聖徳太子プロジェクト
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大淀町は、古くから大和盆地と吉野地方を結ぶ交通の要衝として栄えた町です。町東部の上比曽地区には聖徳太子により創建されたと伝えられる世尊寺があります。世尊寺では、毎年4月29日に聖徳太子の徳をたたえる盛大な会式「おたいっさん」が開かれます。この「おたいっさん」は、大淀町、世尊寺奉賛会の方々、町民の方々が一体となって地域ぐるみで行われる町内有数のイベントとなっています。「おたいっさん」のクライマックスは、投げ台からのゴクまき(餅まき)です。特に、重さ6kgほどもあるゴク(カサゴク)が宙を舞う姿は必見です。
世尊寺にある太子堂は、聖徳太子を本尊として約300年前に建てられたと推定されており、当時の姿をほぼそのままの形でとどめています。角屋造りといって仏壇部を角屋として突出させる形式は、奈良県内でも珍しい造りであり、平成元年に県指定有形文化財となりました。本尊である聖徳太子十六歳孝養像は、太子が父用明天皇の平癒を祈ったという故事にちなむものです。太子堂とともに、この地における聖徳太子信仰の形成・発展を示す歴史文化資源です。
また、大淀町越部にある弘願寺には聖徳太子画像があり、各地にある聖徳太子画像の中でも保存状態がよく、貴重な歴史文化資源となっています。