してからの県や市の支援といったものが大切になってくるのではないかと考えます。」

○吉田教育長 「宇陀市は留学生の受入れに積極的です。」

○高本委員 「宇陀市は、介護人材の不足からも非常に喜んでくれていますね。現場は、人材を待ち望んでいる状態なので、就職については心配がないのではないでしょうか。」

○吉田教育長 「介護福祉士の資格があるのとないのとでは、給料面で大きく違いがあるようです。」

○高本委員 「介護福祉士という資格を持っていたら、将来ケアマネージャーにもなれます。留学生のある女性は、日本の学校で学んだというだけで、タイでの主要な施設で働くことができ、『私はとてもうれしい』と言っていました。」

○吉田教育長 「資格のことも考えると、専攻科では、とにかくできる限り早く介護福祉士の資格を取ることができるようにする予定です。介護福祉士の試験は難しく、日本語の習得が大事だと思いますので、入学される留学生には、4人で一緒に住んでいるということだけではなく、生活言語や日本の文化を知ってもらうということからも、ショートステイやホームステイをしていただければ良い効果が上がるのではないかと考えます。」

○森本委員 「来年以降も留学生については12名と言われましたが、それくらいの人数を受け入れることになるのですか。」

○吉田教育長 「来年も10名程度、大宇陀校舎の建て替え以降は倍にしていく予定です。そのうち、外国人の受入人数をどうするかなどを今考えているところです。」

○伊藤委員 「外国から来られる方の生活環境はどうなるのですか。」

○吉田教育長 「すでに日本語学校で学んでいる方ですので、大丈夫です。今住もうとしているところは榛原です。歩いて通うこともできるようです。その後、大宇陀校舎で学ぶことになるときにどうなるかは未定です。」

○花山院委員 「教育長が言われたようにコミュニケーション力ということからもホームステイなどが有効だと考えます。広げていって長期ホームステイなども良いですね。」

○吉田教育長 「そのように受け入れてくだされば、より一層資格取得ということからも良いと思います。今は、外国人4人だけで共同生活をするような場所はあります。しかし、日本人と生活するホームステイは良いと考えています。」

○森本委員 「そのような、ホームステイのような取組が継続できれば良いですね。」

○花山院委員 「宇陀に住みたくなるというところに意味がありますね。」

○吉田教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項について、承認してよろしいか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「その他報告事項については承認いたします。」

 

非公開議案

議決事項2 住民監査請求に対する監査結果を受けた人事的措置について

報告事項1 奈良の学び推進プランについて

 非公開にて審議

 

○吉田教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」

     ※各委員一致で承認

○吉田教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」

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